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第二章 錬磨
その男は決して倒れない
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「……ナ……の……ヤナ……の……ヤナ殿、起きなされ。今日から鍛錬を行うのじゃろう? ほれほれ、シャキッとせんとのぉ」
「……なんで目の前に、刀担いだ爺さんが……?……あぁ……夢か……痛ったぁ!?」
アメノ爺さんが、無言で俺の頭に鞘に入った刀を落としてきた。顔は笑っていたが目が据わっていたので、すぐさま飛び起きた。温厚そうな顔してニコニコしてるが、案外短気なのかも知れない。
「いい若者が、いつまでも寝てるもんではないですぞ。ほれ、そこに着替えが用意してあるでの、着替えなされ。流石に着てこられた服で鍛錬をしては、ボロボロになりますでな」
寝ていた布団を片付け、用意してくれてあった服に着替える。まさに『装備:布の服』と表示されそうな服だった。触ってみると、割と厚手でしっかりしていた。
「見た目より丈夫じゃて、安心しなされ。兵達も、鎧の下にはそれを着ておるしの。その上にこの『革鎧』を着なされ。所謂、初心者装備というやつじゃ、ふぉっふぉっふぉ」
鎧なんて物を当然来たことのない現代っ子俺は、アメノ爺さんに手伝ってもらいながら革鎧を着させてもらった。着てみると、まさにコスプレしている様な恥ずかしさを覚えつつも、不覚にもテンションが上がってしまった。だって男だもの、なんだかんだ言ってもファンタジー大好きなんです、何か問題でも?
「ふぉっふぉっふぉ、何やら嬉しそうじゃのぉ。その服と革鎧はヤナ殿の物じゃて。着ていた服は城を出るまで保管しておくから、出立するとき持っていくとよいぞ。勇者殿が着ていた服は、上等な布で作られた服ですからの、金に困ったら売るとよいですぞ」
「え!? これ俺のなんですか!? でも俺まだ金ないしな……そうだ! この学生服が金になるなら、買い取ってもらった金でこの装備買いますよ!」
「よいよい。ささやかなもてなしといったところじゃて。むしろ、これぐらいの装備しか渡せぬのが申し訳ないくらいじゃ」
アメノ爺さんが本当に申し訳なさそうな顔をしたので、慌てて礼を述べた。
「いえいえ、とってもありがたいですよ! 俺は勇者じゃないのに、こちらこそ申し訳ないくらいです」
それからアメノ爺さんに付いて塔の前の広場にでると、外はまだ夜明け前だった。
(やたら眠かったのは、まだ夜明け前だったからか。今は革鎧貰って、もうすっかりテンション上がって目は覚めてるけど、明日からもしっかり目を覚まさないとな)
「これより出立するまでの一ヶ月は、この時間から戦闘の鍛錬を昼まで行うからの。午後からは基礎的な魔法と魔道具の知識をエイダが、薬草の採取や魔物の討伐に関してはクックルが教える手筈になっておるでの。基本的な知識を覚え終わったら、残りの日数はひたすら戦闘鍛錬じゃの。死んでしまっては元も子もないしの」
俺は軽く準備運動しながら、アメノ爺さんの話を聞いていた。ふと、同級生の勇者達四人はどんな感じなんだろうなと思ったが、今の所あまり関わり持たなさそうだし、まぁいっかと思考の隅に追いやった。
「あと食事は朝と昼は食堂で取りなされ。夕食だけはセアラ様と一緒にして貰えるかの? セアラ様と食事の際は、ヤナ殿が着ていたガクセイフクじゃったか? アレをを着てくれるかの? 革鎧や布の服では、ちとまずいでのぉ。それにヤナ殿の学生服より上等そうな服は、ここにはありそうにないしの」
「元より学生服は俺らの世界の俺の礼服ですから、むしろそれしかありませんし」
「なら丁度よかったのぉ。あと主要な魔物の事が書かれておる図鑑と、薬草関連と回復薬なんかの図鑑を、部屋に運ばせておくからの、空いた時間にでも読むと良かろうて。ヤナ殿は確か字も読める筈じゃったな? しかし、分からない事があれば、儂やエイダ、クックルに聞けばよかろ」
「えぇ、スキルに『言語/文字理解』が有りましたから、大丈夫だと思います。あっ! 勇者達よりスキルが余りに少なかったせいでスキルの存在忘れてましたが、スキルに付いても教えてください」
「勿論じゃとも。徐々にしっかり覚えていけばいいんじゃて。さて、ではそろそろ鍛錬を始めるかの。何を成すにも先ずは体力じゃ。ジョブのレベルが上がれば自然と体力も上がるのじゃが、元々の身体能力は高ければ高い方がいいしのぉ。ほれ、この腕輪を着けなされ」
何やら厨二心をくすぐるような腕輪を渡された。どっかのゲームよろしく素早さでも上がるのかとか思いながら、何の疑いもなく左腕に装備した。
「ふむ、簡単にはめよったのぉ」
「がっ!? ぬあぁあああ! お……重い……な……なんだ……これ……ぐぎぎぎ」
この腕輪を装備した瞬間、頭の先から指の先まで何か上から押さえつけられている様な重さを感じる様になった。辛うじて倒れることにはなっていないが、一歩も動けない。流石に動けないと話にならんと思い、一度この腕輪を外そうとしたが外れない。
「アメノ爺……さん……これ……外れない……ですけど……ぐぬぬ」
「ほほう、その呪い……ゴホゴホ……『鍛錬の腕輪』を装備しても倒れなんだのぉ。中々頑張るのぉ」
「……話聞けよ……それに今……呪いって……言わなかったか……こんにゃろう……」
「しばらくその腕輪は、外れんぞい。何しろ呪わ……ゴホン……外れたら鍛錬にならんしのぉ」
「どうやって……外す……んだ?」
「神官に頼んで外してもらうのじゃ」
「やっぱり呪われてるじゃねぇか!?……ぐはっ!」
ついツッコミを入れてしまい、態勢を崩してしまい片膝をついてしまった。
「身体を鍛えるには、身体に負荷を掛けてやるのが一番じゃからな、ふぉっふぉっふぉ。それに一ヶ月で戦えるようになろうとしたら、これくらいせにゃならんだろうて。それともその腕輪を使うのは『諦めて』ゆっくり鍛錬しても良いぞい? その様子だとすぐ『倒れて』しまいそうじゃしのぉふぉっふぉっふぉ」
「くぉのぉクソ爺ぃ……誰が……倒れるか……この野郎ぉ!」
再びアメノ爺さんの前に立ち上がり、睨みつける。
「ほほぉ元気じゃのぉ。それでは今から朝飯が出来るまで、ここの広場を走りなされ。朝食の後からスキルや武器の扱いを鍛錬するかのぉ。ヤナ殿が、それまで倒れていなければの?」
ニヤニヤしながら俺を見てくるアメノ爺さんを横目に、一歩ずつ走りだす。
「ぐぉお……上等だ……絶対倒れねぇからな……」
「ちなみに一ヶ月は外れぬからの。儂も似た様な腕輪を付けとるし、何しろヤナ殿は若いから大丈夫じゃろ?……まぁ儂のは制御可能なんじゃがな……」
「何か今さらっと……大事な事……言いやがっただろぉおお!」
「では、朝食の頃に呼びに来るでの。ほれほれ、それまで頑張りなされ。ちなみに倒れて地に伏せれば『何故か』腕輪の効果が消えるので安心為されよ。では後での、ふぉっふぉっふぉっ」
アメノ爺さんは、そう言うと塔の方へ歩き出してしまった。どっかのスーパーな野菜の人よろしく俺は、重力負荷訓練の様なものを強制的に寝るとき以外受けることとなった。
「ぐぬぉ……覚えてろよ……くそ爺ぃ……ぐぎぎ」
「いきなり『豪傑殺しの腕輪』とは、アメノ爺さんも意地が悪いことするわねぇ」
「……クックル……気配を消して近づくでない。暗闇から突然お主が現れるのは、心臓に悪いわい」
「失礼ねぇ。それにあの腕輪、別に呪われてないわよねぇ? 何であんな事言ったの?」
「あれはのぉ……本当は先ず豪傑殺しの腕輪を付けさせて、己の今の力を自覚させてから、こちらの本当の『鍛錬の腕輪』で徐々に負荷を上げていく予定だったのじゃ。ヤナ殿は、見た目も鍛えているようには見えなんだでの」
「そしたら豪傑殺しの腕輪で、倒れず耐えちゃったって訳ね」
「うむ。倒れず耐えれただけで腕輪は外せなかったがの。説明も面倒で、呪われた装備って事にして鍛える事にしたわい」
(しかし、何故豪傑殺しの腕輪の力に屈せずに倒れることがないのに、何故に腕輪を外せんのじゃ?)
まだ一日目のしかも朝飯前だと言うのに、既に身も心もボロボロになりつつあるヤナであった。
「はっ!……トイレ行く時も……このままかよ!……絶対ぇ……あの爺ぃ……殴ってやるからなぁあああ!ぐぬぉ!」
「……なんで目の前に、刀担いだ爺さんが……?……あぁ……夢か……痛ったぁ!?」
アメノ爺さんが、無言で俺の頭に鞘に入った刀を落としてきた。顔は笑っていたが目が据わっていたので、すぐさま飛び起きた。温厚そうな顔してニコニコしてるが、案外短気なのかも知れない。
「いい若者が、いつまでも寝てるもんではないですぞ。ほれ、そこに着替えが用意してあるでの、着替えなされ。流石に着てこられた服で鍛錬をしては、ボロボロになりますでな」
寝ていた布団を片付け、用意してくれてあった服に着替える。まさに『装備:布の服』と表示されそうな服だった。触ってみると、割と厚手でしっかりしていた。
「見た目より丈夫じゃて、安心しなされ。兵達も、鎧の下にはそれを着ておるしの。その上にこの『革鎧』を着なされ。所謂、初心者装備というやつじゃ、ふぉっふぉっふぉ」
鎧なんて物を当然来たことのない現代っ子俺は、アメノ爺さんに手伝ってもらいながら革鎧を着させてもらった。着てみると、まさにコスプレしている様な恥ずかしさを覚えつつも、不覚にもテンションが上がってしまった。だって男だもの、なんだかんだ言ってもファンタジー大好きなんです、何か問題でも?
「ふぉっふぉっふぉ、何やら嬉しそうじゃのぉ。その服と革鎧はヤナ殿の物じゃて。着ていた服は城を出るまで保管しておくから、出立するとき持っていくとよいぞ。勇者殿が着ていた服は、上等な布で作られた服ですからの、金に困ったら売るとよいですぞ」
「え!? これ俺のなんですか!? でも俺まだ金ないしな……そうだ! この学生服が金になるなら、買い取ってもらった金でこの装備買いますよ!」
「よいよい。ささやかなもてなしといったところじゃて。むしろ、これぐらいの装備しか渡せぬのが申し訳ないくらいじゃ」
アメノ爺さんが本当に申し訳なさそうな顔をしたので、慌てて礼を述べた。
「いえいえ、とってもありがたいですよ! 俺は勇者じゃないのに、こちらこそ申し訳ないくらいです」
それからアメノ爺さんに付いて塔の前の広場にでると、外はまだ夜明け前だった。
(やたら眠かったのは、まだ夜明け前だったからか。今は革鎧貰って、もうすっかりテンション上がって目は覚めてるけど、明日からもしっかり目を覚まさないとな)
「これより出立するまでの一ヶ月は、この時間から戦闘の鍛錬を昼まで行うからの。午後からは基礎的な魔法と魔道具の知識をエイダが、薬草の採取や魔物の討伐に関してはクックルが教える手筈になっておるでの。基本的な知識を覚え終わったら、残りの日数はひたすら戦闘鍛錬じゃの。死んでしまっては元も子もないしの」
俺は軽く準備運動しながら、アメノ爺さんの話を聞いていた。ふと、同級生の勇者達四人はどんな感じなんだろうなと思ったが、今の所あまり関わり持たなさそうだし、まぁいっかと思考の隅に追いやった。
「あと食事は朝と昼は食堂で取りなされ。夕食だけはセアラ様と一緒にして貰えるかの? セアラ様と食事の際は、ヤナ殿が着ていたガクセイフクじゃったか? アレをを着てくれるかの? 革鎧や布の服では、ちとまずいでのぉ。それにヤナ殿の学生服より上等そうな服は、ここにはありそうにないしの」
「元より学生服は俺らの世界の俺の礼服ですから、むしろそれしかありませんし」
「なら丁度よかったのぉ。あと主要な魔物の事が書かれておる図鑑と、薬草関連と回復薬なんかの図鑑を、部屋に運ばせておくからの、空いた時間にでも読むと良かろうて。ヤナ殿は確か字も読める筈じゃったな? しかし、分からない事があれば、儂やエイダ、クックルに聞けばよかろ」
「えぇ、スキルに『言語/文字理解』が有りましたから、大丈夫だと思います。あっ! 勇者達よりスキルが余りに少なかったせいでスキルの存在忘れてましたが、スキルに付いても教えてください」
「勿論じゃとも。徐々にしっかり覚えていけばいいんじゃて。さて、ではそろそろ鍛錬を始めるかの。何を成すにも先ずは体力じゃ。ジョブのレベルが上がれば自然と体力も上がるのじゃが、元々の身体能力は高ければ高い方がいいしのぉ。ほれ、この腕輪を着けなされ」
何やら厨二心をくすぐるような腕輪を渡された。どっかのゲームよろしく素早さでも上がるのかとか思いながら、何の疑いもなく左腕に装備した。
「ふむ、簡単にはめよったのぉ」
「がっ!? ぬあぁあああ! お……重い……な……なんだ……これ……ぐぎぎぎ」
この腕輪を装備した瞬間、頭の先から指の先まで何か上から押さえつけられている様な重さを感じる様になった。辛うじて倒れることにはなっていないが、一歩も動けない。流石に動けないと話にならんと思い、一度この腕輪を外そうとしたが外れない。
「アメノ爺……さん……これ……外れない……ですけど……ぐぬぬ」
「ほほう、その呪い……ゴホゴホ……『鍛錬の腕輪』を装備しても倒れなんだのぉ。中々頑張るのぉ」
「……話聞けよ……それに今……呪いって……言わなかったか……こんにゃろう……」
「しばらくその腕輪は、外れんぞい。何しろ呪わ……ゴホン……外れたら鍛錬にならんしのぉ」
「どうやって……外す……んだ?」
「神官に頼んで外してもらうのじゃ」
「やっぱり呪われてるじゃねぇか!?……ぐはっ!」
ついツッコミを入れてしまい、態勢を崩してしまい片膝をついてしまった。
「身体を鍛えるには、身体に負荷を掛けてやるのが一番じゃからな、ふぉっふぉっふぉ。それに一ヶ月で戦えるようになろうとしたら、これくらいせにゃならんだろうて。それともその腕輪を使うのは『諦めて』ゆっくり鍛錬しても良いぞい? その様子だとすぐ『倒れて』しまいそうじゃしのぉふぉっふぉっふぉ」
「くぉのぉクソ爺ぃ……誰が……倒れるか……この野郎ぉ!」
再びアメノ爺さんの前に立ち上がり、睨みつける。
「ほほぉ元気じゃのぉ。それでは今から朝飯が出来るまで、ここの広場を走りなされ。朝食の後からスキルや武器の扱いを鍛錬するかのぉ。ヤナ殿が、それまで倒れていなければの?」
ニヤニヤしながら俺を見てくるアメノ爺さんを横目に、一歩ずつ走りだす。
「ぐぉお……上等だ……絶対倒れねぇからな……」
「ちなみに一ヶ月は外れぬからの。儂も似た様な腕輪を付けとるし、何しろヤナ殿は若いから大丈夫じゃろ?……まぁ儂のは制御可能なんじゃがな……」
「何か今さらっと……大事な事……言いやがっただろぉおお!」
「では、朝食の頃に呼びに来るでの。ほれほれ、それまで頑張りなされ。ちなみに倒れて地に伏せれば『何故か』腕輪の効果が消えるので安心為されよ。では後での、ふぉっふぉっふぉっ」
アメノ爺さんは、そう言うと塔の方へ歩き出してしまった。どっかのスーパーな野菜の人よろしく俺は、重力負荷訓練の様なものを強制的に寝るとき以外受けることとなった。
「ぐぬぉ……覚えてろよ……くそ爺ぃ……ぐぎぎ」
「いきなり『豪傑殺しの腕輪』とは、アメノ爺さんも意地が悪いことするわねぇ」
「……クックル……気配を消して近づくでない。暗闇から突然お主が現れるのは、心臓に悪いわい」
「失礼ねぇ。それにあの腕輪、別に呪われてないわよねぇ? 何であんな事言ったの?」
「あれはのぉ……本当は先ず豪傑殺しの腕輪を付けさせて、己の今の力を自覚させてから、こちらの本当の『鍛錬の腕輪』で徐々に負荷を上げていく予定だったのじゃ。ヤナ殿は、見た目も鍛えているようには見えなんだでの」
「そしたら豪傑殺しの腕輪で、倒れず耐えちゃったって訳ね」
「うむ。倒れず耐えれただけで腕輪は外せなかったがの。説明も面倒で、呪われた装備って事にして鍛える事にしたわい」
(しかし、何故豪傑殺しの腕輪の力に屈せずに倒れることがないのに、何故に腕輪を外せんのじゃ?)
まだ一日目のしかも朝飯前だと言うのに、既に身も心もボロボロになりつつあるヤナであった。
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