94 / 165
第四章 亡国編
亡国ⅩⅢ 朝⑧〜フォーゲルシュタット避難計画
しおりを挟む
早朝のフォーゲルシュタット王城は、かつてないほど慌ただしく人が行き交っていた。ヴェクトリアは不機嫌そうに玉座の間のバルコニーから城壁の外を見つめながら、後ろで傅くルーグとブラックに言葉を漏らす。
「本当に、そんな大軍がここに攻めてくると言うの?」
「はい。地平線を埋め尽くすほどの大軍が……おそらく、今日には。」
「全くそうは見えないけどねぇ……。ところで貴方、アルエットの護衛はいったいどうしたのよ。」
「それは……」
「女王陛下、お言葉ですが魔族の侵略が嘘であると疑うよりも、城から脱出する準備を整える方が先と存じます。嘘ならばルーグを処罰すれば良いだけでしょう。」
「……分かってるわ。だからみなに準備をさせているんでしょう。まったく、あんな時間に起こしてから……」
フォーゲルシュタットの街は平和そのもので、起き始めた民が少しずつ外へ出始めていた。ヴェクトリアはバルコニーから玉座の間へと戻り、ゆっくりと玉座に座しひとつあくびをする。
「女王陛下、そろそろ頃合いかと。」
「分かったわ、ブラック。貴方のタイミングで指示を出しなさい。」
「承知……伝播せよ、『思念波紋』!」
ブラックはそう言い、城内に残った者に通達する。
「用意が済み次第、民に事態を説明し、避難の誘導を始めよ!!」
それとほぼ同時に王城の扉が勢いよく放たれた。中から城の人間が溢れるように出てくる。王の勅命文が書かれた板を担ぐ者、街の隅々にまで号令を行き渡らせるため大きな声で呼びかけながら早馬を走らせる者、裏門に向かい村人がフォーゲルシュタットを出るための準備を整える者……それぞれがそれぞれの持ち場へと急ぎ、その任務を全うした。
やがて街中から集まった民衆が立て札を読んでいく。フォーゲルシュタットに迫る危機に絶望し顔を青ざめる者もいれば、王家と兵士達へ不満を口にする者もいた。しかし誘導が始まると、民衆は兵士たちに従い、ぞろぞろと裏門へと進んで行った。その様子をブラックは城の窓から見下ろしていた。
「概ね、順調に避難が進んでおります。規模的にも距離的にも一度アタラクシアの方角へと向かい、教皇様と協力しつつ今後の展望を探っていく形になるかと。」
「……ブラック、ご苦労。ブラックとルーグ……お前たちは逃げないのかい?」
「女王様!?どうしてそんな……」
「我々は女王陛下の護衛として、時には身代わりとなる覚悟で馳せ参じております。我々が逃げるのは女王陛下が無事逃げ切ってからでございます。」
「その通りです!女王様より先に城を出るわけにはいきません!」
「……そうか、すまなかったな。では言い方を変えるとしよう。ルーグ、ブラック、お前たちは先に逃げろ。」
ヴェクトリアは強い視線で二人を見ながら、そう命じる。その威圧感にルーグ達は気圧されそうになるが、やがてゆっくりとブラックが口を開く。
「……陛下、僭越ながらその命は受けることができません。」
「そうですよ女王様!」
「……命令違反とは、悪い子たちね。」
「真の忠臣とは、間違った命令に従わぬ者でございます。ゆえに、我々はここに残りますゆえ……」
ブラック達は陛下の前に跪き、陛下の目を見上げながら言う。暫くお互い視線をぶつけ、無言の争いが続く。やがて根負けしたヴェクトリアがため息をつき、二人の横を通り過ぎながら
「……好きにするがいい」
と呟き、再びバルコニーへと出る。バルコニーから避難する民衆を見下ろすヴェクトリアであったが、ふと城壁の方を見る……すると、みるみるうちに顔が青ざめていった。
「なに……あれ……」
はるか数キロ向こうに広がる地平線。いつもははるか彼方の山の稜線がはっきりと見えていたはずなのに、少し手前の地平でそれをぼやかすような何かが揺らいでいる。ヴェクトリアは目を凝らしその揺らぎを見つめた。その何かがおぞましいほどの魔族の軍団があげた土煙だと分かるのに、そう時間はかからなかった。それと同時に玉座の間の扉が勢いよく開く。
「申し上げます……敵影が現れました!!」
転がり込む兵士は開口一番にそう告げる。ルーグはごくりと固唾をのみ、拳を握りしめて言った。
「ついに……報告、感謝します!急ぎ門へと戻り、防衛戦に備えてください。ブラックさん!」
「ああ、我々も城を出る準備をしよう!」
兵士が玉座の間を離れ、ブラックの言葉に従いルーグが背を向けた瞬間であった。
「ぐふっ……」
「え……?」
ブラックの声を聞き、ルーグがゆっくりと振り返ると、ブラックの背後から刀が突き立てられていた。心臓を貫きその背後から現れたのは、守賢将デステール・グリードであった。左手には妙な魔道具を持っている。その魔道具から、アルエットの声が響いた。
『ルーグ!!ブラックさん!!お母様!!!』
「まずは一人……」
「貴様……デステールっ!!」
ルーグはデステールに飛びかかる。しかし
「お前……そんな傷だらけの身体で、僕に勝てるとでも?」
『ルーグ!!!!』
デステールはそう言い捨て、刀を収めて裏拳でルーグを殴り飛ばす。ルーグは地べたに転がり仰向けに倒れた。デステールは彼を一瞥することもなく、バルコニーにいる女王ヴェクトリアに狙いを定めた。
「100年振りだな……ヴェクトリア・フォーゲル。今日がお前の命日だ、神への祈りはもう済んだか?」
「……あいにく、フォーゲルシュタットは無神教でね。縋る神を持ち合わせてはいないさ。」
ヴェクトリアは脂汗を流しながら、ごくりと固唾を飲んだ。デステールはそんなヴェクトリアを睨みつけながら、ゆっくり一歩ずつバルコニーへと歩を進めて行った。
「本当に、そんな大軍がここに攻めてくると言うの?」
「はい。地平線を埋め尽くすほどの大軍が……おそらく、今日には。」
「全くそうは見えないけどねぇ……。ところで貴方、アルエットの護衛はいったいどうしたのよ。」
「それは……」
「女王陛下、お言葉ですが魔族の侵略が嘘であると疑うよりも、城から脱出する準備を整える方が先と存じます。嘘ならばルーグを処罰すれば良いだけでしょう。」
「……分かってるわ。だからみなに準備をさせているんでしょう。まったく、あんな時間に起こしてから……」
フォーゲルシュタットの街は平和そのもので、起き始めた民が少しずつ外へ出始めていた。ヴェクトリアはバルコニーから玉座の間へと戻り、ゆっくりと玉座に座しひとつあくびをする。
「女王陛下、そろそろ頃合いかと。」
「分かったわ、ブラック。貴方のタイミングで指示を出しなさい。」
「承知……伝播せよ、『思念波紋』!」
ブラックはそう言い、城内に残った者に通達する。
「用意が済み次第、民に事態を説明し、避難の誘導を始めよ!!」
それとほぼ同時に王城の扉が勢いよく放たれた。中から城の人間が溢れるように出てくる。王の勅命文が書かれた板を担ぐ者、街の隅々にまで号令を行き渡らせるため大きな声で呼びかけながら早馬を走らせる者、裏門に向かい村人がフォーゲルシュタットを出るための準備を整える者……それぞれがそれぞれの持ち場へと急ぎ、その任務を全うした。
やがて街中から集まった民衆が立て札を読んでいく。フォーゲルシュタットに迫る危機に絶望し顔を青ざめる者もいれば、王家と兵士達へ不満を口にする者もいた。しかし誘導が始まると、民衆は兵士たちに従い、ぞろぞろと裏門へと進んで行った。その様子をブラックは城の窓から見下ろしていた。
「概ね、順調に避難が進んでおります。規模的にも距離的にも一度アタラクシアの方角へと向かい、教皇様と協力しつつ今後の展望を探っていく形になるかと。」
「……ブラック、ご苦労。ブラックとルーグ……お前たちは逃げないのかい?」
「女王様!?どうしてそんな……」
「我々は女王陛下の護衛として、時には身代わりとなる覚悟で馳せ参じております。我々が逃げるのは女王陛下が無事逃げ切ってからでございます。」
「その通りです!女王様より先に城を出るわけにはいきません!」
「……そうか、すまなかったな。では言い方を変えるとしよう。ルーグ、ブラック、お前たちは先に逃げろ。」
ヴェクトリアは強い視線で二人を見ながら、そう命じる。その威圧感にルーグ達は気圧されそうになるが、やがてゆっくりとブラックが口を開く。
「……陛下、僭越ながらその命は受けることができません。」
「そうですよ女王様!」
「……命令違反とは、悪い子たちね。」
「真の忠臣とは、間違った命令に従わぬ者でございます。ゆえに、我々はここに残りますゆえ……」
ブラック達は陛下の前に跪き、陛下の目を見上げながら言う。暫くお互い視線をぶつけ、無言の争いが続く。やがて根負けしたヴェクトリアがため息をつき、二人の横を通り過ぎながら
「……好きにするがいい」
と呟き、再びバルコニーへと出る。バルコニーから避難する民衆を見下ろすヴェクトリアであったが、ふと城壁の方を見る……すると、みるみるうちに顔が青ざめていった。
「なに……あれ……」
はるか数キロ向こうに広がる地平線。いつもははるか彼方の山の稜線がはっきりと見えていたはずなのに、少し手前の地平でそれをぼやかすような何かが揺らいでいる。ヴェクトリアは目を凝らしその揺らぎを見つめた。その何かがおぞましいほどの魔族の軍団があげた土煙だと分かるのに、そう時間はかからなかった。それと同時に玉座の間の扉が勢いよく開く。
「申し上げます……敵影が現れました!!」
転がり込む兵士は開口一番にそう告げる。ルーグはごくりと固唾をのみ、拳を握りしめて言った。
「ついに……報告、感謝します!急ぎ門へと戻り、防衛戦に備えてください。ブラックさん!」
「ああ、我々も城を出る準備をしよう!」
兵士が玉座の間を離れ、ブラックの言葉に従いルーグが背を向けた瞬間であった。
「ぐふっ……」
「え……?」
ブラックの声を聞き、ルーグがゆっくりと振り返ると、ブラックの背後から刀が突き立てられていた。心臓を貫きその背後から現れたのは、守賢将デステール・グリードであった。左手には妙な魔道具を持っている。その魔道具から、アルエットの声が響いた。
『ルーグ!!ブラックさん!!お母様!!!』
「まずは一人……」
「貴様……デステールっ!!」
ルーグはデステールに飛びかかる。しかし
「お前……そんな傷だらけの身体で、僕に勝てるとでも?」
『ルーグ!!!!』
デステールはそう言い捨て、刀を収めて裏拳でルーグを殴り飛ばす。ルーグは地べたに転がり仰向けに倒れた。デステールは彼を一瞥することもなく、バルコニーにいる女王ヴェクトリアに狙いを定めた。
「100年振りだな……ヴェクトリア・フォーゲル。今日がお前の命日だ、神への祈りはもう済んだか?」
「……あいにく、フォーゲルシュタットは無神教でね。縋る神を持ち合わせてはいないさ。」
ヴェクトリアは脂汗を流しながら、ごくりと固唾を飲んだ。デステールはそんなヴェクトリアを睨みつけながら、ゆっくり一歩ずつバルコニーへと歩を進めて行った。
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
魔王討伐パーティのご飯係は幼馴染の勇者に流される転生者
月下 雪華
恋愛
隠れ転生者であるエリナ•フランシュはいつものように騎士団に料理を作り、いつものように幼馴染のラズにお弁当を渡していた。そんなある日、転換点が起きる。「あのラズが勇者に選ばれた」その事実に周囲は騒ぎ、周囲は非日常になっていく。その中心のラズは飄々としていたが本当は勇者などやりたくないと言い、とある木箱をエリナに渡す。「これに毎日ご飯を入れろ。それを俺らの飯にするから」
スキンファクシ騎士団、料理長の流されやすい娘エリナ・フランシュと、辺境の新人騎士だったのが勇者になった隠し事がある勇者ラズと、そのラズに着いて行った勇者パーティの話
変更事項
9/4 r18表記を取り消しました。
9/17 内容が分かりやすくなるよう題名の変更、細かな設定変更に伴う内容紹介の変更をいたしました(旧題名:幼なじみ勇者のご飯係)
レベル1の最強転生者 ~勇者パーティーを追放された錬金鍛冶師は、スキルで武器が作り放題なので、盾使いの竜姫と最強の無双神器を作ることにした~
サイダーボウイ
ファンタジー
「魔物もろくに倒せない生産職のゴミ屑が! 無様にこのダンジョンで野垂れ死ねや! ヒャッハハ!」
勇者にそう吐き捨てられたエルハルトはダンジョンの最下層で置き去りにされてしまう。
エルハルトは錬金鍛冶師だ。
この世界での生産職は一切レベルが上がらないため、エルハルトはパーティーのメンバーから長い間不遇な扱いを受けてきた。
だが、彼らは知らなかった。
エルハルトが前世では魔王を最速で倒した最強の転生者であるということを。
女神のたっての願いによりエルハルトはこの世界に転生してやって来たのだ。
その目的は一つ。
現地の勇者が魔王を倒せるように手助けをすること。
もちろん勇者はこのことに気付いていない。
エルハルトはこれまであえて実力を隠し、影で彼らに恩恵を与えていたのである。
そんなことも知らない勇者一行は、エルハルトを追放したことにより、これまで当たり前にできていたことができなくなってしまう。
やがてパーティーは分裂し、勇者は徐々に落ちぶれていくことに。
一方のエルハルトはというと、さくっとダンジョンを脱出した後で盾使いの竜姫と出会う。
「マスター。ようやくお逢いすることができました」
800年間自分を待ち続けていたという竜姫と主従契約を結んだエルハルトは、勇者がちゃんと魔王を倒せるようにと最強の神器作りを目指すことになる。
これは、自分を追放した勇者のために善意で行動を続けていくうちに、先々で出会うヒロインたちから好かれまくり、いつの間にか評価と名声を得てしまう最強転生者の物語である。
司書ですが、何か?
みつまめ つぼみ
ファンタジー
16歳の小さな司書ヴィルマが、王侯貴族が通う王立魔導学院付属図書館で仲間と一緒に仕事を頑張るお話です。
ほのぼの日常系と思わせつつ、ちょこちょこドラマティックなことも起こります。ロマンスはふんわり。
現代に転生した勇者は過去の記憶を取り戻し、再び聖剣を持って戦いへ赴く
八神 凪
ファンタジー
神緒 修(しゅう)はどこにでもいる普通の男子高校生。
しかし彼は小さいころからおかしな夢……自分が別の人間として過ごす夢を見ることが多かった。
〝自分〟は勇者と名乗り、仲間と旅をするおかしな夢を。
だがある日、修の夢に最後の瞬間が訪れる。凄惨な自分の死と大切な人を守れなかったという後悔の中で息絶える‟彼„の人生の終わり――
それは修にとって遠い出来事、自分には関係のない世界……それでも不思議と気になる夢だったが、その日を境に夢を見なくなる。
また平穏な毎日が繰り返される。
そう、思っていた――
勇者じゃないと追放された最強職【なんでも屋】は、スキル【DIY】で異世界を無双します
華音 楓
ファンタジー
旧題:re:birth 〜勇者じゃないと追放された最強職【何でも屋】は、異世界でチートスキル【DIY】で無双します~
「役立たずの貴様は、この城から出ていけ!」
国王から殺気を含んだ声で告げられた海人は頷く他なかった。
ある日、異世界に魔王討伐の為に主人公「石立海人」(いしだてかいと)は、勇者として召喚された。
その際に、判明したスキルは、誰にも理解されない【DIY】と【なんでも屋】という隠れ最強職であった。
だが、勇者職を有していなかった主人公は、誰にも理解されることなく勇者ではないという理由で王族を含む全ての城関係者から露骨な侮蔑を受ける事になる。
城に滞在したままでは、命の危険性があった海人は、城から半ば追放される形で王城から追放されることになる。 僅かな金銭で追放された海人は、生活費用を稼ぐ為に冒険者として登録し、生きていくことを余儀なくされた。
この物語は、多くの仲間と出会い、ダンジョンを攻略し、成りあがっていくストーリーである。
無双の解体師
緋緋色兼人
ファンタジー
現代地球を襲った未曾有の危機。
突如として現れたモンスターに人類は蹂躙されてしまう。
それから一五〇年後の未来――ダンジョンやモノリスといったものが出現し、空気中には魔素が漂うなど、環境が変わってしまった世界を生き抜く人たちの姿が地球にあった。
モノリスと呼ばれるオブジェクトによって、ジョブという恩恵を得られるようになっていた人類。
その中でも探索者と呼ばれる者たちがダンジョンに挑む。
とある目的のため、その道に進んだ17歳の黒瀬朔斗もその中のひとり。そして彼は世にも珍しいジョブを有していた。
両親をなくしていた朔斗は小さな頃からの友人たちと一緒にダンジョンへ潜り、自身が望む未来を順調に切り開きつつあったが、彼はとあるダンジョンのボスを討伐後、仲間たちから追放されてしまう。
意気消沈した朔斗がモノリスに触れたとき、彼のジョブランクが上がり、戦闘能力を有していなかった【解体】というスキルが進化する。
そうして朔斗は新しい仲間たちと一緒に取材を受けたり生配信に出演したりして、知名度をアップさせつつ、自身の目的を果たすために突き進むのだった。
小説家になろうとノベルアップ+でも掲載しています。
チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!
芽狐@書籍発売中
ファンタジー
⭐️チート薬学3巻発売中⭐️
ブラック企業勤めの37歳の高橋 渉(わたる)は、過労で倒れ会社をクビになる。
嫌なことを忘れようと、異世界のアニメを見ていて、ふと「異世界に行きたい」と口に出したことが、始まりで女神によって死にかけている体に転生させられる!
転生先は、スキルないも魔法も使えないアレクを家族は他人のように扱い、使用人すらも見下した態度で接する伯爵家だった。
新しく生まれ変わったアレク(渉)は、この最悪な現状をどう打破して幸せになっていくのか??
更新予定:なるべく毎日19時にアップします! アップされなければ、多忙とお考え下さい!
聖女は祖国に未練を持たない。惜しいのは思い出の詰まった家だけです。
彩柚月
ファンタジー
メラニア・アシュリーは聖女。幼少期に両親に先立たれ、伯父夫婦が後見として家に住み着いている。義妹に婚約者の座を奪われ、聖女の任も譲るように迫られるが、断って国を出る。頼った神聖国でアシュリー家の秘密を知る。新たな出会いで前向きになれたので、家はあなたたちに使わせてあげます。
メラニアの価値に気づいた祖国の人達は戻ってきてほしいと懇願するが、お断りします。あ、家も返してください。
※この作品はフィクションです。作者の創造力が足りないため、現実に似た名称等出てきますが、実在の人物や団体や植物等とは関係ありません。
※実在の植物の名前が出てきますが、全く無関係です。別物です。
※しつこいですが、既視感のある設定が出てきますが、実在の全てのものとは名称以外、関連はありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる