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第三章 箱庭編
箱庭ⅩⅤ 逆鱗
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ギェーラの街道を最高速で駆け抜けたアルエット。瞬く間にギェーラから飛び出しガニオの方角へ一直線に向かっている。
「ルーグ……無事でいなさいよね!」
竜族という伝説上の存在への恐怖と、ルーグへの心配で歯をギリと食いしばりながら走り続けるアルエット。ガニオの入り口に到着したアルエットは、目の前の光景に唖然とする。
「これは……」
潰されて折れた柱が露わになる建造物、シャガラの足跡でボコボコになった街道、そこらじゅうに転がっている綿と人形の身体。
「本当に、この町は人形でできていたのだな……」
肩で息をしながら人形の欠片を拾い、じっと見つめるアルエット。そして土を少し掘り欠片を埋め、目を閉じ祈りを捧げた。
「よし、行こう。」
アルエットは街の奥で暴れるシャガラに照準を合わせ、ゆっくりと歩き始める。
ルーグはシャガラと数度に渡る激突を繰り返し、吹き飛ばされながら距離を取る。ルーグの体には無数の傷が刻まれているが、どれもかすり傷であり大きなダメージとなっているのは最初の一撃の分だけであった。
「……お互い、しぶといな。」
ダメージがないのは、シャガラも同じであった。最初の手の一撃以外はろくな外傷すらなく、ジリ貧になっているのはむしろルーグの方である。
(『伝説想起』は負担がすくねえのが僥倖……。今はとにかく、削りに徹する!)
ルーグは地を蹴りシャガラに突撃する。シャガラは体勢を整え、ルーグの突撃に拳で迎撃する。ルーグは自身に迫る拳を左右に躱しながら距離を詰め、足に一撃を入れる。
「グウウウ!」
ピシリ、と頑強な鱗に傷が入る。シャガラにもダメージとして入っているようで、体勢が崩れる。地面に手を付き、ルーグから目を逸らしてしまう。その隙をルーグは見逃さなかった。
(狙いは……顎の根元!)
全身を強固な鱗で覆われた竜族には、並の武器による攻撃は通用しない。竜族にダメージを与えられる武器はルーグの『伝説想起』など一部の対竜族用に作られたものだけである。しかしそんな対竜族用の兵器ですら、あくまで竜の皮膚を一枚切り裂くに過ぎず、致命傷にはなり得ない。ルーグの狙いはその一撃を致命傷に昇華させるための弱点……顎の根元、竜の身体の中で最も鱗が薄い器官を狙い、そこから脳天を貫くことであった。
ルーグはシャガラの懐に入り込み、顎を狙い剣を突き立てる。剣が顎を貫く直前、シャガラが
「ウ、ウオオオオオ!!!」
と反射的に身体を仰け反らせ、剣を躱す。
「クソッ!だが、一撃は入れさせてもらう!」
シャガラの顔の目の前で身体が投げ出されるルーグ。身体をよじって無理やり方向転換しそのまま重力に任せて落下しながらシャガラの左目を叩き斬った。
「ウガァァァァァ!!!」
シャガラは耐えかねて左目を押さえ、唸りながら頭を振り回す。ルーグはその衝撃にバランスを崩し再び空中に投げ出される。
「まずいっ……」
自由の効かない空中でもがくルーグを、シャガラの右目は冷徹に捉えていた。シャガラは息を深く吸い込み、口に含ませる。
「クソッタレ!!!」
ルーグは咄嗟に防御体勢を取る。シャガラは大きく口を開き、高熱の息を吐き出す。ルーグは吹き飛ばされ地面に叩きつけられる。
「グハァッ!!」
仰向けに打ち付けられ、血を少し吐くルーグ。片目を潰したとはいえ無視できないダメージに、ルーグの顔は険しくなる。ルーグは剣をついて何とか立ち上がり、再びシャガラを睨みつける。
「身体が上手く動かねぇ……マズいな。」
激昂したシャガラがルーグに勢いよく詰め寄り、拳を振りかぶる。剣で身体を何とか支えるルーグには、回避できない速さの一撃。
「はは……俺も、もう終わりか。」
ルーグは腹を括り、諦めたような笑顔で覚悟を決めたそのとき、
「うごぉっ」
突然何かが、側面からぶつかってきた。それに突き飛ばされるかのようにルーグは吹っ飛ばされ、シャガラの攻撃を躱した。
「痛てて、一体何が……」
ルーグは自分を突き飛ばしたものを見て、そこまで言いかけてやめる。そこには大慌てで走ってきたアルエットが、ルーグの身体に抱きついていた。
「アルエット様……」
「……ルーグ」
アルエットは改めて、ルーグに強く抱きつく。ルーグはそれに目もくれず、肩をポンポンと叩き離れるように促す。
「ああ、悪い。あれがシャガラなんだね?」
アルエットはルーグの上から離れ、ルーグを立たせながら尋ねた。
「……はい。」
「それじゃ、いっちょ大人しくさせてやりますか!」
アルエットは腕まくりをし、シャガラの方へ向き直す。
「そうですね。」
「……昨日みたいに、反論しないの?」
ルーグはアルエットに背後から近寄る。
「はい……もう口で言っても無駄だって分かりましたから。」
「え、それって……」
アルエットが言い終わらぬうちに、ルーグが両腕でアルエットの後頭部を殴りつけた。
「ルーグ……なにを……」
不意打ちに対応できず、うつ伏せに倒れるアルエット。ルーグは気を失った彼女を抱え上げ、路地裏の物陰に穴を掘り、隠すように寝かせた。
「アンタには彼を殺させません。アンタ自身を否定させるようなこと、俺が許しませんから。」
ルーグはそう言い、シャガラの前に再び姿を現した。お互い満身創痍で肩で息をしながら対峙する。ルーグは全身に力を込め、魔力を漲らせる。
「お互い、後先考えてる余裕はねえ……次の激突で、決着と行こうじゃねェか。」
大剣をシャガラに突き付け、目を大きく開きながら歯を剥き出しにて笑い啖呵を切るルーグ。その刹那、脱兎のごとく二者が激突した。
「ルーグ……無事でいなさいよね!」
竜族という伝説上の存在への恐怖と、ルーグへの心配で歯をギリと食いしばりながら走り続けるアルエット。ガニオの入り口に到着したアルエットは、目の前の光景に唖然とする。
「これは……」
潰されて折れた柱が露わになる建造物、シャガラの足跡でボコボコになった街道、そこらじゅうに転がっている綿と人形の身体。
「本当に、この町は人形でできていたのだな……」
肩で息をしながら人形の欠片を拾い、じっと見つめるアルエット。そして土を少し掘り欠片を埋め、目を閉じ祈りを捧げた。
「よし、行こう。」
アルエットは街の奥で暴れるシャガラに照準を合わせ、ゆっくりと歩き始める。
ルーグはシャガラと数度に渡る激突を繰り返し、吹き飛ばされながら距離を取る。ルーグの体には無数の傷が刻まれているが、どれもかすり傷であり大きなダメージとなっているのは最初の一撃の分だけであった。
「……お互い、しぶといな。」
ダメージがないのは、シャガラも同じであった。最初の手の一撃以外はろくな外傷すらなく、ジリ貧になっているのはむしろルーグの方である。
(『伝説想起』は負担がすくねえのが僥倖……。今はとにかく、削りに徹する!)
ルーグは地を蹴りシャガラに突撃する。シャガラは体勢を整え、ルーグの突撃に拳で迎撃する。ルーグは自身に迫る拳を左右に躱しながら距離を詰め、足に一撃を入れる。
「グウウウ!」
ピシリ、と頑強な鱗に傷が入る。シャガラにもダメージとして入っているようで、体勢が崩れる。地面に手を付き、ルーグから目を逸らしてしまう。その隙をルーグは見逃さなかった。
(狙いは……顎の根元!)
全身を強固な鱗で覆われた竜族には、並の武器による攻撃は通用しない。竜族にダメージを与えられる武器はルーグの『伝説想起』など一部の対竜族用に作られたものだけである。しかしそんな対竜族用の兵器ですら、あくまで竜の皮膚を一枚切り裂くに過ぎず、致命傷にはなり得ない。ルーグの狙いはその一撃を致命傷に昇華させるための弱点……顎の根元、竜の身体の中で最も鱗が薄い器官を狙い、そこから脳天を貫くことであった。
ルーグはシャガラの懐に入り込み、顎を狙い剣を突き立てる。剣が顎を貫く直前、シャガラが
「ウ、ウオオオオオ!!!」
と反射的に身体を仰け反らせ、剣を躱す。
「クソッ!だが、一撃は入れさせてもらう!」
シャガラの顔の目の前で身体が投げ出されるルーグ。身体をよじって無理やり方向転換しそのまま重力に任せて落下しながらシャガラの左目を叩き斬った。
「ウガァァァァァ!!!」
シャガラは耐えかねて左目を押さえ、唸りながら頭を振り回す。ルーグはその衝撃にバランスを崩し再び空中に投げ出される。
「まずいっ……」
自由の効かない空中でもがくルーグを、シャガラの右目は冷徹に捉えていた。シャガラは息を深く吸い込み、口に含ませる。
「クソッタレ!!!」
ルーグは咄嗟に防御体勢を取る。シャガラは大きく口を開き、高熱の息を吐き出す。ルーグは吹き飛ばされ地面に叩きつけられる。
「グハァッ!!」
仰向けに打ち付けられ、血を少し吐くルーグ。片目を潰したとはいえ無視できないダメージに、ルーグの顔は険しくなる。ルーグは剣をついて何とか立ち上がり、再びシャガラを睨みつける。
「身体が上手く動かねぇ……マズいな。」
激昂したシャガラがルーグに勢いよく詰め寄り、拳を振りかぶる。剣で身体を何とか支えるルーグには、回避できない速さの一撃。
「はは……俺も、もう終わりか。」
ルーグは腹を括り、諦めたような笑顔で覚悟を決めたそのとき、
「うごぉっ」
突然何かが、側面からぶつかってきた。それに突き飛ばされるかのようにルーグは吹っ飛ばされ、シャガラの攻撃を躱した。
「痛てて、一体何が……」
ルーグは自分を突き飛ばしたものを見て、そこまで言いかけてやめる。そこには大慌てで走ってきたアルエットが、ルーグの身体に抱きついていた。
「アルエット様……」
「……ルーグ」
アルエットは改めて、ルーグに強く抱きつく。ルーグはそれに目もくれず、肩をポンポンと叩き離れるように促す。
「ああ、悪い。あれがシャガラなんだね?」
アルエットはルーグの上から離れ、ルーグを立たせながら尋ねた。
「……はい。」
「それじゃ、いっちょ大人しくさせてやりますか!」
アルエットは腕まくりをし、シャガラの方へ向き直す。
「そうですね。」
「……昨日みたいに、反論しないの?」
ルーグはアルエットに背後から近寄る。
「はい……もう口で言っても無駄だって分かりましたから。」
「え、それって……」
アルエットが言い終わらぬうちに、ルーグが両腕でアルエットの後頭部を殴りつけた。
「ルーグ……なにを……」
不意打ちに対応できず、うつ伏せに倒れるアルエット。ルーグは気を失った彼女を抱え上げ、路地裏の物陰に穴を掘り、隠すように寝かせた。
「アンタには彼を殺させません。アンタ自身を否定させるようなこと、俺が許しませんから。」
ルーグはそう言い、シャガラの前に再び姿を現した。お互い満身創痍で肩で息をしながら対峙する。ルーグは全身に力を込め、魔力を漲らせる。
「お互い、後先考えてる余裕はねえ……次の激突で、決着と行こうじゃねェか。」
大剣をシャガラに突き付け、目を大きく開きながら歯を剥き出しにて笑い啖呵を切るルーグ。その刹那、脱兎のごとく二者が激突した。
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