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第三章 箱庭編
箱庭ⅩⅢ 竜を殺す者
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アルエット達がドニオの家に着いた頃、ルーグはシャガラの家で自分の大剣の手入れをしていた。
「やっぱり、刃こぼれが酷いなぁ……」
血糊を布で拭き取り、刃こぼれや傷の様子をじっくり見ながら、ルーグは呟く。イェーゴの一件のあと王都で鍛え直して以来、ラルカンバラとの激闘やアンデッドの群れとの戦いを共に乗り越えた相棒に刻まれた大小様々な傷跡が、ルーグに今までの旅路を想起させる。
「お嬢……」
ルーグはボソリと呟き、大きく首を振る。
(向こうにはアムリスさんもガステイル君も付いてるんだ。心配なんて必要ないだろ!)
雑念を振り払うかのように両頬をパチンと叩き、息を力強くふぅと吐くルーグ。懐から取り出した砥石で、傷の補修を始めた。
ルーグが仕上げに差し掛かった頃、奥で眠っていたシャガラがもぞもぞと動き始めた。
「んぅ……」
「起こしちゃったようだね。ごめんよシャガラ君。」
「あれ、お兄さん一人?」
「ああ。アルエット様達は君のおじいさんに話を聞きに行ったよ。」
「じいちゃんのとこに……」
ルーグは中断していた剣の手入れを再開しながら喋る。
「五年前のこと聞きに行くんだって。俺はシャガラ君が寝てたから起こすわけにもいかんだろうって留守番さ。」
「……ごめんね、お兄さん。僕が覚えてないばっかりに。」
「ははは、大丈夫さ。頭冷やすいい機会にもなったし、俺は何も困ってないぜ。」
ルーグは笑顔でシャガラの肩をポンポンと叩く。すると、どこからともなく腹の虫がなる音が響いた。ルーグは照れ笑いしながら、
「実は、朝から何も食ってねえんだ。シャガラ君も一緒に何か食わんか?」
「食べたい!外行こう!」
シャガラはそう言って、ルーグの手を引き小屋の外へ飛び出した。
宿泊施設が立ち並ぶガニオの第一街道から少し外れた第三街道。串焼きの屋台や麺を出す店、酒場など多くの飲食店が立ち並んでいる商業区画であった。
「おお!酒場はこっちにあったのか!シャガラの家からは随分遠いなぁ。」
シャガラが住む小屋は第一街道と第二街道の間の裏通りであり、第一街道を境にして第二街道とは逆側にある第三街道へは少し距離があった。シャガラはルーグの言葉に少し不服そうにしながら
「朝っぱらからお酒飲むつもりなの?」
とじっとりとした目付きでルーグを見つめる。
「ははは、流石に飲まないよ。アルエット様達が頑張ってるわけですから、裏で飲んでなんかしてたらドヤされちまうよ。」
「そう。ならいいんだけど。」
「シャガラ君は、何食べたい?」
「肉!」
「即答だね……それじゃ、あそこの店にしようか。」
ルーグは辺りを見回しながら、ひとつの肉料理屋へと目星を付け、シャガラに提案する。シャガラはこくりと頷き、二人は店に入っていった。
「シャッセー、アーテルセキィオサーリクッサーイ」
二人が店内に入ると、店員が何やら呪文のようなものを唱える。
「???」
ルーグが何が起きているのか分からない様子で困惑していると、シャガラが
「いらっしゃいませ、空いてる席にお座りくださいって言ったんだよ。ほら、行こ」
ルーグの手を引き空いているテーブルに座った。促されたルーグも、戸惑いながらシャガラの向かいに座る。
「ゴチュウモンドゾー」
「これ!ほらお兄さん、注文だよ。」
「あ、ああ……俺は、このステーキで。」
「ザッシター、ショショオマチッサイセー」
店員はそう言うと、厨房に篭っていった。
「彼も、何かしらのルールで決まった動きを繰り返しているんだろうか。」
「いつもこんな感じだから多分そうだよ。」
「いつもこんな感じなのか……しかし、客が全く居ないのも相まって、なかなか不気味だな。」
ルーグはそう言って、辺りを見回す。ルーグとシャガラの他には客はおろか先ほどの店員一人しか居ない。シャガラはそんな状況でもまるで興味を示すことなく呟く。
「それも別に。いつも僕一人だしもう気にしなくなったよ。」
「はは、いやそんな、流石にいつもシャガラ君一人ってことはないだろう……」
冗談だと思い笑い飛ばすルーグを、シャガラはじっと見つめる。そんな他愛ない会話を続けていると、
「オマタセシャシャー」
と店員が二人の目前に皿を勢いよく差し出した。
「うぉわ!」
「ゴユックリー」
慌てるルーグをよそに、流れるように厨房へ戻る店員。
「おいおい……まあいいか。」
ルーグはそう言い残し、食事を始めた。暫くは黙々と肉の味わいを楽しんだ二人であったが、半分ほど食べ進んだ時にルーグがシャガラに喋りかける。
「体調は、大丈夫か?」
シャガラは口の中の物を飲み込むと
「うん。もうなんともないよ。」
と答える。
「そうか。ならいいんだ。ちびっ子はいっぱい食いな。」
そう言って、ルーグは再び食事に集中する。シャガラは手を止め、少し考える素振りをする。そして、
「お兄さん、昨日言えなかったところ……思い出したんだけど。言っていい?」
とルーグに尋ねる。ルーグは目を見開くと、ステーキを無理やり押し込み、
「俺は、いつでも聞いてやるから。言いたい時に言え。」
と答えた。シャガラはクスリと微笑み、語り始める。
「……じいちゃんへのイジメが耐えられなかった僕は、町の奴らに飛びかかろうと車を降りたんだ。だけどやっぱり怖くて、車の陰で躊躇してて……その時、修道服を着た女の人が近付いてきたんだ。」
「修道服……あの時アムリスを指さしたのはそれか。」
「うん。そしてその女の人にこう言われたんだ。今のままでは行っても無駄、望みを果たしたいのなら父親の遺言を思い出せ……って。」
「お父さんの遺言?シャガラ君は覚えていたの?」
シャガラは首を横に振る。
「でも、じいちゃんが内容だけは覚えておけとずっと言い聞かせてくれたんだ。困ったときのためにある言葉を覚えておけって。」
「女の言葉で、それを思い出したってわけだね。」
「うん。だからその時呟いたの……『妖羽化』って」
「何っ!?」
ルーグが慌てて制止を試みるも、時すでに遅くシャガラの身体は濃密な魔力の繭に包まれていく。
「……あの時もこんな風になって、怒りに溺れていく感覚があったんだ。それからは……本当に覚えていないよ、起きてじいちゃんにこの街で暮らせって言われるまでのことは。」
虚ろな目で語るシャガラの声が、どんどん遠くなっていき、ついには聞き取ることもできなくなった。
「クソッタレめ……!」
(だが、念の為と大剣を持ってきたのは正解だった。場合によっては……俺が、俺がッ!!)
ルーグが剣を抜くと同時に魔力の繭が晴れる。その中から現れたのは……竜であった。
「バカな……竜族!?」
「グオオオオアアアア!!!」
シャガラは雄叫びをあげ、蹲っていた体制から腕と羽を広げる。たちまち店はバラバラに吹き飛んで行き、シャガラの全貌が顕となった。
ルーグの4倍近くある体高に、家くらいなら簡単に潰してしまえそうな巨大な四肢がぶら下がる。さらに全身をワインレッドの強靭な鱗で武装しており、生物としての格の差を嫌というほど感じさせられる迫力であった。
ルーグは一度間合いを取り、シャガラを見上げる。もはや面影の欠片もないその姿に、ルーグは俯き唇を噛み締め、全身をわななかせる。だが、
「……竜族ならば、悪いが容赦はしない。ルーグ・ユールゲン……竜殺しのユールゲンの末裔として、狩らせて貰う。」
ルーグはそう言うと、シャガラを冷たく睨みつけ、剣を構えた。
「やっぱり、刃こぼれが酷いなぁ……」
血糊を布で拭き取り、刃こぼれや傷の様子をじっくり見ながら、ルーグは呟く。イェーゴの一件のあと王都で鍛え直して以来、ラルカンバラとの激闘やアンデッドの群れとの戦いを共に乗り越えた相棒に刻まれた大小様々な傷跡が、ルーグに今までの旅路を想起させる。
「お嬢……」
ルーグはボソリと呟き、大きく首を振る。
(向こうにはアムリスさんもガステイル君も付いてるんだ。心配なんて必要ないだろ!)
雑念を振り払うかのように両頬をパチンと叩き、息を力強くふぅと吐くルーグ。懐から取り出した砥石で、傷の補修を始めた。
ルーグが仕上げに差し掛かった頃、奥で眠っていたシャガラがもぞもぞと動き始めた。
「んぅ……」
「起こしちゃったようだね。ごめんよシャガラ君。」
「あれ、お兄さん一人?」
「ああ。アルエット様達は君のおじいさんに話を聞きに行ったよ。」
「じいちゃんのとこに……」
ルーグは中断していた剣の手入れを再開しながら喋る。
「五年前のこと聞きに行くんだって。俺はシャガラ君が寝てたから起こすわけにもいかんだろうって留守番さ。」
「……ごめんね、お兄さん。僕が覚えてないばっかりに。」
「ははは、大丈夫さ。頭冷やすいい機会にもなったし、俺は何も困ってないぜ。」
ルーグは笑顔でシャガラの肩をポンポンと叩く。すると、どこからともなく腹の虫がなる音が響いた。ルーグは照れ笑いしながら、
「実は、朝から何も食ってねえんだ。シャガラ君も一緒に何か食わんか?」
「食べたい!外行こう!」
シャガラはそう言って、ルーグの手を引き小屋の外へ飛び出した。
宿泊施設が立ち並ぶガニオの第一街道から少し外れた第三街道。串焼きの屋台や麺を出す店、酒場など多くの飲食店が立ち並んでいる商業区画であった。
「おお!酒場はこっちにあったのか!シャガラの家からは随分遠いなぁ。」
シャガラが住む小屋は第一街道と第二街道の間の裏通りであり、第一街道を境にして第二街道とは逆側にある第三街道へは少し距離があった。シャガラはルーグの言葉に少し不服そうにしながら
「朝っぱらからお酒飲むつもりなの?」
とじっとりとした目付きでルーグを見つめる。
「ははは、流石に飲まないよ。アルエット様達が頑張ってるわけですから、裏で飲んでなんかしてたらドヤされちまうよ。」
「そう。ならいいんだけど。」
「シャガラ君は、何食べたい?」
「肉!」
「即答だね……それじゃ、あそこの店にしようか。」
ルーグは辺りを見回しながら、ひとつの肉料理屋へと目星を付け、シャガラに提案する。シャガラはこくりと頷き、二人は店に入っていった。
「シャッセー、アーテルセキィオサーリクッサーイ」
二人が店内に入ると、店員が何やら呪文のようなものを唱える。
「???」
ルーグが何が起きているのか分からない様子で困惑していると、シャガラが
「いらっしゃいませ、空いてる席にお座りくださいって言ったんだよ。ほら、行こ」
ルーグの手を引き空いているテーブルに座った。促されたルーグも、戸惑いながらシャガラの向かいに座る。
「ゴチュウモンドゾー」
「これ!ほらお兄さん、注文だよ。」
「あ、ああ……俺は、このステーキで。」
「ザッシター、ショショオマチッサイセー」
店員はそう言うと、厨房に篭っていった。
「彼も、何かしらのルールで決まった動きを繰り返しているんだろうか。」
「いつもこんな感じだから多分そうだよ。」
「いつもこんな感じなのか……しかし、客が全く居ないのも相まって、なかなか不気味だな。」
ルーグはそう言って、辺りを見回す。ルーグとシャガラの他には客はおろか先ほどの店員一人しか居ない。シャガラはそんな状況でもまるで興味を示すことなく呟く。
「それも別に。いつも僕一人だしもう気にしなくなったよ。」
「はは、いやそんな、流石にいつもシャガラ君一人ってことはないだろう……」
冗談だと思い笑い飛ばすルーグを、シャガラはじっと見つめる。そんな他愛ない会話を続けていると、
「オマタセシャシャー」
と店員が二人の目前に皿を勢いよく差し出した。
「うぉわ!」
「ゴユックリー」
慌てるルーグをよそに、流れるように厨房へ戻る店員。
「おいおい……まあいいか。」
ルーグはそう言い残し、食事を始めた。暫くは黙々と肉の味わいを楽しんだ二人であったが、半分ほど食べ進んだ時にルーグがシャガラに喋りかける。
「体調は、大丈夫か?」
シャガラは口の中の物を飲み込むと
「うん。もうなんともないよ。」
と答える。
「そうか。ならいいんだ。ちびっ子はいっぱい食いな。」
そう言って、ルーグは再び食事に集中する。シャガラは手を止め、少し考える素振りをする。そして、
「お兄さん、昨日言えなかったところ……思い出したんだけど。言っていい?」
とルーグに尋ねる。ルーグは目を見開くと、ステーキを無理やり押し込み、
「俺は、いつでも聞いてやるから。言いたい時に言え。」
と答えた。シャガラはクスリと微笑み、語り始める。
「……じいちゃんへのイジメが耐えられなかった僕は、町の奴らに飛びかかろうと車を降りたんだ。だけどやっぱり怖くて、車の陰で躊躇してて……その時、修道服を着た女の人が近付いてきたんだ。」
「修道服……あの時アムリスを指さしたのはそれか。」
「うん。そしてその女の人にこう言われたんだ。今のままでは行っても無駄、望みを果たしたいのなら父親の遺言を思い出せ……って。」
「お父さんの遺言?シャガラ君は覚えていたの?」
シャガラは首を横に振る。
「でも、じいちゃんが内容だけは覚えておけとずっと言い聞かせてくれたんだ。困ったときのためにある言葉を覚えておけって。」
「女の言葉で、それを思い出したってわけだね。」
「うん。だからその時呟いたの……『妖羽化』って」
「何っ!?」
ルーグが慌てて制止を試みるも、時すでに遅くシャガラの身体は濃密な魔力の繭に包まれていく。
「……あの時もこんな風になって、怒りに溺れていく感覚があったんだ。それからは……本当に覚えていないよ、起きてじいちゃんにこの街で暮らせって言われるまでのことは。」
虚ろな目で語るシャガラの声が、どんどん遠くなっていき、ついには聞き取ることもできなくなった。
「クソッタレめ……!」
(だが、念の為と大剣を持ってきたのは正解だった。場合によっては……俺が、俺がッ!!)
ルーグが剣を抜くと同時に魔力の繭が晴れる。その中から現れたのは……竜であった。
「バカな……竜族!?」
「グオオオオアアアア!!!」
シャガラは雄叫びをあげ、蹲っていた体制から腕と羽を広げる。たちまち店はバラバラに吹き飛んで行き、シャガラの全貌が顕となった。
ルーグの4倍近くある体高に、家くらいなら簡単に潰してしまえそうな巨大な四肢がぶら下がる。さらに全身をワインレッドの強靭な鱗で武装しており、生物としての格の差を嫌というほど感じさせられる迫力であった。
ルーグは一度間合いを取り、シャガラを見上げる。もはや面影の欠片もないその姿に、ルーグは俯き唇を噛み締め、全身をわななかせる。だが、
「……竜族ならば、悪いが容赦はしない。ルーグ・ユールゲン……竜殺しのユールゲンの末裔として、狩らせて貰う。」
ルーグはそう言うと、シャガラを冷たく睨みつけ、剣を構えた。
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