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1章 芙蓉の物語
(※破瓜の赤3)
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「いっぱい、味わってくださいね……?」
無言で男が足の間に顔を埋める。そのまま、犬が水を舐めとる要領で、酒を啜られた。
じゅる、じゅぱ、と下卑た音がする。
時折、舌が陽物を掠めて、こそばゆい。
さほど、量はないからすぐに酒は無くなってしまう。
「あの、お代わりしますか……」
やっとのことでそう言う。
「まだ残ってるよ」
べろり、と赤黒い舌が陽物を舐めた。
「やっ……あ、あ……っ」
「ふふ、良い声で鳴くね。ずっと射精を禁じられているから、せつないんだろう。しゃぶっていかせてあげようか」
芙蓉はかぶりを振った。
「ご奉仕……します……」
「君の仕事はそれだもんね。芙蓉くんは真面目だな……じゃあ、抜いてくれる?」
男はスーツのスラックスと下着をくつろげると股間を晒した。
垂れた贅肉。下腹にひどく巨大な男性器がぶらさがっている。
自分のものとは形状も色も違う。黒ずんでいて、持ち重りのしそうな肉の質量。むわりと蒸れた雄の臭いがどうにも気分を落ち着かなくさせる。
身体の奥が潤み、糸を引くのが分かった。
「おっきい……ですね……」
怖じる気持ちから、そんな言葉が口をついた。
忠誠を誓うように亀頭にキスをする。
「んっ……」
それから、手で扱き、竿を育てていく。
手淫をしながら、唇を陰嚢に滑らせる。
そのまま、唇でやわらかく食む。それから口に含み、吸いあげた。
「おふ……っ、うん、上手いね。びっくりしたよ」
「ありがと……ございます……」
今や、肉棒は血管が浮き出るほど逞しく育ち、鈴口をひくつかせている。
「舐めますね……?」
そっと口唇を開き、ずっしりと重い肉棒を含む。
滲む先走りからは、座敷牢で何度も供された食事同様、青く、生臭い風味がする。
「んちゅ……ぅ、ん……んう……っ」
教えられたとおり、丁寧に滲んだ先走りを啜り、舐めとっていく。
けして、美味とは程遠い味で、ひどく臭う。
だが、身体の奥が疼いて、そわそわとしてしまう。人造人間の性か。芙蓉は剥き出しの尻を振った。
垂れ落ちてくる髪の房を耳にかける。
「ふっ、ふう、んぐ、ぅ……ん……っ」
ぺちゃぺちゃと桃色の舌を、臨戦状態の肉棒に這わせる。
血管の凹凸がぼこぼこと浮き出ており、舌で押すと生々しい肉の弾力が感じられた。
(おれ……舐めるの、嫌いじゃないかも……これは陽物なのに……)
先走りを啜り、口の中で味わうように転がすと酩酊したように、頭がふわふわとする。
次第、興がのってきたのか、男が腰を遣った。
芙蓉の髪に五指をくいこませて、たぐりよせる。勢いを伴ったまま、律動するのだ。
すると、喉奥を膨らんだ亀頭で抉られてひどく苦しい。頭が溶けるような感覚がいっそう、強くなる。
「んぐ、ぐ……んう、う……」
ややあって、咥内で男性器が痙攣した。たっぷりとザーメンが放出される。芙蓉は、青臭い粘りをおいしそうに飲み下した。お腹が、温まるような満足感がある。
肉がふやけるのも構わず、一心不乱に奉仕する。
「芙蓉くん」
ぐ、と乱暴に股間から顔を離された。
「んあ……?」
「枯れちゃうよ」
「ごめんなさい」
「ううん。とても良かったよ。おじさん、えっちな子は好きだな」
大切に身体を抱えられて褥に運ばれる。
「今度は、おじさんに触らせてくれるかな」
身体を抱きしめられた。
「あのっ」
男の分厚い身体が触れたことに驚き、重みに喘ぐ。
「うん、かわいいなあ。夜は長いからゆっくりしようね」
皺になるといけないから……と一糸纏わぬ姿にされてしまう。
裸体は雪のようにしろい。けれど、胸元や太腿、尻はボリュームがあって、男を誘うようにいやらしい。
男は、つぶさに恥じらう芙蓉の様子を観察した。
「気持ち良いことしてあげるね」
男は、褥に芙蓉を横たえた。
それから、人肌程度に温めたローションを愛撫しながら、塗っていく。
「んううっ、ぬるぬるって……」
「ぬるぬるすると敏感になって気持ち良いんだよ」
「そう……なんですか」
芙蓉は深く物事を考えるのが苦手だ。このときも浅慮から、素直に男の言葉を真に受ける。
「うん。そうだよ……すごい、身体綺麗だね」
男は手にべったりとローションを垂らすとそれを身体に塗布していく。
粘液でしろい肉がぬらぬらと光っている。肉を揉みこみ、ほぐす要領でたっぷりとローションを塗す。
「ふーっ、ふーっ……」
食いしばった歯の隙間から、熱い吐息を洩れた。顔は赤い。
乳首や陽物などの敏感な箇所は触れられず避けられた。ただ、全身をマッサージされている。痒い所に手が届かないような愛撫が不満だった。
芙蓉は、粘液に塗れた豊満な身体をくねらせた。物欲しげな目で男を見る。
「顔、ぐずぐずになってるよ」
男がおかしそうに笑う。
ぐぱ、と指で口を抉じ開けさせられた。
さぞや、自分はみっともない顔をしているだろう。
けれど、人間に対しての盲目的な従順さで芙蓉は男に媚びた。舌を指に這わせて、舐める。彼なりの服従の証で愛情表現のつもりだった。
「君は優等生だね。こう……嗜虐心をそそられる」
ぽつりと男がひとりごちた。
指が伸びる。
粘液に塗れ、既に尖った乳首を摘ままれた。
「ひっ、はひいっ、そこ、感じちゃうぅ……っ」
指が引っ張る動きをしたものの、粘液に塗れたそこは滑ってしまう。
男の指が、乳首を摘まもうとするが、やはり滑って、もどかしい。
中途半端に昂った身体と行き場を失った性欲がつらい。
「あああ、意地悪しないでくださひぃ……からだ、つらいんです……っ」
芙蓉は、顔を涙と鼻水、唾液でべとべとにして懇願した。
本当だ、と男がひとりごちた。
乱暴に、ひっそりと頭をもたげた陽物を掴まれる。
「ひにゃああっ」
「すごい声。ずっと射精したくて我慢してたもんね」
男は、そう言いながらねちねちと手のひらの中で陽物をこねくりまわした。
「ぅ、あ……っ、あ、そこ、感じすぎて痛くてえ……っ、乱暴しないでくだしゃ……」
「そうだ。こうしたら乳首も一緒に触ってあげられるね」
「うえ……」
男の親指が、ぐ、と乳輪もろとも、乳首を押しつぶした。
ぐりぐりと指の下で赤い膨らみが捩れ、蹂躙される。
それから、二本の指で根本から突起をがっちりと挟まれ、揺さぶられた。
その間も手は、陽物を扱いている。
「あひっ、ひいいっ!」
芙蓉の身体が、大げさに跳ね、下腹部にザーメンを吐き出した。
射精を禁じられていたため、放出する時間は長く、黄ばみと粘りが強い。
「ひっ、ひんっ、ひいっ」
ザーメンを放出している間、彼はひどく気持ちが良さそうだった。
美貌はだらしなく緩み、放出の快楽にうち震えている。細腕にはびっしりと鳥肌がたっていた。
「すごく気持ち良さそう」
「ごめんなしゃ……きもちいれしゅ……」
「うんうん、いいんだよ。ザーメンいっぱいだしなよ。すごい。おちんちん、またかたくなったね。ぬるぬる気持ち良いんだ」
「おればかり、きもちよくなってごめんなさいぃ……せーよくしょりのにんぎょう、なのにだめでごめんなさい……っ」
彼は幼子のようにしゃくりあげた。
座敷牢で床技の指導をされている最中、執拗に説かれた事柄であった。
バイオノイドは、人間の性欲処理をするために存在している。不感症が良いとされており、初日以降は、芙蓉が射精をする度に折檻された。
そのときの痛み、自分が性欲処理の道具として劣ることを思い出して、涙が滲む。
痛いのは嫌だった。
役立たずのただ飯食いだと罵られるのは恥ずかしかった。
「ごめんなさいぃ……っ ゆるして……っ」
「怖がらないで。おじさんは芙蓉くんの味方だよ。こんなに綺麗で健気な子の初めてを貰えるなんて嬉しいんだからさ……」
男は、口唇にキスをした。
そのまま、口唇を割られ、舌と舌を絡められた。
ぬち、ぬちゃと唾液を交換する音が、響く。
キスをされながら、耳を触られた。
「ふっ……ぅ、う……」
芙蓉は、熱っぽい吐息を洩らした。
射精を強調されるのとは違う安堵を伴う快感に背が痺れる。
口づけを強請るように、唇を尖らせ、押しつけた。
「きもちい……」
唇を離された後、そうひとりごちた。
ふ……と熱を帯びた吐息がこぼれおちた。
男の手が、尻たぶを割り開き、秘部を晒した。
その箇所は分泌した愛液で濡れそぼっており、充血している。
「ぐちゃぐちゃ。熟れてるね」
「お尻の穴、疼いて仕方ないんです……」
男の指が、肛門の縁を押した。
「ああっ」
「物欲しそうな声だしてかわいいな……腰が動いてるね」
焦らすように指が、縁の周囲をなぞる。
「ふっ……ぅ、うあ……っ、くすぐったい……」
熟れた果肉は、物欲しげに収縮を繰り返している。
内臓が、異物に掻きまわされたいと願い、蠢いている。
「じゃあ、指、いれちゃうね」
「うれしい、れす……」
とうとう、焦らされ続けた身体に満足な刺激が与えられることが嬉しかった。
芙蓉は自ら、四つん這いの体勢をとると指の挿入を強請った。
豊満なしろい尻は、ローションで濡らされて生々しくぬめっている。
男が、寸胴な指を捩じ入れた。
「おっ、んおっ」
締まりのない口から汚い喘ぎ声が迸る。
肉襞を掻き分けるように押しこまれる指がたまらなく気持ち良い。
ぐいぐいと指で媚肉を押される。媚肉はやわらかく、愛液で粘っていた。
「すごい。お尻の穴、粘って……ちんぽおねだりしているのかな。お尻の穴、くちゅくちゅしてあげようね」
男は、執拗に肉襞を指でこねくりまわした。
指でほぐすとその箇所は、痙攣を繰り返した。
「はう、あうう……っ」
芙蓉が、被虐的な様子でお腹を抱えている。
「う、ぅん……っ、おなか、きもちいよお……っ」
「じゃあ、もう一本挿入れてみようか」
男は、人差し指と中指を挿入した。
ぐにゅ、と入口が弛緩し、指を呑み込む。
そのまま、鉤爪状に指を曲げられて、中を引っ掻かれる。
「はにゃああっ」
快感に背が仰け反る。
無言で男が足の間に顔を埋める。そのまま、犬が水を舐めとる要領で、酒を啜られた。
じゅる、じゅぱ、と下卑た音がする。
時折、舌が陽物を掠めて、こそばゆい。
さほど、量はないからすぐに酒は無くなってしまう。
「あの、お代わりしますか……」
やっとのことでそう言う。
「まだ残ってるよ」
べろり、と赤黒い舌が陽物を舐めた。
「やっ……あ、あ……っ」
「ふふ、良い声で鳴くね。ずっと射精を禁じられているから、せつないんだろう。しゃぶっていかせてあげようか」
芙蓉はかぶりを振った。
「ご奉仕……します……」
「君の仕事はそれだもんね。芙蓉くんは真面目だな……じゃあ、抜いてくれる?」
男はスーツのスラックスと下着をくつろげると股間を晒した。
垂れた贅肉。下腹にひどく巨大な男性器がぶらさがっている。
自分のものとは形状も色も違う。黒ずんでいて、持ち重りのしそうな肉の質量。むわりと蒸れた雄の臭いがどうにも気分を落ち着かなくさせる。
身体の奥が潤み、糸を引くのが分かった。
「おっきい……ですね……」
怖じる気持ちから、そんな言葉が口をついた。
忠誠を誓うように亀頭にキスをする。
「んっ……」
それから、手で扱き、竿を育てていく。
手淫をしながら、唇を陰嚢に滑らせる。
そのまま、唇でやわらかく食む。それから口に含み、吸いあげた。
「おふ……っ、うん、上手いね。びっくりしたよ」
「ありがと……ございます……」
今や、肉棒は血管が浮き出るほど逞しく育ち、鈴口をひくつかせている。
「舐めますね……?」
そっと口唇を開き、ずっしりと重い肉棒を含む。
滲む先走りからは、座敷牢で何度も供された食事同様、青く、生臭い風味がする。
「んちゅ……ぅ、ん……んう……っ」
教えられたとおり、丁寧に滲んだ先走りを啜り、舐めとっていく。
けして、美味とは程遠い味で、ひどく臭う。
だが、身体の奥が疼いて、そわそわとしてしまう。人造人間の性か。芙蓉は剥き出しの尻を振った。
垂れ落ちてくる髪の房を耳にかける。
「ふっ、ふう、んぐ、ぅ……ん……っ」
ぺちゃぺちゃと桃色の舌を、臨戦状態の肉棒に這わせる。
血管の凹凸がぼこぼこと浮き出ており、舌で押すと生々しい肉の弾力が感じられた。
(おれ……舐めるの、嫌いじゃないかも……これは陽物なのに……)
先走りを啜り、口の中で味わうように転がすと酩酊したように、頭がふわふわとする。
次第、興がのってきたのか、男が腰を遣った。
芙蓉の髪に五指をくいこませて、たぐりよせる。勢いを伴ったまま、律動するのだ。
すると、喉奥を膨らんだ亀頭で抉られてひどく苦しい。頭が溶けるような感覚がいっそう、強くなる。
「んぐ、ぐ……んう、う……」
ややあって、咥内で男性器が痙攣した。たっぷりとザーメンが放出される。芙蓉は、青臭い粘りをおいしそうに飲み下した。お腹が、温まるような満足感がある。
肉がふやけるのも構わず、一心不乱に奉仕する。
「芙蓉くん」
ぐ、と乱暴に股間から顔を離された。
「んあ……?」
「枯れちゃうよ」
「ごめんなさい」
「ううん。とても良かったよ。おじさん、えっちな子は好きだな」
大切に身体を抱えられて褥に運ばれる。
「今度は、おじさんに触らせてくれるかな」
身体を抱きしめられた。
「あのっ」
男の分厚い身体が触れたことに驚き、重みに喘ぐ。
「うん、かわいいなあ。夜は長いからゆっくりしようね」
皺になるといけないから……と一糸纏わぬ姿にされてしまう。
裸体は雪のようにしろい。けれど、胸元や太腿、尻はボリュームがあって、男を誘うようにいやらしい。
男は、つぶさに恥じらう芙蓉の様子を観察した。
「気持ち良いことしてあげるね」
男は、褥に芙蓉を横たえた。
それから、人肌程度に温めたローションを愛撫しながら、塗っていく。
「んううっ、ぬるぬるって……」
「ぬるぬるすると敏感になって気持ち良いんだよ」
「そう……なんですか」
芙蓉は深く物事を考えるのが苦手だ。このときも浅慮から、素直に男の言葉を真に受ける。
「うん。そうだよ……すごい、身体綺麗だね」
男は手にべったりとローションを垂らすとそれを身体に塗布していく。
粘液でしろい肉がぬらぬらと光っている。肉を揉みこみ、ほぐす要領でたっぷりとローションを塗す。
「ふーっ、ふーっ……」
食いしばった歯の隙間から、熱い吐息を洩れた。顔は赤い。
乳首や陽物などの敏感な箇所は触れられず避けられた。ただ、全身をマッサージされている。痒い所に手が届かないような愛撫が不満だった。
芙蓉は、粘液に塗れた豊満な身体をくねらせた。物欲しげな目で男を見る。
「顔、ぐずぐずになってるよ」
男がおかしそうに笑う。
ぐぱ、と指で口を抉じ開けさせられた。
さぞや、自分はみっともない顔をしているだろう。
けれど、人間に対しての盲目的な従順さで芙蓉は男に媚びた。舌を指に這わせて、舐める。彼なりの服従の証で愛情表現のつもりだった。
「君は優等生だね。こう……嗜虐心をそそられる」
ぽつりと男がひとりごちた。
指が伸びる。
粘液に塗れ、既に尖った乳首を摘ままれた。
「ひっ、はひいっ、そこ、感じちゃうぅ……っ」
指が引っ張る動きをしたものの、粘液に塗れたそこは滑ってしまう。
男の指が、乳首を摘まもうとするが、やはり滑って、もどかしい。
中途半端に昂った身体と行き場を失った性欲がつらい。
「あああ、意地悪しないでくださひぃ……からだ、つらいんです……っ」
芙蓉は、顔を涙と鼻水、唾液でべとべとにして懇願した。
本当だ、と男がひとりごちた。
乱暴に、ひっそりと頭をもたげた陽物を掴まれる。
「ひにゃああっ」
「すごい声。ずっと射精したくて我慢してたもんね」
男は、そう言いながらねちねちと手のひらの中で陽物をこねくりまわした。
「ぅ、あ……っ、あ、そこ、感じすぎて痛くてえ……っ、乱暴しないでくだしゃ……」
「そうだ。こうしたら乳首も一緒に触ってあげられるね」
「うえ……」
男の親指が、ぐ、と乳輪もろとも、乳首を押しつぶした。
ぐりぐりと指の下で赤い膨らみが捩れ、蹂躙される。
それから、二本の指で根本から突起をがっちりと挟まれ、揺さぶられた。
その間も手は、陽物を扱いている。
「あひっ、ひいいっ!」
芙蓉の身体が、大げさに跳ね、下腹部にザーメンを吐き出した。
射精を禁じられていたため、放出する時間は長く、黄ばみと粘りが強い。
「ひっ、ひんっ、ひいっ」
ザーメンを放出している間、彼はひどく気持ちが良さそうだった。
美貌はだらしなく緩み、放出の快楽にうち震えている。細腕にはびっしりと鳥肌がたっていた。
「すごく気持ち良さそう」
「ごめんなしゃ……きもちいれしゅ……」
「うんうん、いいんだよ。ザーメンいっぱいだしなよ。すごい。おちんちん、またかたくなったね。ぬるぬる気持ち良いんだ」
「おればかり、きもちよくなってごめんなさいぃ……せーよくしょりのにんぎょう、なのにだめでごめんなさい……っ」
彼は幼子のようにしゃくりあげた。
座敷牢で床技の指導をされている最中、執拗に説かれた事柄であった。
バイオノイドは、人間の性欲処理をするために存在している。不感症が良いとされており、初日以降は、芙蓉が射精をする度に折檻された。
そのときの痛み、自分が性欲処理の道具として劣ることを思い出して、涙が滲む。
痛いのは嫌だった。
役立たずのただ飯食いだと罵られるのは恥ずかしかった。
「ごめんなさいぃ……っ ゆるして……っ」
「怖がらないで。おじさんは芙蓉くんの味方だよ。こんなに綺麗で健気な子の初めてを貰えるなんて嬉しいんだからさ……」
男は、口唇にキスをした。
そのまま、口唇を割られ、舌と舌を絡められた。
ぬち、ぬちゃと唾液を交換する音が、響く。
キスをされながら、耳を触られた。
「ふっ……ぅ、う……」
芙蓉は、熱っぽい吐息を洩らした。
射精を強調されるのとは違う安堵を伴う快感に背が痺れる。
口づけを強請るように、唇を尖らせ、押しつけた。
「きもちい……」
唇を離された後、そうひとりごちた。
ふ……と熱を帯びた吐息がこぼれおちた。
男の手が、尻たぶを割り開き、秘部を晒した。
その箇所は分泌した愛液で濡れそぼっており、充血している。
「ぐちゃぐちゃ。熟れてるね」
「お尻の穴、疼いて仕方ないんです……」
男の指が、肛門の縁を押した。
「ああっ」
「物欲しそうな声だしてかわいいな……腰が動いてるね」
焦らすように指が、縁の周囲をなぞる。
「ふっ……ぅ、うあ……っ、くすぐったい……」
熟れた果肉は、物欲しげに収縮を繰り返している。
内臓が、異物に掻きまわされたいと願い、蠢いている。
「じゃあ、指、いれちゃうね」
「うれしい、れす……」
とうとう、焦らされ続けた身体に満足な刺激が与えられることが嬉しかった。
芙蓉は自ら、四つん這いの体勢をとると指の挿入を強請った。
豊満なしろい尻は、ローションで濡らされて生々しくぬめっている。
男が、寸胴な指を捩じ入れた。
「おっ、んおっ」
締まりのない口から汚い喘ぎ声が迸る。
肉襞を掻き分けるように押しこまれる指がたまらなく気持ち良い。
ぐいぐいと指で媚肉を押される。媚肉はやわらかく、愛液で粘っていた。
「すごい。お尻の穴、粘って……ちんぽおねだりしているのかな。お尻の穴、くちゅくちゅしてあげようね」
男は、執拗に肉襞を指でこねくりまわした。
指でほぐすとその箇所は、痙攣を繰り返した。
「はう、あうう……っ」
芙蓉が、被虐的な様子でお腹を抱えている。
「う、ぅん……っ、おなか、きもちいよお……っ」
「じゃあ、もう一本挿入れてみようか」
男は、人差し指と中指を挿入した。
ぐにゅ、と入口が弛緩し、指を呑み込む。
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「はにゃああっ」
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