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3日目 読書感想文

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 塾の先生である棒人間は、毎日夜は丸つけに勤しんでいました。ある日のことです。今日も棒人間は丸つけをしようとして、その手を止めました。
「はて。今日は、読書感想文をまるつけする日だな。じゃあ、今日は、その本を読むことにしよう」
 それは、マイナーな作家の、少ない書籍の、短篇集に収録された、ページ埋めだけのために載せられたように思える文庫書き下ろしでした。
 棒人間はそれを読了はしましたが、なんだか面白くないなぁと思いました。
 そして原稿用紙を前に提出していない人がいるか「出席」を取り始めました。
「一番 赤谷はるき」
「二番 赤谷はるき」
「三番 赤谷はるき」etc… 
「もうええわ!」棒人間は思わず突っ込んで、顔を赤らめました。と同時に不安になりました。もし今の大声でアパートの大家さんが来て家を追い出されたらどうしようと。
 けれど大家さんは怒りませんでした。そもそも来ませんでした。
 代わりに次の日、棒人間によって赤谷はるき以外の生徒が怒られました。
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