小学生問題

１年生問題

１－０ 入学！

　キーンコーンカーンコーン　キーンコーンカーンコーン
　キーンコーンカーンコーン　キーンコーンカーンコーン
　
　この音をみんなは懐かしいという。昔からあったのだろう。僕は小竹学おだけまなぶ。通信制教育は少ししか受けてないのに、自慢じゃないけどそれなりに賢いといわれている。「天性」だと思っている。
　また僕は読書が好きで、もう「トム・ソーヤーの冒険」「ハックルベリー・フィン上・下」は読み終えそうだ。

「学校、楽しみだな♪」

　僕は学校に足を踏み入れた。そこで見たものは――

「こんにちは。担任の奥村といいます」先生が言った。「一年間よろしくね！」５０代くらいの先生で話を聞いてみるとセンセもこの学校１年目らしい。みんなはすぐになじんだ。
　クラスには幼稚園からの友達も幾人かは入っていた。
　幼稚園の最後に手渡されたプリントは漢字がいっぱいだったが、僕らのいる「しゃもじ西小学校」は「しゃもじ小学校」「タケノコ小学校」についで在籍数３位となっていた。――どこかの塾のCMだろうか？
　僕は手渡された表でクラスメイトを確認した。僕は３組で、出席番号は４番だった。
「１番　飯田
　２番　上村
　３番　枝
　４番　小竹
　＝＝＝＝＝＝＝＝
　８番　沢野
　９番　坂上
　＝＝＝＝＝＝＝＝
　１７番 堀岡
　＝＝＝＝＝＝＝＝
　２４番 森
　＝＝＝＝＝＝＝＝
　２７番 惑　」

　上の９人がこの話の中で積極的に関係してくる人だ。ここには乗っていなくてもたまに出席番号１０番とかが話しかけてきたりするがそれは仮に（１０）とかで表現することにする――。

　さて、このうち同じ幼稚園だとすぐさま気が付いたのは９番の坂上七瀬と１７番の堀岡敬、２４番の森雄哉の３人だった。
　９番の坂上七瀬の母親はうちの母親のママ友で、周期があるのかだいたい１か月をおいてその話をしてくる。
　１７番の堀岡敬は幼稚園ではあまり話さなかったが、同じクラスというのも何かの縁だと思い付き合うことにした。
　２４番の森雄哉はとても背が高く、幼稚園でとても目立っていた。だからか、あまり目立たなかった僕はあまり話すことがなかった――。

　しかし、今回、この学校で、僕、小竹はめっちゃ目立ってしまうことになる。