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73話 久しぶりの新メンバー
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ギルドマスターであるマイとサブマスターであるリュウガのいない運命の宿木は大きな出来事が起こりもせずに普段通りの依頼を受ける日々であった。
「つまんないわね~」
ルイはイスに座ってだらけていた。あまりにもつまらない日々だったのだ。
「Sランクくらいじゃ物足りなくなってしまいましたからね。貴女たちは」
ルイの言葉にゴウが捕捉する。ルイとレイの2人はこの国はおろか他国の冒険者と比べても頭いくつか抜けて強くなってしまい最高ランクのSランクでも余裕で達成出来るようになってしまい伝説のモンスターのようなSSランクという例外でなくては張り合いがないのだ。
「こんな事ならウェンについていくべきでしたね」
レイはそう言う。修行部屋はリュウガが破壊してもう存在しない上に一度しか使えないがそれでも龍であるウェンや翁、スイといったこの世界の頂点ともいえるレベルの龍と戦えばレベルが上がるだろうからだ。
「本当にそれっ! ミスったわね」
来たる神の戦争に向けて実力を上げるために依頼をこなしつつルイとレイは切磋琢磨してるが限界がある。同格と戦う事での経験値上げをやっているが微々たるものである。
「同じ相手と戦っても意味がないですからね」
「完璧とは言えないけど手の内が読めてきたからね」
そのレベルになるほどルイとレイは戦っているのだ。そうしてダラダラとしていると、
「どうも。レイはいるか?」
「ルークじゃないですか? どうしたんです? メンバーまで連れて?」
ギルドにやってきたのは暗闇の一等星のSランク冒険者のルークであった。後ろには彼のパーティメンバーだろう人間がいるがパーティメンバーは5人と決まってるのに後ろには5人いた。
「実はギルドを辞めたから加入しに来たんだ」
久しぶりの新メンバー候補は6人もいた。
「そうでしたか。立ち話もなんですし座ってください」
テーブルに案内して話を聞く。ルークが話すには、
「主力を失ってからギルドマスターであるログはメンバーにスパルタを通り越して拷問レベルのトレーニングや無茶な量の依頼をこなさせたんですよ。S、Aランク組はそれでも対応出来ましたがそれ以外のランク組にはきつい代物でした。結果として続々と辞めていく者が増えていきそれを補うためによりきついトレーニングと依頼をさせる。そしてまた辞める者が出るという悪循環という最悪の状況でした」
「そんな状況に気づかないとは栄光が忘れられないのですね」
「クソね」
ボロクソに言うルイとレイ。そんな2人にうんうんとルークについてきた面々は頷く。
「そんな状況を打開しようと直談判したんですけど無駄だったんです。おまけに『言う事が聞けないなら出て行け』と言われたんですよね。まぁ、おかげでお金も払わずに辞める事が出来たんですけどね」
と皮肉混じりに笑うルークであった。
「それで後輩たちを引き連れてこちらに来たという訳ですか」
「こいつらはログのやり方についていけなくて辞めたが才能は俺よりもある優秀な奴らだからほっとけなくて連れて来たんだが迷惑だったか?」
「迷惑とは言いませんが今ギルドにはギルドマスターもサブマスターもいないのでこちらで判断出来ないんですよ」
「それって総本部からの連絡であった戦力強化に関係があったりします?」
レイの言葉にルークは総本部から戦力強化をするように言われた事を思い出して聞いてみる。
「えぇそうですね。それと加入の話をしたいのですがやはりどちらかが戻るまでは仮加入という事になりますが良いですか?」
「俺は問題ないよ。皆んなは?」
「大丈夫です」 「オッケー」 「構いませんよ」
という事でルーク含めた6人は運命の宿木に仮加入という事となった。こうしてマイとリュウガの2人のどちらが先に帰って来たかというとアステラへと向かったリュウガであった。
「帰ったぞ。ついでに拾い者だ」
そう言って首根っこを掴んでいる少年を前に出す。
「アステラでスリしてたジンです」
不機嫌な表情で挨拶をするジン。
「いやいや、どういう状況ですか?」
ゴウが突っ込む。
「あ~っとだな~・・・・いや、こっちも聞きたい事ある。そいつらは?」
ルークやその後輩たちを指差す。
「実はですね
レイが事情を説明する
と言う事なのですがどうしましょう?」
仮加入である事を伝えると、
「問題ないぞ。全員加入で」
あっさりと加入を認めるのであった。あまりにもあっさりだったのでゴウは驚く。
「そんな簡単に決めていいんですか? 前はがっつり面接をしていたじゃないですか」
大量の加入希望者が出た時は面接をしていたのを知っているゴウは突っ込むのであった。
「No. 1ギルドに所属してたくらいだから意識も高いしSランクに認められる才能のあるやつらを拒否る必要はないだろう。今はそれどころじゃないんだからよ」
「それもそうですね。それでは彼の説明をお願いしても?」
「こいつはな」
リュウガは暗闇の一等星組にも分かるように神との戦争についてとアステラで起こった事をギルドメンバー全員に説明する。
「こいつは別にギルドメンバーにはしないが戦力になるから連れて来た。ほっといても良かったがソウが助けて貰ってるから国に置いていって迫害されるのも申し訳ないからな」
最初は置いて行く事も考えた。スリやってるような犯罪者ではあるが神の僕である天使を殺してる以上バレたら迫害されるどころか最悪殺されるので置いて行くのはあまりにも後味が悪いのでリュウガは連れて来たのだ。
「とりあえずこいつが言ったようにスリの常習犯で手癖が悪いから注意しろよ。何かあったらすぐに俺に言えよ。締め上げるから」
「そんな奴を連れて来ないでよね」
と文句を言うルイではあるが、
(あいつ強いわね。このギルドに来たばかりのあたしと同等かそれよりも)
ジンの実力を認める。他のSランク冒険者たちもジンの実力の高さを認める。
(まぁ、連れて来た理由は他にもあるが確定してないし言うだけ無駄だな)
と何やら考えているがメンバーには言わない事を決め込む。そして、
「それじゃぁ、魔法使い組はオズワルドに修行に行って来い。今、うちのギルマスがオズワルドで修行してるから準備が出来たらすぐに行って来い。ギルマスには遠隔通信装置でこっちから連絡するから何の問題もない」
「わかりました」
いきなりの事ではあるが指示に従いルークの連れて来た魔法使い組は準備をしてオズワルドへと出発するのであった。
「それじゃあ俺たちは普段通りに依頼をこなすぞ」
「「「「「はいっ!」」」」」
リュウガの指示に全員が良い返事をするのであった。そんな日常を邪魔するものが現れる事をギルドメンバーたちはまだ気づかずにいるのであった。
「つまんないわね~」
ルイはイスに座ってだらけていた。あまりにもつまらない日々だったのだ。
「Sランクくらいじゃ物足りなくなってしまいましたからね。貴女たちは」
ルイの言葉にゴウが捕捉する。ルイとレイの2人はこの国はおろか他国の冒険者と比べても頭いくつか抜けて強くなってしまい最高ランクのSランクでも余裕で達成出来るようになってしまい伝説のモンスターのようなSSランクという例外でなくては張り合いがないのだ。
「こんな事ならウェンについていくべきでしたね」
レイはそう言う。修行部屋はリュウガが破壊してもう存在しない上に一度しか使えないがそれでも龍であるウェンや翁、スイといったこの世界の頂点ともいえるレベルの龍と戦えばレベルが上がるだろうからだ。
「本当にそれっ! ミスったわね」
来たる神の戦争に向けて実力を上げるために依頼をこなしつつルイとレイは切磋琢磨してるが限界がある。同格と戦う事での経験値上げをやっているが微々たるものである。
「同じ相手と戦っても意味がないですからね」
「完璧とは言えないけど手の内が読めてきたからね」
そのレベルになるほどルイとレイは戦っているのだ。そうしてダラダラとしていると、
「どうも。レイはいるか?」
「ルークじゃないですか? どうしたんです? メンバーまで連れて?」
ギルドにやってきたのは暗闇の一等星のSランク冒険者のルークであった。後ろには彼のパーティメンバーだろう人間がいるがパーティメンバーは5人と決まってるのに後ろには5人いた。
「実はギルドを辞めたから加入しに来たんだ」
久しぶりの新メンバー候補は6人もいた。
「そうでしたか。立ち話もなんですし座ってください」
テーブルに案内して話を聞く。ルークが話すには、
「主力を失ってからギルドマスターであるログはメンバーにスパルタを通り越して拷問レベルのトレーニングや無茶な量の依頼をこなさせたんですよ。S、Aランク組はそれでも対応出来ましたがそれ以外のランク組にはきつい代物でした。結果として続々と辞めていく者が増えていきそれを補うためによりきついトレーニングと依頼をさせる。そしてまた辞める者が出るという悪循環という最悪の状況でした」
「そんな状況に気づかないとは栄光が忘れられないのですね」
「クソね」
ボロクソに言うルイとレイ。そんな2人にうんうんとルークについてきた面々は頷く。
「そんな状況を打開しようと直談判したんですけど無駄だったんです。おまけに『言う事が聞けないなら出て行け』と言われたんですよね。まぁ、おかげでお金も払わずに辞める事が出来たんですけどね」
と皮肉混じりに笑うルークであった。
「それで後輩たちを引き連れてこちらに来たという訳ですか」
「こいつらはログのやり方についていけなくて辞めたが才能は俺よりもある優秀な奴らだからほっとけなくて連れて来たんだが迷惑だったか?」
「迷惑とは言いませんが今ギルドにはギルドマスターもサブマスターもいないのでこちらで判断出来ないんですよ」
「それって総本部からの連絡であった戦力強化に関係があったりします?」
レイの言葉にルークは総本部から戦力強化をするように言われた事を思い出して聞いてみる。
「えぇそうですね。それと加入の話をしたいのですがやはりどちらかが戻るまでは仮加入という事になりますが良いですか?」
「俺は問題ないよ。皆んなは?」
「大丈夫です」 「オッケー」 「構いませんよ」
という事でルーク含めた6人は運命の宿木に仮加入という事となった。こうしてマイとリュウガの2人のどちらが先に帰って来たかというとアステラへと向かったリュウガであった。
「帰ったぞ。ついでに拾い者だ」
そう言って首根っこを掴んでいる少年を前に出す。
「アステラでスリしてたジンです」
不機嫌な表情で挨拶をするジン。
「いやいや、どういう状況ですか?」
ゴウが突っ込む。
「あ~っとだな~・・・・いや、こっちも聞きたい事ある。そいつらは?」
ルークやその後輩たちを指差す。
「実はですね
レイが事情を説明する
と言う事なのですがどうしましょう?」
仮加入である事を伝えると、
「問題ないぞ。全員加入で」
あっさりと加入を認めるのであった。あまりにもあっさりだったのでゴウは驚く。
「そんな簡単に決めていいんですか? 前はがっつり面接をしていたじゃないですか」
大量の加入希望者が出た時は面接をしていたのを知っているゴウは突っ込むのであった。
「No. 1ギルドに所属してたくらいだから意識も高いしSランクに認められる才能のあるやつらを拒否る必要はないだろう。今はそれどころじゃないんだからよ」
「それもそうですね。それでは彼の説明をお願いしても?」
「こいつはな」
リュウガは暗闇の一等星組にも分かるように神との戦争についてとアステラで起こった事をギルドメンバー全員に説明する。
「こいつは別にギルドメンバーにはしないが戦力になるから連れて来た。ほっといても良かったがソウが助けて貰ってるから国に置いていって迫害されるのも申し訳ないからな」
最初は置いて行く事も考えた。スリやってるような犯罪者ではあるが神の僕である天使を殺してる以上バレたら迫害されるどころか最悪殺されるので置いて行くのはあまりにも後味が悪いのでリュウガは連れて来たのだ。
「とりあえずこいつが言ったようにスリの常習犯で手癖が悪いから注意しろよ。何かあったらすぐに俺に言えよ。締め上げるから」
「そんな奴を連れて来ないでよね」
と文句を言うルイではあるが、
(あいつ強いわね。このギルドに来たばかりのあたしと同等かそれよりも)
ジンの実力を認める。他のSランク冒険者たちもジンの実力の高さを認める。
(まぁ、連れて来た理由は他にもあるが確定してないし言うだけ無駄だな)
と何やら考えているがメンバーには言わない事を決め込む。そして、
「それじゃぁ、魔法使い組はオズワルドに修行に行って来い。今、うちのギルマスがオズワルドで修行してるから準備が出来たらすぐに行って来い。ギルマスには遠隔通信装置でこっちから連絡するから何の問題もない」
「わかりました」
いきなりの事ではあるが指示に従いルークの連れて来た魔法使い組は準備をしてオズワルドへと出発するのであった。
「それじゃあ俺たちは普段通りに依頼をこなすぞ」
「「「「「はいっ!」」」」」
リュウガの指示に全員が良い返事をするのであった。そんな日常を邪魔するものが現れる事をギルドメンバーたちはまだ気づかずにいるのであった。
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