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第32話 疑惑の宰相
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「む、むう……」
ゴードンは、先ほどから何度もうめき声だけを残している。
どうも、何か言おうと試みているようだが、考えがまとまらないらしい。
「驚かれましたでしょうか?」
「う……、うむ」
「私も初めて気がついた時には、とても驚きました」
「……、……」
ヘレンは、いつもと同じように、冷静な目差しでゴードンに応対する。
「ランド山の山頂で、警備隊一個中隊を戦闘不能にしましたのも、コロでございます。このときコロは、私共が見ている前で緊縛呪を発動して見せました」
「……、……」
「その間、私共は瞬きをしながら眺めているだけ……。あっという間にケリが付き、あまりの威力に呆れてしまったほどです」
「そ……、それを、この猫がか?」
「はい……」
「……、……」
ゴードンがあまりにも俺を見つめるので、エイミアがバスケットの中から俺を取りだし、抱き上げる。
そして、首輪に付いた暗黒オーブの袋を、取り外した。
「おおっ! 光っておる」
「はい……。オーブの研究家ニックさんの話によりますと、オーブが光るのは、所持者が類い希な使い手の証なのだそうです」
「……、……」
「古文書にも二例しか記述がなく、千年に一度あるかどうかとか……」
「つまり、こういうことか? バロール討伐をして暗黒オーブを手に入れたら、偶然猫が類い希な使い手だったと……」
「平たく言うと、そう言うことになるかと……」
「う、うむ……。分かった、とりあえずオーブを袋にしまってくれ。誰が入って来ないとも限らんからな」
「エイミア……、お願い」
ゴードンは、少し冷静になったようで、於かれている状況に気がついた。
エイミアはヘレンに促され、暗黒オーブに布袋の覆いを付ける。
「だが……、ヘレン。動物がオーブを操るなんてことは、今までにあったのか? わしの常識では考えられんが……。デニス王からオーブがささやくと聞かされておったから、てっきり人にしか扱えんものだと思っておった」
「それについては、仮説ではありますが、一応、理由があります」
「うむ……」
「どうも、コロには人の言葉が分かる魂が入っているようです」
「ランド山でも、警備隊に囲まれて危機に陥っていることを私達が話しておりまして、それを理解して緊縛呪を放ちました」
「……、……」
「オーブには意志があるようですが、使い手がいなければタダの宝石に過ぎません。つまり、緊縛呪が状況に応じて発動された以上、コロが私達の話していることを理解したとしか思えないのです」
「うむ……。正直、理解したとは言い難いが、とりあえずお主達の言っていることは分かった」
「……、……」
「その上で、聞こう……。ヘレン、お主はわしに何が聞きたいのだ? それとも、先ほどわしが言ったことでお主の望みは満たされたのか?」
「いえ……。まだ、私共の一番聞きたいことは残されたままでございます」
ゴードンは、実務をこなす者らしく、話の先を急いだ。
自分が考えて分からぬことを悩んでいても仕方がない……、と言う、武人らしい気質もあるのだろう。
「遠慮せず申せ……。お主達も重大事を打ち明けたのだ。わしも答えられることは何でも答える」
「では……、お聞きいたします。今回の、私共への捕縛令をお出しになった方の名前をお明かし下さい」
「ふむ……。約束をしたからには明かさんことはないが、どういう意図があるか聞いても良いか?」
「はい……」
ヘレンは、前回王宮に来たときの出来事を、かいつまんでゴードンに語った。
暗黒オーブは王宮で極秘に管理していると、嘘の情報をデニス国王に流してもらったこと……。
バロール討伐はしたものの、暗黒オーブの使い手が新たに現れたことを、デニス国王以外には伏せたこと……。
デニス国王以外の人間には、情報が漏れないように取りはからってもらったこと……。
ゴードンは、相づちを打ちながら、静かにヘレンの言葉を聞き取った。
そして、聞き終わると、ゴードン自身が使っていると思しいデスクの引き出しを開け、一枚の書類を取り出した。
「つまり、こういうことか……。デニス王とお主達しか知らない情報が、いつの間にか漏れていると言うことだな?」
「左様でございます」
「デニス王が約束を違えるとは思えないから、誰かがなんらかの情報を握っていて、お主達を捕縛しようとした……、と」
「はい……」
「うむ……、分かった。では、答える」
「……、……」
「わしに命令したのは、ルメール宰相だ」
「……、……」
「命令書に署名と押印がなされておるから、間違いない」
「……、……」
ゴードンは書類を示し、キッパリと言い切った。
ヘレンはそれを聞いて、眉をひそめる。
「待ってくれっ!」
突然、アイラが叫んだ。
「アイラっ……、ダメよ。声が大きいわ」
「す、すまん……。だけど、どうもあたしには信じられないんだ」
ヘレンにたしなめられ、声をひそめたが、アイラは、それでも強い口調で語った。
「だって、あのルメールって宰相は、この間会ったけど人の良いだけの爺さんだっただろう? あたしの爺さんとの昔話で盛り上がっちまうような……」
「そうね……」
「宰相って言うからには、内政のことなんかには詳しいんだろうよ。でも、あの爺さんが暗黒オーブを狙ってどうこうなんて、あたしには信じられないんだよ」
「……、……」
「さっき、総長さんも言っていたよな? 王宮の中にはバロールを取り込む動きがあった……、ってさ。……ってことは、それも宰相の仕業ってことか?」
「……、……」
「それにさあ……。宰相ってのは、国王の片腕みたいなものだろう? だったら、国王が極秘にしていることを、勝手にやっちまうなんてことがあるのか? 暗黒オーブは王宮で管理していることになっていたよな?」
「……、……」
「あと、もし宰相がすべて噛んでいるとして、暗黒オーブを手に入れてどうしようって言うんだ? しかも、国王の知らないところで……」
「……、……」
アイラの疑問に、ゴードンもヘレンも答えなかった。
ゴードンは、立場上答えにくいのか……?
ヘレンは、もしかして、ある程度分かっててルメール宰相の名を聞きに来たのか?
俺には、アイラが言っていることに共感する部分が多かった。
あのルメールって爺さんが、謀なんてしっこない。
そもそも、そう言うことを考えるタイプじゃないよなあ……。
それに、あのルメールは、デニス国王には忠誠を誓っているように見えた。
いや、デニス国王だけじゃない、このロマーリア王国にだって……。
そんな人間が、どうして国王の意に背くんだ?
あり得ないと、俺だって思うぞっ!
だけど、ゴードンの言葉に嘘があるはずもない。
実際に命令通り捕縛は行われたんだからな……。
さっきの、アイラとベックの争いを裁いた感じからしても、ゴードンの言葉は信じて良いと思う。
大体、ヘレンが信用の於けない人間に、重大な秘密を話すわけがない。
誰もが今知った事実を噛みしめ、頭を巡らせるのであった。
ゴードンは、今まで対応したことがないことに、困惑するかのように……。
ヘレンは、何を思うのか、静かにゴードンを見つめながら……。
アイラは、納得いかないのか、あらぬ方向を見つめながら……。
「あ……、あの、さ……、裁きのオーブに聞いてみてはいかがでしょう?」
沈黙を破ったのは、意外にもエイミアであった。
裁きのオーブってことは、デニス国王に聞いてみよう……、ってことか?
「むう……、デニス王か」
「す……、すいません。わ……、私、変なことを言って」
「いや……。エイミア、わしもそう思っておったのだ」
「……、……」
ゴードンは、縮こまるエイミアを思いやるかのように、笑いかけた。
「うんっ! そうだな。なあ、ヘレン、それで良いだろう?」
「そうね……。私もそうするしかないと思っていたわ……」
アイラは、明るくヘレンに問いかけた。
これで何もかも旨く行く……、と、ばかりに。
ただ、ヘレンだけは何を思うのか、厳しい表情を崩そうとはしなかった。
ゴードンは、先ほどから何度もうめき声だけを残している。
どうも、何か言おうと試みているようだが、考えがまとまらないらしい。
「驚かれましたでしょうか?」
「う……、うむ」
「私も初めて気がついた時には、とても驚きました」
「……、……」
ヘレンは、いつもと同じように、冷静な目差しでゴードンに応対する。
「ランド山の山頂で、警備隊一個中隊を戦闘不能にしましたのも、コロでございます。このときコロは、私共が見ている前で緊縛呪を発動して見せました」
「……、……」
「その間、私共は瞬きをしながら眺めているだけ……。あっという間にケリが付き、あまりの威力に呆れてしまったほどです」
「そ……、それを、この猫がか?」
「はい……」
「……、……」
ゴードンがあまりにも俺を見つめるので、エイミアがバスケットの中から俺を取りだし、抱き上げる。
そして、首輪に付いた暗黒オーブの袋を、取り外した。
「おおっ! 光っておる」
「はい……。オーブの研究家ニックさんの話によりますと、オーブが光るのは、所持者が類い希な使い手の証なのだそうです」
「……、……」
「古文書にも二例しか記述がなく、千年に一度あるかどうかとか……」
「つまり、こういうことか? バロール討伐をして暗黒オーブを手に入れたら、偶然猫が類い希な使い手だったと……」
「平たく言うと、そう言うことになるかと……」
「う、うむ……。分かった、とりあえずオーブを袋にしまってくれ。誰が入って来ないとも限らんからな」
「エイミア……、お願い」
ゴードンは、少し冷静になったようで、於かれている状況に気がついた。
エイミアはヘレンに促され、暗黒オーブに布袋の覆いを付ける。
「だが……、ヘレン。動物がオーブを操るなんてことは、今までにあったのか? わしの常識では考えられんが……。デニス王からオーブがささやくと聞かされておったから、てっきり人にしか扱えんものだと思っておった」
「それについては、仮説ではありますが、一応、理由があります」
「うむ……」
「どうも、コロには人の言葉が分かる魂が入っているようです」
「ランド山でも、警備隊に囲まれて危機に陥っていることを私達が話しておりまして、それを理解して緊縛呪を放ちました」
「……、……」
「オーブには意志があるようですが、使い手がいなければタダの宝石に過ぎません。つまり、緊縛呪が状況に応じて発動された以上、コロが私達の話していることを理解したとしか思えないのです」
「うむ……。正直、理解したとは言い難いが、とりあえずお主達の言っていることは分かった」
「……、……」
「その上で、聞こう……。ヘレン、お主はわしに何が聞きたいのだ? それとも、先ほどわしが言ったことでお主の望みは満たされたのか?」
「いえ……。まだ、私共の一番聞きたいことは残されたままでございます」
ゴードンは、実務をこなす者らしく、話の先を急いだ。
自分が考えて分からぬことを悩んでいても仕方がない……、と言う、武人らしい気質もあるのだろう。
「遠慮せず申せ……。お主達も重大事を打ち明けたのだ。わしも答えられることは何でも答える」
「では……、お聞きいたします。今回の、私共への捕縛令をお出しになった方の名前をお明かし下さい」
「ふむ……。約束をしたからには明かさんことはないが、どういう意図があるか聞いても良いか?」
「はい……」
ヘレンは、前回王宮に来たときの出来事を、かいつまんでゴードンに語った。
暗黒オーブは王宮で極秘に管理していると、嘘の情報をデニス国王に流してもらったこと……。
バロール討伐はしたものの、暗黒オーブの使い手が新たに現れたことを、デニス国王以外には伏せたこと……。
デニス国王以外の人間には、情報が漏れないように取りはからってもらったこと……。
ゴードンは、相づちを打ちながら、静かにヘレンの言葉を聞き取った。
そして、聞き終わると、ゴードン自身が使っていると思しいデスクの引き出しを開け、一枚の書類を取り出した。
「つまり、こういうことか……。デニス王とお主達しか知らない情報が、いつの間にか漏れていると言うことだな?」
「左様でございます」
「デニス王が約束を違えるとは思えないから、誰かがなんらかの情報を握っていて、お主達を捕縛しようとした……、と」
「はい……」
「うむ……、分かった。では、答える」
「……、……」
「わしに命令したのは、ルメール宰相だ」
「……、……」
「命令書に署名と押印がなされておるから、間違いない」
「……、……」
ゴードンは書類を示し、キッパリと言い切った。
ヘレンはそれを聞いて、眉をひそめる。
「待ってくれっ!」
突然、アイラが叫んだ。
「アイラっ……、ダメよ。声が大きいわ」
「す、すまん……。だけど、どうもあたしには信じられないんだ」
ヘレンにたしなめられ、声をひそめたが、アイラは、それでも強い口調で語った。
「だって、あのルメールって宰相は、この間会ったけど人の良いだけの爺さんだっただろう? あたしの爺さんとの昔話で盛り上がっちまうような……」
「そうね……」
「宰相って言うからには、内政のことなんかには詳しいんだろうよ。でも、あの爺さんが暗黒オーブを狙ってどうこうなんて、あたしには信じられないんだよ」
「……、……」
「さっき、総長さんも言っていたよな? 王宮の中にはバロールを取り込む動きがあった……、ってさ。……ってことは、それも宰相の仕業ってことか?」
「……、……」
「それにさあ……。宰相ってのは、国王の片腕みたいなものだろう? だったら、国王が極秘にしていることを、勝手にやっちまうなんてことがあるのか? 暗黒オーブは王宮で管理していることになっていたよな?」
「……、……」
「あと、もし宰相がすべて噛んでいるとして、暗黒オーブを手に入れてどうしようって言うんだ? しかも、国王の知らないところで……」
「……、……」
アイラの疑問に、ゴードンもヘレンも答えなかった。
ゴードンは、立場上答えにくいのか……?
ヘレンは、もしかして、ある程度分かっててルメール宰相の名を聞きに来たのか?
俺には、アイラが言っていることに共感する部分が多かった。
あのルメールって爺さんが、謀なんてしっこない。
そもそも、そう言うことを考えるタイプじゃないよなあ……。
それに、あのルメールは、デニス国王には忠誠を誓っているように見えた。
いや、デニス国王だけじゃない、このロマーリア王国にだって……。
そんな人間が、どうして国王の意に背くんだ?
あり得ないと、俺だって思うぞっ!
だけど、ゴードンの言葉に嘘があるはずもない。
実際に命令通り捕縛は行われたんだからな……。
さっきの、アイラとベックの争いを裁いた感じからしても、ゴードンの言葉は信じて良いと思う。
大体、ヘレンが信用の於けない人間に、重大な秘密を話すわけがない。
誰もが今知った事実を噛みしめ、頭を巡らせるのであった。
ゴードンは、今まで対応したことがないことに、困惑するかのように……。
ヘレンは、何を思うのか、静かにゴードンを見つめながら……。
アイラは、納得いかないのか、あらぬ方向を見つめながら……。
「あ……、あの、さ……、裁きのオーブに聞いてみてはいかがでしょう?」
沈黙を破ったのは、意外にもエイミアであった。
裁きのオーブってことは、デニス国王に聞いてみよう……、ってことか?
「むう……、デニス王か」
「す……、すいません。わ……、私、変なことを言って」
「いや……。エイミア、わしもそう思っておったのだ」
「……、……」
ゴードンは、縮こまるエイミアを思いやるかのように、笑いかけた。
「うんっ! そうだな。なあ、ヘレン、それで良いだろう?」
「そうね……。私もそうするしかないと思っていたわ……」
アイラは、明るくヘレンに問いかけた。
これで何もかも旨く行く……、と、ばかりに。
ただ、ヘレンだけは何を思うのか、厳しい表情を崩そうとはしなかった。
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