『異世界聖猫伝』猫なんだから、放っておいて

 学生時代は、いじめに遭っていた。
 就職したら、パワハラが待っていた。
 それでも何とか生きてきた。
 しかし、痴漢の犯人にされ、両親や恋人に愛想を尽かされた。
 冤罪だったのに……。
 
 すべてに絶望し、自殺しようとマンションの屋上に上がった時、それは起った。
 空間の歪みが拡がり、そこから空間が裂けた。
 魅入られるように「それ」に触れたときから、俺の異世界生活が始まったんだ。
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