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第56話 オジサンにナンパされた件

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 自分に自信を持つようになった僕は外に出る時も欠かさず、メイクをして出歩くようになった。
 鏡で自分の顔を見た時は大して変わった印象はなかったが、周囲にいる男たちの反応は露骨に変わった。
 見下されることはなくなり、優しくされる機会が増え、世界観が変わったようにさえ思える。
 今まで外を歩いていると、一方的にブス呼ばわりされたり、痴漢やレイプ被害に遭ったりと散々だったが、メイクをしてからは少しだけ男が紳士的に振る舞うようになった気がした。
 高級スーツを着たオジサンにナンパされることも多くなり、今の自分が価値あるΩなんだと再認識させられる。
 僕は男性恐怖症を乗り越えるために食事ぐらいなら快くオジサンからの誘いを承諾することにした。
 こうやって少しずつ男性恐怖症を乗り越えて、男を手玉に取るような魔性のΩになろうと思ったのだが……。


「あぁ、もう興奮でチンポがはち切れそうだ……ほ~ら、よく見てくれよwww」


 一見して紳士的に見えても男は皆、下半身でしか物事を考えられないサルだということを改めて思い知らされた。


「うぅッ、汚いモノ近づけないで……食事するんじゃなかったの?」
「食事なんかいつでも出来るだろう? まずは先払いでオチンポを気持ち良くしてもらうからね。その後に高級レストランでディナーを奢ってあげるからwww」


 たぎる肉棒の根元を持ってオジサンは僕に近づいてきた。
 必死で恐怖を抑え込もうとするが、身体の震えは止まらない。


「この世に無条件でΩに優しくする男なんていないよ。皆、身体目当てで仕方なく表面上は紳士的に振る舞ってあげてるだけ。君の年齢なら、男が何をしてほしいかぐらい想像はつくはずだwww」


 そう言うと、オジサンは僕を跪かせて汚いチンポを口元に近づける。


「まさか……その汚いチンポを舐めろって言うんじゃ?」
「当たり前でしょうが。見りゃ、分かるだろwww」
「絶対にイヤ、死んでもお断りだから~ッ!!!」


 僕は必死で拒否する。しかし結局、僕にできることはそうやってわめくだけ。Ωの力では男に敵うはずがないのだから。


「ほらほら、もうすぐ顔にくっつくよぉ~、オジサンのチンポをたっぷり味わうんだぞぉぉwww」
「く、くっ付けるなぁ~! き、気持ち悪い……臭い……うぅ、臭いよぉ! らめぇ……やめて~ッ!!!」
「ははは、興奮してつい臭いもキツくなってきてるのさ。それじゃあ、さっそくフェラしてもらおうか……」


 イヤがる僕の頰を、ペニスの先端でペシペシと軽く叩くオジサンの肩を後ろから誰かがグイッとつかむ。


「オッサン、随分と楽しそうなことやってんじゃねえか」
「誰だ、貴様⁉︎ 私が楽しんでいる時に話しかけるんじゃ……」


 喋り終えないうちにオジサンは顔面に強烈なストレートを食らい、一瞬にして失神した。


「アオイ、大丈夫か? 知らないオジサンについて行っちゃダメだろうが」


 目の前にいる一護いちごくんの顔を見て泣きたくなった僕は一護いちごくんの胸に飛び込んで辺りに響く声で泣き散らした。


「アオイ……いい子、いい子♡ それにしても男嫌いのアオイがオジサンについて行くなんて、どういう風の吹きまわしだ?」
「ひっぐ……僕、ちょっと調子に乗ってたんだ。ワンランク上のΩになれたんだって、バカみたいに勝手に思い込んじゃって……」


 泣き虫な僕の頭を撫でながら一護いちごくんは優しく微笑みを浮かべて言った。


「思い込みなんかじゃねえよ。アオイは日に日に成長していってる。だから他の男に取られないように必死でアオイを守らねえとなぁ♡」


 一護いちごくんは僕の涙を拭いながら、いつものように優しいキスをする。


「アオイが綺麗になるために日々努力してるんだから、俺もアオイを気持ち良くする努力をしねえとなぁ~♡」


 僕たちは本能のままに繋がると、溢れた愛液と先汁が混ざり合い、独特の性臭が辺りに立ち込める。
 僕の中で一護いちごくんの肉棒は今にも爆発してしまいそうに脈打ち、ドバドバと我慢汁を吐き出す。
 必死に射精を堪えて腰を振るう一護いちごくんは僕に覆いかぶさり、後ろから胸を両手で揉んでくる。


「身体の方も確実に成長していってるなぁ♡ どうりで周りの男たちがアオイを狙うわけだwww」


 胸を揉み揉みされる僕の表情は、快楽に蕩けたものへと完全に変化する。
 口の端に唾液の雫を光らせながら僕は喘ぐ。もう我慢できなくなっているのは僕も一護いちごくんも同じだ。僕たちの体液が混ざり合った陰部は性器が何度も激しく擦れ合い、太腿まで蜜が飛び散っている。
 僕は全身を駆ける快楽に耐えようと必死に身体をくねらせた。喘ぎ声を我慢できず、大声で肉悦を訴えかける。
 そんな僕に愛しさを感じながら、熱く濡れたところにペニスを何度も突き入れて、何度も根元まで引き抜く。
 僕も自ら快楽を求め、腰を揺らして秘所を擦りつける。そのため急速に絶頂への階段を駆け上がる結果になろうとも、動き出した腰は止まらない。
 下半身から全身へと広がる甘美な刺激。込み上げてくる絶頂への欲望は堪えきれない所まで高まっていた。
 次の瞬間、一護いちごくんは僕の中に奥まで思いっきりチンポを叩きつけてきた。


「僕、イッちゃう! イッちゃうよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」


 プシュッ!
 一護いちごくんの男根が痒みを忘れた僕の股間から飛び散った粘液に包まれる。それが合図だった。


「あぁッ、もう我慢できねえぜ! 出るぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」


 どぴゅッ、どびゅるるるるるるるるるる!
 僕の中でペニスは何度も脈打って精子を吐き出し続ける。胸を大きく上下させて呼吸を整えながら僕は絶頂の余韻に浸るのであった。
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