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日常編part③
71 変態武道会〜前編〜
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ここのところ、この世界では格闘技が妙に盛り上がっており、巨大な闘技場がつくられた。直径50メートルほどある円形のグラウンドから、周囲に向けて放射状に階段の列がのびている。まるで天下一武道会や暗黒武術会の会場のような作りだった。
会場内は満員御礼で盛況のうちに幕を開けた。
ヒビキたちも参加する今大会は参加選手が100人を越すトーナメントであり、その試合数も莫大なものになる。ゆえに、ベスト8が出揃うまでは試合場を8面に分割し、同時進行で試合を消化していく。その間、観客は席を離れて自由に会場を動きまわれる。8面の試合場の中心にはリングが設置されており、上位の試合を今や遅しと待っていた。
そして、いよいよ第1試合が開始される。特に観客が集中しているのはミントの試合だ。
「はじめ!」
審判のかけ声とともに勝負はついていた。
「うわあッ⁉︎」
何が起こったのか分からぬまま、ミントの対戦相手は燃えていた。炎の柱に包まれ、狂ったようにダンスを踊る。
ついに力を失って倒れた相手はなおも轟々と燃えていた。
「勝者……ミント選手!」
目の前の光景に愕然としながらも審判はコールした。
ミントはピッと刀印で目の前の空間を袈裟斬りにする動作をした。その瞬間、紅蓮の炎がウソのように消失し、後には気絶したままの男が残される。髪や道着どころか、マットにも焦げ跡ひとつついていない。
ピクリとも動かない男を見降ろして、指先に燻る炎を吹き消し、ミントは不敵に笑う。
ドッ!……っと、思い出したように大歓声があがり、爆発的な拍手の嵐が巻き起こる。
皆、興奮覚めやらぬ様子で、口々にミントコールを叫んでいた。
ーーー
「ふふん。面白い大会になりそうだなぁ~」
ミントの試合を見降ろしながら、ヒビキは上機嫌でつぶやいた。
国王であるヒビキの席は、側面を壁、前面をガラスで仕切られた特別室で、一般席のさらに上に位置している。
豪奢なソファにヒビキが座り、その膝の上に僕は乗せられていた。
「んッ、こんな……誰かに、見られ……たら……」
虚ろな表情をした僕は吐息まじりに言葉をもらす。
ズプ、ヌプッと粘ついた摩擦音が室内に響き渡っている。
「なぁ、ミライ♡ 今回の大会では誰が優勝すると思う?」
恥ずかしがる僕を座位で貫きながら、ヒビキが問う。
「そんなの……ヒビキじゃないの? むしろ優勝しなかったら……承知しないからね♡」
「ああ、任せておけ。優勝は決まったようなものだ。なんせ国王はシード枠だからなぁwww」
決勝戦になるまでヒビキの出番はなく、悠々自適に僕の身体を貪り尽くす。
「んッ……ああんッ……らめぇ……恥ずかし……」
自ら腰を使いつつも、僕は羞恥に顔を赤く染める。
僕は両方の太腿を下から抱えられ、さらに大きく開脚させられている。前面のガラスに、淫蜜を吹き出しながら、野太い男根を咥え込む僕の淫らな股間が映っていた。
楽しそうに笑いながらヒビキは、興奮のため硬くなった僕の乳首を背後から揉みしだく。
途切れ途切れに切なげな声をもらし、太い腕の中で僕は身をよじる。乳首は硬く尖り、愛撫の手を心待ちにして小刻みに震えていた。
期待通り、ヒビキの指がピンクの突起をねじりまわす。
「ああッ!」
快楽にビクビク身悶えながら僕は叫ぶ。ヒビキの肉棒を咥え込んだ太腿のつけ根からはとめどなく愛液が溢れ出し、真新しい絨毯を濡らしていく。
ヒビキの膝上で僕は大きく上半身をくねらせ、下半身を小刻みに揺する。
これほどの恥態を晒しても、下の観客席にいる人々は全く誰も気づいていなかった。
ソファから立ち上がり、抱えた僕を貫いたまま、ヒビキはガラス越しに試合場を見降ろす。
快楽に身を任せ、涎までたらす僕をなおも犯しつつ、ヒビキは自分の優勝を確信したように喉を鳴らして笑った。
ーーー
順調に試合は消化されてゆき、ついにベスト8が出揃った。
中央リングで行われた上位の試合はいずれも激闘をきわめた。
そして決勝戦。
てっきりヒビキの相手はゼノンか、もしくはミントのどちらかと思っていたが、決勝戦寸前に2人は当たることになり、両者相打ちで2人ともリタイアとなった。
ヒビキの相手は不気味な雰囲気を漂わせたゴリマッチョなオッサンだった。
「随分とデカイなぁ~、あんた。もう2度と会いたくない知り合いの顔を思い出しちまったぜ」
対戦相手にそう言うと、ヒビキは鳴滝のことを思い出していた。
ヒビキの相手選手の姿は鳴滝を彷彿とさせ、僕は思わずビクビクと震えてしまう。
「…………」
相手選手はただニヤニヤと不気味に笑うだけで一言も喋らなかった。その不敵な態度がヒビキの癇に障った。
熱狂的な歓声に迎えられ、両者とも互いに見つめ合ったまま対峙する。
コーナーポストの脇でヒビキの後ろ姿を見ていた僕は妙な胸騒ぎに苛まれた。
「嫌な予感がする……」
カ~ン!とゴングが鳴ると、全く同時に2人は互いの肉体を打ち砕くかのごとく激突した。
会場内は満員御礼で盛況のうちに幕を開けた。
ヒビキたちも参加する今大会は参加選手が100人を越すトーナメントであり、その試合数も莫大なものになる。ゆえに、ベスト8が出揃うまでは試合場を8面に分割し、同時進行で試合を消化していく。その間、観客は席を離れて自由に会場を動きまわれる。8面の試合場の中心にはリングが設置されており、上位の試合を今や遅しと待っていた。
そして、いよいよ第1試合が開始される。特に観客が集中しているのはミントの試合だ。
「はじめ!」
審判のかけ声とともに勝負はついていた。
「うわあッ⁉︎」
何が起こったのか分からぬまま、ミントの対戦相手は燃えていた。炎の柱に包まれ、狂ったようにダンスを踊る。
ついに力を失って倒れた相手はなおも轟々と燃えていた。
「勝者……ミント選手!」
目の前の光景に愕然としながらも審判はコールした。
ミントはピッと刀印で目の前の空間を袈裟斬りにする動作をした。その瞬間、紅蓮の炎がウソのように消失し、後には気絶したままの男が残される。髪や道着どころか、マットにも焦げ跡ひとつついていない。
ピクリとも動かない男を見降ろして、指先に燻る炎を吹き消し、ミントは不敵に笑う。
ドッ!……っと、思い出したように大歓声があがり、爆発的な拍手の嵐が巻き起こる。
皆、興奮覚めやらぬ様子で、口々にミントコールを叫んでいた。
ーーー
「ふふん。面白い大会になりそうだなぁ~」
ミントの試合を見降ろしながら、ヒビキは上機嫌でつぶやいた。
国王であるヒビキの席は、側面を壁、前面をガラスで仕切られた特別室で、一般席のさらに上に位置している。
豪奢なソファにヒビキが座り、その膝の上に僕は乗せられていた。
「んッ、こんな……誰かに、見られ……たら……」
虚ろな表情をした僕は吐息まじりに言葉をもらす。
ズプ、ヌプッと粘ついた摩擦音が室内に響き渡っている。
「なぁ、ミライ♡ 今回の大会では誰が優勝すると思う?」
恥ずかしがる僕を座位で貫きながら、ヒビキが問う。
「そんなの……ヒビキじゃないの? むしろ優勝しなかったら……承知しないからね♡」
「ああ、任せておけ。優勝は決まったようなものだ。なんせ国王はシード枠だからなぁwww」
決勝戦になるまでヒビキの出番はなく、悠々自適に僕の身体を貪り尽くす。
「んッ……ああんッ……らめぇ……恥ずかし……」
自ら腰を使いつつも、僕は羞恥に顔を赤く染める。
僕は両方の太腿を下から抱えられ、さらに大きく開脚させられている。前面のガラスに、淫蜜を吹き出しながら、野太い男根を咥え込む僕の淫らな股間が映っていた。
楽しそうに笑いながらヒビキは、興奮のため硬くなった僕の乳首を背後から揉みしだく。
途切れ途切れに切なげな声をもらし、太い腕の中で僕は身をよじる。乳首は硬く尖り、愛撫の手を心待ちにして小刻みに震えていた。
期待通り、ヒビキの指がピンクの突起をねじりまわす。
「ああッ!」
快楽にビクビク身悶えながら僕は叫ぶ。ヒビキの肉棒を咥え込んだ太腿のつけ根からはとめどなく愛液が溢れ出し、真新しい絨毯を濡らしていく。
ヒビキの膝上で僕は大きく上半身をくねらせ、下半身を小刻みに揺する。
これほどの恥態を晒しても、下の観客席にいる人々は全く誰も気づいていなかった。
ソファから立ち上がり、抱えた僕を貫いたまま、ヒビキはガラス越しに試合場を見降ろす。
快楽に身を任せ、涎までたらす僕をなおも犯しつつ、ヒビキは自分の優勝を確信したように喉を鳴らして笑った。
ーーー
順調に試合は消化されてゆき、ついにベスト8が出揃った。
中央リングで行われた上位の試合はいずれも激闘をきわめた。
そして決勝戦。
てっきりヒビキの相手はゼノンか、もしくはミントのどちらかと思っていたが、決勝戦寸前に2人は当たることになり、両者相打ちで2人ともリタイアとなった。
ヒビキの相手は不気味な雰囲気を漂わせたゴリマッチョなオッサンだった。
「随分とデカイなぁ~、あんた。もう2度と会いたくない知り合いの顔を思い出しちまったぜ」
対戦相手にそう言うと、ヒビキは鳴滝のことを思い出していた。
ヒビキの相手選手の姿は鳴滝を彷彿とさせ、僕は思わずビクビクと震えてしまう。
「…………」
相手選手はただニヤニヤと不気味に笑うだけで一言も喋らなかった。その不敵な態度がヒビキの癇に障った。
熱狂的な歓声に迎えられ、両者とも互いに見つめ合ったまま対峙する。
コーナーポストの脇でヒビキの後ろ姿を見ていた僕は妙な胸騒ぎに苛まれた。
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