男だらけの変態異世界冒険譚

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クェーサーΩ編

56 変態悪〜前編〜

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 この世界にクェーサーΩと呼ばれる恐るべき魔導兵器が誕生してしまった。
 宗教や精神世界の研究に没頭していた科学者たちは、物質は精神に作用されるのではないかという考えに至り、長い研究の末、ついに精神と物質の関係性を明らかにした。
 彼らは精神エネルギーと物質の中間にある新たな物質を発見したのだ。
 ――それは物質を超える『超物質』。
 科学者はこの物質に人類が知りえる最後の物質という意味を込めて『Ω』と名付けた。超精神物質Ωと。
 超精神物質Ωは強い精神の影響を受けると自在に形状を変えることができる。しかも、そうした精神の作用を増幅する力をも持っていた。
 この究極の物質で創り上げたのが魔神マシンクェーサーΩだった。
 魔神マシンクェーサーΩは所有者のイマジネーションと精神力で無限の能力と変形を可能にする。
 魔神マシンクェーサーΩを所有することは正に神の力を得ることに他ならない。所有者の身体は魔神マシンクェーサーΩを組成している超精神物質Ωと混合して一体化した状態となる。この段階においては、もはや所有者の肉体が魔神マシンクェーサーΩそのものなのだ。大きさも重量も自由自在。体の強度も筋力も所有者の精神力次第でいくらでも望みのまま。
 そして所有者は魔神マシンクェーサーΩと一体化している限り不死身であり、その間は食べることも呼吸することさえ不用。必要とするエネルギーは素粒子より全て生み出し取り入れることが出来る。このまま宇宙空間に漂おうと死ぬことはない。
 その超強大な力を有した魔神マシンクェーサーΩが、男根王の双子の弟の手によって奪われてしまった。
 ヒビキは魔神マシンクェーサーΩを奪還するために、男根王の弟がいる城の近くまで来ていた。

「やれやれ、わざわざやられに来るとは愚か者にも程があるなぁ~ッ! この世界の支配者となる2代目男根王の城と知っての振る舞いかぁ⁉︎」
「ほう、お前が男根王の弟かッ! この俺が貴様の兄貴がいる地獄へと送ってやるぜぇ~ッ!!!」

 ヒビキは真正面から堂々と男根王の弟に宣戦布告する。
 てっきり籠城を決め込むと思っていた2代目男根王軍が、大正面を中心に迎撃の布陣を敷いていた。

「……うん? 城壁の様子が変だぞぉ?」

 城壁の上に動きがあった。
 目を凝らしたヒビキは絶句した。
 主要な攻撃目標である城壁の上に、ズラリと人が並んでいる。
 そこにいるのは人質にされた全裸の子供たちばかりで、兵士は最低限の数しかいない。

「まさかッ⁉︎ あの子たちを盾として使うつもりなのかッ!!!」

 それが2代目男根王が取った戦術だった。

「城壁は無視して、この距離で敵部隊を叩けるだけ叩くしかないなぁ……」

 その時、大正門から少数の騎士と騎馬だけが歩み出てきた。
 騎馬は何か台車のようなものを引いている。
 その上に人の姿があることに気づいた瞬間、ヒビキは絶叫とした。

「ミライィィィィィィィィィィィィ~ッ!!!」

 僕は全裸で両脚を高く掲げた姿勢で磔にされていた。
 股間は丸出しで、アナルにはディルドが深々と突き刺されていた。
 それだけではない。僕の身体には赤いミミズ腫れのようなものが幾つも残っていた。
 それは過酷な鞭打ちが行われた証拠であった。
 まだ痛みがあり、風が吹くたび僕は身体をビクンと震えさせる。
 先頭に立つ2代目男根王はニヤリと笑うと、ヒビキに向かって大音声を張り上げた。

「ふはははッ! 見たか、この様をッ! 貴様の愛する男がボロ雑巾のように成り果てた哀れな姿を是非見せてやりたくてなぁ。わざわざ、このような舞台を設けてやったのだ! どうだ、興奮するだろうwww」

 2代目男根王はそう言うと、僕の方を向いた。

「この戦いが終わったら、お前を立派な慰安夫として調教するために昨夜よりもハードに可愛がってやる♡ 安心しろ、あのヒビキの恋人だったからといって殺しはしない。ただ死ぬよりも辛い生き地獄の中で生涯にわたって人間扱いされることなく肉便器として生きていくだけだwww」
「どんな責め苦に遭っても、僕の心が折れることはない!!! すぐにヒビキがお前みたいな悪に正義の鉄槌を下しちゃうんだからなぁ~ッ!」

 僕は気丈に答える。
 事実、昨夜は性的拷問に続く鞭打ちにも耐えたのだ。
 しかし狡猾な2代目男根王は、その責めを肉体から精神へと移行させる。

「辛そうだなぁ? どれ、楽にしてやるwww」
「えッ? あッ――」

 僕が声を発する暇もなく、肛門に刺さっていたディルドが引き抜かれた。
 肛門粘膜を擦り立てられる感触に、僕は反射的に顎を跳ね上げる。
 僕は懸命に尻穴を閉じようと力むが、ディルドを咥え続けさせられたせいで、思うように力が入らない。

「どうして? 閉じて、くれない……ンンッ、くッ、くくぅう……ッ!」

 お尻の穴が開きっぱなしになっている感覚は、さすがの僕にも耐え難い。
 必死に肛門に力を込めて閉じようとするのだが、括約筋が麻痺したように動かない。わずかに閉じかかっても、すぐにまたゆっくりと開いていってしまう。
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