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338 変態ビルディングスロマン
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近年はビルディングスロマン(成長物語)が嫌われる傾向にあるらしい。
このことについて個人的に思ったことがあり、今回は成長物語が描かれにくくなった背景を自分なりに分析してみた。
平成以降は良くも悪くも人々の価値観やライフスタイルが多様化し、SNSが普及したことで令和の時代は今よりも細分化が進んでいくであろう現状で『何をもって成長したのか』を描くのが難しい時代になったからだろう。
例えば、ひと昔前の少女漫画なら主人公が様々な困難を乗り越え、最終的にイケメンと結ばれて結婚するというのが王道な展開だった。
だが、フェミニズムが普及した現代において『結婚』を最終的なゴールとするのに抵抗を覚える人もそれなりにいるだろう。これは少女漫画に限らず、去年の11月くらいに上映されたド◯えもんのCG映画にも同様の批判がなされた。
つまり魅力的な異性を獲得し、結婚に至るまでのストーリーそのものが過去のものと化したわけだ。
他にも昔のテレビドラマでよくあった成長物語の一ジャンルである職業根性モノなんかはジャンルそのものが消滅したんじゃないかと思えるほどに見かけなくなった。
バブルが弾けて以降、リーマンショックや東日本大震災と来て、令和の時代はコ◯ナ禍で未曾有の不景気が訪れ、もはや仕事で成り上がる物語はリアリティを失い、男女ともに異世界へ召喚されたがるようにまでなってしまった。
少年が『男』に成長するような物語なんかも現在では男らしさの押し付けだとして嫌われる傾向にある。
今から16年前に放送された仮面ライダー◯鬼では少年が主人公の背中を見ながら大人の男へと成長していく過程を丁寧に描写したために男児からの反応が著しくなく、玩具の売り上げは歴代最低まで落ち込み、後半以降は仕方なく少年の出番を減らすことで大幅な路線変更に踏み切る事態へ発展した。
つまり子供向け番組でさえ、成長物語は唾棄すべきものとして嫌われるようになってきたのだ。
の◯太くんがいつまで経ってもド◯えもんから自立することがないように、僕たちはオタク文化から卒業することなく一生を終えることだろう。それは『成長』という概念が消失した時代を生きる僕たちにとって必然だったのかもしれない。
大人になって社会に出ても何も良いことがないと悟った子供達は老いていく身体を引きずりながら今日も異世界に転生することを夢見てリアルという名のクソゲーをプレイする。そのクソゲーには魅力的なヒーローやヒロインもいなければ、魔法や超能力もない。ただダラダラと日常という名の退屈なシナリオが死というゴールを目指して展開していくのみだ。
「なんだか虚しい人生だなぁ……」
目指すべき道を見失った僕は今日も一日中家でグダグダしていた。
歳を重ねるにつれて人は誰もが多かれ少なかれ人生に虚無感を抱くようになる。
アルバムを見ながら過去の思い出を振り返ることも多くなった。
この歳になれば、これからの自分の未来なんて大体想像がつく。
時代がどう変わっていこうが、自分という人間そのものが変わるわけじゃない。
変わりたいと思っても変われない己の無力さに深く絶望しながら今日も流れ作業のような一日を終えた。
「リョ~ウ、起きてる?」
「おう、まだ起きてるぜ」
ここのところリョウも少々お疲れ気味らしく、夜はぐっすり眠るようになっていた。
「なんか人生がつまらなくてね。リョウは人生楽しんでる?」
「まあ、それなりに楽しんでるぜ」
「いいなぁ~、人生楽しんでる人は……」
「仕事はクソつまらんが、アキラが傍にいる時は生きてて良かったと思えるぜ♡」
そう言うと、リョウは僕の身体に飛び込むように覆いかぶさる。
また始まったと思いながらも僕はリョウの手を押しのけようとはしなかった。なんだかんだでリョウに求められるのが嬉しかった。
「ほ~ら、アキラが近くにいるだけで元気になっちまってるだろ?」
リョウは派手に勃起した肉棒を擦り付けながら言った。仕方なく僕はリョウの股間へ手を伸ばす。
「ふ~ん、僕にオチンポをどうして欲しいのかなぁ?」
肉棒の根元を絶妙な力具合で握ると、軽く上下に擦りながらリョウを見つめた。
「おぉ~、年々チンポの扱いが上手くなってくなぁ。チンポを入れるだけの俺よりアキラの方が日々成長していってるぜ♡」
リョウにそう言われて、なんだか自分に自信が湧いてきた。
「僕、ちゃんと成長していけてるかなぁ?」
「あぁ、俺なんかより心身ともに進化していってるぜ♡」
「確かにリョウは昔から全く変わってないかも。まあ、そこがリョウの良いところではあるんだけどさ♡」
「うへへ、昔よりチンポは成長したがなぁwww」
そう言いながらリョウはそそり勃つ肉棒を僕の下半身に宛てがう。
初めてセックスした時よりも遥かに成長を遂げたリョウのチンポが僕の中で暴れ回るのが嬉しくて甘酸っぱい感情で満たされていく。
嬉しそうに笑みを浮かべながら僕の頭を愛しげに撫でるリョウの手が心地よく、いつの間にか僕は眠りに落ちていたのだった。
このことについて個人的に思ったことがあり、今回は成長物語が描かれにくくなった背景を自分なりに分析してみた。
平成以降は良くも悪くも人々の価値観やライフスタイルが多様化し、SNSが普及したことで令和の時代は今よりも細分化が進んでいくであろう現状で『何をもって成長したのか』を描くのが難しい時代になったからだろう。
例えば、ひと昔前の少女漫画なら主人公が様々な困難を乗り越え、最終的にイケメンと結ばれて結婚するというのが王道な展開だった。
だが、フェミニズムが普及した現代において『結婚』を最終的なゴールとするのに抵抗を覚える人もそれなりにいるだろう。これは少女漫画に限らず、去年の11月くらいに上映されたド◯えもんのCG映画にも同様の批判がなされた。
つまり魅力的な異性を獲得し、結婚に至るまでのストーリーそのものが過去のものと化したわけだ。
他にも昔のテレビドラマでよくあった成長物語の一ジャンルである職業根性モノなんかはジャンルそのものが消滅したんじゃないかと思えるほどに見かけなくなった。
バブルが弾けて以降、リーマンショックや東日本大震災と来て、令和の時代はコ◯ナ禍で未曾有の不景気が訪れ、もはや仕事で成り上がる物語はリアリティを失い、男女ともに異世界へ召喚されたがるようにまでなってしまった。
少年が『男』に成長するような物語なんかも現在では男らしさの押し付けだとして嫌われる傾向にある。
今から16年前に放送された仮面ライダー◯鬼では少年が主人公の背中を見ながら大人の男へと成長していく過程を丁寧に描写したために男児からの反応が著しくなく、玩具の売り上げは歴代最低まで落ち込み、後半以降は仕方なく少年の出番を減らすことで大幅な路線変更に踏み切る事態へ発展した。
つまり子供向け番組でさえ、成長物語は唾棄すべきものとして嫌われるようになってきたのだ。
の◯太くんがいつまで経ってもド◯えもんから自立することがないように、僕たちはオタク文化から卒業することなく一生を終えることだろう。それは『成長』という概念が消失した時代を生きる僕たちにとって必然だったのかもしれない。
大人になって社会に出ても何も良いことがないと悟った子供達は老いていく身体を引きずりながら今日も異世界に転生することを夢見てリアルという名のクソゲーをプレイする。そのクソゲーには魅力的なヒーローやヒロインもいなければ、魔法や超能力もない。ただダラダラと日常という名の退屈なシナリオが死というゴールを目指して展開していくのみだ。
「なんだか虚しい人生だなぁ……」
目指すべき道を見失った僕は今日も一日中家でグダグダしていた。
歳を重ねるにつれて人は誰もが多かれ少なかれ人生に虚無感を抱くようになる。
アルバムを見ながら過去の思い出を振り返ることも多くなった。
この歳になれば、これからの自分の未来なんて大体想像がつく。
時代がどう変わっていこうが、自分という人間そのものが変わるわけじゃない。
変わりたいと思っても変われない己の無力さに深く絶望しながら今日も流れ作業のような一日を終えた。
「リョ~ウ、起きてる?」
「おう、まだ起きてるぜ」
ここのところリョウも少々お疲れ気味らしく、夜はぐっすり眠るようになっていた。
「なんか人生がつまらなくてね。リョウは人生楽しんでる?」
「まあ、それなりに楽しんでるぜ」
「いいなぁ~、人生楽しんでる人は……」
「仕事はクソつまらんが、アキラが傍にいる時は生きてて良かったと思えるぜ♡」
そう言うと、リョウは僕の身体に飛び込むように覆いかぶさる。
また始まったと思いながらも僕はリョウの手を押しのけようとはしなかった。なんだかんだでリョウに求められるのが嬉しかった。
「ほ~ら、アキラが近くにいるだけで元気になっちまってるだろ?」
リョウは派手に勃起した肉棒を擦り付けながら言った。仕方なく僕はリョウの股間へ手を伸ばす。
「ふ~ん、僕にオチンポをどうして欲しいのかなぁ?」
肉棒の根元を絶妙な力具合で握ると、軽く上下に擦りながらリョウを見つめた。
「おぉ~、年々チンポの扱いが上手くなってくなぁ。チンポを入れるだけの俺よりアキラの方が日々成長していってるぜ♡」
リョウにそう言われて、なんだか自分に自信が湧いてきた。
「僕、ちゃんと成長していけてるかなぁ?」
「あぁ、俺なんかより心身ともに進化していってるぜ♡」
「確かにリョウは昔から全く変わってないかも。まあ、そこがリョウの良いところではあるんだけどさ♡」
「うへへ、昔よりチンポは成長したがなぁwww」
そう言いながらリョウはそそり勃つ肉棒を僕の下半身に宛てがう。
初めてセックスした時よりも遥かに成長を遂げたリョウのチンポが僕の中で暴れ回るのが嬉しくて甘酸っぱい感情で満たされていく。
嬉しそうに笑みを浮かべながら僕の頭を愛しげに撫でるリョウの手が心地よく、いつの間にか僕は眠りに落ちていたのだった。
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