男の子たちの変態的な日常

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330 変態聖地巡礼

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「ム~ン変態パワーメイクアップ!」


 髪をツインテールにした僕はセーラー服を着ながら聖地巡礼の旅に出かけていた。もちろん、感染症対策のためにマスクも着用している。


「麻布十番か。懐かしいぜ」


 リョウは感慨深そうに麻布十番の街並みを眺めていた。


「えぇ? なんで懐かしいの?」
「子供の頃、俺はアキラと出会う少し前まで麻布十番で暮らしてたんだ。ちなみに俺の生まれ故郷でもある。言ってなかったか?」
「知らなかった……。リョウって、実は都会の人だったんだね」


 リョウは胸を張りながら心持ち得意になってふんぞり返る。


「子供の頃、気が付くと俺は夢遊病患者のように夜の街を徘徊していた。タキシードを着て、まるで怪盗のようにwww」
「いやいや、ウソでしょ。タ◯シード仮面じゃないんだからさwww」


 ま◯ちゃんより背が高いリョウは完璧なまでにタキシードを着こなしていた。


「それにしてもホントにリョウはタキシードがよく似合ってるよ。タ◯シード仮面みたい♡」
「俺、実はそいつのことあんまり好きじゃねえんだよなぁ。いつも洗脳されたりして、肝心な時にも役に立たねえし、足を引っ張りまくりだろwww」
「ま◯ちゃんはイケメンだからいいの♡ ぐ◯おみたいなヤツだったら殺意しか湧かないけどねwww」


 たわいない会話をしながら街並みを歩いていると、突然リョウが足を止めた。


「あれ? 昔はこの辺りにゲームセンター『クラウン』があったんだが……」


 リョウは目の前にあるマックを指差しながら呟いた。


「25年前なんだから、そりゃあ街並みも変わるよ」
「それもそうだなぁ。でも、きみちゃん像は今もあるみたいだぜ」


 赤い靴の女の子像で有名な『きみちゃん像』も感染症対策で今はマスクを着用していた。
 僕とリョウは『きみちゃん像』の前でマスクをしながら2人で写真を撮った。


「俺が子供の頃は未だ大江戸線も南北線も開通してなくてなぁ。鉄道の便が悪くて『陸の孤島』なんて言われてたんだ。今は麻布十番駅が出来たおかげで昔よりも街並みに活気があるみたいだなぁ」


 リョウは移り行く故郷の街並みを眺めながら時の流れを身にしみて感じていた。


「当時はクソ親父に人生を振り回されっぱなしで家庭に居場所を見出せなかった俺は1人でこの町をぶらついたもんさ。あの、どこか閉鎖的で秘密の隠れ家のような雰囲気に俺は妙な居心地の良さを感じてたんだ。でも、もう今の麻布十番は昔とは違う。そして、俺も独りだった頃の俺じゃない――」


 そう言うと、リョウは僕の肩を抱き寄せてきた。


「麻布十番という名の月の光に導かれて、俺とアキラは何度も巡り会う。まさにミラクル・ロマンスだぜ♡」
「なるほど、現在・過去・未来もリョウは僕に首ったけなわけね♡」


 僕がそう言うと、リョウは肯定の証にマスクを外して唇を重ねてきた。そのまま舌を入れてくる。僕は唇を閉じず、リョウの舌を受け入れた。
 リョウは貪るように僕の舌を吸ってくる。そしてセーラー服ごしに胸もとをつかんできた。
 思わず、はあっと甘い吐息を洩らしてしまう。僕は自分で驚く。キスをしただけなのに早くもバストで感じ始めていたからだ。
 元々乳首は弱かったが、いつの間にかとがっていた。
 それがブラカップにこすりつけられて、甘い刺激を感じる。
 リョウが僕を正面から抱き寄せると、ペニスがスカートの中に侵入してきたと思った瞬間、ズブリと入っていった。


「ひいッ」


 と叫んだ僕は肢体をがくがくと痙攣させる。


「はあッ……ああ~♡」


 とがりきった乳首がブラカップに強くこすれ、せつない刺激が上半身からもひろがっていく。


「前世でも、こんな風に僕たちはエッチなことしてたのかな?」
「ああ、間違いねえ。俺たちは前世でも現世でも後世でも永遠に愛し合う運命だぜ♡」


 そう言うと、リョウは再びキスをした。唇が触れると、またも僕の身体が興奮で震え始める。リョウはぬらりと舌を入れて、僕の舌にからめていく。


「んうぅ、はあ~♡」


 甘い喘ぎをこぼしながら、僕はリョウの舌に応える。
 僕はリョウの瞳を見つめる。リョウの目に自分の顔が映っている。愛する男を見つめる時の表情だ。どこかうっとりとしている。
 そんな自分の顔を見て照れくさくなってしまうが、それでも僕はリョウと舌を貪り合う。
 リョウのペニスが僕の中でピクピク動いているが、熱い思いをこめてリョウと舌をからませ続けた。
 唇を合わせたまま、僕は唾液をリョウに流し込んだ次の瞬間、リョウは射精した。どくどく、どくどくと勢いよく噴き出した精液が僕の中で爆ぜる。
 リョウは僕の唾液を飲みながら、さらに射精させていった。
 唇を引くと、唾液が糸を引いた。それをリョウがじゅるっと吸う。
 気が付くと、麻布十番の街を月の光が照らしていた。
 思考回路が完全にショートしてしまった僕たちは月の光に導かれ、何度もセックスに没頭するのであった。
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