男の子たちの変態的な日常

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324 変態メリーウツデス

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 クリスマスイブだというのに今日は一日中ダルくて眠い。
 実はトイレ以外で今日は一度も起き上がることはなかった。
 冬に眠くなる原因は日照時間が短いため、覚醒が促進されず、感情を調節するセロトニンも減少することで脳の機能低下が起こるからだ。
 それと暖房がきいている暖かい部屋にいると、副交感神経が優位になってリラックスした状態となり、眠気が現れる。
 他にも冬季うつ病が眠気の原因になっていることがあり、寒い時期は特に自殺率が上昇する傾向にあるため注意が必要だ。
 ちなみに僕は冬季うつ病の真っ只中にあり、死たくてしょうがない気分に陥っている。


「早く冬が終わんないかなぁ……暖かくなれば、鬱も治ると思うんだけど……」


 鬱の時は自分の好きなことでさえ手につかなくなるから、そこから脱するのにいつも時間がかかる。
 性欲までなくなってくると、何をやっても楽しいと感じなくなるため、この世の全てが虚しく思えるのだ。
 セックスは僕みたいな頭の弱い人間の数少ない娯楽なのに、それさえも出来ない時は本当にもどかしい。


「誰か……僕に性欲を分けてくれ~」
「おいおい、大丈夫かよwww」


 しょうもない弱音を吐く僕にリョウは笑いながら話しかけてきた。


「俺の有り余る性欲をアキラに全注入してやりたいところだが、セックスする気力も起こらないとなると困ったなぁ~」


 リョウは性欲を喚起してくれるオカズをネットで探してはPCの画面をこちらに見せてきた。


「このBL画像なんかどうだ? いかにもアキラが好きそうだと思うがwww」


 リョウはピ◯シブなどに投稿された二次創作のイラストを見せてきたが、僕はあまり二次創作自体に興味がないため然程興奮が湧いてこなかった。


「なんかイマイチ……全然シチュエーションに萌えない。ぶっちゃけ、少年漫画をオカズにBL妄想できるほど僕の性癖は健全じゃないかなwww」


 僕は昔から18禁レベルの過激なヤツじゃないと萌えないほど特殊な性的嗜好の持ち主なのだ。そもそも少年漫画レベルで興奮できる人は未だBLの真髄を理解すらしていない。真のBL道を極めし者は二次創作などでは到底満足できないのである。


「やれやれ、アキラの好みは難しいぜ。じゃあ、こんなのはどうだ?」


 リョウはゴリマッチョのオッサンが拷問されまくっているマジキチな画像を見せてきた。


「う~ん……確かに18禁レベルではあるんだけど、そういうグロテスク極まりない漢の世界は生理的に無理かなぁwww」
「そうなのか? 俺は少し興奮したぜ♡ こういうゴリマッチョ見てると、無性に壊したくなるんだよなぁ~」


 たまにリョウの発言が純粋にキモいと思う時があるが、今回のは今までの中でも輪をかけてキモいと感じてしまったwww
 やはり、僕とは比べ物にならない変態であることは間違いない。


「それじゃあ、男の性欲ムンムンのヤツを1発お見舞いしてやるぜwww」


 そう言うと、リョウはクソ寒い中で全裸になって仁王立ちした。


「あの……何してるのかなぁ~?」


 恐る恐る訊くと、リョウは全身から性欲全開オーラを放出しながら近づいてきた。


「男は数多くの遺伝子を残すために性的対象物を見るだけで発情する罪深い生き物なのさ。アキラと一緒にいるだけで俺は心も身体も一瞬でハッスルしちまう。だからオカズなんか探す必要もねえんだ♡」
「あぁ、うん……なるほど、確かに男の性欲は単純だもんね」


 四六時中ムラムラしてて大変だとは思うけど、今ここでヤる気満々なチンポを出されても反応に困る……。


「常に強大な性欲をコントロールしている男の理性ほど強靭なモノはねえぜ。まあ、理性が弱いヤツはタイーホされちまうのがオチなんだけどなぁwww」
「えぇ~、リョウって理性強いの? むしろ理性とかないと思ってたけどwww」
「アキラの存在そのものが俺の強靭な理性をぶっ壊しちまうのさ♡ それに理性は定期的に崩壊させた方が心の健康に良いんだぜ」


 そう言うと、リョウはベッドに横たわる僕の前で膝をついて股間を近づけてきた。
 すると、鬱気味でぼんやりしていた意識が更に混濁してくる。
 そんな中、ペニスへの興味と興奮だけが、ひたすら増幅されていく。
 今日もまた、僕は男を、いや、雄というものを体感する。
 僕は右手でリョウのペニスを包み込む。
 手で扱くという、奉仕としては初歩中の初歩。
 が、少々鬱気味なせいか、いつもより動作がおどおどしてしまう。
 それでも僕の指はリョウのチンポへ愛撫を施していく。
 寒いせいで、いつもよりチンポが熱く感じられた。
 骨が入っていないのが不思議なくらい硬い。
 さらに注意深く、男性器を見つめた。
 先端の丸みが僕の中に入る瞬間を想像してしまう。
 カリ首のへりの、傘になっている部分が僕の中で擦れ合う部分だと認識した途端、身体中が火照ってきた。
 自身の奉仕と、目の前にあるチンポが徐々にリンクしていく。
 そして、それは容易に禁断の誘惑へと繋がるのだ。
 血管の浮き出た肉塊からは僕を犯し、快楽を与えるという意思が強く強く伝わってくる。
 僕の身にとって、危険なはずのチンポなのに目が離せない。
 指が更にしっとりと竿へと絡みつく。
 親指で裏筋をなぞり、残る4本の指で力加減を確かめる。


「おお~、アキラの手つきがいやらしくなってきたぜ♡」
「いやらしいだなんて……僕はただ、リョウのチンポに触ってるだけで」
「男のチンポを触ってるだけでも充分いやらしいぞぉ~♡」


 僕は淫猥な空気に流されるように奉仕をしていった。


「オチンポ……どんどん熱くなって……あぁ、オチンポ……また太くなる……オチンポ、硬くなりすぎ……」


 男性器を表すのに最も卑猥な表現であるオチンポを連呼するたび、僕の下腹部が疼いていく。
 より熱を帯びる手コキ。男の性感帯に馴染む指先。
 最終的には先走りが滴る鈴口をまじまじと見つめながら、リズミカルに竿を扱くまでに至る。
 射精寸前のペニスの匂い。
 そして、至近距離で浴びる精液のむせ返るような匂い。
 白濁とした液体で顔一面を汚されながらも、僕は瞳を蕩けさせ、口元に垂れ落ちた精液を舌で舐め取る。
 喉にまとわりつく味、そして鼻腔にダイレクトに届くリョウの匂いが、僕を鬱から解き放ってくれるのだった。
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