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320 変態ブロマンス
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男同士の友情が脆いというのホントだろうか?
よくフェミニズム文脈でホモソーシャルな男性社会による有害性が語られるが、確かに男の場合は仕事上の敵対関係が生まれたり、職場環境により話題の変化と言うこともあり得るため、大人になるほど友情を持続させるのは困難になるかもしれない。
学生時代、同じクラスだった時は仲が良かったのに別々のクラスになった途端、全く話さなくなった経験がある人は結構いるんじゃないだろうか?
男同士の人間関係は非常にドライで、あっさりしていることが殆どだ。それにさほど感情の共有をする必要もないため、これといった目的がないなら付き合いもなくなる。
情報や趣味の共有さえ出来れば、それだけでいいというのが男同士の連帯なのだろう。
ASD(自閉症スペクトラム症)を患っているのが圧倒的に男ばかりなのは元々男性集団には感情を必要とする文化がなかったからなのかもしれない。
人間の感情は27種類も存在し、敬服・崇拝・称賛・娯楽・焦慮・畏敬・当惑・飽きる・冷静・困惑・渇望・嫌悪・苦しみの共感・夢中・嫉妬・興奮・恐れ・痛恨・面白さ・喜び・懐旧・ロマンチック・悲しみ・好感・性欲・同情・満足である。
ASD男性はアレキシサイミア(自分や他者の感情を理解したり認識したりすることが難しい障害)を併発していることがあり、自分の感情が分からないためパニックになることもしばしばあるらしい。
男が積極的に内面を発露するようになったら、男同士の人間関係がどうなるのか気になるところではある。ブロマンスからガッツリBLぐらいバージョンアップされるんだろうか?
「男同士の人間関係って、よく分かんないなぁ~」
そうぼやくと、ブロマンス系の映画を熱心に鑑賞していたリョウがこちらを振り向いた。
「何が分かんねえんだよ。男同士の友情ほど尊いものはないだろ?」
「う~ん、僕はブロマンスよりガッツリBL派なんだよね……」
「ブロマンス系もいいぞ。アキラの好きな少年漫画や特撮ヒーローなんかもブロマンスっぽい作品がいっぱいあるじゃねえか」
「ああいうのは娯楽作品として楽しんでるのであって、別にBL的な楽しみ方をしてるわけじゃないもん」
単純に格好いい男が活躍する創作物は原則として僕はそのまま受容している。そのせいでブロマンス系はBLとして見た場合は何か物足りない感じがするのだ。
「正直ブロマンスもBLも、あんまり変わらないイメージがあるが、はっきりと区別されるものなのか?」
「僕は結構はっきりと区別してるかなぁ。ブロマンス的な男同士のホモソーシャルな連帯はどうにも暑苦しく感じられちゃってイマイチ萌えないのよ」
「なるほど、要するに萌える展開と燃える展開は全く異なるものというわけだなぁwww」
「まあ、そういうことになるのかなぁ……」
感情よりも肉体的な結びつきを重視してる変態だとリョウに思われたかもしれない。
それでも感情のやり取りで満足できるほど、僕はまだ大人ではないのだ。
「でも、俺はブロマンス系の映画を見てると男に生まれてきて良かったと思えるんだ。男が唯一弱音を吐ける場所が『男の世界』だということを改めて実感するからなぁ」
「えぇ? リョウって、誰かに弱音吐いたりするわけ?」
「そりゃあ、するさ。カスケ相手になら仕事の愚痴も吐きまくるぜwww」
リョウがそこまでホモソーシャルな連帯に帰属意識を持っていたとは知らなかった。てっきり男社会という名の御山の大将だと思っていたが、リョウなりに横との繋がりを大事にしているのだろう。
「なんだか僕には一生縁のない世界に思えるよ。男性社会は正直よく分からないwww」
「まあ、確かにアキラとは無縁の世界かもな。だって、アキラは俺以外の男に全く興味を示さないからなぁwww」
そう言われてみると、リョウの言う通りかもしれない。
元々僕は他者に無関心で相手が男なら尚のこと意識することはないだろう。
そもそもリョウと出会わなかったら、男性文化に触れる機会さえなかったかもしれない。逆に言えば、それだけ男性原理的な世界とは無縁な人生だった。
「少女趣味的な可愛いアキラには縫いぐるみやファンシーグッズがお似合いだぜ♡」
「……僕がリョウ以外の他の男と人間関係が長続きしなかった理由が何となく分かってきたよ。男の子の文化に合わせるのも楽じゃないなぁ~」
僕がそう言うと、リョウはクスクス笑いながら頭を撫でてきた。
「いつも俺の趣味に合わせてくれて、ありがとなぁ♡ たまにはアキラの趣味にも付き合いたいぜ」
「いいよ、気にしないで。BL趣味は1人で楽しむのが一番だからさ。どうせならリョウと2人で出来ることがしたいなぁ♡」
僕の意図を察したようにリョウは準備万端のチンポを取り出した。
「結局、俺とアキラを繋ぐものはコレしかないらしいなぁ♡」
「いいんじゃな~い♡ むしろ、それだけで十分だと思うけどなぁwww」
僕の言葉にリョウのチンポが意思を持ったようにコクンと頷いた次の瞬間、それは2人を繋ぐ愛の架け橋となって機能し始めるのだった。
よくフェミニズム文脈でホモソーシャルな男性社会による有害性が語られるが、確かに男の場合は仕事上の敵対関係が生まれたり、職場環境により話題の変化と言うこともあり得るため、大人になるほど友情を持続させるのは困難になるかもしれない。
学生時代、同じクラスだった時は仲が良かったのに別々のクラスになった途端、全く話さなくなった経験がある人は結構いるんじゃないだろうか?
男同士の人間関係は非常にドライで、あっさりしていることが殆どだ。それにさほど感情の共有をする必要もないため、これといった目的がないなら付き合いもなくなる。
情報や趣味の共有さえ出来れば、それだけでいいというのが男同士の連帯なのだろう。
ASD(自閉症スペクトラム症)を患っているのが圧倒的に男ばかりなのは元々男性集団には感情を必要とする文化がなかったからなのかもしれない。
人間の感情は27種類も存在し、敬服・崇拝・称賛・娯楽・焦慮・畏敬・当惑・飽きる・冷静・困惑・渇望・嫌悪・苦しみの共感・夢中・嫉妬・興奮・恐れ・痛恨・面白さ・喜び・懐旧・ロマンチック・悲しみ・好感・性欲・同情・満足である。
ASD男性はアレキシサイミア(自分や他者の感情を理解したり認識したりすることが難しい障害)を併発していることがあり、自分の感情が分からないためパニックになることもしばしばあるらしい。
男が積極的に内面を発露するようになったら、男同士の人間関係がどうなるのか気になるところではある。ブロマンスからガッツリBLぐらいバージョンアップされるんだろうか?
「男同士の人間関係って、よく分かんないなぁ~」
そうぼやくと、ブロマンス系の映画を熱心に鑑賞していたリョウがこちらを振り向いた。
「何が分かんねえんだよ。男同士の友情ほど尊いものはないだろ?」
「う~ん、僕はブロマンスよりガッツリBL派なんだよね……」
「ブロマンス系もいいぞ。アキラの好きな少年漫画や特撮ヒーローなんかもブロマンスっぽい作品がいっぱいあるじゃねえか」
「ああいうのは娯楽作品として楽しんでるのであって、別にBL的な楽しみ方をしてるわけじゃないもん」
単純に格好いい男が活躍する創作物は原則として僕はそのまま受容している。そのせいでブロマンス系はBLとして見た場合は何か物足りない感じがするのだ。
「正直ブロマンスもBLも、あんまり変わらないイメージがあるが、はっきりと区別されるものなのか?」
「僕は結構はっきりと区別してるかなぁ。ブロマンス的な男同士のホモソーシャルな連帯はどうにも暑苦しく感じられちゃってイマイチ萌えないのよ」
「なるほど、要するに萌える展開と燃える展開は全く異なるものというわけだなぁwww」
「まあ、そういうことになるのかなぁ……」
感情よりも肉体的な結びつきを重視してる変態だとリョウに思われたかもしれない。
それでも感情のやり取りで満足できるほど、僕はまだ大人ではないのだ。
「でも、俺はブロマンス系の映画を見てると男に生まれてきて良かったと思えるんだ。男が唯一弱音を吐ける場所が『男の世界』だということを改めて実感するからなぁ」
「えぇ? リョウって、誰かに弱音吐いたりするわけ?」
「そりゃあ、するさ。カスケ相手になら仕事の愚痴も吐きまくるぜwww」
リョウがそこまでホモソーシャルな連帯に帰属意識を持っていたとは知らなかった。てっきり男社会という名の御山の大将だと思っていたが、リョウなりに横との繋がりを大事にしているのだろう。
「なんだか僕には一生縁のない世界に思えるよ。男性社会は正直よく分からないwww」
「まあ、確かにアキラとは無縁の世界かもな。だって、アキラは俺以外の男に全く興味を示さないからなぁwww」
そう言われてみると、リョウの言う通りかもしれない。
元々僕は他者に無関心で相手が男なら尚のこと意識することはないだろう。
そもそもリョウと出会わなかったら、男性文化に触れる機会さえなかったかもしれない。逆に言えば、それだけ男性原理的な世界とは無縁な人生だった。
「少女趣味的な可愛いアキラには縫いぐるみやファンシーグッズがお似合いだぜ♡」
「……僕がリョウ以外の他の男と人間関係が長続きしなかった理由が何となく分かってきたよ。男の子の文化に合わせるのも楽じゃないなぁ~」
僕がそう言うと、リョウはクスクス笑いながら頭を撫でてきた。
「いつも俺の趣味に合わせてくれて、ありがとなぁ♡ たまにはアキラの趣味にも付き合いたいぜ」
「いいよ、気にしないで。BL趣味は1人で楽しむのが一番だからさ。どうせならリョウと2人で出来ることがしたいなぁ♡」
僕の意図を察したようにリョウは準備万端のチンポを取り出した。
「結局、俺とアキラを繋ぐものはコレしかないらしいなぁ♡」
「いいんじゃな~い♡ むしろ、それだけで十分だと思うけどなぁwww」
僕の言葉にリョウのチンポが意思を持ったようにコクンと頷いた次の瞬間、それは2人を繋ぐ愛の架け橋となって機能し始めるのだった。
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