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306 変態クソ映画論
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アニメーション以外の現代の邦画は世界一ダメだと言われているらしい。
やたらと主人公が全力疾走してみたり、意味もなく海や夕日に向かって叫んでみたり、長い尺を使って役者や風景を延々と写してみたり、難病やら動物やら家族愛といった在り来たりな感動路線だったり、漫画の実写化だったり……。
大多数の人間が邦画をウンコだと言い張る理由も決して理解できなくはないが、ウンコにもウンコなりの魅力があると主張する邦画ファンもいるため、一概には否定もできない。
売れてる漫画から雑に引っ張っり出した作品を実写化してはコケるのがお約束になってきており、近年はオタクですら漫画原作の邦画に抵抗を覚えるようになってるみたいだ。
ちなみに僕はアニメの実写映画は割と抵抗なく見れるクソ映画愛好家なので邦画も決して嫌いじゃない。むしろ大大大好きだwww
散々ゴミだとオタクたちが言い腐す究極のキング・オブ・ウンコ映画を大量生産してくれる邦画業界には心底感謝しているし、これからもクソ映画愛好家を楽しませてくれるような怪作、珍作、迷作、凡作、奇作を生み出していただきたい。
愛されないモノほど愛おしいと感じるのは僕ぐらいだろうから殆どの人間には共感してもらえないと思うが、世の中にはクソを好んで見る人間がいることを知っていただけると嬉しい。
逆に僕は多数派が支持するような映画が大嫌いであり、ミーハーがこぞって映画館に足を運ぶような作品の広告を見ただけでイライラしてしまう。
例えばカ◯ヌ映画祭とかで評価される作品なんかを試しに鑑賞してみたら、あまりのつまらなさに唖然とすることがある。
今日は映画オタクであるカスケと邦画について語り尽くしていた。
「今の邦画は完全にガラパゴス化してて、日本人にだけウケればいいみたいな思惑がヒシヒシと感じられるね。まあ、肝心の日本人からも見限られつつあるんだけどwww」
カスケは邦画を見下しきっており、今時の映画業界に対して心底絶望しているみたいだった。
「邦画はハリウッドのような派手さはないけど、イケメン俳優さんや女優さんの可愛い表情とか仕草といった繊細な表現に重きを置いて作られてるイメージかなぁ。もう完全に観客は誰が出演してるかで見る見ないかを決めてる感じじゃない?」
僕の問いにカスケは眉を潜めつつも首肯する。
「そうそう。逆に言えば、それが問題なんだよ。もはや映画を世界に向けて売る気がない。とりあえず今が旬のイケメンや女の子を出しときゃOKみたいな風潮でしょ」
確かにカスケが言うように、そうしたマスなコンテンツに多くの観客は興醒めしているのかもしれない。
「でも、僕はカ◯ヌ映画祭とかで評価される作品も大概だと思うけどなぁ。オチンポをテープで覆い隠しながらバレエをやる男の子がハサミで自分のチンチンを切り落としちゃうような映画が受賞したんだよ。同性愛者からも批判を受けたような映画が評価されてる時点で終わってると思うけどなぁ」
カスケは僕の話に首肯しつつも異論を唱える。
「あの映画は確かに同性愛者からの批判もあったんだけど、ポリコレに配慮した結果、作られた映画だから良くも悪くも多様性を重要視する世界情勢にマッチした作品だったと思うよ。アカデミー賞の基準も2024年からはポリコレ要素が必須になるみたいだから、色んな意味で面白い状況になっていくこと間違いなしさwww」
カスケのシニカルな物言いに思わず笑ってしまったが、現実的な話、マジでどうなっていくことやら……。
「はぁ~、そのうちBLなんかもポリコレ的にアウトとか言われて市場から追い出されるのかなぁ?」
「まあ、将来的な可能性としては否定できないかなぁ。実際、『同性愛者が同性愛者というだけでやたらと発情するBLは同性愛者に対する偏見を助長する』とか言って抗議してる人もいるしね」
「やれやれ……自由であるはずの創作活動も出来なくなっていくのは嫌だなぁ……」
「まあ、ぼくたちの国では政治的正しさを求めるような意見は良くも悪くもオタク受けが悪いから、そこまでオタ文化に浸透していくことはないと思うよ。現時点では少なくとも我が国で問題にするほどのことではないんじゃないかな?」
カスケが言うように我が国のオタクはポリコレアレルギーだし、プ◯キュアのような女児向けアニメなんかにも「ポリコレ死すべし!」と因縁をつけるヤツもいるくらいだから、まず浸透していくことはないだろう。正直このレベルで発狂してる人は現在のアメコミや洋画を見たら憤死するんじゃないだろうか?
「今後も政治的正しさに囚われないBL作品を生み出していくにはどうすればいいんだろう?」
「とりあえず悪質なクレーマーに見つからないように細々とやっていくのが1番だろうね。逆に世界に向けて売っていきたいのであれば、ポリコレに配慮した作品を作らないとね」
面倒くさい世の中になっていくことに不安を覚えながらも、そうした時代の空気に負けない精神を持つことが大切だとしみじみ思うのだった。
やたらと主人公が全力疾走してみたり、意味もなく海や夕日に向かって叫んでみたり、長い尺を使って役者や風景を延々と写してみたり、難病やら動物やら家族愛といった在り来たりな感動路線だったり、漫画の実写化だったり……。
大多数の人間が邦画をウンコだと言い張る理由も決して理解できなくはないが、ウンコにもウンコなりの魅力があると主張する邦画ファンもいるため、一概には否定もできない。
売れてる漫画から雑に引っ張っり出した作品を実写化してはコケるのがお約束になってきており、近年はオタクですら漫画原作の邦画に抵抗を覚えるようになってるみたいだ。
ちなみに僕はアニメの実写映画は割と抵抗なく見れるクソ映画愛好家なので邦画も決して嫌いじゃない。むしろ大大大好きだwww
散々ゴミだとオタクたちが言い腐す究極のキング・オブ・ウンコ映画を大量生産してくれる邦画業界には心底感謝しているし、これからもクソ映画愛好家を楽しませてくれるような怪作、珍作、迷作、凡作、奇作を生み出していただきたい。
愛されないモノほど愛おしいと感じるのは僕ぐらいだろうから殆どの人間には共感してもらえないと思うが、世の中にはクソを好んで見る人間がいることを知っていただけると嬉しい。
逆に僕は多数派が支持するような映画が大嫌いであり、ミーハーがこぞって映画館に足を運ぶような作品の広告を見ただけでイライラしてしまう。
例えばカ◯ヌ映画祭とかで評価される作品なんかを試しに鑑賞してみたら、あまりのつまらなさに唖然とすることがある。
今日は映画オタクであるカスケと邦画について語り尽くしていた。
「今の邦画は完全にガラパゴス化してて、日本人にだけウケればいいみたいな思惑がヒシヒシと感じられるね。まあ、肝心の日本人からも見限られつつあるんだけどwww」
カスケは邦画を見下しきっており、今時の映画業界に対して心底絶望しているみたいだった。
「邦画はハリウッドのような派手さはないけど、イケメン俳優さんや女優さんの可愛い表情とか仕草といった繊細な表現に重きを置いて作られてるイメージかなぁ。もう完全に観客は誰が出演してるかで見る見ないかを決めてる感じじゃない?」
僕の問いにカスケは眉を潜めつつも首肯する。
「そうそう。逆に言えば、それが問題なんだよ。もはや映画を世界に向けて売る気がない。とりあえず今が旬のイケメンや女の子を出しときゃOKみたいな風潮でしょ」
確かにカスケが言うように、そうしたマスなコンテンツに多くの観客は興醒めしているのかもしれない。
「でも、僕はカ◯ヌ映画祭とかで評価される作品も大概だと思うけどなぁ。オチンポをテープで覆い隠しながらバレエをやる男の子がハサミで自分のチンチンを切り落としちゃうような映画が受賞したんだよ。同性愛者からも批判を受けたような映画が評価されてる時点で終わってると思うけどなぁ」
カスケは僕の話に首肯しつつも異論を唱える。
「あの映画は確かに同性愛者からの批判もあったんだけど、ポリコレに配慮した結果、作られた映画だから良くも悪くも多様性を重要視する世界情勢にマッチした作品だったと思うよ。アカデミー賞の基準も2024年からはポリコレ要素が必須になるみたいだから、色んな意味で面白い状況になっていくこと間違いなしさwww」
カスケのシニカルな物言いに思わず笑ってしまったが、現実的な話、マジでどうなっていくことやら……。
「はぁ~、そのうちBLなんかもポリコレ的にアウトとか言われて市場から追い出されるのかなぁ?」
「まあ、将来的な可能性としては否定できないかなぁ。実際、『同性愛者が同性愛者というだけでやたらと発情するBLは同性愛者に対する偏見を助長する』とか言って抗議してる人もいるしね」
「やれやれ……自由であるはずの創作活動も出来なくなっていくのは嫌だなぁ……」
「まあ、ぼくたちの国では政治的正しさを求めるような意見は良くも悪くもオタク受けが悪いから、そこまでオタ文化に浸透していくことはないと思うよ。現時点では少なくとも我が国で問題にするほどのことではないんじゃないかな?」
カスケが言うように我が国のオタクはポリコレアレルギーだし、プ◯キュアのような女児向けアニメなんかにも「ポリコレ死すべし!」と因縁をつけるヤツもいるくらいだから、まず浸透していくことはないだろう。正直このレベルで発狂してる人は現在のアメコミや洋画を見たら憤死するんじゃないだろうか?
「今後も政治的正しさに囚われないBL作品を生み出していくにはどうすればいいんだろう?」
「とりあえず悪質なクレーマーに見つからないように細々とやっていくのが1番だろうね。逆に世界に向けて売っていきたいのであれば、ポリコレに配慮した作品を作らないとね」
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