男の子たちの変態的な日常

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297 変態島

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 それぞれの荷物を手に、僕たちは早朝から、カスケのプライベートビーチを目指して出発。
 窓の外を夏の景色が過ぎていく。僕たちはジュースやお菓子をたくさん広げて、列車の旅を楽しんでいた。
 しょっちゅう会っているのに、電車に乗ってからも全くお喋りが尽きない。僕の仲の良さは永遠なのだろう。
 お菓子をたくさん食べた後も車内販売で買ったご当地のお弁当を、みんなで平らげる。僕たちは心の底から列車の旅を満喫していた。
 それぞれ別のお弁当を買って、オカズなどを交換する。こうして賑やかな時間が過ぎていった。
 列車を降りた後は高速ボートに乗って、太平洋上でも地図に載っていない、孤島に到着した。
 島の周囲は、ボートなら数十分で一周できる程度の小島だ。それでも長い砂浜や遠浅の青い海、小高い丘やちょっとした林など、環境は上々だ。
 上陸すると、僕とリョウは瞳をキラキラさせて島を見渡す。


「おぉ~、いかにも南の島って感じだなぁ!」
「ホントだね♡ あの大きな家が別荘かなぁ?」


 島の中央にある2階建ての別荘に荷物を下ろすと、僕とリョウはカスケから食材の冷蔵庫やパラソル、ハンモックなどをしまってある倉庫の説明を受けた。


「さてと、部屋はそれぞれ好きなのを使ってくれて構わないよ。まあ、ぼくはアキラと同じ部屋を使うけどね♡」
「何、言ってんだ? アキラは俺と同じ部屋だ!」
「まあまあ、3人で同じ部屋使えばいいじゃん」


 部屋が決まったところで、時間はまだお昼過ぎ。僕たちは水着に着替えて1階のフロアに降りた。


「さあ、さっそく泳ごうぜ!」
「スイカも用意したからねぇ」


 僕たちは砂浜へと駆けていった。


「あちち……」


 砂浜はジリジリに熱されていて、まさしく夏の海だった。
 カスケがビーチパラソルを立てている間に、僕はリョウと一緒に浮き輪を膨らませる。その間にも背中にあたる太陽は熱く、ジワリと汗が滲み出てきた。


「アキラ、溺れるなよ♡」
「うん!」


 白波を立てて飛び込むと、全身が冷たい海水に包まれて、一瞬でヒヤっと涼しくなる。
 僕は浮き輪に掴まりながら泳ぎ始めた。


「わぁ~い、海、気持ちいい~♡」


 しばらく海を楽しんだ僕たちは浜へと上がり、大きなクーラーボックスからキンキンに冷やしておいたスイカを取り出す。
 お約束のスイカ割りをすることになり、目隠しをした僕はバットを持ってその場でクルクル何回か回される。


「じゃあ……行くよ~」


 数メートル離れたスイカへと向かうつもりが、その場で目を回してしまい、頭がクラクラしてしまう。


「お~い、アキラ! 反対だ、反対!」
「こっちだよ、アキラ~♡」


 何とかリョウとカスケの声がする方向へと歩いていく。そして確信をもって思いっきりバットを振り下ろした。


「いってぇ~!!!」


 リョウの悲鳴が聞こえ、僕は目隠しを取る。


「アキラ、ナ~イス♡ リョウの無駄にデカい勃起チンポにクリティカルヒットしたよwww」


 カスケはケラケラ笑いながら、股間を押さえるリョウを指差した。


「あぁ……なるほど。ごめ~ん、リョウ♡」
「……いや、アキラを見て勃起させていた俺が悪いんだ。気にする必要はないぜ♡」


 再び目隠しをつけてから何回か回転し、フラフラと歩いていく。
「ふ……」と一呼吸すると、木刀を構えて気合い一閃。


「とりゃああッ!」


 片膝をつきながら木刀をフェンシングのように突く。


「あぅぅッ!」


 今度はカスケの呻き声が聞こえ、目隠しを取る。


「うへへ、カスケのケツ穴に見事アキラの木刀が突き刺さってるぜぇwww」
「あぁ……なるほど。ごめ~ん、カスケ♡」


 カスケはアナルで感じてしまったらしく、木刀をディルド代わりにオナニーを始める。


「あぁ……もっと奥、突いて~♡」


 カスケのオナニー姿に触発されたリョウは自分を制する努力を完全に放棄して、股間を再び勃起させる。
 僕はリョウの欲情を嫌悪するどころか、自らの肢体を差し出そうとまでしてしまう。


「カスケのオナニー姿で勃起するなんてリョウは浮気者だなぁ~」
「違う! 俺は単にカスケのケツ穴に入った木刀に自分のチンポを重ねてしまっただけで……」
「要するにカスケの中に入れたかったんでしょ~?」
「いや、そうじゃなくて、あの木刀みたいにアキラを突きまくりたくてしょうがないんだぁ~ッ!!!」


 獣のごとく理性を捨てたリョウは僕を捕食する勢いで押し通す。


「男の本能に火がついちまったみたいだぜぇ~♡」
「ふふふ……僕が鎮火してア・ゲ・ル♡」


 太陽が照りつける砂浜で僕とリョウは唇を重ねた。波の音が、僕たちを包む。


「ちゅ……んん……」


 波の音が遠ざかり、肉体に触れるリョウの熱と汗と重みだけが僕の世界の全てになっていく。
 激しく求め合う僕たちの頭上には、まるで同性愛者の幸せを祝福するかのように、雲一つない晴天の空が青く輝き続けるのだった。
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