男の子たちの変態的な日常

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200 変態BL談義

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 僕がweb小説を執筆していることを覚えている人がどれだけいるかは分からないが、ついに新作を発表することにした。


「よぉ~、アキラ♡ なんか新作を発表したらしいなぁ。どんな内容なんだ?」
「リョウ、ちょうどいいところに来たね。ごらん、これが僕の新連載のタイトルだよぉ~♡」


 僕はノートパソコンをリョウの前に堂々と見せる。
 そこには『非リアだったけど、イケメンに成長した幼馴染と再会したら人生変わった』という我ながら長ったらしいタイトルが書かれていた。


「ほほう、これがアキラの新作か。どういったストーリー展開にするつもりだ?」
「今回は僕が今まで書いてきたBL小説とは一味違って、よりキャラ同士の人間関係に深みを与えていきたいと考えてるんだ」


 僕が書くBL小説のフォーマットは基本的に『ヤマなし、オチなし、意味なし』で、ひたすらエロシーンのみで構成された作品ばかりだったけど、今回は安易にエロシーンに頼らず、男キャラ同士の関係性を掘り下げた作風にしようと思う旨をリョウに熱く語って聞かせた。


「なるほど。でも、どうせアキラのことだから話のネタがなくなれば、エロシーンで文字数を稼ぐんだろwww」
「え~と……それは……」


 エロシーンを多めに書く理由は文字数稼ぎというよりは単純に僕の趣味なんだけど、こんなことを言うと変態だと思われそうだから特に何も言わなかった。


「俺はエロシーンが多めの方が好きだぜ。だが、そのエロシーンを興奮しながら書いてるアキラはもっと好きだぁ~♡」


 甘い声で囁くと、リョウは僕の唇にキスをしてきた。


「リョウのおかげでエロシーンのネタは尽きないよ。でも、今回の作品は僕がまだ小説を書き始めて間もない頃にプロットだけ考えていた作品なんだ。当時は僕もまだ純粋だったから、そんなにエロシーンがなくてね。昔の僕が今の僕が書くBL小説を読んだら驚くだろうなぁ~」


 今回の新連載は、僕が2度と開くことはないと思っていた黒歴史ノートをたまたま見返したことがきっかけで発表することにした。
 黒歴史ノートには当時の僕が書いていた厨二病全開の闇小説や作者がイケメンにモテまくる主人公に自己投影した小説など、なかなかに破壊力抜群な名作(笑)ばかりで僕のSAN値は限界寸前まで削られた。
 その中で比較的まともで、今でもそれなりに面白そうと思った作品を大幅に書き直し、新作として発表したのが今回の新連載だ。
 当時は単にBL小説を書くのが楽しくて、黒歴史ノートには本能のままに書き殴った誤字脱字ばかりの汚い文章がびっしりと書き込まれていた。
 異常なまでに汚い字を解読しながら読み進めていると、当時の自分の状況や悩みが走馬灯のように思い起こされる。
 当時の自分と今の自分では本質的に何も変わっていないことに戸惑いも覚えるが、それと同時に謎の安心感も覚える。


「黒歴史ノートも残しておくもんだねぇ。いやはや、懐かしい♡」
「へぇ~、アキラにこんな黒歴史があったとはなぁ。まあ、そう言うのも含めて青春なんじゃないかwww」
「青春か……そうかもしれないね。あの頃の自分がいたから、今の自分がある。もう一度、初心からやり直してみるよ。よ~し、BLの新境地を開いてみせるぞぉ!」
「アキラ、BLの新境地を開くならエロシーンも重要だぞ。俺と一緒にエロの新境地も開拓するぞ! さあ、こっちへ来るんだぁ~♡」


 リョウは僕の手を引くと、家の地下室へと連れて行くのであった。




ーーー




 地下室に、チャリンと鎖がこすれ合う硬質の音が響いている。壁に打ち込まれた杭は4本。その1本1本からのびた鎖が僕の四肢を拘束していた。
 僕の姿は、ほとんど全裸だった。ウエスト、太腿、腕、首など、ところどころをブラックレザーの拘束衣が締めつけている。両方の手首と足首には枷をはめられていた。
 レザーのウエストニッパーがギチギチにウエストを締めあげる。太腿から腰にかけて、レザーのベルトが巻きついて肌に食い込み、秘部は剥き出しになっていた。
 昆虫標本のごとく壁に張りつけられた僕の前に、リョウが立っている。


「素晴らしきエロシーンを書くには、実際にエロを体験するのが一番だ。アキラの創作意欲を掻き立てるために、たっぷりとエロの神髄を叩き込んでやるぜ~♡」


 いきなり、リョウは僕の乳首を鷲掴みにする。


「きゃんッ!」


 ギリギリと乳首をつかまれ、僕の顔が苦悶の表情に歪む。
 乳首に加えられる力が増し、僕の乳輪ごと激しくリョウは揉みしだく。


「あうッ!」


 容赦なく乳首をねじられ、たまらず僕は甲高い悲鳴をあげる。ねじられ、無理やり引っ張られるうちに、僕の意志とは関係なく、乳首は硬くなっていく。
 ピンと尖った乳首に、リョウがおもむろに吸いついた。僕の羞恥心を煽るように、わざといやらしい音を立てて吸いたてる。


「!」


 僕は声にならない悲鳴をあげ、四肢をくねらす。
 ふいに、リョウが口の中に含んだ乳首の突起を咬んだ。


「らめぇッ!」


 激しい痛みにさいなまれ、たまらず僕は切羽詰まった悲鳴をあげた。力まかせに四肢を突っぱるが、鎖で完全に拘束されていてはどうしようもない。
 リョウがチュポンと音を立てて乳首から口を離す。痛々しいほどに尖った乳首は唾液に濡れてヒクヒクと震えていた。
 リョウは膝をつき、僕の腰に手をまわして抱き締める。下腹部に舌を這わせ、ペチョペチョと舐めまわす。


「ひッ……くッ!」


 リョウは完全に勃起した荒ぶるシャフトを剥き出しにした。


「いつものように、可愛がってやるぜ♡」


 鋼のように硬くなったペニスの先端をトロトロに濡れそぼったところにあてがい、突きあげるようにして一気に貫いた。


「んッ……ふう、うああッ!」


 容赦のない抽送が繰り返されるたび、ヂャリン、ヂャリンと鎖が鳴る。


「らめぇぇぇッ!」


 狂ったように僕は絶叫する。極太のシャフトを突き入れられるたび、思考が白濁していく。


「さっきからアキラのがヒクヒクと俺のチンポを喜んで締めつけてくるぜぇ~♡ アキラが三度の飯より俺のチンポが好きだってことはバレてるぞwww」
「らめぇ、言わないで~♡」


 僕はただ羞恥と快楽の波に、どうしようもなく淫らな自分の身体をたゆたわせる。
 いきなり乳首に歯をたてられ、僕は「ひッ」と声をあげる。それはすでに、単なる痛みに対する悲鳴ではなかった。
 僕の身体を味わいながら、リョウはフィニッシュに向けて抽送の速度をあげていく。そして、僕の腰をきつく抱き締めながら果てた。


「リョウ……新連載のエロシーンのアイデアがちょっと浮かんだかも」
「さすがはアキラ♡ それじゃあ、もっと良いアイデアが思いつくように今度は超ハードな責めでアキラを絶頂に導いてやるぜ!」


 エロネタを提供してくれるリョウのおかげで、僕はBL小説のエロシーンだけは無駄に上達していくのであった。
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