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122 変態写生〜前編〜
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「やあ、アキラ♡ この部屋で一緒になるのは久々だなぁ」
僕は久しぶりにリョウが在籍している美術部に遊びに来ていた。
「リョウが美術部なの、すっかり忘れてたよ。久しぶりにリョウの絵が見てみたいなぁ♡」
僕がそう言うと、リョウはスケッチブックを見せてくれた。
「えッ⁉︎」
最初のページを目にした瞬間、僕は固まってしまった。
そこには、椅子に座った裸のカスケが鉛筆で丁寧に描かれていた。
とても上手で臨場感に溢れていた。まさか、僕以外の男の子でもヌードデッサンをしていたなんで驚きだ。
震える手でスケッチブックを手にした僕は、ぱらぱらと捲ってみた。
「あ、これは……」
散らばった紙片に描かれていた裸のカスケには、すべて着衣のデッサンがあった。リョウはそれを元に、カスケの裸身を想像しながら描いたようだ。
「アキラ、悪いんだけど掃除手伝ってくれないか? しばらく使ってなかったせいで、部屋が埃だらけでさ」
「うん、いいよ」
僕は床の拭き掃除をする。雑巾をバケツの水に浸し、ぎゅっとよく絞る。
「さあ、やりますか」
自分に気合を入れて、隅から拭き始めた。適当な広さまで水拭きして、仕上げに乾拭きをする。
床が鏡のようにピカピカになるのが嬉しい。僕だって本気になれば掃除くらいは出来る。
だが床を拭いていても、さっき目にした裸の絵がちらちらと脳裏を過って、いまいち集中できない。
そのせいか、リョウに声をかけられたのに気がつかなかった。
「アキラ、聞こえてるか?」
「あ、リョウ、ごめん……何?」
扉のところにリョウが立っていた。四つん這いになっていた僕は慌てて立ち上がった。
リョウの手にスケッチブックがあるのに気付き、さっき見た絵が鮮明に思い出される。
「久しぶりにアキラのことをスケッチしたいんだ。いいか?」
「え? 別に構わないけど……」
「ありがとう♡ アキラの作業の邪魔にならないようにするから気にせず続けてくれ」
さっき見た裸の絵が相変わらず頭から離れない。
まさか……また僕も……後でヌードを描かれるのかな?
僕は再び四つん這いになり、床を雑巾で拭き始めた。
後ろから見られていると思うと、どうも落ち着かない。
つい、スケッチブックに描かれた自分の裸身を思い浮かべてしまう。
いつの間にか身体が燃えるように熱くなっていた。羞しい器官が熱を帯び、むず痒くなってくる。
僕はちらっと背後を窺った。
立ったまま、開いたスケッチブックに筆を走らせているリョウの姿が見えた。
僕は大きく深呼吸すると、目の前の作業に集中した。夢中になって手を動かす。
気がつくと、いつの間にか、後ろにいたはずのリョウが前にいた。
少し離れて床に胡座をかいている。さっきと同じように、スケッチブックを開き、筆を走らせる。
「あ、いけない……」
蒸し暑かったので、シャツのボタンをすべて外していたことを忘れていた。シャツの下は何も身につけていない。
「アキラ」
突然の呼びかけに、身体がビクンと震えた。
「な、何?……」
「少しの間、動かないでくれるか?」
「あ、うん……」
「もう少し前かがみになって。それからちょっとだけ顔をあげて。そう、それでいい」
左手を床につき、雑巾を持つ右手は大きく斜め前に差しだされている。シャツの胸元ははだけていた。
露わになった乳首に注がれるリョウの熱い視線が、痛いほど感じられた。
僕の身体が勝手に火照り始めた。みるみる乳首が尖ってくるのが分かる。股間の疼きも激しくなってきた。
「あ、あの……もういいかな?」
声が掠れていた。汗が滲んでくる。
「もう少しだけ我慢してくれ」
「……うん」
じっとしていても息が荒くなる。
「ありがとう、もういいぞ♡」
ようやく動くことが許された。
「ねえねえ、僕にも見せてよ~」
「ああ、後でもう少し手を入れるけど、それでいいなら」
リョウがスケッチブックをめくる。
「ほら、ここからだ」
最初は後ろ姿。陰影の使い方がうまいのか、すごく立体的だ。少し角度を変えた後ろ姿がもう1枚。次は真横からだった。僕が気付かないうちに描いたようだ。
次のページを目にした瞬間、僕は手を震わせた。
乳首がしっかり写し取られていたのだ。
頰が、カッと熱くなる。きっと真っ赤になっているにちがいない。
「すごく綺麗に描いてある~♡ 僕じゃないみたい」
「今度はちゃんとしたモデルとして描かせてもらっていいか?」
「いいけど、この格好でいいの?」
「服は俺が用意しといたんだ。早速これに着替えてくれ♡」
渡された青い布は、水着かレオタードのようだった。
「……こ、これを着るの?」
「その通りだ」
青い布を拡げてみた僕は絶句した。
布はレオタードではなく、水着だった。ただし、本来二重になっているはずの股間の裏地が切り取られていた。
しかも胸の切れ込みはかなり深く、びっくりするほど極端なハイレグだ。布というより、太めの紐でできているような水着だった。
「……これを僕が?」
何かの冗談としか思えない。
びりっと全身に電流が走ったような気がした。
いけない、と思った時には遅かった。
この水着をつけた自分の姿が脳裏に浮かんでくる。
胸にポツンと浮かび上がったふたつの突起。それに、あんな狭い布では三角ゾーンからハミチンしてしまうはずだ。
そんな羞しい姿をゼノンの目に晒すことになる。
「あぁ……♡」
想像しただけで、身体が熱を帯びてきた。
僕は久しぶりにリョウが在籍している美術部に遊びに来ていた。
「リョウが美術部なの、すっかり忘れてたよ。久しぶりにリョウの絵が見てみたいなぁ♡」
僕がそう言うと、リョウはスケッチブックを見せてくれた。
「えッ⁉︎」
最初のページを目にした瞬間、僕は固まってしまった。
そこには、椅子に座った裸のカスケが鉛筆で丁寧に描かれていた。
とても上手で臨場感に溢れていた。まさか、僕以外の男の子でもヌードデッサンをしていたなんで驚きだ。
震える手でスケッチブックを手にした僕は、ぱらぱらと捲ってみた。
「あ、これは……」
散らばった紙片に描かれていた裸のカスケには、すべて着衣のデッサンがあった。リョウはそれを元に、カスケの裸身を想像しながら描いたようだ。
「アキラ、悪いんだけど掃除手伝ってくれないか? しばらく使ってなかったせいで、部屋が埃だらけでさ」
「うん、いいよ」
僕は床の拭き掃除をする。雑巾をバケツの水に浸し、ぎゅっとよく絞る。
「さあ、やりますか」
自分に気合を入れて、隅から拭き始めた。適当な広さまで水拭きして、仕上げに乾拭きをする。
床が鏡のようにピカピカになるのが嬉しい。僕だって本気になれば掃除くらいは出来る。
だが床を拭いていても、さっき目にした裸の絵がちらちらと脳裏を過って、いまいち集中できない。
そのせいか、リョウに声をかけられたのに気がつかなかった。
「アキラ、聞こえてるか?」
「あ、リョウ、ごめん……何?」
扉のところにリョウが立っていた。四つん這いになっていた僕は慌てて立ち上がった。
リョウの手にスケッチブックがあるのに気付き、さっき見た絵が鮮明に思い出される。
「久しぶりにアキラのことをスケッチしたいんだ。いいか?」
「え? 別に構わないけど……」
「ありがとう♡ アキラの作業の邪魔にならないようにするから気にせず続けてくれ」
さっき見た裸の絵が相変わらず頭から離れない。
まさか……また僕も……後でヌードを描かれるのかな?
僕は再び四つん這いになり、床を雑巾で拭き始めた。
後ろから見られていると思うと、どうも落ち着かない。
つい、スケッチブックに描かれた自分の裸身を思い浮かべてしまう。
いつの間にか身体が燃えるように熱くなっていた。羞しい器官が熱を帯び、むず痒くなってくる。
僕はちらっと背後を窺った。
立ったまま、開いたスケッチブックに筆を走らせているリョウの姿が見えた。
僕は大きく深呼吸すると、目の前の作業に集中した。夢中になって手を動かす。
気がつくと、いつの間にか、後ろにいたはずのリョウが前にいた。
少し離れて床に胡座をかいている。さっきと同じように、スケッチブックを開き、筆を走らせる。
「あ、いけない……」
蒸し暑かったので、シャツのボタンをすべて外していたことを忘れていた。シャツの下は何も身につけていない。
「アキラ」
突然の呼びかけに、身体がビクンと震えた。
「な、何?……」
「少しの間、動かないでくれるか?」
「あ、うん……」
「もう少し前かがみになって。それからちょっとだけ顔をあげて。そう、それでいい」
左手を床につき、雑巾を持つ右手は大きく斜め前に差しだされている。シャツの胸元ははだけていた。
露わになった乳首に注がれるリョウの熱い視線が、痛いほど感じられた。
僕の身体が勝手に火照り始めた。みるみる乳首が尖ってくるのが分かる。股間の疼きも激しくなってきた。
「あ、あの……もういいかな?」
声が掠れていた。汗が滲んでくる。
「もう少しだけ我慢してくれ」
「……うん」
じっとしていても息が荒くなる。
「ありがとう、もういいぞ♡」
ようやく動くことが許された。
「ねえねえ、僕にも見せてよ~」
「ああ、後でもう少し手を入れるけど、それでいいなら」
リョウがスケッチブックをめくる。
「ほら、ここからだ」
最初は後ろ姿。陰影の使い方がうまいのか、すごく立体的だ。少し角度を変えた後ろ姿がもう1枚。次は真横からだった。僕が気付かないうちに描いたようだ。
次のページを目にした瞬間、僕は手を震わせた。
乳首がしっかり写し取られていたのだ。
頰が、カッと熱くなる。きっと真っ赤になっているにちがいない。
「すごく綺麗に描いてある~♡ 僕じゃないみたい」
「今度はちゃんとしたモデルとして描かせてもらっていいか?」
「いいけど、この格好でいいの?」
「服は俺が用意しといたんだ。早速これに着替えてくれ♡」
渡された青い布は、水着かレオタードのようだった。
「……こ、これを着るの?」
「その通りだ」
青い布を拡げてみた僕は絶句した。
布はレオタードではなく、水着だった。ただし、本来二重になっているはずの股間の裏地が切り取られていた。
しかも胸の切れ込みはかなり深く、びっくりするほど極端なハイレグだ。布というより、太めの紐でできているような水着だった。
「……これを僕が?」
何かの冗談としか思えない。
びりっと全身に電流が走ったような気がした。
いけない、と思った時には遅かった。
この水着をつけた自分の姿が脳裏に浮かんでくる。
胸にポツンと浮かび上がったふたつの突起。それに、あんな狭い布では三角ゾーンからハミチンしてしまうはずだ。
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