男の子たちの変態的な日常

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84 変態芸能界〜後編〜

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「おお~♡」

 社長にスケスケのボディスーツの身体を上から下まで見られた。僕は羞恥に身を揉んでしまう。

「隠さないで手を離してごらん」

 求められても、もじもじして身体を手で隠してしまう。

「もう、恥ずかしがってたら、専属契約なんてできないよ。特待生で無料にしてあげてるんだからね……」

 そう言われても、裸同然のシースルーボディスーツの姿を晒すのは恥ずかしい。

「うちでデビューしたくないの? 番組出演の話は進んでるのになぁ~」

 たたみかけるように言ってくる。
 僕は恥じらいながら両手を体側に置いた。

「らめぇ……」

 社長の視線に羞恥して半歩後ずさった。シースルーボディスーツに、乳首も股間も完璧に透けて見えている。

「横を向いてみて」

 僕は普通に立っていても羞恥で身体が震えてしまった。

「後ろ向いて」

 社長にお尻を向けた。
 僕は剥き出しになっているお尻に手を伸ばして隠した。
 どうしても気になって振り返ると、社長が相好を崩して見ていた。

「みんな通る道なんだからさ……。恥ずかしいとか言ってちゃ、立派なアイドルにはなれないぞぉ~」
「す、すみません……」
「分かったのなら、いろいろポーズを取ってごらん」
「ポーズ……ですか?」
「ほら、モデル立ちして髪掻き上げて~」
「はい、分かりました……」

 求められるまま片方の脚をちょっと前に出して、自分の髪を両手で搔き上げる。そういうポーズはグラビア撮影でもやらされてきた。

「後ろ向いてぇ。ちょっと脚を開いて、前屈みになる」
「はい……」

 おずおずと上体を前に倒していく。さらに股間が社長の眼に晒されていく。

「右足首を両手で摑む」
「あッ……」
「こっち向いてぇ」
「やぁ~ん」

 羞恥心がぐんと高まるが、アイドルとして成り上がるために僕は必死で耐えた。
 僕は社長の前でさまざまな羞恥ポーズを取らされた。四つん這いから横臥して、脚を横に上げて開脚を繰り返した。
 横臥開脚の結果、クロッチラインの下が内側によれて玉袋が少しはみ出した。

「あッ……」

 ピッタリと脚を閉じてもう開脚が出来なくなった。腰をひねって隠しながら指でクロッチのずれを直した。
 羞恥と屈辱をこらえていると心が苦しくなる。これまでも全身を見られ抜いてきたし、撮られまくってきた。
 今、ビデオ撮り以上に恥ずかしい思いをさせられ、僕は全身を好奇の視線で捉えられている。僕は心の中で悲鳴をあげていた。
 立ち上がって、くるりと後ろを向いてしまった。
 だが、次の瞬間、背後に危険な気配を感じた。

「やぁああン!」

 社長にお尻の割れ目に沿って指でなぞり上げられた。
 ビクッと身体が反応して前へ一歩逃れた。

「いやぁ、今のは悪かったね。もうしないよ。アキラくんは合格だ。これで契約成立。テレビデビューの話もほぼ決まったよ~」

 僕は社長の方をわずかに振り返ると、すぐに社長室から出た。

「これからもこんな恥ずかしいことしなきゃいけないんですか?」

 脱いだ服を置いている隣の部屋に入る時、一緒に社長を出た社員に聞いた。

「破格の条件だから仕方ないね。本来ならば素人のアキラくんがちょっとレッスンしただけで、すぐにアイドルになんてなれるわけがないんだよ~」

 そう言って、部屋に一緒に入ってきた。

「アキラくんみたいに可愛いしか取り柄のない男の子がアイドルとしてやっていくにはこれしか道はないんだよ~」
「な、なるほど……」

 そんなふうにいわれると、反論できなくなる。
 確かに僕は歌もダンスも下手っぴだからアイドルとして成り上がっていくには枕営業ぐらいやらないと難しいのかもしれない……。

「分かってくれたようで安心したよ。後、アイドルは常に笑顔でいること。たとえ、知らない人にこんなことをされてもね~♡」

 そう言いながら、まだシースルーを着ている僕の腰に手を伸ばしてきた。
 感じる腰回りをすっと撫でられた。

「あッ、やン……」

 ゾクッと感じた。
 僕は腰をひねり、社員の手を拒む。

「着替えるから1人にしてください……」

 拒んでも社員は僕の下半身に手を伸ばしてきた。

「や、やめてください……ああッ」

 透けて見えている尻の割れ目を触られた。
 社員はハイレグの股ぐりを指で引っかけたが、そこをうまくめくれなかったようで、ボディスーツを脱がそうとした。

「らめぇ、自分で脱ぎますッ!」

 ほとんど半泣きの状態になって抗うが、ボディスーツを肩のところからズルズルと下ろされた。

「毛なんて一本も生えてないだね。スベスベで最高だよ~♡」

 ボディスーツは完全に脱がされて全裸にされてしまった。
 股間が剥き出しになって、僕は慌てて両手で隠した。

「ダメじゃないか。アイドルが隠したりしたら~」
「いやあぁ~」

 股間を隠す手をつかまれて、少しずつ離された。

「脚を開いて」
「らめぇッ」

 社員は僕の前にしゃがんで、閉じかけた脚を手で押し開こうとした。
 僕は腰を引いて社員がお尻に手を回して押さえようとするのを邪魔した。手をつかんだり、腰をひねったりして抵抗する。

「お願いですから、やめてッ!」

 大きな声で拒むが、社員は無理やり手を離させた。
 僕はたまらずその場にしゃがみ込んだ。それでも社員は僕の開いた脚の間に入ろうとする。
 何とか脚を閉じようとして、社員の手を太腿でギュッと挟んでしまった。

「いいじゃないか、男同士なんだから開いて見せたってさ~」
「やぁぁぁ~ん」

 僕は床を足で蹴るようにして這って後ずさりした。
 社員も膝で這って僕の脚の間に身体を入れた。顔がもう股間の前に来ている。
 左手で太腿のつけ根を押さえられてつかまれた。
 恥ずかしい穴を指で大きく広げられた。社員のもう一方の手が剥き出しの敏感なアナルに襲ってきた。

「いやぁ~、誰か助けてッ!」

 すると、社員が急に後ずさる。

「あッ、あんたは一体……」
「俺か? 俺は通りすがりのアキラのファンさ」

 僕は後ろから聞こえた声の主を呆然と見上げた。

「リョウッ!!! どうしてここに⁉︎」
「ちょっと事務所に潜入してアキラを驚かせようと思ったら、こんな面白い状況に出くわすとは恐れ入ったなぁ~」

 硬直している社員の首に、するりと両手を巻きつける。

「おい、一体何を……」

 言い終わる前にリョウは社員の首にかけた両手に思いきり力を込めた。

「うわッ⁉︎」

 リョウは驚く社員の首を両手でかかえて、ぐいっと頭を下げ、顔面に膝を叩き込んだ。
 ごつ!……という鈍い音がする。そのまま2発、3発と膝をブチ込む。
 社員が、がくんと膝をついたのでリョウは手を離してあげた。社員は、どさりと前のめりに倒れてそのまま動かない。鼻血がドクドクと床を濡らしている。

「リョウッ!」

 僕はがばっとリョウに抱きついた。

「大丈夫だ、アキラのファン1号として俺がこれからも守り続けてやるからな」
「うん……ありがとう、リョウ♡」

 僕の身体が悲しみで倒れてしまわないよう、リョウは力強く抱きしめてくれた。
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