男の子たちの変態的な日常

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74 変態タイムスリップ〜前編〜

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 表でタイヤがこすれる嫌な音が響いた。そして、「ドンッ!」と響くような重い音がはっきりと聞こえた。
 おそらく交通事故だ。この辺りは高齢者が多いため老人ドライバーが定的的に事故を起こす。今回も老人ドライバーが誰かを轢いたのだろう。
 カスケは窓を開けて外を覗いてみた。
 事故の現場には車を取り囲むようにして、すでにかなりの人垣ができていた。

「コイツがフラフラと飛び出してきたんだ。ワシは悪くない!……」

 叫んでいるのは加害者の老人だろう。
 おろおろと歩きまわる老人の足もとに、見慣れた制服を着た男の子が横たわっている。
 ぴくりとも動かない青ざめた横顔――。

「リョウ⁉︎……ウソだろッ⁉︎」

 カスケは思わず外に出ると、動かないリョウの傍らに膝をついた。

「リョウだ……間違いない……」

 カスケは思わずリョウの身体を抱え上げていた。

「どうしてリョウがこんなことにッ⁉︎ 頼むよ、しっかりしてくれ!」

 知らない誰かが、「揺さぶっちゃいけない」とたしなめる。その人の顔を見てから、もう一度青白いリョウの顔を見降ろす。
 その時、ピクンっとリョウのまぶたが動いた。

「……カスケか?」

 これは奇跡かもしれない。
 車に撥ねられて頭部を強打し、意識を失ったリョウが一時的に意識を回復したのだ。

「リョウ……」

 カスケは弱々しく差しのべられた手をとってうなずく。
 一瞬、ほっと大きく息を吐いて、リョウが微笑んだ。

「良かった。もう……会えないかと思ったぜ……」

 遠くからサイレンの音が聞こえる。

「……カスケ。おめえ、あんまり友達いないだろ?」
「あ、ああ……」
「……しょうがねえから、俺がおまえの親友になってやるよ」

 カスケは歯が砕けるほど歯を食いしばって、微笑んだ。

「……ああ、実は困ったことに友達少ないんだ。ありがとな」

 束の間、カスケとリョウの視線が絡んだ。

「――あばよ、親友……」

 そう、聞こえた。
 そして、がくんとリョウの身体から力が抜けていった。

「――チクッッッショオオオオオオオオッ‼︎!」

 リョウはカスケの腕の中で、それっきり動かなくなっていた。
 予期せぬ展開で、カスケの喉はカラカラに乾いていた。

「アキラに合わせる顔がない……」

 けたたましいサイレンを鳴らし、救急車が近づいてきた。

「君、救急車がついたよ」

 誰かがそんなことを言っている。白衣の男たちがカスケの手からリョウを奪い、タンカに乗せてどこかに連れていこうとしていた。

「……こんな現実……ぼくは認めない」

 カスケは立ち上がり、つぶやいた。

「――認めてなるものかぁぁぁッ!!!」

 瞬間、「キン!」と空間が鳴った。
 カスケの視界が閃光に包まれていく……。


ーーー


 カスケの視界に飛び込んできたのは夕日を弾いてきらめく噴水だった。

「ここは校庭にある噴水じゃないか……」

 カスケは頭から水を浴び、びしょ濡れだった。

「何が起こったんだ? また新しい超能力でも使えるようになったのかな?」

 とりあえずカスケは現在の時刻をチェックした。

「な、なんだって~ッ⁉︎ 時間が巻き戻っているッ!」

 決して時計が遅れているわけではない。間違いなくカスケは過去にタイムスリップしていた。

「受け入れられない現実に対する極度の否定が引き金になって、ぼくは新たなる超能力に目醒めたんだ。これでやり直すことができる! リョウが死ぬ未来を変えるために過去を書き換えるんだッ!」

 カスケは全力で教室へと疾走していった。しかし、すでにリョウの姿はなかった。

「もう帰っちゃったのか⁉︎ まいったな、こりゃ……」
「カスケ、どうしたの? 誰か探してるの?」
「アキラ、まだいたんだね♡ リョウを見かけなかった?」
「なんだか最近2人とも仲が良いみたいだね。僕、妬けちゃうな……」

 カチャリと教室のカギの閉まる音がした。

「アキラッ⁉︎ どうしてカギなんか閉めるんだよ! ぼくは今とても急いでて……」
「へぇ~、そんなにリョウのことが気になるんだぁ。でも、たまには僕だけに夢中になったっていいんじゃない? それとも僕のこと嫌いになっちゃった?」

 僕は熱っぽい吐息をカスケの胸板に吹きかけてみる。

「放課後の教室で2人っきりっていうシチュエーション自体がものすごくエッチだよね♡ だんだん僕のことが欲しくなってきたんじゃないの~?」
「アキラ、今はこんなことしてる場合じゃないんだ! 頼むよ、今日の続きはまた今度ってことで……」
「そういう素っ気ない返事をされると、ますますリョウとカスケの関係を裂きたくなるなぁ。2人は僕を求めて争ってさえいれば、それでいいの! いいから僕のことを欲しろ、この変態超能力者め!」

 僕はカスケの左手を握り、自分の股間へと導いてゆく。

「……んッ♡」

 くぐもった声をあげながら僕は太腿でカスケの手を挟み込むように股間を擦り寄せた。
 カスケのペニスの膨張は臨界に達し、もう我慢の限界だった。
 カスケの目の前には僕の唇がある。僕は唇の合間から舌を出してカスケを誘う。
 カスケは思わず、僕の唇に自分の唇を重ねていた。
 そして、むさぼるように互いの舌を吸い合った。
 唇を離し、今度は耳たぶを唇で挟んだ。

「すごくッ……いいよ、カスケ♡」

 あいていた手でカスケは服の上から僕の乳首を撫でまわす。確かめるように手のひらを動かした後、乳首を強くつかんだ。

「あんッ!」

 僕は弓なりにのけ反る。
 カスケは硬くしこる突起をクリクリと指先でつまんでもてあそぶ。その刺激に反応して、股間からは湧き出すように熱い液体が滴ってくる。
 喘ぎながらカスケは僕の身体をかかえて教壇の上に横たえた。
 カスケは僕に覆いかぶさり、制服のボタンを上から順にはずしていった。
 乳首はすでに硬くしこって、ピンッと上を向いていた。
 カスケは乳輪にそって円を描くように舌を這わせ、時おり乳首にも舌を当てた。

「あッ! ああッ……」

 尖った乳首を軽く咬まれると、僕はビクビクッと背中を反らせながら切なげな声をあげた。荒々しく制服を剥ぎ取りながら、カスケは押しつぶすように僕の乳首にむしゃぶりつく。

「ひゃんッ……」

 かなり乱暴にカスケは乳首を両手でこねまわす。左右の乳首を「こんにちわ」させて、グリグリと擦りながら、両方の乳首をいっぺんに口に含み、舌の先で転がし、吸いたてる。

「んあッ、んッ!……いいよ♡ それ、いいの!」

 存分に吸ってから、ちゅぽんッと音をたてて乳首を離す。すると、僕の乳首がプルルンッと揺れる。
 カスケは乳首を揉みしだきながら、お腹から股間に向かって、僕の肌を舐めまわしていった。

「ふにゃあッ♡」

 なんともイヤラシイ声を僕はあげた。
 すかさず、太腿を肩にかつぐようにして僕の脚をあげる。そうしておいて、一気に僕のパンツを剥ぎ取った。
 カスケは僕のお尻を撫でながら、太腿の内側を舌で責めた。僕の吐息を感じながら、だんだん太腿の付け根へと舌を這わせていく。

「んッ!……しゅごい感じちゃう♡」

 僕の身体が弓なりにしなる。
 カスケは夢中で僕の股間をむさぼった。
 キンタマの内側を舐めまわし、指で両側に引っ張って、粘膜の感触を味わう。
 露出したピンクの亀頭を唇で挟み、断続的に舌先で舐める。乳首と同じように口に含み、舌で転がし、軽く咬む。

「ああああッ!……カスケもリョウほどじゃないけどエッチが上手いよね♡」
「リョウ……あ、忘れてたッ!!!」

 カスケは慌てて時計を見た。

「もう後5分しかないッ!!!」

 叫んだカスケの顔を「ん?」と僕が見上げる。

「ごめんッ、アキラ! 続きはまた今度よろしく♡」

 さりげなく言って、カスケはドアの方へと走る。
 鍵を開け、カスケは外に出ていった。
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