男の子たちの変態的な日常

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68 変態スケスケ男〜前編〜

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 カスケは白い液体の入った瓶と細いチューブを取り出す。

「やあ、リョウ。この間はよくもアキラとのセックスを邪魔してくれたなぁ。お前のチンポをこの世から消去デリートしなければ、ぼくがアキラを手に入れることは出来ないようだ」
「クソ~、カスケの分際で生意気な! 縄をほどきやがれってんだ~ッ!!!」

 カスケはリョウが授業をサボって保健室で寝ている間に両手両脚をベッドの端にロープで縛りつけたのだった。

「まあ、そう騒ぐなよ。リョウ、お前にはインポになってもらうだけさ」
「インポだとッ⁉︎ ふざけるなッ!!! インポになるくらいなら死んだ方がマシだ!」
「ふはは、そんなことが言えるのは今のうちだよ。インポになればアキラに性欲を感じることもなくなるだろうさ。そしたら、ぼくがリョウに性転換手術をしてやるよ。チンポがないお前となら、ぼくも仲良くできそうだwww」

 瓶のフタに差し込んだチューブの先端には5センチほどの長さの針がついていた。中間にあるプラスチック製のネジを動かすと、白い液はチューブを伝い降りてきて針の先からチュクッと溢れた。
 リョウはカスケが持っている点滴用の針を見つめた。

「カスケ、まさかそれを俺にぶっ刺す気じゃねえだろうな⁉︎」
「あったり~、よく出来ました♡」

 カスケは微笑みを浮かべると、リョウの男性器をゴムチューブで縛りあげた。リョウのキンタマの内側に浮かんできた静脈に慣れた手つきで点滴用の針を刺し込む。
 リョウの顔へ、みるみるうちに恐怖の色が浮かんでくる。
 ネジを緩めると、白い液はポタッポタッと落ちてきて、少しずつリョウの血管に流れ込んでいく。

「やめろ~、ひぃいんッ!!! この鬼ぃ~、悪魔ッ!!!」

 500ミリリットルの白い液は、リョウの叫びを無視してポタリポタリと落ちていった。


ーーー


 気がつくとリョウは見知った部屋にいた。顔を洗いに洗面所に向かうと、ある異変に気が付いた。

「うわ~ッ! な、なんじゃこりゃあッ⁉︎」

 洗面所の鏡を見つめて、あんぐり開いた口を金魚のようにパクパクさせる。鏡の中には何故か制服とガラスのコップが映っているだけだ。リョウの首から上が鏡の中から完全に消えている。

「な、何がどうなってんだ……俺の顔はどこいっちまったんだよッ⁉︎」

 リョウはコップを放りだし、両手で頭を抱えてその場にしゃがみ込んだ。

「何なんだよ、コレは? 俺は悪い夢でも見てんのか?……まさかカスケが俺に投与した薬の副作用なんじゃ⁉︎」

 もう一度覗き込んだ鏡には、やはり服しか映っていない。
 リョウは恐る恐る両手で顔を撫でまわしてみた。温かな皮膚ははっきり感じられる。だが、何も見えない。両手を胸もとに滑らせると、服の布地越しに厚い胸板があるのが分かった。

「おいおい、なんで身体に触れるのに見えないんだよ?」

 リョウは汗でじっとり湿った服のボタンをはずしていく。前身ごろをつかんで左右にそっと開いてみた。

「ああ、やっぱりか……」

 思った通り服の中は空っぽだった。オマケに空っぽなのは上半身だけじゃない。ズボンの内側もまるっきり空洞になっている。何度両目をしばたいてみても、ヘソもペニスも見つからない。

「ちきしょ~、カスケの野郎! 今度会ったら、ぶっ殺してやるッ!!!」

 うめくように言って恐る恐るズボンの中に右手を入れた。硬く引き締まった腹部の中央にへその窪みが感じられる。そのまま手を滑らせていくと萎えた肉茎があった。

「どうやら目に見えないだけで、コイツはちゃんとついてるみたいだなぁ」

 ホッとして大事な息子をそっと指で愛撫する。

「目に見えてなくても触れるってことは俺の身体はスケスケになってるだけのようだなぁ」

 リョウは呆然としながら右手を輪にして太竿をゆっくりしごきたてる。すると、柔らかだった肉茎は根元の方から充血し始め、たちまちビンビンに勃起した。先端からぬらぬらした熱い液をもらす巨塔を中心にして、ムズムズ疼くような快感が体中にひろがっていく。

「とりあえず、アキラがいる時にムラムラしていきなり襲ったりしないよう気をつけないとなぁ~」

 自分自身と股間にぶら下がっている息子にそう言って聞かせた。とりあえず、透明になった自分の身体の秘密をさぐるため、図書館にいって文献をあたってみることにした。
 図書館に着くと、館内にいるのは年輩の男女が多く、膨大な本が並べられた巨大な閲覧フロアはシーンと静まり返っている。

「にしても、一体どんな本を漁ればいいんだ? う~ん、医学書とかか? でも、身体が透明になる病気なんかあんのかな?」

 一体どんな種類の本を調べればいいのか皆目見当がつかないリョウは館内を一通り見てまわることにした。
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