男の子たちの変態的な日常

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64 変態博士〜前編〜

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「君がアキラくんだね?」

 僕とリョウがエッチしている現場に白衣を着た男が飛びこんできた。同時にカメラのフラッシュが光って室内が明るく染まる。

「きゃんッ!」
「うわぁ~ッ!」

 ギクッとした弾みで沸騰したリョウの雄汁が尿道口からドプドプッと溢れ出した。僕の中に挿入したままの巨根がゆっくりと萎えていく。
 僕とリョウの目の前に防護服を着用した男がノソノソと入ってきて、背中にしょった放射能探知機の探査棒を床に向かって這わせ始める。グローブのような手袋をはめた手で背後に向かってOKサインを出すと、新たな男たちがドッとなだれこんできた。

「なんだ、貴様らはッ⁉︎」
「いや~ッ!」

 僕は両手で顔を覆って机の下に隠れようとしたが、狭間にはリョウの剛直が刺さっていて、前かがみになることしかできない。
 白衣姿の男たちはカメラやビデオを構えている。彼らはまだ結合したままの僕とリョウを取り囲んでいた。最初に飛び込んできた白衣姿のオッサンがリョウに右の人差し指を突きつけた。

「君の方に用はない。下がっていてもらおうか」
「そうはいかないなぁ。何者だ、お前たちは?」

 リョウは僕のアナルから男根を抜き取った。男たちを見まわしながら、自分のチンポをトランクスの中へしまいこもうとする。ちらっと視線を走らせると、部屋の外に乱闘服に身を固めた機動隊がいるのが見えた。まるでリョウを人質を取って立てこもっている凶悪犯か何かのように、部屋ごと包囲している。

「動くな! 抵抗すると容赦しないぞ」

 リョウの目の前に黒光りするピストルの銃口が向けられた。

「待て、俺の質問に答えろよ。いったい何者なんだ? アキラに何の用がある?」
「黙れ!!!」
「ひぃいん、リョウ……」

 白衣の男はリョウの足もとにうずくまっている僕をちらりと見て、ピストルを突きつけたまま、背後の仲間たちに振りかえる。
 合図をすると、別の男たちが室内へなだれ込んでくる。背広姿の男たちが床の上の僕のまわりに群がった。
 奇妙な男たちの乱入でリョウの頭脳回路の一部がプチッと切れたらしく、顔が怒りで真っ赤に染まる。 

「アキラに手ぇ出すんじゃねぇッ!!!」

 リョウは荒っぽい声で怒鳴りつけ、同時に手近にあったモノを次々と男たちの足もとへ投げつけた。

「うおッ! こいつ、抵抗する気かッ⁉︎」
「取り押さえろ!」

 構わずリョウは机の端をつかんで一気にひっくり返した。

「それ以上暴れると、ただではすまないぞ」
「やめて、僕に何をする気なのッ⁉︎ リョウ、助けてぇ。いやあ~ッ!!!」
「やめろッ、アキラをどうするつもりだ⁉︎」

 リョウが大声で叫んで男たちの背中に飛びかかろうとした刹那、リョウを狙っていた黒い銃口が轟音とともに火を噴いた。

「ぐはッ!」

 リョウのシャツの胸に小さな穴が開いて、リョウの体はゆっくりと床へ倒れていった。

「リョウッ!!!」

 リョウのもとへ駆け寄ろうとする僕に男のひとりが当て身を食らわせて気絶させた。


ーーー


 僕は金属がこすれ合うようなカチャカチャという音で目を覚ました。

「気がついたかね?」

 白衣を着たオッサンが顔を覗き込んでくる。

「ここは?」
「わたしの研究室だ」
「研究室?」

 よく見ると室内の壁や天井は真っ白に塗られている。家具や調度品はなく、部屋の隅に白いスチール戸棚と机が置かれていて、机の横には白衣姿の別の男が立っていた。

「さて、アキラくんの意識が戻ったところで検査を開始しようか」

 起き上がろうとしたが、いつの間にか病院で見かける診察台のようなものに寝かされていた。四肢をひろげてベルトで拘束されているため、上半身を起こすことすらできない。

「自己紹介がまだだったね。わたしは江呂井えろい博士。古代エロース文明研究の第一人者だ」

 そう言うと、江呂井えろい博士は僕の身体にかけられていた白い布をゆっくり剥ぎ取った。

「ちょっと、何する気なのッ⁉︎ リョウは? リョウはどこッ⁉︎」
「彼なら別の部屋にいる。さて、それではまず最初に身体測定をするとしよう。君、ビデオの準備はいいかね?」
「ええ、できてます」

 部屋の隅にいた若い男は小型のビデオカメラを肉厚の肩に担いだ。

「これから君のデータ採取と実験を録画する。では始めようか」

 僕は真っ青になった。両手を拘束する幅広のベルトを外そうとして腕に力を込めるが、びくともしない。

「イヤ~、僕に変なことしないでッ! この変態博士め!!!」

 全身で抵抗しようとする僕に、江呂井えろい博士は不敵な笑みを浮かべてみせる。
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