男の子たちの変態的な日常

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56 変態誘拐犯〜後編〜

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「リョウ、本当に大丈夫なの?」

 リョウは青白い顔でうなずく。
 リョウはもどかしげにスボンを脱ぎ捨て、硬く勃起したペニスを挿入する。巨大な亀頭を恥ずかしい穴にねじ込まれては、もう抵抗できない。
 ぴたりと吸いつく中をこねまわし、奥深くへ肉槌は進入していく。
 目もくらむような快感が全身にひろがっていく。

「んあぁ~ッ! いッ、いい~ッ!」

 僕はひときわ大きな声をあげて仰け反った。閉じた両目から次々と涙が溢れ出す。苦しげな表情でリョウが唇を嚙むのは傷が痛むからではない。愛しい僕とひとつになれた嬉しさを嚙み締めているのだ。
 恥ずかしい穴を貫く剛棒が中で暴れれば暴れるほど快感は増し、魂がわななく。

「リョウ! き、気持ちいいッ。気持ちいいのぉ~ッ!」

 全身で喘ぎ、弓なりに背を反らす。胸の先で硬くしこった乳首は、プルプル震えている。リョウの胸の中央に開いた傷口から新たな鮮血がじくじくと滲みでている。
 溢れ出す血を見た瞬間、僕は我に返った。

「リョウ、本当に大丈夫なの⁉︎」
「いッ、いいんだッ! 俺のことは気にするなッ! それよりアキラがもっと欲しい!!!」

 不安はぬぐいきれない。でも、リョウが僕のことを欲するなら致し方ない。今はリョウにされるがままでいよう。

「だ、出すぞッ!」
「ひッひぁああ~ッ!!! もぉ、らめぇええ! イッちゃうう~ッ!」

 リョウはあまりの快感に気を失いかけていた。まさかと思ってリョウの心臓の上に手を当ててみると、鼓動は一応しっかりしている。
 僕はほっとして、リョウの横に体を横たえた。
 ふと気がつくと、リョウの身体が異常に熱くなっている。剥き出しの腕は脂汗でじっとり濡れ、小刻みに震えていた。

「リョウ、大丈夫ッ⁉︎」

 僕が声をかけた瞬間、リョウの傷口から鮮血がどっと溢れ出す。リョウの身体がスパークした。リョウは閃光に包まれ、全身を覆う空気は泡立ち、ゴブゴブ音を立てて沸騰する。
 ジジ、ジジジジ……という奇妙な音が僕の鼓膜を震わす。まばゆい閃光のせいで目が見えなくなる。

「リョウッ! どうしたの⁉︎ 何が起こってるのッ⁉︎」
「どうやらアキラのおかげで完全に回復したようだ♡」

 僕は目を見開くと、あんぐり口を開いた。
 不思議なことに、リョウの胸に傷口は跡形もなくなくなっている。顔色もよく、もうすっかり元気を取り戻していた。

「超能力が使えるのはカスケだけじゃないぜ。俺はアキラとエッチすると、ありとあらゆるケガや病気を瞬間的に治すことが出来るんだ」
「前から思ってたけど、リョウって存在そのものがチートだよね。ホントに人間なの?……」
「アキラのためなら俺はいつだって人間を超越するぜ!」

 そう言うと、リョウはドアから顔だけ出して、左右を確認する。

「大丈夫そうだな、行くぞ!」

 リョウは僕の手をつかんで走り出した。

「出口はどこだぁ? 見当たらないなぁ~」

 リョウは僕の手をつかんだまま、忍び足で薄暗い廊下を歩いていく。

「あ、これじゃない?」

 廊下の突き当たりのドアに僕が手をかけた時、リョウが下から光がもれていることに気づき、やめさせようとした。だが、一瞬早くドアは開かれた。
 まばゆいばかりの光が目に突き刺さる。

「あッ!!!」

 僕は失敗に気づいて小さな声をあげた。

「なんだ、お前らッ⁉︎」
「このガキ共ッ、逃げだしやがった!」

 僕の手を取って逃げだそうとするより早く、リョウは肩をつかまれ、床に激しく引き倒された。巨大な足で胸を踏みつけられ、リョウは息ができなくなる。標本箱にピンでとめられた蝶のように、身動きひとつ取れぬまま周囲を見まわす。
 真新しいバスルームを取り囲むように、カメラや反射板、集音マイクを持った男たちが立っている。

「リョウッ!」
「アキラッ!」

 とっさに駆け寄ろうと跳ね起きたリョウを、スキンヘッドが羽交い締めにした。

「そいつを連れてこい」

 リーダー格の男が僕の方を指差した。

「リョウ、助けて!」

 怯えてうずくまっている僕を、若い男が腕をつかんで無理やり引きずっていく。そしてアームチェアーの前に乱暴に突き飛ばした。

「痛いッ!」

 床に倒れた僕は両手をついてキッとリーダー格の男を見上げた。

「お前の思い通りになるなんて思ったら、大間違いだぞッ!!!」
「ほ~う、試してみるか」

 金の指輪をはめた手が立ち上がった僕の太腿にかかり、乱暴に引き寄せられ、逃げ出す隙もなく、男の膝に座らされてしまう。シャツの裾がめくられ、乳首を荒々しく揉みしだかれた。

「抵抗してもいいんだぞ。その方が犯しがいがある」

 男はうなじにかかる髪をかきあげ、首筋に唇を這わせながら耳朶に息を吹きかける。
 僕はゾクッと身を震わせた。悲しげな目でリョウを見るが、今はなすすべもない。ぴったりと閉じた脚の奥へ指をねじ入れられる。

「んぁあああッ! たッ、助けてぇえッ!!!」

 見知らぬ男に僕が凌辱される姿を見まいと、カスケは顔をそむける。気がつくと、いつの間にか薄い唇の男がカスケのズボンに手をかけていた。

「なッ、何するんだッ⁉︎」
「抵抗しない方が身のためだぜ」

 チャックをさげ、ズボンを降ろしてトランクスの合わせ目からペニスを引きずりだす。

「ほぉ! 大したブツを持ってるな。馬並みじゃねぇか」
「うるさい! この変態誘拐犯共ッ!!!」

 男の指でしごかれると、拒絶している意志とは裏腹に、カスケの息子がムクムク立ってくる。

「んッ……」

 僕がこらえきれずに声をもらした。苦しげな息をつきながらも、男の膝からずり落ちまいと両足の先に力をこめ、男の首にしがみついている。

「ボクのも触ってくれよ」

 薄い唇の男は、カスケの手首をつかんで自分のチンポに押し付けた。

「いいよ~♡……なんてねッ!」

 カスケは、つかまされた男根を右手で真っ二つにへし折った。

「ぐあ~ッ!」

 カスケは両手で股間を押さえてうずくまる男の背中を、組んだ両手でどやしつけ、さらに腹部めがけて膝蹴りをぶっこむ。男は獣のような呻き声をあげて、床にどうと転がった。

「てめえッ!!!」

 カスケの反乱に気づいた男たちが、ワッとばかりに駆け寄ってくる。

「カスケのくせにやるじゃねえかッ!」

 リョウはスキンヘッドに蹴りを入れ、間抜け面の眉間に正拳をお見舞いする。まわし蹴りを1発決めてスキンヘッドをノックアウトするが、実際には多勢に無勢状態だった。おまけに、実戦の能力は男たちの方がリョウたちよりもはるかに上だった。
 2人は腕をつかまれ、アームチェアーの男の前に引きたてられていく。肩をこづかれ、僕の足もとにひざまずかされた。

「お遊びはここまでだ、ガキ共。大人をナメるのもいい加減にしろよ」

 リーダー格の男は僕のアナルを指でなぶりながら、靴のかかとでリョウの肩を踏みつけた。冷酷な顔にうっすらと笑みを浮かべ、僕の乳首をギュッとつまんだ。

「あんッ!」
「アキラに触んじゃねぇッ!」

 リョウが叫ぶと、瞬時にしてあたりは再び大乱闘となった。
 カスケは薄い唇の男の腕をつかみ、背負い投げで床に叩きつけた。リョウは僕のもとへひとっ飛びに駆けつけ、リーダー格の男を殴り倒す。
 リョウが振り返ると男たちが続々と群がってくる。だが、すらりとのびた脚でリョウはまわし蹴りを次々と決めていく。
 男たちの腰が、いっせいに引ける。しかし、逃げ出すわけにもいかず、おどおどと仲間同士で目を見合わせる。
 その隙を逃さず、リョウは自分より頭ふたつ以上背の高い男たちを相手に拳を炸裂させていく。

「もう大丈夫だ、アキラ。変態誘拐犯共は全員、俺がぶっ潰してやったからな♡」

 リョウは僕の腕をつかみ、自分の側へ引き寄せた。僕の唇に自分の唇を重ね、舌を深く差し入れる。

「ん……むふぅ……」

 僕はいきなりのディープキスに戸惑いながらも、おずおず舌を絡める。初々しい動作で愛撫に応えようとしていた。
 リョウは唇を離し、僕の瞳を覗き込んだ。

「こいつらは裏ビデオの撮影をするためにアキラを誘拐しようとしたんだろうなぁ。アキラを金儲けの道具にしやがって……」
「でも、アキラが出演する裏ビデオなら興味あるかも~♡」

 カスケはそう言うと、アームチェアーの下にあったSM用の鎖やムチ、低音ローソクなどを持ってきた。

「よし! じゃあ、俺たちで裏ビデオの撮影をやるか。もちろん、撮影した裏ビデオは俺たち以外の人間には見せないけどな♡」

 リョウは天井のマジックミラーをちらっと見上げた。その向こう側に、ビデオカメラがセットされている。他のカメラは額縁の陰や家具の扉の裏側など、人目につかない場所に置かれている。いつでも撮影OKだ。

「いや~ん、ホントにやるのぉ~⁉︎」
「その通り、撮影開始だッ!!!」

 リョウは太腿を膝で割ってひろげ、ビンビンに張りつめた勃起を僕の恥ずかしい穴に押し当てた。

「あはぁ~ッ、もうバカ♡……」

 硬いよ。硬くて熱いものが、僕の恥ずかしい穴に当たっている……。リョウのペニスが僕の中に入ってくる。
 こんなところでこんなことしてる場合じゃない。わかっていても男の子たちの変態的な日常は誰にも止められない、止まらない♡
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