男の子たちの変態的な日常

M

文字の大きさ
上 下
29 / 348

28 変態校長〜前編〜

しおりを挟む
 僕は全教科0点を取ってしまい、校長室に呼び出されていた。

「アキラ君、今は相対評価ではなく絶対評価という基準で通知表の内申が決定されるんだ。昔と違ってクラスで5の割合がいくつ、4の割合がいくつ、というものはもうないんだよ。今の子どもは楽でホント羨ましい限りだね。評価する人間次第ではテストで40点を取っただけで内申が4になったり、逆に100点を取ったとしても内申が2になることだってある」
「は……はい」
「そこで君に問おうじゃないか。アキラ君次第では内申点をオール5にしても構わんよ~」

 ただ微笑んで自分を見つめているばかりの校長に向かって、僕が口を利いたのは、しばらく経ってからだった。

「……あ、あの、どうすれば……」
「そうだね。じゃあまず、服を脱いで」

 僕のか弱い心臓はいっそう強く収縮した。内申点のためだけに校長の前で肌を曝すなど耐え難い屈辱である。
 だが、拒むことは許されない。僕のこれからの一挙手一投足には自分の将来がかかっているのだ。やがて無言の圧力に押しきられ、僕の手が動いた。

「ダメダメ。ちゃんと、こっちを、私の目を見て」

 床に落としていた視線を、恐る恐る上げていく。校長の熱く卑猥な、それでいてどこか純粋な視線が素肌を射る。胸の鼓動がまたひとつ高鳴る。
 僕は、これ以上ないというくらい耳まで真っ赤に染め、両手で身体を覆った。全身の肌に、痛いほどの視線を感じる。

「お~や、身も心も捧げる気になったんじゃないのか……。どうした、もう終わりなのか? オール5が欲しくないのか?」

 校長の言葉の裏には脅しでもはったりでもない現実があった。

「もう、もうだめ……。お願いです、どうか、お許しください。僕には、僕にはできません。もう……」
「いいのかい? オール1では親友のリョウ君と一緒に進学できないぞぉ~」

 息が止まった。

「そ、それは……」
「ふふふ、よろしい。では、さっそく始めるとしよう」

 僕は抵抗する暇もなく、校長に無様に引きずられていく。

「きゃぅッ」

 背中が何かにぶつかり、ようやく止まった。部屋の中央にある円筒型の柱らしい。僕は立ったまま、ふた抱えはある大理石の柱に後ろ抱きの姿勢で固縛されてしまった。

「頭がすこぶる悪いアキラ君のためを思ってやっているんだよ。あまり焦らさないでくれないか。それとも私のことをじらして楽しんでいるのかな?」
「ぼ、僕は……」
「素晴らしい♡ 想像以上だ、こうして怯えるアキラ君の姿は……」

 僕は声もなく息を震わせる。羞恥に染まった僕の頰に校長はそっと手を触れた。

「私に従いなさい。私を受け入れろ。――アキラ君を救えるのは私しかいない。君がオール5を取れば、頭のいいリョウ君と同じ進学先を選択できる。そうすればリョウ君も喜ぶだろう?」

 間近に見る校長の表情は優しかった。

「すべてはアキラ君次第だ。私に従うのなら、希望する進学先に君を合格させてやってもいい。そうすればリョウ君と2人揃って将来は安泰だよ」
「リョウ……」

 しかし、こんな方法で合格しても意味があるんだろうか? それに校長は、これから自分に想像するに堪えない恥辱を与えようとしているのだ。
 涙に染まった僕の視界に校長の顔が迫る。震える唇に、何か柔らかく温かい物が触れた。一瞬、自分の身に襲いかかった悲しみも、苦しみも、痛みも、遠のいていくような錯覚を覚える。はだけた胸もとを、一筋の汗が伝って落ちた。
 校長が唇を離しても、僕はしばらく自分が何をされたのか理解できずにいた。
 やがて校長は、唇を僕の頰へと滑らせていった。そして僕の苦痛を拭い取るかのように、流れる涙の雫を一つひとつ舐め取っていく。恐怖と羞恥の中、心に流れ込んでくる不思議な暖かさに僕はとまどった。
 唇は、頰から耳もとへと移動し、指先が白い肌を撫で上げる。

「あッ……」

 細い肩がビクンと震える。指の腹が、先端の乳首を触れるか触れないかの繊細なタッチでくすぐる。

「……あ、あッ……い、いやッ……」
「大丈夫だ、怖がることはない」

 熱く声を震わせる僕の耳もとで、なだめるように囁きながら、唇を首筋へと移動させていく。
 僕はうっすらと目を閉じ、この未知なる感触に流されてしまいそうになるのを必死に堪える。そんな反応を楽しみつつ、校長の舌は鎖骨をたどって胸もとへと這い下り、僕の肌と汗とを賞味する。
 乳首が指の刺激に反応してツンと隆起している。そこへ、たっぷりと唾液を乗せた舌が触れた。

「……んッ」

 唇を嚙みしめ、息をつめる。こうして声を堪えていないと、本当に心まで校長の愛撫に身を任せてしまいそうになる。いっそ、一方的に乱暴に犯されてしまった方がまだマシかも知れない……と僕は思った。それならこの征服者に、憎悪以外の感情を抱く余地など生じないだろうから。
 僕のそんな心理を見透かしているかのように、校長はあくまでソフトに、白い肌をくすぐり、すっかり突き立った乳首を吸いたてては僕の中に目覚めはじめた性感を巧みに引き出していく。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

男子寮のベットの軋む音

なる
BL
ある大学に男子寮が存在した。 そこでは、思春期の男達が住んでおり先輩と後輩からなる相部屋制度。 ある一室からは夜な夜なベットの軋む音が聞こえる。 女子禁制の禁断の場所。

こども病院の日常

moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。 18歳以下の子供が通う病院、 診療科はたくさんあります。 内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc… ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。 恋愛要素などは一切ありません。 密着病院24時!的な感じです。 人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。 ※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。 歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

真・身体検査

RIKUTO
BL
とある男子高校生の身体検査。 特別に選出されたS君は保健室でどんな検査を受けるのだろうか?

処理中です...