5 / 348
5 変態凌辱〜前編〜
しおりを挟む
「おはよう♡」
神崎くんに声をかけられて、僕はとっさに返事が出来なかった。
放課後の薄暗い教室で、英語教師の桜庭先生と淫らなセックスを繰り広げていた神崎くん。
確かに神崎くんとは同じクラスだったが、今まで言葉を交わしたこともなかった。
なのに今日は神崎くんから声をかけてきた。
昨日の妖しい光景が僕の脳裏によみがえってくる。
僕は何か言おうとしても、声帯が麻痺して声が出ない。
神崎くんは答えを持つように、じっと僕を見つめている。
冷たい、どこかゾッとする不気味な光が潜んでいる眼差しだった。
「お、はよう……」
僕はほとんど聞き取れないような声で、やっと返事をした。
神崎くんが唇の端をくいっと歪めて、微笑らしきものを顔に浮かべながら離れていったので、僕はほっとため息をついた。
自分でも気づかないうちに、身体全体がこわばっていた。
「見たね。昨日、見たんだろ」
と神崎くんの目が言っていたからだ。
まさか……。
僕が見ていたことを気づいていたはずはない。あんなに、あんなに夢中になってお互いの体をむさぼっていたもの。
でも、もし、立ち去るときに、ふたりに気づかれていたとしたら……。
神崎くんや桜庭先生と顔を合わす時の気まずさを思うと、憂鬱になる。
幸い、一限目は英語じゃない。
神崎くんはともかく、英語教師の桜庭先生とは顔を合わせることもない。神崎くんとはなるべく離れていることにしよう。
ただでさえ、神崎くんと桜庭先生が絡み合っていた淫らな光景に心を奪われがちだった。神崎くんたちの痴態を思い出したら、僕はなんだか股間が熱くなって、たまらなく恥ずかしかった。
もうあんなことは忘れよう。
僕は教科書とノートを抱えて実験室に向かった。
ところが実験室に行ってみると、教師から、僕と神崎くんのふたりで図書室に行って資料をコピーしてくるようにと命じられた。まさか今日に限って、僕と神崎くんが日直だったとは……。神崎くんとできれば離れていたかった僕にとっては困ったことだった。
でも、断る理由はない。
僕はしかたなく神崎くんと並んで、図書室に向かった。
神崎くんが僕などいないかのように、さっさと歩いていくので、僕は少しだけ気が楽だった。
話しかけられたりしたら、またさっきみたいに戸惑ってしまう。
昨日の件は、たとえ僕は見ていたのに気づいていたとしても、神崎くんの方こそ触れられたくない話題に違いない。
ふたりは図書室に入ると、奥の部屋に進んでいく。そこは書架の並んでいる書庫になっていた。天井近くまで高さのある書架が並び、どの書架にもびっしりと本が押し込まれている。窓もなく照明も薄暗い。古い本が多いためか、湿ったカビ臭い空気がよどんでいる。
教師に渡されたメモを頼りに本をさがした。
僕は書架を見上げているうちに、首の筋がこわばって重くなってきた。
「ア・キ・ラ君♡」
「え?」
驚いて振りかえった僕は、神崎くんの胸に顔をぶつけそうになった。
本をさがしているとばかり思っていたのに、神崎くんはすぐ後ろに立っていた。
僕はじっと見つめている。朝と同じような、あの怖い目だった。
「神崎くん……」
「見ていたね」
「え?……」
僕は、じりじりと後ろにさがっていった。
神崎くんの声がいつもと違った。
あの声だ……。
昨日、人けのない校舎の階段で聞こえてきた不気味なイヤらしい声……。
「見ていたんだろう。昨日の放課後、ボクたちが教室でセックスしていたのを覗いていたじゃないか」
僕はおびえきった顔でかぶりを振った。
「僕、何も見てないもん。神崎くんと桜庭先生のことなんて……あッ!」
「くくく、語るに落ちたとはこのことだな。ボクは一言も桜庭先生とセックスしていたとは言ってないぞ」
神崎くんが不敵な笑いを浮かべてたまま、僕の間近に迫ってきた。
僕は、両脇と後ろを高い書架に囲まれた隅に追いつめられた。前には神崎くんが立ちはだかっている。
「そこをどいて……」
「イヤだね」
神崎くんが僕の顔の両脇に手をついた。
目の前に迫った神崎くんの目が、僕を食い入るように見つめている。僕の心の中まで見透かし、じっとりと舐めまわしているイヤらしい目つきだ。
薄暗い部屋の中の、さらに暗い隅に僕を追いつめた神崎くんの目が不気味に光っている。
「僕……誰にも言わないから」
「別に言ったってかまやしないさ。でも、あんなイヤらしいことを口にできるのかい?」
神崎くんの言う通りだった。あんなこと、とても言えやしない。
「ふふふ、それでどう思った? ボクと桜庭先生のセックスを見てさ。けっこう、激しかっただろう? アキラ君も桜庭先生みたいにされたいって、思ったんじゃないか?」
「そ、そんな……」
図星だった……。
自分の心の奥底に秘めた恥ずかしい思いを指摘されて、僕は顔をそむけた。昨日家に帰ってから、覗き見た光景に刺激され、火照った身体を夢中になって自分で慰めたことを思い出し、僕は頰を染めた。
すべて見透かされていたんだ……。
「可愛い……♡ 抜けるように白い頰を染めた君はたまらなく可愛いよ。桜庭先生なんか問題にならないくらいだ」
神崎くんが書架から手を離し、僕の頰を両手で撫でまわした。細く長い指が、僕の頰の感触を楽しんでいる。
「すべすべだ。それなのに、指が吸いついてしまうくらいしっとりしている」
「は、離して!!!」
僕が手を振り払うと、神崎くんは怒りにぴくりと頰を痙攣させた。
「澄ますんじゃないよ。君だって、桜庭先生みたいに犯ってもらいたくてたまらないくせに♡ 桜庭先生みたいに大股開いて、ボクのチンポでズコズコ突いて欲しいんだろ。ボクのチンポがかなり立派な代物だってことは知ってるよな。見てたんだからな。アレが欲しくて欲しくて股をべとべとに濡らしてるんだろうが」
僕は下品きわまりない言葉に、呆然と立ちすくんでしまった。学園一の天才といわれている神崎くんの言葉だとは到底信じられなかった……。
神崎くんは僕に体を密着させ、後ろの書架にぐいぐい押し付けてくる。
「やめて……離して……」
「それとも、桜庭先生みたいにまず、股をナメナメして欲しいのか」
スレンダーな体型からは想像できないほど、強い力だった。
僕は書架に押しつけられたまま逃れることが出来なくなってしまった。
「アッ、イヤッ」
僕の手を神崎くんがすかさずつかんで背中にまわし、羽交い締めにする。
片手でつかまれているだけなのに、すさまじい握力に逃れようもなかった。
「早く、実験室に戻らないと先生が変に思うよ」
虚しい抵抗だった。
「本をさがすのに時間がかかってると思うだけさ」
神崎くんは僕の両腕を背中に固定したまま、空いた片手で僕の服を剥ぎ取った。
小さな乳首がツンと上を向いている。
「これはこれは、思っていた以上に真っ白な肌だねえ」
神崎くんの手が僕の乳首をぐにぐにとこねまわす。
僕はもうどうしていいかわからなくなってしまった。
こんな姿は誰にも絶対に見られたくない。
「ちょっと可愛がっただけで乳首がコリコリになってきたぞ。気持ちいいだろ。ええ?」
「いや、いや、やめて」
自分でも乳首が痛いほど硬くなっているのがわかった。それが僕には恥ずかしくてたまらない。
「ナメナメしちゃいたくなったよ♡」
僕の両腕をがっちりと押さえたまま、神崎くんは片手で乳首を揉みたてながら、もう一方の乳首を口に含んだ。
「ああッ……」
生温かい、ざらざらした舌先が、硬くなった乳首をもてあそんでいる。ころころと転がしている。かと思うと、今度は痛いほどに乳首に歯をたてた。
「ああッ♡……」
僕は思わず甘い吐息をもらしてしまった。神崎くんに乳首を弄ばれていると、なんだか下半身が痺れて、切なく疼き始める。
「ノッてきたじゃないか」
神崎くんは乳首から顔を離すと、僕を力いっぱい抱きしめて、唇を合わせてきた。
顔をそむけることも出来なかった。苦しくて身動きできないほど強く抱きすくめられている。
神崎くんの息が僕の口の中に吹き込まれた。
信じられないくらい淫らな息だった。
息を吹き込まれると、僕を頭の芯が痺れ、股間がひくひくと震えた。
下半身が火照ってくる。熱い液体がパンツを濡らし始めたのが分かった。
膝からは力が抜けていく。神崎くんに抱きしめられていなければ、そのまま座り込んでいただろう。もう僕は神崎くんに抵抗できなくなっていた。
求められるままに、僕は唇を半開きにして、神崎くんの舌を受け入れた。
僕の口腔を我が物顔に蹂躙する神崎くんの舌。蛇のようにねっとりと僕の小さな舌に巻きつき、舐めまわし、絡みつく。
僕はただなすがままになっていた。
僕の唇の端から、透明な唾液が白い胸もとに滴り落ちていく。
股間は熱い液体であふれて、アソコに熱くて硬いモノが押し当てられた。
神崎くんのアレ……。
脳裏に、覗き見た神崎くんのペニスがまざまざとよみがえった。
スレンダーな体型からは想像できないほど、ソレは太く長かった。赤黒い先端がはちきれそうなほどふくらんで、太い肉棒を取り巻く血管が浮きあがり、脈打っていた。
神崎くんのいやらしい手が僕のお尻を撫でまわしている。
神崎くんの唇が僕の口腔を蹂躙しつくし、ようやく離れた。
「いや……」
僕はかすかな声をもらした。けれど、その声には神崎くんを押し退けるほどの力はなかった。
股間を中心に、熱がひろがっていく。
「いやじゃないだろう。気持ちいいくせに♡」
嘲笑うような神崎くんの言葉に反発を感じる余裕もない。
気持ちいい……ああッ、身体が熱い……♡
神崎くんは僕の目を覗き込んだ。黒目がちの瞳がうっとりと潤んでいる。唇がめくれあがり、半開きになって、もっと激しいキスをせがんでいる。
普段の神崎くんからは想像もできない色っぽい表情だった。
「アキラくん、君はもうボクのものだ。たっぷりと可愛がってやる。思いきり淫らな格好をさせてね。ボクのペニスでアキラくんの穴という穴を征服してやるんだ♡」
神崎くんからは中に巣くったモノが暗い悦びに身を震わせた。
身体を抱きしめたまま僕のパンツの中に手を差し込んだ。
丸いお尻を撫でさする。
「弾力があって、すべすべとしたお尻だね♡」
そう言うと、神崎くんは二つの双丘に挟まれた谷間にそって指を滑らせる。
「あッ、らめぇッ、そんなところ……」
僕は身をよじった。
神崎くんの指がお尻の穴に触れたのだ。
お尻の穴を取り巻く襞をねっとりと指の腹で撫でている。
いちばん恥ずかしい場所を触られている……。
「イヤッ、イヤッ♡」
なんとか逃れようと身を引こうとするが、片腕でがっちりと抱きしめられているために離れることができない。
神崎くんの指が恥ずかしいアソコに触れる。
「こんなに興奮してるじゃないか。感じやすい身体なんだな」
神崎くんが恥ずかしい言葉を囁いて、追い打ちをかける。指がアソコを往復する。
刺激を受けて、僕のアソコは新たに熱い蜜を噴き出した。
「遠慮しないで言えよ。気持ちイイッてな」
「ああッ♡」
僕が思わず声をあげる。指で恥ずかしい穴をぐりぐりこねられると、腰ががくがく震えた。
「ああン、ああン♡」
抑えようとしても甘い声がもれてしまう。
「言えよ、気持ちいいんだろ」
「ああン、気持ちいい……」
気持ちいいと声に出したことが、恥ずかしくてたまらなかった。
自分がどうしようもなく淫らになってしまった気がした。
でも、身体が燃えるように熱い。恥ずかしいことはやめて、と心の中で叫びながら、一方ではもっと、もっと強くと求めていた。
神崎くんの指が肉襞に絡みついていく。
「おや、入れられるのは初めてじゃないみたいだね」
「えッ、それは、えっと……」
僕はうろたえた。
自分を抱きしめて離さない神崎くんから顔をそらした。
神崎くんが激しく指を抽送する。指が肉襞を、そして感じやすいところを執拗にこすった。
「ああ……ああ~ン、ああ~ン♡」
僕は甘い声をあげつづけた。
「昨日、ボクと桜庭先生のセックスを見て興奮したんだろ」
指が僕の中をぐにぐにとこねまわす。
「あッ、あッ、ああン♡」
僕は指の動きに合わせて腰を振っていた。
僕は神崎くんの指の動きのままに翻弄されていたのだ。
「ククク、いい反応だ。さあ、指は何本入れられたいんだ?」
「い、1本だけにして……」
喘ぎながら僕が答える。
「ふん、まあ、そうだろうな。1本でキツキツだ。ボクの太いチンポを受け入れるのは相当つらいだろう」
神崎くんのアレが入ってくる……と考えただけで、僕は気が遠くなった。
とてもあんなに太くて長いモノは入りそうにない。きっと裂けてしまうに決まっている。
「奥まで入れてこねまわされたいだな」
「……うん♡」
「よくそんな恥ずかしいことができるな。おまえは淫乱なんだ。そうだろ?」
「……ああン♡」
淫乱だと言われても仕方がないと思った。
もっと激しく指を動かして欲しかった。
「乳首もこねられたいんだろ?」
「ああンッ……そんな♡」
恥ずかしいことを言われるほど、身体が燃えてくる。
「こねてごらんよ。今、自分で乳首を揉んで楽しむんだ」
言われるままに、僕は自分の乳首をつかんで、こねはじめた。どんなに強くこねても、弾力のある乳首が弾きかえしてきた。
「ああッ……気持ちいい……」
うっとりとつぶやく。
いつの間にか、神崎くんに恥ずかしい場所をいじられている困惑が消えていた。
「もっともっと気持ちよくしてあげる♡」
今まで僕の身体を抱きしめていたもう一方の手もパンツの中に差し込んできた。僕は前と後ろから股間を挟まれた形だ。
前から差しこまれた手が僕の敏感なアソコをさぐり当てた。
キュッと摘む。
「ああああああああああッ!!!」
僕が高い声をあげる。もう誰に聞かれても構わなかった。
神崎くんに声をかけられて、僕はとっさに返事が出来なかった。
放課後の薄暗い教室で、英語教師の桜庭先生と淫らなセックスを繰り広げていた神崎くん。
確かに神崎くんとは同じクラスだったが、今まで言葉を交わしたこともなかった。
なのに今日は神崎くんから声をかけてきた。
昨日の妖しい光景が僕の脳裏によみがえってくる。
僕は何か言おうとしても、声帯が麻痺して声が出ない。
神崎くんは答えを持つように、じっと僕を見つめている。
冷たい、どこかゾッとする不気味な光が潜んでいる眼差しだった。
「お、はよう……」
僕はほとんど聞き取れないような声で、やっと返事をした。
神崎くんが唇の端をくいっと歪めて、微笑らしきものを顔に浮かべながら離れていったので、僕はほっとため息をついた。
自分でも気づかないうちに、身体全体がこわばっていた。
「見たね。昨日、見たんだろ」
と神崎くんの目が言っていたからだ。
まさか……。
僕が見ていたことを気づいていたはずはない。あんなに、あんなに夢中になってお互いの体をむさぼっていたもの。
でも、もし、立ち去るときに、ふたりに気づかれていたとしたら……。
神崎くんや桜庭先生と顔を合わす時の気まずさを思うと、憂鬱になる。
幸い、一限目は英語じゃない。
神崎くんはともかく、英語教師の桜庭先生とは顔を合わせることもない。神崎くんとはなるべく離れていることにしよう。
ただでさえ、神崎くんと桜庭先生が絡み合っていた淫らな光景に心を奪われがちだった。神崎くんたちの痴態を思い出したら、僕はなんだか股間が熱くなって、たまらなく恥ずかしかった。
もうあんなことは忘れよう。
僕は教科書とノートを抱えて実験室に向かった。
ところが実験室に行ってみると、教師から、僕と神崎くんのふたりで図書室に行って資料をコピーしてくるようにと命じられた。まさか今日に限って、僕と神崎くんが日直だったとは……。神崎くんとできれば離れていたかった僕にとっては困ったことだった。
でも、断る理由はない。
僕はしかたなく神崎くんと並んで、図書室に向かった。
神崎くんが僕などいないかのように、さっさと歩いていくので、僕は少しだけ気が楽だった。
話しかけられたりしたら、またさっきみたいに戸惑ってしまう。
昨日の件は、たとえ僕は見ていたのに気づいていたとしても、神崎くんの方こそ触れられたくない話題に違いない。
ふたりは図書室に入ると、奥の部屋に進んでいく。そこは書架の並んでいる書庫になっていた。天井近くまで高さのある書架が並び、どの書架にもびっしりと本が押し込まれている。窓もなく照明も薄暗い。古い本が多いためか、湿ったカビ臭い空気がよどんでいる。
教師に渡されたメモを頼りに本をさがした。
僕は書架を見上げているうちに、首の筋がこわばって重くなってきた。
「ア・キ・ラ君♡」
「え?」
驚いて振りかえった僕は、神崎くんの胸に顔をぶつけそうになった。
本をさがしているとばかり思っていたのに、神崎くんはすぐ後ろに立っていた。
僕はじっと見つめている。朝と同じような、あの怖い目だった。
「神崎くん……」
「見ていたね」
「え?……」
僕は、じりじりと後ろにさがっていった。
神崎くんの声がいつもと違った。
あの声だ……。
昨日、人けのない校舎の階段で聞こえてきた不気味なイヤらしい声……。
「見ていたんだろう。昨日の放課後、ボクたちが教室でセックスしていたのを覗いていたじゃないか」
僕はおびえきった顔でかぶりを振った。
「僕、何も見てないもん。神崎くんと桜庭先生のことなんて……あッ!」
「くくく、語るに落ちたとはこのことだな。ボクは一言も桜庭先生とセックスしていたとは言ってないぞ」
神崎くんが不敵な笑いを浮かべてたまま、僕の間近に迫ってきた。
僕は、両脇と後ろを高い書架に囲まれた隅に追いつめられた。前には神崎くんが立ちはだかっている。
「そこをどいて……」
「イヤだね」
神崎くんが僕の顔の両脇に手をついた。
目の前に迫った神崎くんの目が、僕を食い入るように見つめている。僕の心の中まで見透かし、じっとりと舐めまわしているイヤらしい目つきだ。
薄暗い部屋の中の、さらに暗い隅に僕を追いつめた神崎くんの目が不気味に光っている。
「僕……誰にも言わないから」
「別に言ったってかまやしないさ。でも、あんなイヤらしいことを口にできるのかい?」
神崎くんの言う通りだった。あんなこと、とても言えやしない。
「ふふふ、それでどう思った? ボクと桜庭先生のセックスを見てさ。けっこう、激しかっただろう? アキラ君も桜庭先生みたいにされたいって、思ったんじゃないか?」
「そ、そんな……」
図星だった……。
自分の心の奥底に秘めた恥ずかしい思いを指摘されて、僕は顔をそむけた。昨日家に帰ってから、覗き見た光景に刺激され、火照った身体を夢中になって自分で慰めたことを思い出し、僕は頰を染めた。
すべて見透かされていたんだ……。
「可愛い……♡ 抜けるように白い頰を染めた君はたまらなく可愛いよ。桜庭先生なんか問題にならないくらいだ」
神崎くんが書架から手を離し、僕の頰を両手で撫でまわした。細く長い指が、僕の頰の感触を楽しんでいる。
「すべすべだ。それなのに、指が吸いついてしまうくらいしっとりしている」
「は、離して!!!」
僕が手を振り払うと、神崎くんは怒りにぴくりと頰を痙攣させた。
「澄ますんじゃないよ。君だって、桜庭先生みたいに犯ってもらいたくてたまらないくせに♡ 桜庭先生みたいに大股開いて、ボクのチンポでズコズコ突いて欲しいんだろ。ボクのチンポがかなり立派な代物だってことは知ってるよな。見てたんだからな。アレが欲しくて欲しくて股をべとべとに濡らしてるんだろうが」
僕は下品きわまりない言葉に、呆然と立ちすくんでしまった。学園一の天才といわれている神崎くんの言葉だとは到底信じられなかった……。
神崎くんは僕に体を密着させ、後ろの書架にぐいぐい押し付けてくる。
「やめて……離して……」
「それとも、桜庭先生みたいにまず、股をナメナメして欲しいのか」
スレンダーな体型からは想像できないほど、強い力だった。
僕は書架に押しつけられたまま逃れることが出来なくなってしまった。
「アッ、イヤッ」
僕の手を神崎くんがすかさずつかんで背中にまわし、羽交い締めにする。
片手でつかまれているだけなのに、すさまじい握力に逃れようもなかった。
「早く、実験室に戻らないと先生が変に思うよ」
虚しい抵抗だった。
「本をさがすのに時間がかかってると思うだけさ」
神崎くんは僕の両腕を背中に固定したまま、空いた片手で僕の服を剥ぎ取った。
小さな乳首がツンと上を向いている。
「これはこれは、思っていた以上に真っ白な肌だねえ」
神崎くんの手が僕の乳首をぐにぐにとこねまわす。
僕はもうどうしていいかわからなくなってしまった。
こんな姿は誰にも絶対に見られたくない。
「ちょっと可愛がっただけで乳首がコリコリになってきたぞ。気持ちいいだろ。ええ?」
「いや、いや、やめて」
自分でも乳首が痛いほど硬くなっているのがわかった。それが僕には恥ずかしくてたまらない。
「ナメナメしちゃいたくなったよ♡」
僕の両腕をがっちりと押さえたまま、神崎くんは片手で乳首を揉みたてながら、もう一方の乳首を口に含んだ。
「ああッ……」
生温かい、ざらざらした舌先が、硬くなった乳首をもてあそんでいる。ころころと転がしている。かと思うと、今度は痛いほどに乳首に歯をたてた。
「ああッ♡……」
僕は思わず甘い吐息をもらしてしまった。神崎くんに乳首を弄ばれていると、なんだか下半身が痺れて、切なく疼き始める。
「ノッてきたじゃないか」
神崎くんは乳首から顔を離すと、僕を力いっぱい抱きしめて、唇を合わせてきた。
顔をそむけることも出来なかった。苦しくて身動きできないほど強く抱きすくめられている。
神崎くんの息が僕の口の中に吹き込まれた。
信じられないくらい淫らな息だった。
息を吹き込まれると、僕を頭の芯が痺れ、股間がひくひくと震えた。
下半身が火照ってくる。熱い液体がパンツを濡らし始めたのが分かった。
膝からは力が抜けていく。神崎くんに抱きしめられていなければ、そのまま座り込んでいただろう。もう僕は神崎くんに抵抗できなくなっていた。
求められるままに、僕は唇を半開きにして、神崎くんの舌を受け入れた。
僕の口腔を我が物顔に蹂躙する神崎くんの舌。蛇のようにねっとりと僕の小さな舌に巻きつき、舐めまわし、絡みつく。
僕はただなすがままになっていた。
僕の唇の端から、透明な唾液が白い胸もとに滴り落ちていく。
股間は熱い液体であふれて、アソコに熱くて硬いモノが押し当てられた。
神崎くんのアレ……。
脳裏に、覗き見た神崎くんのペニスがまざまざとよみがえった。
スレンダーな体型からは想像できないほど、ソレは太く長かった。赤黒い先端がはちきれそうなほどふくらんで、太い肉棒を取り巻く血管が浮きあがり、脈打っていた。
神崎くんのいやらしい手が僕のお尻を撫でまわしている。
神崎くんの唇が僕の口腔を蹂躙しつくし、ようやく離れた。
「いや……」
僕はかすかな声をもらした。けれど、その声には神崎くんを押し退けるほどの力はなかった。
股間を中心に、熱がひろがっていく。
「いやじゃないだろう。気持ちいいくせに♡」
嘲笑うような神崎くんの言葉に反発を感じる余裕もない。
気持ちいい……ああッ、身体が熱い……♡
神崎くんは僕の目を覗き込んだ。黒目がちの瞳がうっとりと潤んでいる。唇がめくれあがり、半開きになって、もっと激しいキスをせがんでいる。
普段の神崎くんからは想像もできない色っぽい表情だった。
「アキラくん、君はもうボクのものだ。たっぷりと可愛がってやる。思いきり淫らな格好をさせてね。ボクのペニスでアキラくんの穴という穴を征服してやるんだ♡」
神崎くんからは中に巣くったモノが暗い悦びに身を震わせた。
身体を抱きしめたまま僕のパンツの中に手を差し込んだ。
丸いお尻を撫でさする。
「弾力があって、すべすべとしたお尻だね♡」
そう言うと、神崎くんは二つの双丘に挟まれた谷間にそって指を滑らせる。
「あッ、らめぇッ、そんなところ……」
僕は身をよじった。
神崎くんの指がお尻の穴に触れたのだ。
お尻の穴を取り巻く襞をねっとりと指の腹で撫でている。
いちばん恥ずかしい場所を触られている……。
「イヤッ、イヤッ♡」
なんとか逃れようと身を引こうとするが、片腕でがっちりと抱きしめられているために離れることができない。
神崎くんの指が恥ずかしいアソコに触れる。
「こんなに興奮してるじゃないか。感じやすい身体なんだな」
神崎くんが恥ずかしい言葉を囁いて、追い打ちをかける。指がアソコを往復する。
刺激を受けて、僕のアソコは新たに熱い蜜を噴き出した。
「遠慮しないで言えよ。気持ちイイッてな」
「ああッ♡」
僕が思わず声をあげる。指で恥ずかしい穴をぐりぐりこねられると、腰ががくがく震えた。
「ああン、ああン♡」
抑えようとしても甘い声がもれてしまう。
「言えよ、気持ちいいんだろ」
「ああン、気持ちいい……」
気持ちいいと声に出したことが、恥ずかしくてたまらなかった。
自分がどうしようもなく淫らになってしまった気がした。
でも、身体が燃えるように熱い。恥ずかしいことはやめて、と心の中で叫びながら、一方ではもっと、もっと強くと求めていた。
神崎くんの指が肉襞に絡みついていく。
「おや、入れられるのは初めてじゃないみたいだね」
「えッ、それは、えっと……」
僕はうろたえた。
自分を抱きしめて離さない神崎くんから顔をそらした。
神崎くんが激しく指を抽送する。指が肉襞を、そして感じやすいところを執拗にこすった。
「ああ……ああ~ン、ああ~ン♡」
僕は甘い声をあげつづけた。
「昨日、ボクと桜庭先生のセックスを見て興奮したんだろ」
指が僕の中をぐにぐにとこねまわす。
「あッ、あッ、ああン♡」
僕は指の動きに合わせて腰を振っていた。
僕は神崎くんの指の動きのままに翻弄されていたのだ。
「ククク、いい反応だ。さあ、指は何本入れられたいんだ?」
「い、1本だけにして……」
喘ぎながら僕が答える。
「ふん、まあ、そうだろうな。1本でキツキツだ。ボクの太いチンポを受け入れるのは相当つらいだろう」
神崎くんのアレが入ってくる……と考えただけで、僕は気が遠くなった。
とてもあんなに太くて長いモノは入りそうにない。きっと裂けてしまうに決まっている。
「奥まで入れてこねまわされたいだな」
「……うん♡」
「よくそんな恥ずかしいことができるな。おまえは淫乱なんだ。そうだろ?」
「……ああン♡」
淫乱だと言われても仕方がないと思った。
もっと激しく指を動かして欲しかった。
「乳首もこねられたいんだろ?」
「ああンッ……そんな♡」
恥ずかしいことを言われるほど、身体が燃えてくる。
「こねてごらんよ。今、自分で乳首を揉んで楽しむんだ」
言われるままに、僕は自分の乳首をつかんで、こねはじめた。どんなに強くこねても、弾力のある乳首が弾きかえしてきた。
「ああッ……気持ちいい……」
うっとりとつぶやく。
いつの間にか、神崎くんに恥ずかしい場所をいじられている困惑が消えていた。
「もっともっと気持ちよくしてあげる♡」
今まで僕の身体を抱きしめていたもう一方の手もパンツの中に差し込んできた。僕は前と後ろから股間を挟まれた形だ。
前から差しこまれた手が僕の敏感なアソコをさぐり当てた。
キュッと摘む。
「ああああああああああッ!!!」
僕が高い声をあげる。もう誰に聞かれても構わなかった。
0
お気に入りに追加
348
あなたにおすすめの小説

男子寮のベットの軋む音
なる
BL
ある大学に男子寮が存在した。
そこでは、思春期の男達が住んでおり先輩と後輩からなる相部屋制度。
ある一室からは夜な夜なベットの軋む音が聞こえる。
女子禁制の禁断の場所。

こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。


身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。


塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる