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番外編① アルファ喪女は国家権力〜前編〜

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 今日も相変わらず私は執行官としての務めを果たすためにωの男の子へ種付けしまくっていた。

「ふぅ……なかなかハードな業務ね。さ~て、次の配給者は誰にしようかしら~?」

 私は鼻歌交じりで配給者リストを見つめていると、中学生時代の同級生の名前を発見した。

「……『葉津古井はつこい ラブ』! 一度見たら一生忘れられない変わった苗字とDQNネームは間違いない! アイツだわ……」

 あの日のことは忘れたくても一生忘れられない。
 忌まわしき中学生時代、私は初めて弟以外の男を好きになった。その男こそ葉津古井はつこい ラブ君だ。
 当時の私は男嫌いを拗らせた思春期真っ只中のスクールカースト最低辺女だった。そんな私にラブ君は初対面で優しく紳士的に接してくれた。
 若さにまかせて猪突猛進した私はラブ君に思い切って告白したのだった。
 だが、結果は惨敗……。それ以降、オメガと出会うまでひたすら男という生き物を呪いながら生きる人生を送る羽目になった。

「私に喪女というスティグマを植え付けた男と再会できる日が来ようとは……」

 私の心臓がバクバクと怨念を晴らせと訴えるかのように激しい音を立てていた。
 配給者リストに載っているラブ君の住所を見ながら、私は地図アプリを使って検索する。

「よし、次の配給対象が決まったわ♡ オメガ~、早く来なさい! 頼みたいことがあるの」

 私の声を聞きつけてどこからともなくやってきたオメガにラブ君の住所を見せる。

「……葉津古井はつこい ラブ? 変な名前www」
「オメガの名前だって大概じゃないのwww」
「そうかな? 漢字で『尾芽牙オメガ』って書いたら、普通に日本人っぽくない?」
「いや、全然www」

 冷静に考えると、私の名前もかなり変かもしれない。でも、今は日本中でDQNネームが横行してるし、私より変な名前の人なんてごまんと居るわけで別に気にするほどのことでもないかwww


ーーー


 オメガの情報によると、ラブ君はゲーセンに入り浸っているらしい。こんな所で遊んでるなんて名前だけでなく人間性までDQNのようだ。

「へぇ~、ここがゲーセンかぁ。初めて来たよ~♡」

 初めて来た物珍しさからだろうか、オメガは目をキラキラとさせながら、筐体を観察するように視線を走らせる。

「こらッ、オメガ! 遊びに来たんじゃないんだからね。ゲームなんかよりもっと楽しいオモチャを探しに来たんだからwww」

 ゲーセンの中を見渡すと、早速ラブ君を発見し、私は急接近していく。
 配給リストに載っていた写真以上に絶世の美男子に成長したラブ君は、まるで2次元から飛び出してきたんじゃないかと思えるほどパーフェクトな微笑みを浮かべてゲームに夢中になっていた。
 ωの男の子は子供を産む性として進化していった結果、5歳くらいから生理が来て一気に妊娠出産できる身体へと成長していく。そしてより多く子供を産むために若い時期はαやβよりもずっと長く、50~60歳台でも見た目が少年のままのωが存在する(無論、個人差あり)。聞いた話によれば、最高80歳くらいまで肉体面は若いままでいられるらしい。
 私みたいな実年齢以上に老けている喪女にとっては羨ましい限りだ。
 ラブ君は私と同年代であるにもかかわらず、見た目は昔と変わらない。それどころか、昔よりも肌がピチピチしているような気さえする。

「……可愛い♡」

 私はラブ君に話しかけると、配給対象として選ばれたことを告げる。
 昔と違って、私の要求を拒絶することなく素直にラブ君は従ってくれた。国家権力には誰も逆らえないwww
 ちなみに配給対象として選ばれたにも関わらず、忌避したωは死刑にされるので逆らわないのは当然といえば当然だ。
 喪女とのセックスを断る、または嫌がる男なんかに存在価値などない。それくらい厳罰化しなければ、喪女に対する差別がなくならないと思うと、我ながら不幸な星のもとに生まれたと思わざるを得ない。

☆……ラブ君、私を振ったことを今ここで後悔させてあげるわ!」

 もう抵抗する気さえないラブ君の太腿を開かせた。脚を割り開くために内腿に私が触るだけでラブ君はピクピク震える。
 恥を曝す部分を辱められようとすることにラブ君は震えながらも自我を保とうと努める。そんな、屠られるのを待つだけの獲物に恥辱を与えてやろうと、私はラブ君の股間に息を吹きかける。
 ラブ君の全身がビクッと震える。私の呼気が冷たく感じたのだろう。

☆……ωの男の子って、本当にバカよね。そんな可愛い反応したら、喪女をそそってもっと辱められるんだってことが何で分かんないのかしら~♡」

 私は再び息を吹きかける。それだけでラブ君は全身を恥悦に朱らめる。ムラムラして仕方がない媚態だった。

「ωの男の子特有の良い匂いだわ。喪女を誘ってるわね♡ まったく、存在そのものが猥褻なんだからwww」
「ひぃぁぁぁ……」

 私はラブ君の股間に口を付ける。微かな穢れた匂いが混じる淫臭を味わいながら舌を蠢かす。
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