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35 アルファ喪女のセクハラ〜前編〜

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 養う子供の数が増えたため、オメガも私と一緒に働きたいと言い始めた。
 そんな夫の気持ちに感心した私はオメガをうちの会社にコネ入社させた。
 社内では何のスキルもないωの男を雇うことにそれなりの反発もあったが、私が強制的に黙らせた。
 私自身、オメガに仕事のことで期待なんて全くしていない。いつものように性処理要員として大活躍してもらうつもりwww
 ブラック企業のフロアは、今日も戦場のように慌ただしい。その中を縫うように書類を抱えて歩くオメガの姿は、どこかおかしかった。腰をひょこひょこと不自然に捻り、美しい小顔の額にうっすらと汗を浮かべている。
 制服をすらりと着こなす細身のオメガは、パッと見は完璧に麗しい。だが実は外から見えないところで、オメガは社会に出たら避けては通れないセクハラという名の洗礼を受けていた。
 今、オメガのアナルには、男性器をグロテスクに模したシリコン製のディルドが深々と突き刺さっているのだ。なんとかそれが落ちないよう、パンツの狭い布地がかろうじてせき止めている状態である。誰も気づいていないが、魅惑のヒップの真ん中だけぼこりと異様に盛り上がっているのが分かる。
 朝からずっと、オメガはそうやって擬似男根に犯され続けている。濡れてもいない穴に無理やりそんな太いモノを入れさせられることを拒んだが、直属の上司である私から強要され、オメガは仕方なく従ったのだった。
 初めは自分のデスクで椅子に座るのもつらそうで、オメガはお尻だけを浅く乗せるように腰掛けていたが、気になってとても仕事に集中できないでいた。オメガが冷や汗混じりにそわそわしている。

「どうしたの、オメガ。もっと真面目に仕事なさい!」

 私は、したり顔でそう注意する。オメガは仕方なく深く腰掛け直すのだった。
 ずぶり、と深く入り込んだ巨大な異物が、下から容赦なく突き上げ、思わず「あ……」と声を漏らしそうになる。

「この程度のセクハラで音を上げるなんて本当オメガは根性なしね。社会に出たら、セクハラやパワハラなんて挨拶みたいなものよ。オメガには徹底的に社会の厳しさを身に染みて味わわせてあげるわ~♡」

 くっとオメガは唇を嚙む。
 だがオメガの身体とは柔軟なもので、挿れているうちにシリコン製の極太はずぶずぶと奥へと潜り込み、えもいわれぬ圧迫感で尻穴を刺激する。

「ああ、気持ちいい……♡」

 オメガはいつの間にか、とろんと瞳を蕩かせて机に向かっていた。ときおりぐりぐりと尻を動かす。
 そんなオメガを、私はメガネの奥を妖しく光らせて観察する。辺りを見回して他の目をはばかると、私の席からそっとオメガの机にメモを滑らせた。

「バレないように椅子の上で動いて、自分でイキなさい」

 オメガはハッとした。自分が社会人としての洗礼を受けていることも、ましてやその一環で仕事中に極太ディルドを咥え込んで締め上げ訓練をしていることも、私以外誰も知らない。デスクワークをしながらギシギシと椅子を揺らして不自然に身体を揺すったりしたら、一般の社員から奇異に見られるんじゃないかとオメガは恐れた。
 斜め前の席から、私が淫猥な視線を向け、さらりと命じる。

「早く実行なさい。言っておくけど、きちんと遂行したかどうか、ちゃんと見てるからね~♡」

 オメガの形のいい額に浮かぶ汗が、ツーッと冷や汗に変わる。
 仕方なくオメガは背筋を伸ばして、改めて深く椅子に座った。アナルに潜り込んでいる極太の擬似男根が、改めてずぶりと身体を貫き、最深部まで達する。

「あんッ♡」

 もし今オメガの真横からレントゲンを撮ったら、椅子に座る尻の内部にほぼ垂直に醜悪な棒が立ち、大腸その他の内臓を圧迫しているように見えるだろう。

「あううぅ」

 痺れるような快感に、オメガは思わず喘ぎ声を漏らす。周りの社員が何人かオメガを見て、不思議そうな顔をした。

「……」

 燃えるように頰を赤らめたオメガは、自分の指をきゅっと嚙むと、うつむいて机上の書類に目を落とし、仕事をしているふりをする。
 ぐりッ、ぐりッ。

「んんん、んんッ」

 叫びたくなるほどの衝撃を喉奥で嚙み殺す。少しでも気を抜けば、「ああッ!」と甘い声が漏れてしまうだろう。
 やがてアナル全体で咥え込んでいるディルドを、きゅうっと締め上げる。
 オメガは気持ち良すぎてギシギシと椅子を軋ませる行為をやめられない。快楽にぶるぶるとオメガは身を震わせる。
 懸命に閉じた口から「ふむむッ、むむッ」と、苦しげな呻きが漏れてしまう。
 やがて悦楽の波が、だんだんと溢れんばかりに大きくなってきた。自分ではどうしようもないほどの快感に支配され、オメガは机の下でもぞもぞと淫らに腰を揺らす。
 やがて絶頂感が極まってきたみたいだ。周りの社員たちは皆忙しく仕事をしているのに、オメガだけは別世界の桃源郷を漂っているような感覚に陥っていた。

「らめぇ……イク……イッちゃう……♡」

 ぱぁん!と何かが弾けるように、電流がオメガの体中を駆け抜ける。オメガは自分の席に座ったまま、白目を剝いて、ぴくぴくと小さく痙攣した。
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