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19 親としての自覚が芽生えました!

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 恋愛工学系の書籍で少女漫画やBLを批判する本を見かけてから僕はモヤっていた。
 どうやら僕のようなオタク系と恋愛工学は相性最悪らしい。
 この手の評論は大体こんな感じ。


「――オタク諸君、腐女子諸君、現実を見るのだ! いい歳こいた大人が夢ばかり見てないで、ちゃんとした所帯を持てッ!!!」


 耳にタコが出来るほど呪いのように聞かされてきたお説教をまた聞く羽目になるとは驚きを通り越して呆れてしまった。
 未だにこの世界には2次元の素晴らしさが分からない愚か者がいるらしいので敢えて言おう。


「2次元は神であり、文学であり、哲学であり、人生であり、全人類を導く絶対普遍の究極真理なのでござるwww」


 2次元は我が国の宗教と言っていいほどに普及し、もはや趣味の領域を超え、数多くの迷える子羊たちを救うツールと化している。
 2次元なしでは生きられない僕たちにとって恋愛工学は唾棄すべき邪教であり、恐るべき脅威なのだ。
 近年オタクをターゲットにした恋愛マーケットが展開された結果、同胞たちが次々と洗脳され、モテる者に経済的にも精神的にも搾取される光景を目の当たりにすることが多くなった。果たして彼ら彼女らは本当の意味で幸せになれるのだろうか?


「しくしく……エレンくぅ~ん、世間がモテない僕をイジメてくるよぉ……」


 僕は悔しさに歯を食い縛り、顔を歪めて涙をこぼしながら縋るようにエレンくんを求める。


かなで、可哀想に……」


 泣きじゃくる僕に戸惑いながらも、エレンくんは優しい手つきで頭を撫でてくれた。
 胸の奥から突きあげる衝動のままに、エレンくんは僕の身体を抱き寄せる。
 僕とエレンくんはしっかりとお互いを抱き締め、どちらからともなく唇を寄せていく。
 腹につくほど反り返ったエレンくんのペニスは大きく節くれだち、胴周りは僕の手でも掴めないほどに太い。
 常日頃から自分がこんな巨大な肉塊を受け入れていることが信じられないほどだ。今、こんなモノを入れられたら自分が自分でなくなってしまうかもしれない。
 そんな破滅の予感に怯え、そして無意識の内にその破滅を求めて、僕はペニスを見つめて喉をゴクリと鳴らす。
 膨れ上がった子宮が、その中にいるモノのせいではなく、発情した僕の本能としてキュゥッと引き攣る。
 開ききった割れ目から、奥から押し出されるようにドプッと愛液が溢れ出てくる。


「さあ、俺のチンポでかなでの悲しみを癒してやるぜ~♡」
「ひぐぁッ、ああああああああああああ~!」


 肉を軋ませながら、エレンくんの巨根が押し入ってきた。
 狭まった肉穴を無理に押し広げられ、身体を引き裂かれるような痛みで股間がカァッと燃えるように熱くなる。
 ズルルルッと最後は一気に滑り込んできて、子宮口を穿たれた。


「ひぃぃぃぃ! お腹ぁぁッ! お腹がッ、あひッ、ひぁぁぁぁぁぁッ!」


 エレンくんのペニスは太さだけでなく長さも圧倒的だ。子宮を貫くほどの勢いで、容赦なく犯してくる。
 そのたびにズシンズシンと内臓全体に響くほどの衝撃を浴びせられ、僕の意識は渦に呑まれていく。


「お、お腹ぁぁぁッ! お腹の中でぇぇぇぇぇぇぇぇッ!」


 成長を遂げた赤ちゃんが、エレンくんの突き上げを悦ぶように子宮の中で踊っている。
 その感触に僕は腹が弾けそうな圧迫感と、背骨を引き抜かれるような恐怖を同時に味わわされる。
 僕の肉体はエレンくんのペニスを勧待するようにギチギチと引き絞って圧着しようとする。
 この大きく膨らんだ腹がはち切れるほど大量に精液を注いで欲しいと心底願った。
 淫らに狂う僕に呼応するように、子宮の中に宿る赤ちゃんが大きく脈動する。
 その振動を亀頭に受けながら、エレンくんの律動がいよいよ加速していく。
 重い子宮を歪ませるほどの強烈な一撃に、僕は四肢を大きく痙攣させる。
 子宮口をメリメリとこじ開け、エレンくんの亀頭が子宮に侵入を果たす。
 そしてとうとう、身体ごと押し流されるかと思うほど圧倒的な白濁液の奔流が子宮に襲いかかった。
 その怒涛の勢いに、僕はただ快楽を吼える淫らな獣へと成り果てる。


「イ、イグぅぅぅぅッ!」


 髪を振り乱し、涎を撒き散らし、ひときわ高く僕が絶頂を訴える。
 そんな僕の中に、エレンくんはなおも腰を震えさせて精液を注ぎ込み続けた。


「ひふッ、ふッ、くふぅぅッ……ふッ、ふッ、ひふぅぅ~」


 こめかみに青すじを浮かべて、僕が力む。
 その瞬間、僕のボテ腹の中でズルッと何かが滑り出るような感覚が生じた。


「んひッ⁉︎ ンクッ……んふぅぅぅぅ~ッ!」


 ズリュッと粘液質な音を立てて、僕の股間から飛び出してきた。
 目の前の衝撃的な光景と、いよいよ増してくる腹の痛みとに、僕は目をカッと大きく見開く。
 つま先が反り返り、髪の毛の先までもがジンジンと痛みに脈打つかのようだ。
 ズリリッズリリッと無理やりこじ開けながら、子宮から這い出てこようとするのが分かる。


「う……産まれる~ッ! 僕、産んじゃうぅぅぅぅぅぅッ!!!」


 最後の最後に残された僕の理性が強い警告を発する。
 僕はもう無我夢中で下腹部を力ませ、溜まった排泄物を押し出すように懸命に踏ん張る。


「医者を……医者を呼んでぇぇッ!!!」
「待ってろ! すぐに呼んでくるからなぁ~ッ!!!」


 僕はすぐさま救急車で病院に運ばれ、まもなく出産した。
 出産を終えた僕は精根尽き果てていた。もはや心身の限界を超えていた。


「ふぎゃあッ、ふぎゃあッ、ふぎゃあぁぁ~!」


 元気に泣く赤ちゃんの声に反応した僕は思わず笑みを浮かべた。
 赤ちゃんを受け取った瞬間、僕に新たな命を育む『親』としての自覚が芽生えるのであった。
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