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8.牧くんとデート
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平日はそんなわけで筋トレとランニングに励み、今、身体中が悲鳴を上げている。完全に筋肉痛になってしまった。
しんどい…。普段なら週末の休みの日は一日中寝ている所だが、今日はあの日だ!
今日は牧くんとデート!いや、正確に言うと、牧くんが新田とデートしようとしてキャラクターの人気カフェを二人分予約したが振られて断られて一人分余ったから俺が行くことになった…略して「牧くんとデート」である。
朝食後、俺と牧くんは私服で集合した。牧くんは今流行りの黒と黄色のダボッとしたオーバーサイズのジャンパーに黒のタイト目なボトムを合わせている。斜めがけの小さいカバンにはこれから行く、キャラクターショップの黄色い兎のチャームが付いていた。
全身からキャラクター愛出ちゃってるよ!今日の日をめちゃくちゃ楽しみにしてるんだな?!
あー!なんてこった、俺の嫁、可愛すぎだろ!
キャラクターショップは都心の商業施設が多く立ち並ぶエリアのビルのワンフロアを全て使って営業しているらしい。聞いたらまあまあ大きめのビルだ。そんなに客がくるのか?半信半疑だったのだが…。
開店前に着いたにもかかわらず、ビルには行列ができていた。時間予約もしているはずなのに、なぜ?!
俺はげんなり、……はしなかった。牧くんの目がキラキラ輝いているからだ。ビルの一階から、壁にはキャラクターが描かれており、その写真を撮って明らかにはしゃいでいる。
開店後、キャラクターショップに入ると牧くんの瞳の輝きは倍増した。流石、直営のキャラクターショップ。入り口から人気のキャラクター作成達が客を出迎え、そこかしこにフォトスポットがあり、買い物だけではなく楽しめる仕様になっている。
カフェの予約時間の前まで、キャラクターショップで買い物をすることになった。牧くんはゲームカードを大人買いし、俺も牧くんと遊べたらいいなと思って少しだけ買ってみた。なんだかんだ俺もハマってないか?!
買い物を終えてカフェに入り、メニューを見てまた、牧くんは喜んでいる。全てのメニューがキャラクターを模ったもので、どれを注文するか牧くんはかなり迷っていた。牧くんが食べたいメニューを二つ注文して、一緒に食べることにした。
食事が運ばれてくると、牧くんは嬉々として言った。
「めちゃくちゃかわいいね!食べるの勿体無い!」
確実に、運ばれてきたキャラクターの料理より俺の嫁がかわいい。俺は食べちゃいたい。かわいい嫁を。
実際食べる事は出来ないので、喜んでいる牧くんが料理の皿を持ってニコッと笑っている写真を何枚か撮った。なにこれかわいい。待ち受けにしたい。見つかったら大変なことになるから出来ないけど。
俺が食べたのは黄色いごはんで出来た兎がカレーに溺れそうになっているお子様ランチみたいなものだ。兎にカレーを掛けると牧くんからあー、という悲鳴が上がった。それが可愛くて、カレーをちょっとずつ掛けながら食べた。お互いの料理を味見し合って…間接キス…!
周りからみたらアラサーの男二人何やってんだよ…って感じだろうか。でも、俺はめちゃくちゃ楽しかった。キャラクターショップのカレーなんて大した味じゃないんだろうと思っていたのに、牧くんと食べるとどこのレストランのカレーよりも美味しいんだから、不思議だ。
キャラクターカフェで少し早めの昼食を食べると、本日のミッションが終了した。でもこのまま帰りたくない。俺は牧くんに「今日これから何か用事ありますか?」と聞いた。完全に、”今日、帰りたくない♡”というサインである。
牧くんは「用事はない…んだけど、行きたいところがあって。付き合ってもらえる?」と、逆に俺に質問した。あなたの行きたいところが俺の行きたいところです…付き合わないわけない。俺は笑顔で頷いた。
しんどい…。普段なら週末の休みの日は一日中寝ている所だが、今日はあの日だ!
今日は牧くんとデート!いや、正確に言うと、牧くんが新田とデートしようとしてキャラクターの人気カフェを二人分予約したが振られて断られて一人分余ったから俺が行くことになった…略して「牧くんとデート」である。
朝食後、俺と牧くんは私服で集合した。牧くんは今流行りの黒と黄色のダボッとしたオーバーサイズのジャンパーに黒のタイト目なボトムを合わせている。斜めがけの小さいカバンにはこれから行く、キャラクターショップの黄色い兎のチャームが付いていた。
全身からキャラクター愛出ちゃってるよ!今日の日をめちゃくちゃ楽しみにしてるんだな?!
あー!なんてこった、俺の嫁、可愛すぎだろ!
キャラクターショップは都心の商業施設が多く立ち並ぶエリアのビルのワンフロアを全て使って営業しているらしい。聞いたらまあまあ大きめのビルだ。そんなに客がくるのか?半信半疑だったのだが…。
開店前に着いたにもかかわらず、ビルには行列ができていた。時間予約もしているはずなのに、なぜ?!
俺はげんなり、……はしなかった。牧くんの目がキラキラ輝いているからだ。ビルの一階から、壁にはキャラクターが描かれており、その写真を撮って明らかにはしゃいでいる。
開店後、キャラクターショップに入ると牧くんの瞳の輝きは倍増した。流石、直営のキャラクターショップ。入り口から人気のキャラクター作成達が客を出迎え、そこかしこにフォトスポットがあり、買い物だけではなく楽しめる仕様になっている。
カフェの予約時間の前まで、キャラクターショップで買い物をすることになった。牧くんはゲームカードを大人買いし、俺も牧くんと遊べたらいいなと思って少しだけ買ってみた。なんだかんだ俺もハマってないか?!
買い物を終えてカフェに入り、メニューを見てまた、牧くんは喜んでいる。全てのメニューがキャラクターを模ったもので、どれを注文するか牧くんはかなり迷っていた。牧くんが食べたいメニューを二つ注文して、一緒に食べることにした。
食事が運ばれてくると、牧くんは嬉々として言った。
「めちゃくちゃかわいいね!食べるの勿体無い!」
確実に、運ばれてきたキャラクターの料理より俺の嫁がかわいい。俺は食べちゃいたい。かわいい嫁を。
実際食べる事は出来ないので、喜んでいる牧くんが料理の皿を持ってニコッと笑っている写真を何枚か撮った。なにこれかわいい。待ち受けにしたい。見つかったら大変なことになるから出来ないけど。
俺が食べたのは黄色いごはんで出来た兎がカレーに溺れそうになっているお子様ランチみたいなものだ。兎にカレーを掛けると牧くんからあー、という悲鳴が上がった。それが可愛くて、カレーをちょっとずつ掛けながら食べた。お互いの料理を味見し合って…間接キス…!
周りからみたらアラサーの男二人何やってんだよ…って感じだろうか。でも、俺はめちゃくちゃ楽しかった。キャラクターショップのカレーなんて大した味じゃないんだろうと思っていたのに、牧くんと食べるとどこのレストランのカレーよりも美味しいんだから、不思議だ。
キャラクターカフェで少し早めの昼食を食べると、本日のミッションが終了した。でもこのまま帰りたくない。俺は牧くんに「今日これから何か用事ありますか?」と聞いた。完全に、”今日、帰りたくない♡”というサインである。
牧くんは「用事はない…んだけど、行きたいところがあって。付き合ってもらえる?」と、逆に俺に質問した。あなたの行きたいところが俺の行きたいところです…付き合わないわけない。俺は笑顔で頷いた。
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