振られて捨てられたはずがなぜか成功して周りの評価が爆上がりした件～失恋ソングを配信しただけでけして復讐ではありません！～

四章 ソロ活動編

47.ご褒美※

　シャワーを浴びてから、蓮が待っている寝室に戻ると驚かれた。
「…早くない…？」
　俺は照れて俯いた。そんなこと聞かなくていいのに。
「ひょっとして、準備してた？」
　揶揄うように言われて、俺は赤面した。黙って頷くと、そのままベットに押し倒されて、服をやや乱暴に脱がされた。服を脱がされる間も、待ちきれなくて沢山キスした。俺の服を全部脱がし終えると、蓮は俺の上に乗ったまま、自分の上着とシャツを脱いだ。

「圭吾をずっと、隠しておいたんだ。俺は…」
「隠しておいた？」
「圭吾が、本当はアイドルみたいだって気付かれないように」
「え…？」
「それなのに活動休止した途端、こんな…髪も切って今どきなイケメン変身して、他の奴と付き合うつもりなのかよ、って頭に来て…。それに、REPLAYの曲で喘ぎ声を全世界に配信するし…」
　蓮は乱暴にキスした。口の中を舐められて、唇を噛まれる。乱暴な愛撫は、徐々に下に降りていって、首筋、乳首も噛みつかれた。
　蓮は更に下、俺のペニスをペロリと舐めると口に含んで激しく吸った。同時にアヌスにローションを塗られて、指を入れられる。
　下半身を中心に激しく責められて、俺は思わず、蓮の髪を掴んだ。
「れ、蓮ダメ…出ちゃう…っ！」
　蓮は俺の訴えを聞いて、ペニスから口を離した。足を大きく割り開いて、アヌスに入れた指を増やす。指は中を探って、膨らみを執拗に責めたてた。
「蓮…っ、だめ、もう！」
　 蓮は指を引き抜くと、かわりに自身のそそり立つものを当てがった。まだきつい入り口に先端を強引に捩じ込ませると、一気に奥まで突き入れる。

「ゃぁ…っ！あぁ…ん…！」

　蓮のものが中を擦りながら入ってくる刺激に耐えきれず、俺は挿入と同時に吐精してしまった。
「圭吾、入れた途端にいくなんて…そんなに良かった？」
　蓮は俺を見下ろしながら、笑った。恥ずかしくて赤面して、涙が溢れた。

「だってずっと、蓮と…したかった…」
　酔って蓮が迎えにきてくれた時も、コンビニの前で会った日も、ずっと、ずっと、こうしたかった。俺は蓮の手をぎゅっと握った。

「かわいい、圭吾…。圭吾は俺のを入れると、いつもめちゃくちゃ良さそうな顔をする…。それが大好きで、でも不安だった」
「え？」
「俺とセックス、どっちが好き…？身体目当てなのかよ…？…って…」
「それ、俺のセリフじゃぁ…？」

　蓮と会うとえっちなことしかしなくて、てっきりセフレなんだと思ってた。

　俺が不満を口にすると、蓮は微笑んでまた俺にキスした。キスしながら、奥まで入ったものをゆっくり入り口まで戻しては、またゆっくり奥に入ってくる緩慢な動きを繰り返す。

「や…。あぁ…っ、ん…う…っ」
　焦らされているようでたまらず、喘ぎ声を漏らす。
「圭吾、中キツすぎ…。俺のこと、完全に忘れちゃってるじゃん…」
「蓮…いっぱいして、蓮の形、ちゃんと覚えさせて…！」
「…っ、そんなに煽るなよ…！」

　ゆっくりしたストロークは徐々にスピードを上げて、激しい抜き差しになっていった。蓮の顔を見ていたかったのに、あんまり激しく突き上げられて、思わず胸に抱きついた。蓮の身体に足を絡めて、少し待って、そう言おうとしたら逆に興奮させてしまったのかより一層、激しく腰を打ちつけられた。

「はぁ…ぁ…ん、れん、また…いきそ…っ！」
「一緒にいこ、圭吾！」
「あ、ああっ！ぁ…っ！いっちゃう、れんっ！」

　名前を呼び合って、ぎゅっと抱き合って、二回目は一緒にいった。抱きしめられながら、中でどくどくと振動する蓮の熱を感じて、幸せに浸る。

　……嬉しい。幸せ過ぎる。

「圭吾かわいい…。ずっと、俺だけだって約束して」
 　蓮は俺の髪をかき上げて、キスした。
「蓮だけだよ。俺はずっと…」
　俺の返事に、蓮は不満気な顔をした。
「でも他の奴とキスしたでしょ。神谷さんと…嫉妬で、どうにかなりそうだった…。あと、マコトと二人になったりとか、それも嫌…。耐えられない」
 　蓮は言いながらまた俺を抱きしめた。
　と、言うことはこの前事務所で俺を叱ったのは、藤崎に聞かれて答えた通り演技ではなく、１３０%本音…？俺なんて、世界で一番、安全な人間なのに。蓮の方が余程…。そう思ってはたと、思い出した。

「あっでも最近、街でスカウトされたり、さっき蓮にも言われたけど他の人からもイケメンって言われるようになった気がする！ソロでデビュー決まった後も、レコード会社の人にいわれたし…」

　蓮は少し不機嫌な顔をして、急に俺の身体をひっくり返した。四つん這いにさせられて、後ろを弄られる。

「圭吾がモテるようになったのは知ってる。でも俺の前で言って、嫉妬させて…その後、どうなると思ってんの…？」
「お、俺、どうなる…？」
「いっぱい意地悪するよ？」

  俺は四つん這いのまま、後ろにいる蓮を見つめた。蓮は俺にキスをして、ちょっと意地悪っぽく「今日は離さない」と囁いた。え…？なにその意地悪、むしろ嬉しい。

　だいたい、蓮へのプレゼントが俺なんて、どんなご褒美なんだ…？サンタクロースって本当にいたんだな…？良かった。良い子にしていて。

　俺は返事の代わりに頷いた。