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三章 ソロ活動編
37.出演交渉
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現実の蓮とはどうやって修復すればいいのか分からないくらい拗れているのだが、SNSのダイレクトメッセージでのやり取りは嘘みたいに平和に続いている。高校生の頃と同じ、蓮は質問が多くて、俺がそれに答えていくというやり取りをしていた。
『動画のイラストは自分で描いているの?』
「違うよ、AIに、自分の写真を取り込んで、メルリっぽく加工して作ってもらったんだ」
『そうなんだ。かわいい』
かわいい?!あ、メルリ風Vtuver『REPLAY』が、か…。
現実世界では、えっちな時にしか、言われたことなかったのに…、Vtuverには言うんだ?
『会いたい』
え?!俺に、会いたい…?!…いや、違う『REPLAY』にか…。だって俺は、喧嘩した挙句また蓮を怒らせてしまった。たぶんきっと、嫌われてる。
でも、ちょっとまって、それ以前に、REPLAYの中身は俺だ。ネタバラシもあるのに、会うなんてできない。
『会ってもらえる?』
文字だけなのに、キュンとした。
会いたい、会いたいよ…?
でも、会ったら俺だよ?お前が未読スルーした圭吾だよ…?
『会うのは抵抗ある?』
いや、俺も会いたくて、しょうがなくて…でも…
『二人が嫌?』
むしろ、二人きりで会って抱きしめてもらいたい。閉じ込めて、何処にも出さないで?蓮の腕の中の空気だけ吸って生きていたい。
『二人が嫌なら、人数変えるか、場所も変えられるけど?』
「えっと、どういうこと?」
『俺、ラジオ番組やってて、そこで話さない?電話出演でもいいよ?』
そのラジオ番組、俺も出てた。あんまり喋らな過ぎて、やる気ないって思われてたけど…。蓮が話してるの聞くの好きだったな…。RELAYが解散してからは蓮の番組になって全く呼ばれなくなったけど。
その、ラジオのことだよな……?それはまずい…!っていうか会いたいって、そういう、出演交渉的なやつ?!
少しがっかりした後、俺は慌てて、「あまりにも突然のことで、少し考えさせてください」と送信すると、蓮からも『待ってるから』と返信があった。
俺はそのメッセージをしばらくの間、いとおしく眺めていた。
その後、最速で映画制作会社とレコード会社との打ち合わせがの場が持たれた。レコード会社はRELAYと同じレコード会社に決まったのだが、顔見知りの担当者は俺にあって目を丸くした。
「圭吾君が作詞作曲で歌って、VtuverのREPLAYってことにも驚いたけど…。ちょっと見ないうちにビジュアルもすごい変わってるし、情報量多すぎじゃない…?!」
「あ、えーと、ありがとうございます?」
「RELAYファンも驚くんじゃない…?みんなRELAYのビジュアル担当は蓮君だと思ってたもんね!俺もちょっと騙された感…!」
レコード会社の担当者は、俺を褒め倒した。何だか慣れない反応で、ちょっと照れる…。
「ビジュアル含め一旦箝口令敷いてるってことは、どこかで発表する予定なんだよね?」
「今、それはちょっと検討中で…」
俺の返答に、レコード会社の担当者も「リリースに合わせて、ってことですよね?!」食いついて来た。
マコトの事もあるので、それは何とか笑って誤魔化した。
和やかに談笑した後、映画の主題歌についての話し合い…というか、オファー内容を提示された。
「新曲、ですか…?」
「ええ。デモを作って頂いて、最終決定になります」
目の前に、劇場版の資料が積み上げられた。劇場版のストーリーに沿った曲を書き下ろし、そのデモ音源を確認したのち、正式に主題歌として契約するかが決定するらしい。
俺は既に制作済みの『タイムリープ』を採用して貰えると思っていたので、期日までに新曲デモを完成させろ、と言われて焦った。今までは思いついたものを勢いで好き勝手に作っていたけど、今回は期限までに相手の要望に沿った物を仕上げなければならない。
これがプロなんだな…?俺は今更ながら、蓮って本当に凄かったな、と実感した。
「あの~。実際採用されて、制作の段階では、スタッフさんてRELAYと同じ感じですか…?神谷プロデューサーは…」
「今回は映画のこともあるので、RELAYとは別の、映画の音楽チームがプロデュース予定です」
「そうですか…」
神谷さんが担当になったらどうしようと思っていたので俺は密かに安堵した。そうすると、もうあとは新曲を作るだけ…!
しかし、新曲作りは難航した。劇場版の台本や資料を何度も読んで、考えれば考えるほど迷走した。
「まだ、何もできてない?」
「すみません。こんな風に、台本をもらって、そのイメージで作るって事が初めてで」
「そ、そうよね…。そうだ!私、締め切り伸ばせるかか探りを入れてみる!」
俺はまた事務所の会議室に呼びだされていた。まだ何も出来ていないという俺に阿部マネージャーは慌てて飛び出して行った。
しかし、阿部マネージャーの隣に座ったイケメンアイドルマコトは、また俺を叱りつける。
「何にも出来てないって、締め切りまで後、何日?!」
「えーとあと五日…でも、今回はデモだし、MIXは自分でしなくていいって」
「あのさぁ、見通し甘いんじゃない?締め切り当日に出来たー、じゃダメだよ?そこから推敲する時間もひつようでしょ!」
「う…」
俺が言葉に詰まると、マコトはアイドルらしからぬ、大声で笑った。
「あー、圭吾くんをいじめるのは楽しいな~」
「……」
マコトはオファーの内容を詳しく知らないくせに、阿部マネージャーがいた隣の席に堂々と座り、なおも続ける。
「俺の『ざまあ』計画は、圭吾君が主題歌を歌ってネタバラシして完成だから。しっかりやって?」
「……」
「返事は?」
「はい…」
返事ちいさー、とマコトは笑う。全く、笑い事ではないんだけど…。
「マコト君、実はさ、蓮からREPLAYにDMが来てて…」
「え…?まさか、バレたとか?」
「ううん。あくまでREPLAYに、ラジオに出てほしいって言われて」
「ふ……。プロフが効いたな…?想像以上の大物釣れてる…おもしれー、こっちで巻き取るよ」
マコトは勝手にREPLAYのプロフィール欄に『今泉蓮のファン♡』と書き込んだことを『作戦』みたいに言う。多分ただ面白がって書いただけだと思うけど、実際あれで、蓮はエゴサしてREPLAYを見つけたのかもしれない。そう思うと、感謝するべきなのか、少し迷う。
「あ゛~!いや、自分で断る…!」
「ふうん?じゃあさ、探りだけ入れておくよ…」
今日これから一緒なんだよね、とマコトは嫌そうに言った。
「これから蓮が来るの?」
「うん。番宣のロケで蓮君に陽菜ちゃんと待ち合わせしてるんだ。場所がここからの方が近いらしくて、少しここで打ち合わせてから出発するんだよ。なに、圭吾くんも行く?」
マコトは無邪気に笑うが…、新生RELAYの二人にに挟まれて平常心を保つ自信が俺にはない。俺は荷物を持って立ち上がる。
「また連絡する!」
マコトが止めるのを無視して、俺は会議室を飛び出し、何とか蓮と鉢合わせしなくて済んだ。蓮には会いたかったけど、俺には冷たいのに木村陽菜と仲睦まじく振る舞う蓮を見るのは耐えられそうに無かった。
『動画のイラストは自分で描いているの?』
「違うよ、AIに、自分の写真を取り込んで、メルリっぽく加工して作ってもらったんだ」
『そうなんだ。かわいい』
かわいい?!あ、メルリ風Vtuver『REPLAY』が、か…。
現実世界では、えっちな時にしか、言われたことなかったのに…、Vtuverには言うんだ?
『会いたい』
え?!俺に、会いたい…?!…いや、違う『REPLAY』にか…。だって俺は、喧嘩した挙句また蓮を怒らせてしまった。たぶんきっと、嫌われてる。
でも、ちょっとまって、それ以前に、REPLAYの中身は俺だ。ネタバラシもあるのに、会うなんてできない。
『会ってもらえる?』
文字だけなのに、キュンとした。
会いたい、会いたいよ…?
でも、会ったら俺だよ?お前が未読スルーした圭吾だよ…?
『会うのは抵抗ある?』
いや、俺も会いたくて、しょうがなくて…でも…
『二人が嫌?』
むしろ、二人きりで会って抱きしめてもらいたい。閉じ込めて、何処にも出さないで?蓮の腕の中の空気だけ吸って生きていたい。
『二人が嫌なら、人数変えるか、場所も変えられるけど?』
「えっと、どういうこと?」
『俺、ラジオ番組やってて、そこで話さない?電話出演でもいいよ?』
そのラジオ番組、俺も出てた。あんまり喋らな過ぎて、やる気ないって思われてたけど…。蓮が話してるの聞くの好きだったな…。RELAYが解散してからは蓮の番組になって全く呼ばれなくなったけど。
その、ラジオのことだよな……?それはまずい…!っていうか会いたいって、そういう、出演交渉的なやつ?!
少しがっかりした後、俺は慌てて、「あまりにも突然のことで、少し考えさせてください」と送信すると、蓮からも『待ってるから』と返信があった。
俺はそのメッセージをしばらくの間、いとおしく眺めていた。
その後、最速で映画制作会社とレコード会社との打ち合わせがの場が持たれた。レコード会社はRELAYと同じレコード会社に決まったのだが、顔見知りの担当者は俺にあって目を丸くした。
「圭吾君が作詞作曲で歌って、VtuverのREPLAYってことにも驚いたけど…。ちょっと見ないうちにビジュアルもすごい変わってるし、情報量多すぎじゃない…?!」
「あ、えーと、ありがとうございます?」
「RELAYファンも驚くんじゃない…?みんなRELAYのビジュアル担当は蓮君だと思ってたもんね!俺もちょっと騙された感…!」
レコード会社の担当者は、俺を褒め倒した。何だか慣れない反応で、ちょっと照れる…。
「ビジュアル含め一旦箝口令敷いてるってことは、どこかで発表する予定なんだよね?」
「今、それはちょっと検討中で…」
俺の返答に、レコード会社の担当者も「リリースに合わせて、ってことですよね?!」食いついて来た。
マコトの事もあるので、それは何とか笑って誤魔化した。
和やかに談笑した後、映画の主題歌についての話し合い…というか、オファー内容を提示された。
「新曲、ですか…?」
「ええ。デモを作って頂いて、最終決定になります」
目の前に、劇場版の資料が積み上げられた。劇場版のストーリーに沿った曲を書き下ろし、そのデモ音源を確認したのち、正式に主題歌として契約するかが決定するらしい。
俺は既に制作済みの『タイムリープ』を採用して貰えると思っていたので、期日までに新曲デモを完成させろ、と言われて焦った。今までは思いついたものを勢いで好き勝手に作っていたけど、今回は期限までに相手の要望に沿った物を仕上げなければならない。
これがプロなんだな…?俺は今更ながら、蓮って本当に凄かったな、と実感した。
「あの~。実際採用されて、制作の段階では、スタッフさんてRELAYと同じ感じですか…?神谷プロデューサーは…」
「今回は映画のこともあるので、RELAYとは別の、映画の音楽チームがプロデュース予定です」
「そうですか…」
神谷さんが担当になったらどうしようと思っていたので俺は密かに安堵した。そうすると、もうあとは新曲を作るだけ…!
しかし、新曲作りは難航した。劇場版の台本や資料を何度も読んで、考えれば考えるほど迷走した。
「まだ、何もできてない?」
「すみません。こんな風に、台本をもらって、そのイメージで作るって事が初めてで」
「そ、そうよね…。そうだ!私、締め切り伸ばせるかか探りを入れてみる!」
俺はまた事務所の会議室に呼びだされていた。まだ何も出来ていないという俺に阿部マネージャーは慌てて飛び出して行った。
しかし、阿部マネージャーの隣に座ったイケメンアイドルマコトは、また俺を叱りつける。
「何にも出来てないって、締め切りまで後、何日?!」
「えーとあと五日…でも、今回はデモだし、MIXは自分でしなくていいって」
「あのさぁ、見通し甘いんじゃない?締め切り当日に出来たー、じゃダメだよ?そこから推敲する時間もひつようでしょ!」
「う…」
俺が言葉に詰まると、マコトはアイドルらしからぬ、大声で笑った。
「あー、圭吾くんをいじめるのは楽しいな~」
「……」
マコトはオファーの内容を詳しく知らないくせに、阿部マネージャーがいた隣の席に堂々と座り、なおも続ける。
「俺の『ざまあ』計画は、圭吾君が主題歌を歌ってネタバラシして完成だから。しっかりやって?」
「……」
「返事は?」
「はい…」
返事ちいさー、とマコトは笑う。全く、笑い事ではないんだけど…。
「マコト君、実はさ、蓮からREPLAYにDMが来てて…」
「え…?まさか、バレたとか?」
「ううん。あくまでREPLAYに、ラジオに出てほしいって言われて」
「ふ……。プロフが効いたな…?想像以上の大物釣れてる…おもしれー、こっちで巻き取るよ」
マコトは勝手にREPLAYのプロフィール欄に『今泉蓮のファン♡』と書き込んだことを『作戦』みたいに言う。多分ただ面白がって書いただけだと思うけど、実際あれで、蓮はエゴサしてREPLAYを見つけたのかもしれない。そう思うと、感謝するべきなのか、少し迷う。
「あ゛~!いや、自分で断る…!」
「ふうん?じゃあさ、探りだけ入れておくよ…」
今日これから一緒なんだよね、とマコトは嫌そうに言った。
「これから蓮が来るの?」
「うん。番宣のロケで蓮君に陽菜ちゃんと待ち合わせしてるんだ。場所がここからの方が近いらしくて、少しここで打ち合わせてから出発するんだよ。なに、圭吾くんも行く?」
マコトは無邪気に笑うが…、新生RELAYの二人にに挟まれて平常心を保つ自信が俺にはない。俺は荷物を持って立ち上がる。
「また連絡する!」
マコトが止めるのを無視して、俺は会議室を飛び出し、何とか蓮と鉢合わせしなくて済んだ。蓮には会いたかったけど、俺には冷たいのに木村陽菜と仲睦まじく振る舞う蓮を見るのは耐えられそうに無かった。
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感想などいただけたら嬉しいです!↓マコトくんが所属するYBIの連載を開始しましたYour Best idol
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