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二章
23.後宮の伝統行事
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疲れた日は、出来ればぼーっとして過ごしたいんだ。俺は。なのに…!
「まったくもう、私は呆れました!」
ねえこれ、昨日の悪夢の続き?俺は目の前の人を信じられない、という目で見つめた。
「まあまあ、テレーズ様、落ち着いて。頭に血が昇ってしまいますよ?」
呼んではいなかったのだが俺の定期検診に来たというヒューゴはテレーズ様に、血の巡りに効くというお茶を差し出した。
「私は昨日のこの男の愚行をイリエスに話して聞かせたのです!それなのに、あの子は…!」
テレーズ様は朝一で、陛下に俺のことを告げ口しに来たらしい。元気だなぁー。俺なんかヘトヘトで、午前中はシャーロットとぼーっとしていたと言うのに。
「それで、陛下はなんと仰ったのです?」
ヒューゴが相槌を打つと、テレーズ様は血の巡りに効くお茶の入ったティーカップを乱暴にテーブルに置いた。額には血管が浮かび上がっている…。おいヒューゴ!そのお茶、効いてないよ!頭にばっかり血がいってるじゃないか!しかも手はワナワナと震えている。
「腹を抱えて笑った挙句、その件はアルノーに任せている、と…!」
「さ、左様でございますか。陛下にも、何かお考えがあるのではないでしょうか…?」
ヒューゴは再びお茶を注いで、宥めようとしたが返ってテレーズ様を怒らせた。
「全く!この様な事になったのは全て…イリエスと、貴方のせいでもあります!ヒューゴ!このヤブ医者がっ!」
「な、なんてことを仰るのですか?!ヒューゴ先生のおかげで私は救われました!それにシャーロット王女殿下も…!」
俺は流石にヒューゴを庇った。なんて事をいうんだろう、この人は?!
「この男のせいで、妃たちを相次いで失ったのです。これくらい言ったとてむしろ優しいくらいです。」
「そう、それは確かに私の落ち度です!…テレーズ様、以前にもお願いした通り、妃達の亡骸を調べさせていただけないでしょうか?亡骸を調べ、原因を知れば次は予防する事ができるはずです…!」
「フン、原因は星詠みが調べたはずです…。」
「星詠みが呪いだ、などと真実を見誤るから、この連鎖を止められないのです!」
ヒューゴの言うことは一理ある。しかし、遺体を弄ぶ事は、国教により禁止されている。それを、冒そうと言うのか?ひょっとして、それで宮廷を追われた?
「墓を暴くなど死者への冒涜!宮廷医を首になるだけでは不足なのですか?!」
テレーズ様に怒鳴られたヒューゴは俺に向き直り、そしていつもよりずっと真剣な顔をした。
「アルノー殿下は、後宮に呪いなどないと証明されるおつもりだと伺いました。それはどの様な手法を使われるおつもりですか?…私の、力が必要なのではないでしょうか…?」
「し、しかし、墓を暴くなど…やはり神への冒涜…私にはできません。」
ヒューゴは俺をじっと見つめ、俺が首を縦に振らないと分かると、席を立った。
「アルノー様、貴方も口だけなのですね…?王女に気に入られ、ここに居座る事が真の目的の様だ。がっかりです…。」
ヒューゴは大きな音を立てて椅子を引き、席を立った。余りの言われ様に俺が立ちあがろうとすると、テレーズ様に呼び止められた。
「アルノー!放っておきなさい!」
俺は出て行くヒューゴを黙って見送った。その間に冷静になり、ヒューゴの言うことも最もだと思った。状況から呪いではないと確信はしているが、それをどうやって証明すれば良いのか、わからないのだから…。
ため息を吐いた俺に、テレーズ様は言った。
「そんな事より、アルノー、貴方は今やるべき事があるはずです。」
「えーと、それは、豊穣祭の事でしょうか?」
「違います!全く、何にも分かっておらぬのですね?!はぁー、これは後宮の伝統だと言うのに…!」
仕方ない、教えてあげましょう、とテレーズ様は笑った。その笑顔はやはり陛下にもシャーロットにも似ていたので、俺は素直に教えを乞う事にした。
その日の夕食はテレーズ様も参加することになり、一段と賑やかな席となった。俺は食事が終わると、一旦席を立って食堂を出た。そこで召使が燭台の明かりを消した事を確認してから、苺のホールケーキを持って部屋に戻る。
リリアーノの前に火がついた蝋燭が一本だけさしてある苺のホールケーキを置いた。
「リリアーノは先日、大人の女性の仲間入りをしました。大人の女性としては一年目だから蝋燭は一本です。どうぞ、火を消して?」
俺がリリアーノを促すと、リリアーノは息を吹いて蝋燭の火を消した。
「おめでとう!」
陛下を始め、全員がお祝いの言葉をを口にした。リリアーノは照れて少し顔が赤くなっている。
そう、テレーズ様が教えてくれた“後宮の伝統”とは、初潮、大人の女性の仲間入りをした王女をお祝いすることだったのだ。俺は男ばかりの兄弟だったから、そんな行事、全く知らなかったので本当に助かった。
リリアーノは再び部屋の明かりが点いた後、背筋を伸ばして姿勢を正した。
「みんな、ありがとう。私は十一歳で大人の仲間入りをしましたが、市井の子供達の平均は十三歳だとヒューゴから聞きました。先日、孤児院へ行って分かった通り、市井の子どもたちは慎ましやかな…決して豊かではない食事をしているからです。私は…王族と言う立場の恵まれた環境で二年早く大人にしていただいたので、子供達が食べ物に困らない生活を送れるよう、人より二年余計に…いえ二年以上の働きを…!精一杯王族としての務めを果たしたいと思います。」
リリアーノの挨拶に、全員が拍手を送った。俺はまた、鼻の奥がつーんとして涙が出てきてしまった。こ、これは花粉で、と、嘘つかなくてもいいやつ…!
「おめでとう、リリアーノ。私も、孤児院に行って、襟を正した。私と同じ気持ちでいてくれて嬉しいよ…。」
陛下はそう言って微笑んだ。リリアーノ王女もそれに応える様に頷いている。
「では、この気持ちを忘れないように、黙祷しよう。神に感謝を…。」
陛下の言葉でみんなで黙祷をして、会はお開きになった。テレーズ様も、日中とは打って変わって静かだったのは意外だったけれど。
「まったくもう、私は呆れました!」
ねえこれ、昨日の悪夢の続き?俺は目の前の人を信じられない、という目で見つめた。
「まあまあ、テレーズ様、落ち着いて。頭に血が昇ってしまいますよ?」
呼んではいなかったのだが俺の定期検診に来たというヒューゴはテレーズ様に、血の巡りに効くというお茶を差し出した。
「私は昨日のこの男の愚行をイリエスに話して聞かせたのです!それなのに、あの子は…!」
テレーズ様は朝一で、陛下に俺のことを告げ口しに来たらしい。元気だなぁー。俺なんかヘトヘトで、午前中はシャーロットとぼーっとしていたと言うのに。
「それで、陛下はなんと仰ったのです?」
ヒューゴが相槌を打つと、テレーズ様は血の巡りに効くお茶の入ったティーカップを乱暴にテーブルに置いた。額には血管が浮かび上がっている…。おいヒューゴ!そのお茶、効いてないよ!頭にばっかり血がいってるじゃないか!しかも手はワナワナと震えている。
「腹を抱えて笑った挙句、その件はアルノーに任せている、と…!」
「さ、左様でございますか。陛下にも、何かお考えがあるのではないでしょうか…?」
ヒューゴは再びお茶を注いで、宥めようとしたが返ってテレーズ様を怒らせた。
「全く!この様な事になったのは全て…イリエスと、貴方のせいでもあります!ヒューゴ!このヤブ医者がっ!」
「な、なんてことを仰るのですか?!ヒューゴ先生のおかげで私は救われました!それにシャーロット王女殿下も…!」
俺は流石にヒューゴを庇った。なんて事をいうんだろう、この人は?!
「この男のせいで、妃たちを相次いで失ったのです。これくらい言ったとてむしろ優しいくらいです。」
「そう、それは確かに私の落ち度です!…テレーズ様、以前にもお願いした通り、妃達の亡骸を調べさせていただけないでしょうか?亡骸を調べ、原因を知れば次は予防する事ができるはずです…!」
「フン、原因は星詠みが調べたはずです…。」
「星詠みが呪いだ、などと真実を見誤るから、この連鎖を止められないのです!」
ヒューゴの言うことは一理ある。しかし、遺体を弄ぶ事は、国教により禁止されている。それを、冒そうと言うのか?ひょっとして、それで宮廷を追われた?
「墓を暴くなど死者への冒涜!宮廷医を首になるだけでは不足なのですか?!」
テレーズ様に怒鳴られたヒューゴは俺に向き直り、そしていつもよりずっと真剣な顔をした。
「アルノー殿下は、後宮に呪いなどないと証明されるおつもりだと伺いました。それはどの様な手法を使われるおつもりですか?…私の、力が必要なのではないでしょうか…?」
「し、しかし、墓を暴くなど…やはり神への冒涜…私にはできません。」
ヒューゴは俺をじっと見つめ、俺が首を縦に振らないと分かると、席を立った。
「アルノー様、貴方も口だけなのですね…?王女に気に入られ、ここに居座る事が真の目的の様だ。がっかりです…。」
ヒューゴは大きな音を立てて椅子を引き、席を立った。余りの言われ様に俺が立ちあがろうとすると、テレーズ様に呼び止められた。
「アルノー!放っておきなさい!」
俺は出て行くヒューゴを黙って見送った。その間に冷静になり、ヒューゴの言うことも最もだと思った。状況から呪いではないと確信はしているが、それをどうやって証明すれば良いのか、わからないのだから…。
ため息を吐いた俺に、テレーズ様は言った。
「そんな事より、アルノー、貴方は今やるべき事があるはずです。」
「えーと、それは、豊穣祭の事でしょうか?」
「違います!全く、何にも分かっておらぬのですね?!はぁー、これは後宮の伝統だと言うのに…!」
仕方ない、教えてあげましょう、とテレーズ様は笑った。その笑顔はやはり陛下にもシャーロットにも似ていたので、俺は素直に教えを乞う事にした。
その日の夕食はテレーズ様も参加することになり、一段と賑やかな席となった。俺は食事が終わると、一旦席を立って食堂を出た。そこで召使が燭台の明かりを消した事を確認してから、苺のホールケーキを持って部屋に戻る。
リリアーノの前に火がついた蝋燭が一本だけさしてある苺のホールケーキを置いた。
「リリアーノは先日、大人の女性の仲間入りをしました。大人の女性としては一年目だから蝋燭は一本です。どうぞ、火を消して?」
俺がリリアーノを促すと、リリアーノは息を吹いて蝋燭の火を消した。
「おめでとう!」
陛下を始め、全員がお祝いの言葉をを口にした。リリアーノは照れて少し顔が赤くなっている。
そう、テレーズ様が教えてくれた“後宮の伝統”とは、初潮、大人の女性の仲間入りをした王女をお祝いすることだったのだ。俺は男ばかりの兄弟だったから、そんな行事、全く知らなかったので本当に助かった。
リリアーノは再び部屋の明かりが点いた後、背筋を伸ばして姿勢を正した。
「みんな、ありがとう。私は十一歳で大人の仲間入りをしましたが、市井の子供達の平均は十三歳だとヒューゴから聞きました。先日、孤児院へ行って分かった通り、市井の子どもたちは慎ましやかな…決して豊かではない食事をしているからです。私は…王族と言う立場の恵まれた環境で二年早く大人にしていただいたので、子供達が食べ物に困らない生活を送れるよう、人より二年余計に…いえ二年以上の働きを…!精一杯王族としての務めを果たしたいと思います。」
リリアーノの挨拶に、全員が拍手を送った。俺はまた、鼻の奥がつーんとして涙が出てきてしまった。こ、これは花粉で、と、嘘つかなくてもいいやつ…!
「おめでとう、リリアーノ。私も、孤児院に行って、襟を正した。私と同じ気持ちでいてくれて嬉しいよ…。」
陛下はそう言って微笑んだ。リリアーノ王女もそれに応える様に頷いている。
「では、この気持ちを忘れないように、黙祷しよう。神に感謝を…。」
陛下の言葉でみんなで黙祷をして、会はお開きになった。テレーズ様も、日中とは打って変わって静かだったのは意外だったけれど。
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