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二章番外編【レオナード視点】魔法学校の思い出
28.二人の夏休み
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夏休み、寄宿舎に寝泊まりしている学生たちは基本的に全員、実家に帰省する。この人を除いては…。
「レオナード、日給で銀貨一枚でどうだ?なあ、頼むよ。一週間くらい帰省を遅らせたっていいだろう?」
その人は蜂蜜を溶かしたような金の髪に、宝石のような美しい瞳を持っている。この国の第五王子である彼の住まいは魔法学校のすぐ隣の王城である。だから、夏休みだからと言って帰省しないのだ。彼…『フェリシテ殿下』は俺に銀貨を差し出した。
「そんなもの支払わなくても今から出来ないと断ってくれば済む話ではありませんか」
「そう何だけど、困ってそうな所を放っておくと胸がむかむかして、見て見ぬ振りが出来ないんだよ」
「では私が困ってもいいと?」
「不思議なんだけど、レオナードに頼んでも胸が痛まないんだ」
「……」
それは俺がこの人の忠犬だからだろうか?確かに、俺はこの人が母をやり込めたことに感動して忠誠を誓った。そうしたのは紛れもなく自分の意思だけど余りにあっけらかんと言われると少し腹立たしい。
俺が返事をしないと、何かを察したらしい主人は少しだけ寂しそうな顔をした。…あ、しまった…。そんな顔させたいわけではないんだ。俺は…。
「やっぱりいいや、レオナードも地元に会いたい人がいるもんな?」
「そんなものいません」
俺はきっぱりとそう答えた。どうせ次男の自分は、帰っても大して歓迎などされない。むしろ兄と比べられて面倒なことになる。だからむしろ、殿下の誘いはありがたいものだった。
「一週間でよろしいんですか?夏休みの間、寄宿舎は閉まってしまいますが…」
「それなら大丈夫。私の部屋、空いてるから!」
「フェリシテ殿下の部屋?!」
「うん?」
殿下はそれが何か?みたいに首を傾げている。いや、確かに男同士だし……。寝室が一緒というわけではないだろうが。
殿下は王子というのはちやほやされて当然と思っており、非常に美しい人で女性のみならず男性にも人気があるにも関わらず、そこに恋愛要素があるとは思っていない。色恋沙汰には大変、無頓着なのだ。
だから男を部屋に泊めても、どうって事ないし、何とも思っていない。俺だったとしても、俺で無かったとしても…。
夏休みが始まると、早速俺は殿下の部屋の空き部屋…実質荷物置き場へと移った。
早朝起こされて、一緒に学園の畑に向かう。
生徒たちが育てている、魔法植物達の水やり、雑草取りを一手に引き受けてしまったらしい。更に、植物の成長状態まで記録している。
「こんな事までするなんて呆れました!フェリシテ殿下は…!」
「まあまあ。これは私の研究にも役立つから」
そう言って笑う、フェリシテ殿下の顔は早朝の朝陽を浴びてキラキラと輝いていた。水を撒いた効果かも知れないが、俺は思わずフェリシテ殿下に見惚れてしまった。
「レオナードが手伝ってくれて思ったより早く終わったよ。ありがとう」
殿下に見惚れていて、手伝っていたのかいないのか…。ぼんやりしていた俺に殿下は優しく笑いかけた。
「えっと…、午後からは何をするんです?」
「花火を作ろうと思ってる」
「花火?」
「うん。孤児院の子供達が見たいんだって。あれって結構お金がかかるから、最近は大きいのはめっきり上げなくなっただろう?」
近頃、国境付近にある魔の森から漏れ出る瘴気の影響で不景気なのだ。俺の故郷、ルーベルは特に。
殿下はそれに心を痛めておられる様だ。優柔不断でなんでも安請け合いするところはあるけれど、基本的に殿下は優しい。
「それで、いつ花火をあげるんです?」
「川岸で花火を上げる許可が取れたのがちょうど一週間後。レオナードが帰る日だよ!本当はもっと早くしたかったんだけど…」
一週間後、俺が帰る日に…?本当はもっと早くしたかった?それは、本当は俺の帰省に合わせて夏休みが始まる前に許可を取りたかったということ?それとも、生徒達にも見せたかった…。どちらだ?
俺は殿下に直接それを尋ねることが出来なかった。
午前中の仕事を終えた俺たちは、一緒に歩いて火薬がある倉庫へ向かう。
殿下は火薬庫で、担当の魔術師から火薬を受け取り、作業机にどんどん並べていった。
「火薬は王宮所属の魔術師が作った高価なものでしょう?それをこんなに使って大丈夫なのですか?」
「うん。父上の肩叩きをすることになってる」
「陛下はフェリシテ殿下に甘すぎます」
「レオナードは知らないんだ。結構大変なんだぞ?」
手が痺れるんだ、とフェリシテ殿下は顔を顰めた。そんなに辛いとは思えないけど…。火薬を並べ終わったフェリシテ殿下は手袋を嵌め、早速花火作りを開始するようだ。
「殿下は花火を作った経験があるのですか?」
「いや?」
殿下はそういば、と『花火の作り方』と書かれた紙を取り出した。そう言ったものは一番初めに出しておいてもらっていいですか?俺はフェリシテ殿下の隣に座って作り方の紙を覗き込んだ。
「つまり…火薬を丸めて、魔力を込めて固めるんだよ」
「…だいぶ省略しましたね」
「それで、これが大切…!自分が空に打ち上げたい模様を色の出る火薬で作ってその周りに色の出ない火薬を詰めるんだ」
「それで、空に模様が浮かぶ…、と」
「うん。孤児院の子供達が先生を驚かせたいんだって」
殿下は、またポケットから一つ、紙を取り出した。どうやら孤児院の子供達に、紙に書かれた文字を花火にする約束をしたようだ。
「せんせい、ふぇり、いつもありがとう……だって…!」
殿下はそれを読んで、息を飲んだ。そして少し涙ぐんだあと、ちょっと赤くなって照れている。
「お、大人がさ…『ふぇり』も入れろって言ったんだよ。たぶん。俺はそんなに、いつも孤児院にいないし…」
「でも、そうは言っても嫌いなら書かないと思いますよ。良かったですね」
フェリシテ殿下は大きな目をぱちぱちと瞬いた後、にこりと笑った。
「レオナード、ありがとう」
何で俺に礼…?よく分からない。それに、何だか今の笑顔を見て、自分の胸にドロドロとした感情が渦巻いていくのが分かった。俺もさっき「私の帰省に合わせようとしていただいたのですか?ありがとうございます」と言っていたら、こんな笑顔を向けられていたのだろうか、と…。
考え事をして、少し目を離した隙にフェリシテ殿下は着々と花火を作成していた。机の上の火薬がだいぶ減っている。
「ちょっ…、殿下!これ、ちょっとずつ小さくなってませんか?!」
花火は四個完成している。文字の順番に出来上がった花火を並べてみると、一回りずつ確実に小さくなっていた。
「設計図とか無しに、適当に作るから、初めが大きすぎたんですよ。えーと、『せ・ん・せ・い』まで出来ていますが…火薬の量からいってあと二つが限界かと」
「そうするとありがとう、は無理だなー。二文字で感謝を表すとすると…どんな言葉がいいかな?」
「うーん…『か・ん・し・や』…は、一文字しか減らないし…」
「じゃ、『す・き』にしよ!『せ・ん・せ・い・す・き』に決めた!」
フェリシテ殿下は子供たちから要望された花火の文字数を大分減らしてしまったが、悪びれるでもなく楽しそうに作業を終えた。
「レオナード、日給で銀貨一枚でどうだ?なあ、頼むよ。一週間くらい帰省を遅らせたっていいだろう?」
その人は蜂蜜を溶かしたような金の髪に、宝石のような美しい瞳を持っている。この国の第五王子である彼の住まいは魔法学校のすぐ隣の王城である。だから、夏休みだからと言って帰省しないのだ。彼…『フェリシテ殿下』は俺に銀貨を差し出した。
「そんなもの支払わなくても今から出来ないと断ってくれば済む話ではありませんか」
「そう何だけど、困ってそうな所を放っておくと胸がむかむかして、見て見ぬ振りが出来ないんだよ」
「では私が困ってもいいと?」
「不思議なんだけど、レオナードに頼んでも胸が痛まないんだ」
「……」
それは俺がこの人の忠犬だからだろうか?確かに、俺はこの人が母をやり込めたことに感動して忠誠を誓った。そうしたのは紛れもなく自分の意思だけど余りにあっけらかんと言われると少し腹立たしい。
俺が返事をしないと、何かを察したらしい主人は少しだけ寂しそうな顔をした。…あ、しまった…。そんな顔させたいわけではないんだ。俺は…。
「やっぱりいいや、レオナードも地元に会いたい人がいるもんな?」
「そんなものいません」
俺はきっぱりとそう答えた。どうせ次男の自分は、帰っても大して歓迎などされない。むしろ兄と比べられて面倒なことになる。だからむしろ、殿下の誘いはありがたいものだった。
「一週間でよろしいんですか?夏休みの間、寄宿舎は閉まってしまいますが…」
「それなら大丈夫。私の部屋、空いてるから!」
「フェリシテ殿下の部屋?!」
「うん?」
殿下はそれが何か?みたいに首を傾げている。いや、確かに男同士だし……。寝室が一緒というわけではないだろうが。
殿下は王子というのはちやほやされて当然と思っており、非常に美しい人で女性のみならず男性にも人気があるにも関わらず、そこに恋愛要素があるとは思っていない。色恋沙汰には大変、無頓着なのだ。
だから男を部屋に泊めても、どうって事ないし、何とも思っていない。俺だったとしても、俺で無かったとしても…。
夏休みが始まると、早速俺は殿下の部屋の空き部屋…実質荷物置き場へと移った。
早朝起こされて、一緒に学園の畑に向かう。
生徒たちが育てている、魔法植物達の水やり、雑草取りを一手に引き受けてしまったらしい。更に、植物の成長状態まで記録している。
「こんな事までするなんて呆れました!フェリシテ殿下は…!」
「まあまあ。これは私の研究にも役立つから」
そう言って笑う、フェリシテ殿下の顔は早朝の朝陽を浴びてキラキラと輝いていた。水を撒いた効果かも知れないが、俺は思わずフェリシテ殿下に見惚れてしまった。
「レオナードが手伝ってくれて思ったより早く終わったよ。ありがとう」
殿下に見惚れていて、手伝っていたのかいないのか…。ぼんやりしていた俺に殿下は優しく笑いかけた。
「えっと…、午後からは何をするんです?」
「花火を作ろうと思ってる」
「花火?」
「うん。孤児院の子供達が見たいんだって。あれって結構お金がかかるから、最近は大きいのはめっきり上げなくなっただろう?」
近頃、国境付近にある魔の森から漏れ出る瘴気の影響で不景気なのだ。俺の故郷、ルーベルは特に。
殿下はそれに心を痛めておられる様だ。優柔不断でなんでも安請け合いするところはあるけれど、基本的に殿下は優しい。
「それで、いつ花火をあげるんです?」
「川岸で花火を上げる許可が取れたのがちょうど一週間後。レオナードが帰る日だよ!本当はもっと早くしたかったんだけど…」
一週間後、俺が帰る日に…?本当はもっと早くしたかった?それは、本当は俺の帰省に合わせて夏休みが始まる前に許可を取りたかったということ?それとも、生徒達にも見せたかった…。どちらだ?
俺は殿下に直接それを尋ねることが出来なかった。
午前中の仕事を終えた俺たちは、一緒に歩いて火薬がある倉庫へ向かう。
殿下は火薬庫で、担当の魔術師から火薬を受け取り、作業机にどんどん並べていった。
「火薬は王宮所属の魔術師が作った高価なものでしょう?それをこんなに使って大丈夫なのですか?」
「うん。父上の肩叩きをすることになってる」
「陛下はフェリシテ殿下に甘すぎます」
「レオナードは知らないんだ。結構大変なんだぞ?」
手が痺れるんだ、とフェリシテ殿下は顔を顰めた。そんなに辛いとは思えないけど…。火薬を並べ終わったフェリシテ殿下は手袋を嵌め、早速花火作りを開始するようだ。
「殿下は花火を作った経験があるのですか?」
「いや?」
殿下はそういば、と『花火の作り方』と書かれた紙を取り出した。そう言ったものは一番初めに出しておいてもらっていいですか?俺はフェリシテ殿下の隣に座って作り方の紙を覗き込んだ。
「つまり…火薬を丸めて、魔力を込めて固めるんだよ」
「…だいぶ省略しましたね」
「それで、これが大切…!自分が空に打ち上げたい模様を色の出る火薬で作ってその周りに色の出ない火薬を詰めるんだ」
「それで、空に模様が浮かぶ…、と」
「うん。孤児院の子供達が先生を驚かせたいんだって」
殿下は、またポケットから一つ、紙を取り出した。どうやら孤児院の子供達に、紙に書かれた文字を花火にする約束をしたようだ。
「せんせい、ふぇり、いつもありがとう……だって…!」
殿下はそれを読んで、息を飲んだ。そして少し涙ぐんだあと、ちょっと赤くなって照れている。
「お、大人がさ…『ふぇり』も入れろって言ったんだよ。たぶん。俺はそんなに、いつも孤児院にいないし…」
「でも、そうは言っても嫌いなら書かないと思いますよ。良かったですね」
フェリシテ殿下は大きな目をぱちぱちと瞬いた後、にこりと笑った。
「レオナード、ありがとう」
何で俺に礼…?よく分からない。それに、何だか今の笑顔を見て、自分の胸にドロドロとした感情が渦巻いていくのが分かった。俺もさっき「私の帰省に合わせようとしていただいたのですか?ありがとうございます」と言っていたら、こんな笑顔を向けられていたのだろうか、と…。
考え事をして、少し目を離した隙にフェリシテ殿下は着々と花火を作成していた。机の上の火薬がだいぶ減っている。
「ちょっ…、殿下!これ、ちょっとずつ小さくなってませんか?!」
花火は四個完成している。文字の順番に出来上がった花火を並べてみると、一回りずつ確実に小さくなっていた。
「設計図とか無しに、適当に作るから、初めが大きすぎたんですよ。えーと、『せ・ん・せ・い』まで出来ていますが…火薬の量からいってあと二つが限界かと」
「そうするとありがとう、は無理だなー。二文字で感謝を表すとすると…どんな言葉がいいかな?」
「うーん…『か・ん・し・や』…は、一文字しか減らないし…」
「じゃ、『す・き』にしよ!『せ・ん・せ・い・す・き』に決めた!」
フェリシテ殿下は子供たちから要望された花火の文字数を大分減らしてしまったが、悪びれるでもなく楽しそうに作業を終えた。
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