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朝日
朝日-1-
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どこから眠っていたのか、胡桃は覚えていなかった。
彼に何度も入れられて気絶するようにベッドに倒れ込んでからの記憶がない。
目を開けるとカーテンから日差しが少し出ていて、朝日が昇っていたことに気づく。
体が重い。一年分の運動を数時間でした程に疲れていた。体が動かない。
視界は剛史の寝顔が大半を占めていた。至近距離で寝息を立てている有名人がいて、現実だと分かっていても胡桃はまじまじと眺めている。睫毛が長い。頬は滑らかで唇はまだ潤っている。腫れるくらいにキスしたから唾液が乾いて口の端に付いていた。
「……」
本当に彼とセックスした。告白されて恋人になった。
一晩で色んなことが起こりすぎて胡桃の頭は処理しきれていない。
でも、満たされていることは確実だった。
彼の腕は離さないと言わんばかりに胡桃の背中までぎゅっと回している。
どこかそれが嬉しかった。自分にこんな性癖があるなんて思わなかった。
「剛史さん、好き」
何度も囁き合った言葉を改めて呟く。
これでもう、彼をただの有名人として見ることはできなくなった。
一人の男として自分が追いかける人。自分の恋人。
瞼がぴくりと動いて、何度が揺れた後ゆっくりと剛史は目を開ける。
まるで「好き」に呼応するように目覚めたみたいで、胡桃の頬は赤く染まる。
「お、おはよう、ございます……」
「おはよう、胡桃」
ニッコリ笑ってから、口を半開きにして彼女に重なり合う。
朝の濃厚なキスは刺激が強かった。キスが一番気持ち良くて体を狂わせていく。
覚醒した瞳が蕩けていく。まだ、夢の中にいる感覚に戻される。
「ねえ、朝イチだけど、して」
小声で耳元で囁かれて、胡桃は従う以外の選択が思い浮かばなかった。
頷くと、妖艶に微笑んでくる。
「俺の、舐めて」
「……はい」
シーツにくるまったまま、もぞもぞと顔を下降させた。
夜の間に彼にたくさん教わったから、舐め方も少し覚えた。舌を出す前に手でそっと触れる。指の腹を使って彼のものをなぞると彼の声が漏れてきた。舌で包むように愛撫すると、悩ましいため息が聞こえて、朝から体が疼く。
日の光はシーツに当たっていないので、羞恥はまだ感じない。胡桃は夜だと錯覚したかった。
口に含んで、アイスを食べるように動かす。ゆらゆらと頭が勝手に揺れていた。
途切れながら声を発している彼に、自分の熱も上がっていく。
「顔っ……見せて」
「……んぅ」
「あ……いい、いいよ……ちゃんと、俺の好きなとこ、わかって……んんっ」
ライブで少し会って話して、昨日食事しただけなのに、ここまで二人は来てしまった。
恋愛が勢いが大事だと朋香が言っていたのを思い出す。
ただ、剛史と一つになりたいという願いだけが来させたのかもしれない。自分が大胆にこんなに彼を求める姿になるなんて想像していなかった。自分の知らない一面が垣間見えた。そんなことを考えながら、胡桃は彼に尽くしていく。
朝から淫らな音が部屋中に響いていた。
彼に何度も入れられて気絶するようにベッドに倒れ込んでからの記憶がない。
目を開けるとカーテンから日差しが少し出ていて、朝日が昇っていたことに気づく。
体が重い。一年分の運動を数時間でした程に疲れていた。体が動かない。
視界は剛史の寝顔が大半を占めていた。至近距離で寝息を立てている有名人がいて、現実だと分かっていても胡桃はまじまじと眺めている。睫毛が長い。頬は滑らかで唇はまだ潤っている。腫れるくらいにキスしたから唾液が乾いて口の端に付いていた。
「……」
本当に彼とセックスした。告白されて恋人になった。
一晩で色んなことが起こりすぎて胡桃の頭は処理しきれていない。
でも、満たされていることは確実だった。
彼の腕は離さないと言わんばかりに胡桃の背中までぎゅっと回している。
どこかそれが嬉しかった。自分にこんな性癖があるなんて思わなかった。
「剛史さん、好き」
何度も囁き合った言葉を改めて呟く。
これでもう、彼をただの有名人として見ることはできなくなった。
一人の男として自分が追いかける人。自分の恋人。
瞼がぴくりと動いて、何度が揺れた後ゆっくりと剛史は目を開ける。
まるで「好き」に呼応するように目覚めたみたいで、胡桃の頬は赤く染まる。
「お、おはよう、ございます……」
「おはよう、胡桃」
ニッコリ笑ってから、口を半開きにして彼女に重なり合う。
朝の濃厚なキスは刺激が強かった。キスが一番気持ち良くて体を狂わせていく。
覚醒した瞳が蕩けていく。まだ、夢の中にいる感覚に戻される。
「ねえ、朝イチだけど、して」
小声で耳元で囁かれて、胡桃は従う以外の選択が思い浮かばなかった。
頷くと、妖艶に微笑んでくる。
「俺の、舐めて」
「……はい」
シーツにくるまったまま、もぞもぞと顔を下降させた。
夜の間に彼にたくさん教わったから、舐め方も少し覚えた。舌を出す前に手でそっと触れる。指の腹を使って彼のものをなぞると彼の声が漏れてきた。舌で包むように愛撫すると、悩ましいため息が聞こえて、朝から体が疼く。
日の光はシーツに当たっていないので、羞恥はまだ感じない。胡桃は夜だと錯覚したかった。
口に含んで、アイスを食べるように動かす。ゆらゆらと頭が勝手に揺れていた。
途切れながら声を発している彼に、自分の熱も上がっていく。
「顔っ……見せて」
「……んぅ」
「あ……いい、いいよ……ちゃんと、俺の好きなとこ、わかって……んんっ」
ライブで少し会って話して、昨日食事しただけなのに、ここまで二人は来てしまった。
恋愛が勢いが大事だと朋香が言っていたのを思い出す。
ただ、剛史と一つになりたいという願いだけが来させたのかもしれない。自分が大胆にこんなに彼を求める姿になるなんて想像していなかった。自分の知らない一面が垣間見えた。そんなことを考えながら、胡桃は彼に尽くしていく。
朝から淫らな音が部屋中に響いていた。
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