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可愛いらしかったお姫様

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あるところに1人のお姫様がおりました。


とても優しく美しいお姫様は皆から愛されて暮らしておりました。


ところが


ある日お姫様は攫われてしまったのです。


お姫様は深い深い森に捨てられてしまいました。


その森は暗くてとても恐ろしい森でした。


お姫様は森の中をさまよい歩きます。


そしてとうとう泣き出してしまいました。


どうして私は攫われてしまったの?


誰か…助けて…


しかし待っても待っても誰も助けに来ることははありませんでした。


お姫様は悟りました。 


誰も助けてくれないのだと、


自分1人で生き抜くしかないのだと


お姫様は顔を上げました。


もうお姫様は泣いておらず、


決意に満ちた顔つきでした。


まず、手始めにお姫様は…


自分を食べようとしていた熊を張り倒しました。


………大事なことなのでもう一度


自分を食べようとしていた熊を張り倒しました。


そう、


それはお姫様にあるまじき行動でした。


また、とても恐ろしい光景でした。


お姫様は言いました。


「スッキリしましたわぁ!」


そう、今日この時、世界で一番可愛いらしかったお姫様は居なくなってしまったのです。


byエリス・ハート『可愛いらしかったお姫様』

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