9 / 15
大恋愛からの破局、そして新しい恋へ
Y先生
しおりを挟む
え、別れる?私は全くもって信じられなかった。Kちゃんはいつもなんだかんだ言って優しかった。そして、私のことを愛していたことがわかっていたので別れることになるとは思っていなかったのだ。
もう好きじゃないのか聞いたら
好きじゃない。でも、嫌いでもないからその間だと彼は言った。
今考えれば彼なりの優しさだったのだ。
今距離を置けばまた好きになれると伝えたかったのだろう。
でも、私にはもう彼の心を動かすこともできない存在になってしまったのだと悪い方にしか捉えられなかった。
別れを受け入れるまでには本当に時間がかかった。
Kちゃんは私が何をしても何を言っても戻ってはくれなかった。
それがわかった時の絶望は言葉にできない。
男女の付き合いは、片方が別れたいと言ったらそれまでなんだよ。
彼に言われた。
とにかく私達は終わったんだ。
その時私は幼稚園で1年間働いて自分の肌に合っていなかったため辞め、実家近くの無認可保育園で保育士の資格取得を目指しながら働いていた。(短大では幼稚園教諭しか取れないコースだったからだ)
その保育園は0歳から就学前までのお子さんを30人ほど預かっており、基本的に私とY先生の2人で切り盛りしていた。
Y先生は美人でかっこよくてめっちゃモテた。その年度の春に海外留学目指して退職をする。おまけにボランティアで来ていた超絶イケメンのS先生と結婚もするらしい。
男なんて捨てるほどいるんだから、そんなに落ち込むなって~!
そう言って笑うとかわいい八重歯がキラッと光った。
美人の笑顔にこの上なく癒される。
そんなこと言ったって、人生の1番大事な時期を捧げた相手ですよ~
ショックでかすぎです!!
そう言って机にうなだれる私の肩をポンポン!と叩き、Y先生は言った。
そんなやつのこと、忘れよう!!
今日も行こうぜ!よ・る・の・ま・ち!!
Y先生と私はめちゃめちゃ仲が良かった。
職場でも四六時中2人きりで一緒にいるのに、退勤後もよく遊びに出掛けていた。
高校では一匹狼だったY先生は狭く深い交友関係だったようで、
あたし、同じクラスに◯◯がいても、絶対友達にならなかった
とよく言っていた。
え~あたしは多分話し掛けてましたよ!そういう人、好きですから!
といつも返した。
Y先生はセンスも良く、かっこいいけど、どこかセクシーで、おしゃれな服を着ていた。
◯◯も、細身なんだから、こういう服の方が似合うって!これ買え!
と私に似合いそうな服を選んでくれていた。
運動ばかりでセンスのセの字も知らなかった私におしゃれを教えてくれたのはY先生だった。
Y先生が選んでくれた服を着るとおしゃれな感じがする。
この服に似合いそうなメイクは、、といろいろ試行錯誤して、それっぽいメイクをすると、だいぶ23歳の夜に遊んでそうな人になってきた笑
Kちゃんが着て欲しいと言っていた服にだいぶ近かったので、Kちゃんもこっちの服の方が似合うとわかっていたことにも気づいた。後の祭りだが。
その日も2人で電車に乗ってちょっとした街中に出て行き、居酒屋で酒を飲みながらバカ話をして大笑いしていた。
しかし、その日の夜はいつもと違った。
Y先生と居酒屋を出ると、
あたし、行ってみたかったBARがあるんだよねー!付き合ってよ!
BARですか!おしゃれっすね!行きましょ!
そう言って、繁華街の中にあるディープなBARに連れて行かれた。
中に入ると外人さんが数名いた。
2人でまたいつもの話で盛り上がっていると外人さんが英語で話し掛けてきた。
Y先生は英語で話し、私にも内容を教えてくれて、外人さんとも盛り上がった。
しばらくすると、外人さんが、クラブに行こうと言い出した。
Y先生に
クラブですか?!え、行ったことないですけど、大丈夫ですかね??
あたしも初めてだけど大丈夫っしょ!行ってみよ!
Y先生がいればなんだか大丈夫な気もして、酔いに任せて初めてのクラブに行ってみた。
もう好きじゃないのか聞いたら
好きじゃない。でも、嫌いでもないからその間だと彼は言った。
今考えれば彼なりの優しさだったのだ。
今距離を置けばまた好きになれると伝えたかったのだろう。
でも、私にはもう彼の心を動かすこともできない存在になってしまったのだと悪い方にしか捉えられなかった。
別れを受け入れるまでには本当に時間がかかった。
Kちゃんは私が何をしても何を言っても戻ってはくれなかった。
それがわかった時の絶望は言葉にできない。
男女の付き合いは、片方が別れたいと言ったらそれまでなんだよ。
彼に言われた。
とにかく私達は終わったんだ。
その時私は幼稚園で1年間働いて自分の肌に合っていなかったため辞め、実家近くの無認可保育園で保育士の資格取得を目指しながら働いていた。(短大では幼稚園教諭しか取れないコースだったからだ)
その保育園は0歳から就学前までのお子さんを30人ほど預かっており、基本的に私とY先生の2人で切り盛りしていた。
Y先生は美人でかっこよくてめっちゃモテた。その年度の春に海外留学目指して退職をする。おまけにボランティアで来ていた超絶イケメンのS先生と結婚もするらしい。
男なんて捨てるほどいるんだから、そんなに落ち込むなって~!
そう言って笑うとかわいい八重歯がキラッと光った。
美人の笑顔にこの上なく癒される。
そんなこと言ったって、人生の1番大事な時期を捧げた相手ですよ~
ショックでかすぎです!!
そう言って机にうなだれる私の肩をポンポン!と叩き、Y先生は言った。
そんなやつのこと、忘れよう!!
今日も行こうぜ!よ・る・の・ま・ち!!
Y先生と私はめちゃめちゃ仲が良かった。
職場でも四六時中2人きりで一緒にいるのに、退勤後もよく遊びに出掛けていた。
高校では一匹狼だったY先生は狭く深い交友関係だったようで、
あたし、同じクラスに◯◯がいても、絶対友達にならなかった
とよく言っていた。
え~あたしは多分話し掛けてましたよ!そういう人、好きですから!
といつも返した。
Y先生はセンスも良く、かっこいいけど、どこかセクシーで、おしゃれな服を着ていた。
◯◯も、細身なんだから、こういう服の方が似合うって!これ買え!
と私に似合いそうな服を選んでくれていた。
運動ばかりでセンスのセの字も知らなかった私におしゃれを教えてくれたのはY先生だった。
Y先生が選んでくれた服を着るとおしゃれな感じがする。
この服に似合いそうなメイクは、、といろいろ試行錯誤して、それっぽいメイクをすると、だいぶ23歳の夜に遊んでそうな人になってきた笑
Kちゃんが着て欲しいと言っていた服にだいぶ近かったので、Kちゃんもこっちの服の方が似合うとわかっていたことにも気づいた。後の祭りだが。
その日も2人で電車に乗ってちょっとした街中に出て行き、居酒屋で酒を飲みながらバカ話をして大笑いしていた。
しかし、その日の夜はいつもと違った。
Y先生と居酒屋を出ると、
あたし、行ってみたかったBARがあるんだよねー!付き合ってよ!
BARですか!おしゃれっすね!行きましょ!
そう言って、繁華街の中にあるディープなBARに連れて行かれた。
中に入ると外人さんが数名いた。
2人でまたいつもの話で盛り上がっていると外人さんが英語で話し掛けてきた。
Y先生は英語で話し、私にも内容を教えてくれて、外人さんとも盛り上がった。
しばらくすると、外人さんが、クラブに行こうと言い出した。
Y先生に
クラブですか?!え、行ったことないですけど、大丈夫ですかね??
あたしも初めてだけど大丈夫っしょ!行ってみよ!
Y先生がいればなんだか大丈夫な気もして、酔いに任せて初めてのクラブに行ってみた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
上司は初恋の幼馴染です~社内での秘め事は控えめに~
けもこ
恋愛
高辻綾香はホテルグループの秘書課で働いている。先輩の退職に伴って、その後の仕事を引き継ぎ、専務秘書となったが、その専務は自分の幼馴染だった。
秘めた思いを抱えながら、オフィスで毎日ドキドキしながら過ごしていると、彼がアメリカ時代に一緒に暮らしていたという女性が現れ、心中は穏やかではない。
グイグイと距離を縮めようとする幼馴染に自分の思いをどうしていいかわからない日々。
初恋こじらせオフィスラブ
麗しのラシェール
真弓りの
恋愛
「僕の麗しのラシェール、君は今日も綺麗だ」
わたくしの旦那様は今日も愛の言葉を投げかける。でも、その言葉は美しい姉に捧げられるものだと知っているの。
ねえ、わたくし、貴方の子供を授かったの。……喜んで、くれる?
これは、誤解が元ですれ違った夫婦のお話です。
…………………………………………………………………………………………
短いお話ですが、珍しく冒頭鬱展開ですので、読む方はお気をつけて。
順番を待たなくなった側室と、順番を待つようになった皇帝のお話 〜陛下!どうか私のことは思い出さないで〜
白猫
恋愛
主人公のレーナマリアは、西の小国エルトネイル王国の第1王女。エルトネイル王国の国王であるレーナマリアの父は、アヴァンジェル帝国との争いを避けるため、皇帝ルクスフィードの元へ娘を側室として差し出すことにした。「側室なら食べるに困るわけでもないし、痛ぶられるわけでもないわ!」と特別な悲観もせず帝国へ渡ったレーナマリアだが、到着してすぐに己の甘さに気付かされることになる。皇帝ルクスフィードには、既に49人もの側室がいたのだ。自分が50番目の側室であると知ったレーナマリアは呆然としたが、「自分で変えられる状況でもないのだから、悩んでも仕方ないわ!」と今度は割り切る。明るい性格で毎日を楽しくぐうたらに過ごしていくが、ある日…側室たちが期待する皇帝との「閨の儀」の話を聞いてしまう。レーナマリアは、すっかり忘れていた皇帝の存在と、その皇帝と男女として交わることへの想像以上の拒絶感に苛まれ…そんな「望んでもいない順番待ちの列」に加わる気はない!と宣言すると、すぐに自分の人生のために生きる道を模索し始める。そして月日が流れ…いつの日か、逆に皇帝が彼女の列に並ぶことになってしまったのだ。立場逆転の恋愛劇、はたして二人は結ばれるのか?
➡️登場人物、国、背景など全て架空の100%フィクションです。
【完結】お姉様の婚約者
七瀬菜々
恋愛
姉が失踪した。それは結婚式当日の朝のことだった。
残された私は家族のため、ひいては祖国のため、姉の婚約者と結婚した。
サイズの合わない純白のドレスを身に纏い、すまないと啜り泣く父に手を引かれ、困惑と同情と侮蔑の視線が交差するバージンロードを歩き、彼の手を取る。
誰が見ても哀れで、惨めで、不幸な結婚。
けれど私の心は晴れやかだった。
だって、ずっと片思いを続けていた人の隣に立てるのだから。
ーーーーーそう、だから私は、誰がなんと言おうと、シアワセだ。
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
【完結】殿下、自由にさせていただきます。
なか
恋愛
「出て行ってくれリルレット。王宮に君が住む必要はなくなった」
その言葉と同時に私の五年間に及ぶ初恋は終わりを告げた。
アルフレッド殿下の妃候補として選ばれ、心の底から喜んでいた私はもういない。
髪を綺麗だと言ってくれた口からは、私を貶める言葉しか出てこない。
見惚れてしまう程の笑みは、もう見せてもくれない。
私………貴方に嫌われた理由が分からないよ。
初夜を私一人だけにしたあの日から、貴方はどうして変わってしまったの?
恋心は砕かれた私は死さえ考えたが、過去に見知らぬ男性から渡された本をきっかけに騎士を目指す。
しかし、正騎士団は女人禁制。
故に私は男性と性別を偽って生きていく事を決めたのに……。
晴れて騎士となった私を待っていたのは、全てを見抜いて笑う副団長であった。
身分を明かせない私は、全てを知っている彼と秘密の恋をする事になる。
そして、騎士として王宮内で起きた変死事件やアルフレッドの奇行に大きく関わり、やがて王宮に蔓延る謎と対峙する。
これは、私の初恋が終わり。
僕として新たな人生を歩みだした話。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
好きな人の好きな人
ぽぽ
恋愛
"私には10年以上思い続ける初恋相手がいる。"
初恋相手に対しての執着と愛の重さは日々増していくばかりで、彼の1番近くにいれるの自分が当たり前だった。
恋人関係がなくても、隣にいれるだけで幸せ……。
そう思っていたのに、初恋相手に恋人兼婚約者がいたなんて聞いてません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる