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【プロローグ】
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ロキシー大陸の南、神に見放された島『オドム』。
そこには魔王が君臨している魔の国があり、近年、各国への侵攻を強めた事で未曽有の危機が訪れていた。
そんな時代、オドムにある国の一つセーラン王国では一人の男の子が生まれようとしていた。
セーラン王国の東端の小さな村『ドーア』。
その男の子、テッドはこのドーアの村で平凡な狩人の家の長男として生まれる。
島の全ての国を巻き込んだ大戦も、まだこの辺境の村までは届いておらず、テッドは健やかに成長を遂げる。
そして時は流れ、テッドが15歳を迎えて成人の儀に赴いた時だった。
偶然発見した朽ちた神殿にて『聖剣レダタンア』を授かる事になり、その運命は大きく動き出す。
聖剣に導かれるように村を出たテッドは『迷宮都市テノー』で冒険者となり、瞬く間に冒険者ランクを駆け上がっていく。
1年も経たないうちにテノーではテッドの名を知らぬ者はいないようになり、わずか3年で島に7人しかいないS級冒険者に達する事になった。
そんな18歳になったある日、護衛依頼で出会った『聖女ルルーロ』に導かれ、テッドは勇者として覚醒していく。
勇者テッドたちは数々の試練に立ち向かい、時には傷つき挫折を味わいながらも、仲間との絆をより深め、全ての試練を乗り越えていった。
その仲間たちは、いつしか【導きの五聖人】と呼ばれるようになり、5人の名声は留まるところを知らない。
聖魔法の使い手、聖女ルルーロ(人族)
炎の魔法剣士、炎断のボリス(人族)
上級風精霊契約者、暴風のヒューリ(ハイエルフ)
秘宝の重装鎧の継承者、鉄門のドングル(ドワーフ)
そして、聖剣の契約者、勇者テッド(人族)。
5人は10年の長き旅路の果てに、とうとう『魔人国ゼクストリア』にある『魔王城ガラリア』最奥にて『魔王ゾロス』と相まみえる事に。
しかし、魔王との戦いは熾烈を極めた。
その戦いは三日三晩続き、周りの建物や地形に甚大な被害を与えながらも、それでもまだ決着がつかなかった。
だが、魔王の無尽蔵の魔力や体力と違い、テッドたちの魔力と体力はもう限界をむかえていた。
やがて勇者パーティーは一人また一人と倒れていく。
追い詰められたその時。
勇者テッドは覚悟を決めて最後の切り札を使う事を決意する。
自らの命を捧げて行うその切り札は、しかし魔王の力に侵され暴走してしまう。
『聖魔輪転』
暴走し、聖なる力と魔なる力が入り混じって偶然発動したその力は絶大だった。
倒れ伏していた仲間の4人は、まるで魔王との激闘など存在しなかったかのように傷を癒され、そして無敵に思えた魔王は気付けば大地に伏していた。
こうして長きにわたった魔王との戦いは終わりを迎え、300年という長き戦乱の時を経て世界は平和に包まれる。
人々には長い戦いの傷跡が残ったが、同時に世界を救った【導きの五聖人】たちの名も希望と共に刻まれた。
ただ、勇者テッドの名をのぞいて……。
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その仲間たちは、いつしか【導きの五聖人】と呼ばれるようになり、5人の名声は留まるところを知らない。
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