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第二章 色々やってみよう
物騒夫婦
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スイにすっっごく怒られた。
ニトと僕と、僕の両肩にはニヤとピヤが居て、一緒にお説教を聞いた。
「…で、木の妖精様方、こちらの状況は治せるのですか?」
『はいはーい、大丈夫だよ』
草花の子と二人の木の子は、ちょっと前に来てたけど、スイのお説教に巻き込まれない様になのか、倒れた木の周りを飛んでいた。
呼ぶとすぐ近寄って来て、返事をしてまた木の側に戻る。
倒れた木を三人で囲み、グルグル回ると、ビデオの逆回しみたいに木が勝手に起き上がり、元どおりに戻る。
それを倒れた木一本ずつやってまわり、10分も経たないうちに、折れていた細い枝で、全て元の状態に戻った。
とても不思議な光景に、思わず
「凄いな、この目で見てても信じられない」
と呟くと、全てを元どおりにして戻って来た木の子達は、胸を逸らして
『でしょでしょ』
と自慢気に笑う。
「うん、凄いわ。じゃあこの剥げた芝も戻るのか?」
土魔法で穴を開けた時に剥げた場所を指差す。
『ラクショー』
今度は草花の子一人でグルグル回ると、ほんの数秒でニョキニョキ、と芝が生えて来た。
「おおおお、凄い凄い。ありがとうな!」
不思議な光景にテンションが上がってると、
『ワタシだって出来るのに』
ニヤが拗ねた様に呟くが、また力加減を間違えると困るので、ここは聞こえなかった事にしておこう。
元どおりに戻った事で、スイのお説教は取り敢えず終わった。
時間的に休憩とお昼ご飯を挟んで、午後から再開という事で一旦解散。
*****
スイに給仕されながら昼ご飯を食べる。
今日の昼はリクエストして作ってもらった玉子丼だ。
卵が良い感じに半熟で、玉ねぎはトロトロになるまで煮込まれてて、僕好みの味でとても美味しい。
こんな洋風なお城で食べるものでは無い気もするが……。
食休みにニヤ達と少し話しをした。
「ニヤ達って時間と空間の術を使えるんだよね。
それってどんな感じのものなの?」
『ワタシは時間の術が得意なだけで、全ての術使えるの。
だって女王なんだから』
『ボクもボクも。
空間が得意なだけで他のも出来るよ』
「いやいやいや、出来るからってさっきやらかしたでしょ、得意なものだけにしといてよ。
怒られるのは僕なんだから」
ハッキリキッパリ伝えとかないと、またやらかされたらたまらない。
するとニヤ達は『練習有るのみ』『そうそう』とボソボソ囁き合ってる。
いや、頭の真後ろでヒソヒソ話をしても、丸聞こえなんですが…。
練習してきちんと制御できるようになるんなら良いのか?
「それで、時間と空間って?」
『あのね、時間を進める事と止める事が出来るの。
対象物や範囲を決めて、その中の時間を進めるの。
例えば種を蒔いて時間を進めると、芽が出て膨らんで、花が咲いて実になるの』
ふむふむ、なかなか有効利用出来そうな術だな。
『後は死体の時間を進めて、骨まで無くならすとか?』
「ちょ……物騒な話やめてよ」
『折れた骨も時間を進めればくっつくの』
『でもキチンと嵌めてなかったから、あの時は足の向きが逆になっちゃって、もう一度折ってくっつけ直したよね』
『そうそう』
「いや、ちょい待てーい!!
そうそうじゃ無いでしょ、色々物騒だから、僕が言う事以外に使わないでよね」
『……はーい』
不承不承に頷くニヤ。
「で、時間を止めるのはどんな感じ?」
『ムカつく大臣居たから、仕事中に奴の時間だけ止めたの。
夜になっても仕事終わらなかったのよ、ザマーミロ』
…………コイツアカン、野放しに出来ん。
『後はね、ダンナとの合わせ技で、アイテムボックス作った事も有るの』
「?収納庫か何か?」
『小ちゃな箱の中が、大っきな空間になってて、物が沢山仕舞えるの。
そしてワタシの術でその中の時間止めるの。
だから腐らない、枯れない、冷めない、死なないなの』
「……最後のは置いといて、生物(なまもの)を持ち運べたりするって事?」
そうそうと頷くニヤ。
『お魚も生きたままで新鮮。
でも生き物だと大きさで使う力が増えるから、大っきいモノは勘弁して欲しいの。人とか』
時間が止まる空間に人を入れるなんて、そんな物騒な事する訳ない。
「まあ取り敢えずニヤは、僕が言う以外の術は使わない様に」
渋々ながら頷くニヤ。
「で、空間はアイテムボックス以外だと、どんな事出来るの?」
『土や水の中、空中にも部屋を作れる!』
おお、凄いんじゃないか?
『でも完全な空間だから、空気が無くなったら死ぬ』
だから待てーーい!
何でコイツら物騒なんだ?
「それは酸素供給がキチンと出来ないうちは使用禁止。
後はどんなんだ?」
『戦いの時なんかに、相手を閉じ込める。
丸ごと閉じ込めると窒息死。
身体だけ閉じ込めたら息は出来るから死なない』
生き死にばっかりかよ。
『後は術の範囲を特定出来る。
その範囲内で複合術を使うと……』
「その先は言わなくてよろしい」
『閉じ込めてから、空間をじわじわと狭めていったら…………ぷちっとね』
「はい、ストーップ!
さっきから君達物騒過ぎるよ。
妖精ってもっとこう、穏やか~で、慈愛に満ちて…とかじゃないの?
こうさ、自然に寄り添って、人々の生活にそっと手を差し伸べる、的な?」
『うーん、ワタシ達って人が好きだけど、イタズラも大好きなの』
悪戯の範疇じゃないと思うけど…。
『自然に寄り添って穏やかでって、精霊じゃ無いんだから』
「ん?妖精だけじゃなくて精霊も居るの?
と言うか妖精と精霊の違いって何?」
僕の中では妖精も精霊も、ファンタジーな存在だし、そもそも小説や漫画そんなに読まないし、曖昧なイメージしか無いんだが。
ニヤ達の話によると、精霊は自然のエネルギーが集まって人型などをとったモノで、ボンヤリしてて個の意思は無く、赴くままに存在するモノ。
生き物と言うより自然現象が固有の形を取ったと言う方が正しいらしい。
うーん、聞いてもよく分からん。
そして妖精は自然のエネルギーと人の意思や思念が混ざり、魔素の強い場所で形作るそうだ。
人の意思などが混じるから、人が好きだし、人の側に居たいとか。
精霊と違い、喜怒哀楽が有って、イタズラ心も愛憎も有るから嫉妬もするし、好きになったら死ぬまで一緒、ときたもんだい。
「んー、つまり自然エネルギーが純粋に固まったのが精霊で、人間臭いのが妖精?」
『そうそう、そんな感なの』
『精霊は全てに無関心だから、そこに居るだけで、エネルギーが無くなったら消えちゃうんだよ』
『ワタシ達は人の生気を貰ったりして、自然エネルギーだけじゃ無いから長生きなの』
『そうそう、だからずーっと一緒だよ』
ちょっと先行き不安なんだが。
「さっき術の練習するとか言ってたけど、向上心は有るんだよね?
なら時間や空間の術も、もっと他の使い道考えたら習得出来るの?」
『勿論なの』
『多分大丈夫』
……二人の返事が重なってハッキリ聞こえなかったけど、出来ない訳じゃないと言う事で良いのか?
二人の術は物騒なモノが多いから、もっと有効的な術を考えてみよう。
ニトと僕と、僕の両肩にはニヤとピヤが居て、一緒にお説教を聞いた。
「…で、木の妖精様方、こちらの状況は治せるのですか?」
『はいはーい、大丈夫だよ』
草花の子と二人の木の子は、ちょっと前に来てたけど、スイのお説教に巻き込まれない様になのか、倒れた木の周りを飛んでいた。
呼ぶとすぐ近寄って来て、返事をしてまた木の側に戻る。
倒れた木を三人で囲み、グルグル回ると、ビデオの逆回しみたいに木が勝手に起き上がり、元どおりに戻る。
それを倒れた木一本ずつやってまわり、10分も経たないうちに、折れていた細い枝で、全て元の状態に戻った。
とても不思議な光景に、思わず
「凄いな、この目で見てても信じられない」
と呟くと、全てを元どおりにして戻って来た木の子達は、胸を逸らして
『でしょでしょ』
と自慢気に笑う。
「うん、凄いわ。じゃあこの剥げた芝も戻るのか?」
土魔法で穴を開けた時に剥げた場所を指差す。
『ラクショー』
今度は草花の子一人でグルグル回ると、ほんの数秒でニョキニョキ、と芝が生えて来た。
「おおおお、凄い凄い。ありがとうな!」
不思議な光景にテンションが上がってると、
『ワタシだって出来るのに』
ニヤが拗ねた様に呟くが、また力加減を間違えると困るので、ここは聞こえなかった事にしておこう。
元どおりに戻った事で、スイのお説教は取り敢えず終わった。
時間的に休憩とお昼ご飯を挟んで、午後から再開という事で一旦解散。
*****
スイに給仕されながら昼ご飯を食べる。
今日の昼はリクエストして作ってもらった玉子丼だ。
卵が良い感じに半熟で、玉ねぎはトロトロになるまで煮込まれてて、僕好みの味でとても美味しい。
こんな洋風なお城で食べるものでは無い気もするが……。
食休みにニヤ達と少し話しをした。
「ニヤ達って時間と空間の術を使えるんだよね。
それってどんな感じのものなの?」
『ワタシは時間の術が得意なだけで、全ての術使えるの。
だって女王なんだから』
『ボクもボクも。
空間が得意なだけで他のも出来るよ』
「いやいやいや、出来るからってさっきやらかしたでしょ、得意なものだけにしといてよ。
怒られるのは僕なんだから」
ハッキリキッパリ伝えとかないと、またやらかされたらたまらない。
するとニヤ達は『練習有るのみ』『そうそう』とボソボソ囁き合ってる。
いや、頭の真後ろでヒソヒソ話をしても、丸聞こえなんですが…。
練習してきちんと制御できるようになるんなら良いのか?
「それで、時間と空間って?」
『あのね、時間を進める事と止める事が出来るの。
対象物や範囲を決めて、その中の時間を進めるの。
例えば種を蒔いて時間を進めると、芽が出て膨らんで、花が咲いて実になるの』
ふむふむ、なかなか有効利用出来そうな術だな。
『後は死体の時間を進めて、骨まで無くならすとか?』
「ちょ……物騒な話やめてよ」
『折れた骨も時間を進めればくっつくの』
『でもキチンと嵌めてなかったから、あの時は足の向きが逆になっちゃって、もう一度折ってくっつけ直したよね』
『そうそう』
「いや、ちょい待てーい!!
そうそうじゃ無いでしょ、色々物騒だから、僕が言う事以外に使わないでよね」
『……はーい』
不承不承に頷くニヤ。
「で、時間を止めるのはどんな感じ?」
『ムカつく大臣居たから、仕事中に奴の時間だけ止めたの。
夜になっても仕事終わらなかったのよ、ザマーミロ』
…………コイツアカン、野放しに出来ん。
『後はね、ダンナとの合わせ技で、アイテムボックス作った事も有るの』
「?収納庫か何か?」
『小ちゃな箱の中が、大っきな空間になってて、物が沢山仕舞えるの。
そしてワタシの術でその中の時間止めるの。
だから腐らない、枯れない、冷めない、死なないなの』
「……最後のは置いといて、生物(なまもの)を持ち運べたりするって事?」
そうそうと頷くニヤ。
『お魚も生きたままで新鮮。
でも生き物だと大きさで使う力が増えるから、大っきいモノは勘弁して欲しいの。人とか』
時間が止まる空間に人を入れるなんて、そんな物騒な事する訳ない。
「まあ取り敢えずニヤは、僕が言う以外の術は使わない様に」
渋々ながら頷くニヤ。
「で、空間はアイテムボックス以外だと、どんな事出来るの?」
『土や水の中、空中にも部屋を作れる!』
おお、凄いんじゃないか?
『でも完全な空間だから、空気が無くなったら死ぬ』
だから待てーーい!
何でコイツら物騒なんだ?
「それは酸素供給がキチンと出来ないうちは使用禁止。
後はどんなんだ?」
『戦いの時なんかに、相手を閉じ込める。
丸ごと閉じ込めると窒息死。
身体だけ閉じ込めたら息は出来るから死なない』
生き死にばっかりかよ。
『後は術の範囲を特定出来る。
その範囲内で複合術を使うと……』
「その先は言わなくてよろしい」
『閉じ込めてから、空間をじわじわと狭めていったら…………ぷちっとね』
「はい、ストーップ!
さっきから君達物騒過ぎるよ。
妖精ってもっとこう、穏やか~で、慈愛に満ちて…とかじゃないの?
こうさ、自然に寄り添って、人々の生活にそっと手を差し伸べる、的な?」
『うーん、ワタシ達って人が好きだけど、イタズラも大好きなの』
悪戯の範疇じゃないと思うけど…。
『自然に寄り添って穏やかでって、精霊じゃ無いんだから』
「ん?妖精だけじゃなくて精霊も居るの?
と言うか妖精と精霊の違いって何?」
僕の中では妖精も精霊も、ファンタジーな存在だし、そもそも小説や漫画そんなに読まないし、曖昧なイメージしか無いんだが。
ニヤ達の話によると、精霊は自然のエネルギーが集まって人型などをとったモノで、ボンヤリしてて個の意思は無く、赴くままに存在するモノ。
生き物と言うより自然現象が固有の形を取ったと言う方が正しいらしい。
うーん、聞いてもよく分からん。
そして妖精は自然のエネルギーと人の意思や思念が混ざり、魔素の強い場所で形作るそうだ。
人の意思などが混じるから、人が好きだし、人の側に居たいとか。
精霊と違い、喜怒哀楽が有って、イタズラ心も愛憎も有るから嫉妬もするし、好きになったら死ぬまで一緒、ときたもんだい。
「んー、つまり自然エネルギーが純粋に固まったのが精霊で、人間臭いのが妖精?」
『そうそう、そんな感なの』
『精霊は全てに無関心だから、そこに居るだけで、エネルギーが無くなったら消えちゃうんだよ』
『ワタシ達は人の生気を貰ったりして、自然エネルギーだけじゃ無いから長生きなの』
『そうそう、だからずーっと一緒だよ』
ちょっと先行き不安なんだが。
「さっき術の練習するとか言ってたけど、向上心は有るんだよね?
なら時間や空間の術も、もっと他の使い道考えたら習得出来るの?」
『勿論なの』
『多分大丈夫』
……二人の返事が重なってハッキリ聞こえなかったけど、出来ない訳じゃないと言う事で良いのか?
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