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三章 町をつくる様です
182 ギルドからの客、再び
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「先日はサレレとアルジルが大変失礼致しました!」
部屋に入ってくるなり、開口一番に謝罪を述べたのは、三十代半ばの人族の男性です。
サレレとアルジルって誰?
いや、今目の前に居るのが、薬師ギルドから改めて派遣された方ですから、10日ほど前に来たあの小悪党の名前だとは分かりますけど、どちらがどちらなのか、最後まで名乗らなかったから判断つきません。
まあ、覚える気もないから別に良いんですけどね。
「総支部から派遣されました、ルスギー と申します、この度は本当にご迷惑をおかけしました」
直角になるほど頭を下げたルスギーさんに椅子をすすめて、お茶を出します。
ありがとうございますと、お茶を一口飲むルスギーさん。
そう言えばあの二人はお茶にも手をつけなかったですよね。
「それで、先日の件はその後どうなったのでしょう」
隣に座るアインが問いかけます。
「内内に済ませてこちらへの報告は必要ない…と考えている訳ではないですよね?」
更に突っ込むと、ルスギーさんは冷や汗をかきながら、報告をしてくれました。
どうやら西のそこそこ大きな国の薬師ギルドで、年配の男性は副ギルド長をしていたそうです。
そこでの評判は至って普通。
仕事も普通にこなすし、人付き合いも普通だったそうです。
勤続年数もそこそこ長くなって来たし、町のギルドですけど、出世の一歩としてこの町へ派遣される事になったのだとか。
しかし、男性が西の国を去った後、次に副ギルド長となった方が、過去の帳簿や薬の在庫を細かに調べたところ、上手く隠蔽されていた書類の改ざんに気づいたそうです。
横領、薬草や薬の横流し、相手により値段を変えたり、僅かながら水増ししたり…とんでもない。
とても巧妙に隠されていて、新しい副ギルド長以外だと見つけられなかったそうです。
当然ギルド単位での犯行を疑われ、ギルド長を始め、全ての職員が調査され、そのギルドでは男性の単独犯だと確認が取れたそうです。
若い方の男性は、別のギルドの一般職員だったそうですけど、年配の男性が横流しした薬草や薬を内密でさばき、収入を年配の男性へ渡してた…売人ですね。
一旦別のギルドの職員を通す事で、発覚を防いだのでしょう。
バレましたけど。
そして今回地元から離れ、しかも小さな町のギルドだから、被っていた猫が剥がれたんでしょうね。
更に私の見た目が若いから、泣き寝入りでもすると思われたのでしょうか。
ふふふ、舐めたらあかんぜよ。
二人の処分は、ギルドからの追放と、損害賠償、水増し薬を売ったことで薬師としての活動停止処分、また、各ギルドへ犯行の通達もされて、どのギルドでも再就職が出来ないと、かなり厳しい処分を受ける事になるそうです。
まあ、薬なんて信頼出来ないと怖くて使えないですからね。
少しばかり“ざまぁ”と思ってしまいました。
だって感情のある人間だもの。
「そうですか、処分もキチンとされたのですね。
再発もなさそうですし、安心できます。
併し、そこまで詳しく話して良かったのですか?」
話を聞き終えたアインが尋ねます。
「勿論です。
こちらへも被害が及ぶところでしたし、ギルド全体の評判が落ちるからと隠蔽する事の方が問題ですから。
薬も商品です。
信頼が無いと売買は出来ません。
まして、内服して病を治す薬が信用出来ないとなると、命に関わる事になります。
薬師としてのプライドが有るのなら、犯行に気付かなかった落ち度も合わせて、罪を認め、情報は公開するべきだ、と総支部長はお考えです。
なのでお話しさせていただきました」
やってしまった事は仕方ない。
それに気付かなかった方にも問題はある。
それでもやらかしを認め、隠す事なく公表し、反省を持って再発を防ぐ。
ギルドは大きな組織ですから、末端まで目が行き届かないのは仕方ない事かもしれませんけど、真摯な対応は心証が良いですね。
などと思っていたら、隣にいるアインが念話で話しかけて来ました。
『彼の発言に嘘は無いですね。
調べた事と一致します。
貴方が宜しければこのまま話を進めても大丈夫ですよ』
………うん、予想していたけど、全て事細かに調べたのですね、アインは。
どうやって情報を得たのかは聞かないでおきましょう。
だってアインなのですから。
「それで、この町に薬師ギルドをと言うお話は、このまま進めても宜しいのでしょうか?」
話終わってぬるくなったお茶を一口飲み、ルスギーさんが尋ねて来ます。
「そうですね、折角の薬草ダンジョンですから、状態の良いままでお渡ししたいですし…」
チラリとアインに視線を流すと、頷いてくれたので、アイテムボックスから、例の物の一部を取り出しました。
「コレを見つけたので、病の方の為になればと思うのです。
総支部長さんへお渡しいただければ、きっと有用に使って貰えるのではないでしょうか」
ルスギーさんは「失礼します」と片眼鏡……モノクルでしたっけ?を装着して白手袋をはめ、手に取ります。
「こ……これはもしや…………」
「ええ、人喰い花の花弁の一部です」
あ、驚いて目を見開いたから、モノクルが落ちましたよ、ルスギーさん。
「この大陸に生えてるなんて聞いたこと無いぞ!
それになんて新鮮なんだ!
これだけの量があればアレもソレもかなりの量が作れる」
ブツブツ呟いていますけど、そっちが素の口調なんでしょうね。
今取り出したのは、花びらの一部、20センチ四方程度の大きさですよ。
丸っと丸ごと出したら、失神でもするのでは無いでしょうか。
でも一度に出すのはやめときなさいと言われてるので、ちょっとずつ小出しにするのです。
「これは買い取らさせていただいて良いのでしょうか?」
「勿論です」
「でも、価格の判断が付きませんから、上の者と相談させていただいても?」
「大丈夫ですよ」
私が頷くと、少し言い淀んでから、
「…それで、これはこれ以上無いのでしょうか?」
と聞いて来ました。
当然でしょうけど、答えは決まっています。
「“今は”それだけです」
私の言いたい事が伝わったのか、
「わかりました」
と引いてくれました。
察しもいいし、態度も問題ないですし、この方なら信用しても良いかな。
「ではこれから宜しくお願いします」
私が笑顔で言うと、ルスギーさんもホッとした様に笑顔で返します。
「こちらこそ、信頼していただける様、真摯に努めさせていただきます。
末長くよろしくお願いします」
こうして下夏の中旬に、リーガルリリーに薬師ギルドが設立されました。
部屋に入ってくるなり、開口一番に謝罪を述べたのは、三十代半ばの人族の男性です。
サレレとアルジルって誰?
いや、今目の前に居るのが、薬師ギルドから改めて派遣された方ですから、10日ほど前に来たあの小悪党の名前だとは分かりますけど、どちらがどちらなのか、最後まで名乗らなかったから判断つきません。
まあ、覚える気もないから別に良いんですけどね。
「総支部から派遣されました、ルスギー と申します、この度は本当にご迷惑をおかけしました」
直角になるほど頭を下げたルスギーさんに椅子をすすめて、お茶を出します。
ありがとうございますと、お茶を一口飲むルスギーさん。
そう言えばあの二人はお茶にも手をつけなかったですよね。
「それで、先日の件はその後どうなったのでしょう」
隣に座るアインが問いかけます。
「内内に済ませてこちらへの報告は必要ない…と考えている訳ではないですよね?」
更に突っ込むと、ルスギーさんは冷や汗をかきながら、報告をしてくれました。
どうやら西のそこそこ大きな国の薬師ギルドで、年配の男性は副ギルド長をしていたそうです。
そこでの評判は至って普通。
仕事も普通にこなすし、人付き合いも普通だったそうです。
勤続年数もそこそこ長くなって来たし、町のギルドですけど、出世の一歩としてこの町へ派遣される事になったのだとか。
しかし、男性が西の国を去った後、次に副ギルド長となった方が、過去の帳簿や薬の在庫を細かに調べたところ、上手く隠蔽されていた書類の改ざんに気づいたそうです。
横領、薬草や薬の横流し、相手により値段を変えたり、僅かながら水増ししたり…とんでもない。
とても巧妙に隠されていて、新しい副ギルド長以外だと見つけられなかったそうです。
当然ギルド単位での犯行を疑われ、ギルド長を始め、全ての職員が調査され、そのギルドでは男性の単独犯だと確認が取れたそうです。
若い方の男性は、別のギルドの一般職員だったそうですけど、年配の男性が横流しした薬草や薬を内密でさばき、収入を年配の男性へ渡してた…売人ですね。
一旦別のギルドの職員を通す事で、発覚を防いだのでしょう。
バレましたけど。
そして今回地元から離れ、しかも小さな町のギルドだから、被っていた猫が剥がれたんでしょうね。
更に私の見た目が若いから、泣き寝入りでもすると思われたのでしょうか。
ふふふ、舐めたらあかんぜよ。
二人の処分は、ギルドからの追放と、損害賠償、水増し薬を売ったことで薬師としての活動停止処分、また、各ギルドへ犯行の通達もされて、どのギルドでも再就職が出来ないと、かなり厳しい処分を受ける事になるそうです。
まあ、薬なんて信頼出来ないと怖くて使えないですからね。
少しばかり“ざまぁ”と思ってしまいました。
だって感情のある人間だもの。
「そうですか、処分もキチンとされたのですね。
再発もなさそうですし、安心できます。
併し、そこまで詳しく話して良かったのですか?」
話を聞き終えたアインが尋ねます。
「勿論です。
こちらへも被害が及ぶところでしたし、ギルド全体の評判が落ちるからと隠蔽する事の方が問題ですから。
薬も商品です。
信頼が無いと売買は出来ません。
まして、内服して病を治す薬が信用出来ないとなると、命に関わる事になります。
薬師としてのプライドが有るのなら、犯行に気付かなかった落ち度も合わせて、罪を認め、情報は公開するべきだ、と総支部長はお考えです。
なのでお話しさせていただきました」
やってしまった事は仕方ない。
それに気付かなかった方にも問題はある。
それでもやらかしを認め、隠す事なく公表し、反省を持って再発を防ぐ。
ギルドは大きな組織ですから、末端まで目が行き届かないのは仕方ない事かもしれませんけど、真摯な対応は心証が良いですね。
などと思っていたら、隣にいるアインが念話で話しかけて来ました。
『彼の発言に嘘は無いですね。
調べた事と一致します。
貴方が宜しければこのまま話を進めても大丈夫ですよ』
………うん、予想していたけど、全て事細かに調べたのですね、アインは。
どうやって情報を得たのかは聞かないでおきましょう。
だってアインなのですから。
「それで、この町に薬師ギルドをと言うお話は、このまま進めても宜しいのでしょうか?」
話終わってぬるくなったお茶を一口飲み、ルスギーさんが尋ねて来ます。
「そうですね、折角の薬草ダンジョンですから、状態の良いままでお渡ししたいですし…」
チラリとアインに視線を流すと、頷いてくれたので、アイテムボックスから、例の物の一部を取り出しました。
「コレを見つけたので、病の方の為になればと思うのです。
総支部長さんへお渡しいただければ、きっと有用に使って貰えるのではないでしょうか」
ルスギーさんは「失礼します」と片眼鏡……モノクルでしたっけ?を装着して白手袋をはめ、手に取ります。
「こ……これはもしや…………」
「ええ、人喰い花の花弁の一部です」
あ、驚いて目を見開いたから、モノクルが落ちましたよ、ルスギーさん。
「この大陸に生えてるなんて聞いたこと無いぞ!
それになんて新鮮なんだ!
これだけの量があればアレもソレもかなりの量が作れる」
ブツブツ呟いていますけど、そっちが素の口調なんでしょうね。
今取り出したのは、花びらの一部、20センチ四方程度の大きさですよ。
丸っと丸ごと出したら、失神でもするのでは無いでしょうか。
でも一度に出すのはやめときなさいと言われてるので、ちょっとずつ小出しにするのです。
「これは買い取らさせていただいて良いのでしょうか?」
「勿論です」
「でも、価格の判断が付きませんから、上の者と相談させていただいても?」
「大丈夫ですよ」
私が頷くと、少し言い淀んでから、
「…それで、これはこれ以上無いのでしょうか?」
と聞いて来ました。
当然でしょうけど、答えは決まっています。
「“今は”それだけです」
私の言いたい事が伝わったのか、
「わかりました」
と引いてくれました。
察しもいいし、態度も問題ないですし、この方なら信用しても良いかな。
「ではこれから宜しくお願いします」
私が笑顔で言うと、ルスギーさんもホッとした様に笑顔で返します。
「こちらこそ、信頼していただける様、真摯に努めさせていただきます。
末長くよろしくお願いします」
こうして下夏の中旬に、リーガルリリーに薬師ギルドが設立されました。
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