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第二章 旅は道連れ
45 私達【ブラック・サーベラス】ですって
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「そうですね、獣人のパーティだと【黒狼の爪】【白犬の影】など、リーダーの種族や色と何か特徴的な物を組み合わせる事が多いですね。
後は猫の獣人だけのパーティの【猫溜まり】、他種族の集まった【ミックスセブン】なども聞いた事有りますね」
アインが説明してくれます。
猫溜まり…可愛いですね。
「ブルースが以前居たのは【王様トカゲを従えし者】でしたよね」
「ああそうだ。
最強な我が従うのは奴だけだからな。
我を下に置くのもやぶさかではない」
……つい思ってしまいます。
【竜を従えし者】の方がカッコいいな…と。
いやいや、今は私達のパーティの名前ですね。
「リーダーはブルースだとして、【王様トカゲの何々】とかで良いですかね」
「いや、リーダーはお前だろう」
私の言葉にブルースがすぐさま返してきます。
「私ですか?
いえ、ブルースでしょう?」
私は一般的な人間ですよ?
王様トカゲや森オオネコを従えるなんて、分不相応ですよ。
「我は従うのではなく、一緒にいてやるのだからな、そこは勘違いするなよ。
その上でお前をリーダーにと言っておる。
面倒臭いとかじゃ無いからな」
ああ、確かに人を纏めるのは面倒ですよね。
「…私達は貴方だから共に行こうと決めました。
ですからリーダーは貴方が良いと思います」
アインにも説得されてしまい、リーダーは私となりました。
良いのでしょうか……。
「で、名前はどうすんの?
【父ちゃんの家族たち】とか【ジョニー一家】とか?」
シナトラ……両方ともナシです。
特に【ジョニー一家】など、極道とかマフィアみたいじゃないですか。
「以前所属していたチームは【双頭乃獣】と書いて【オルトロス】と呼んでいましたねえ」
うちのヘッドが連合の総長を兼ねていたから【双頭】だったんですけど。
「おるとろす?って何?」
「頭が二つ有る地獄の犬ですね。
実際に居た訳ではないのですが、そう言う恐ろしい生き物が地獄に居ると言われていたのですよ」
「じごく?」
「悪人か死後に落ちて、罪を償うまで拷問を受ける場所です」
「怖っ!」
「そんな場所に居る犬なら凄く強くて怖いんだろうね」
「ええ、だからチーム名にしたんですよ」
「其方の居た世界は不思議で面白そうだな。
他に強いモノは居ないのか?」
「強いですとドラゴンですけど……」
我の事だな、とブルースは嬉しそうな顔をしています。
「後は……ライオン…獅子、ワニ…クロコダイル・ダンデ………あ、ケルベロス…サーベラスはどうですか?」
「さーべらす?」
「冥界の番犬と言う想像上の、頭が三つ有る、冥界の門を守る番犬……だったと思います。
ケルベロスと言うのが一般的なのですけど、別の言葉で【サーベラス】とも言うのです」
チーム名を決める時、ケルベロスにしようかと調べた時に知ったのですけど、ヘッドに因むのがオルトロスの方でしたので、そちらにしたのですよ。
それにケルベロスだと他に使っているチームが居そうでしたので。
「【サーベラス】か…うむ、響きは良いな」
「じゃあ【サーベラス】の何にする?」
どうやらサーベラスだけでは駄目な様です。
「【サーベラスの】瞳…爪…牙……瞳………後脚」
「吐息……寝息…溜息………生き生き」
「最強…栄光……誉…栄誉………」
ブルース、シナトラ、アインがうんうんと頭を悩ませています。
私的には無理に言葉を足さなくても?と言う思いから、何も浮かびません。
その時それまで黙っていたチャックが、ボソリと呟きました。
「【ブラック・サーベラス】」
「ブラック…ですか、成る程、ジョニーの髪の色ですね」
「【ブラック・サーベラス】………うむ、悪くはないな」
「僕もそれで良いと思う」
黒い冥界の番犬…カッコいいですね、強そうですし。
冒険者として強敵に立ち向かうこともあるでしょうから、勇ましい名前で良いと思います。
「ではチーム…ではありませんね、パーティー名は【ブラック・サーベラス】として明日登録しましょう」
「そんで僕達のランクアップもするんだよね」
「おう、早くランクを上げて、我とパーティ依頼を受けよう」
「わかった!」
ブルースとシナトラが、楽しそうにはしゃいでいます。
仲良きことは素晴らしいですよね。
こう言った光景を見るだけで、私も嬉しくなってきます。
翌日、まずは試験を受けました。
ギルドの裏にある鍛錬所で、魔樹で作られた人形に、武器か魔法で攻撃をあて、規定量以上の数値(ダメージ)を出す第一試験と、動く標的の足を止める第二試験の二つの実技。
それと簡単な聞き取り(薬草の種類と、どの薬草が何に使われるか、毒草の取扱方法など)の三つでした。
私は鉄パイプで、シナトラは剣を使って第二試験まではパスしました。
チャックは第一試合はナイフで、第二試合は空から投石で足止めをして、こちらも無事に通過しました。
第三試験は私とチャックは問題なく通過しましたけど、シナトラが……。
「ちょっと待って!
本物出すからそれで良くない?
名前はわかんなくても、僕の植物魔法で出せるから!」
現物を魔法で出して、試験官に説明をしました。
「これは食べるとお腹がピーピーになるけど、こっちのと一緒に食べるとお腹がパンパンになった時にスッキリするやつ。
こっちはお酒を飲み過ぎた時に食べるといいやつ。
んで、そっちのが食べると痺れて動けなくらるやつ」
独り立ちする前に、親御さんがしっかりと教えていた様で、名前は知らなくても、効果はバッチリわかっていました。
ですからきちんとシナトラも試験をパス出来ましたよ。
3人揃ってランク8になったその足で、ギルドの酒場に居たブルースと合流して、4人でパーティ登録をしに行きました。
「おお、ギルドカードに【ブラック・サーベラス】って書いてある!」
「当たり前でしょ、登録してきたんだから」
はしゃぐシナトラに、つれなく返すチャックですけど、その口元が少し上がっていますね、彼も喜んでいるのでしょう。
勿論私も嬉しいです。
「これからは【ブラック・サーベラスのシナトラ】だよね?」
「おう、そうとも。
どんどん名乗り、パーティ名を広げてくれ」
「うん!」
そうですね、折角パーティを組んで冒険者をするなら、有名になりたいですね。
それくらいの野心は有りますよ、私だって男なんですから。
ーーーーー〈切り取り線〉ーーーーー
「ブラック・サーベラス パープル、チャック!」
「ブラック・サーベラス グリーン、シナトラ!!
「ブラック・サーベラス ゴールド、ブルース!」
……そんな流れですと私は
「ブラック・サーベラス ブラック、ジョニー」
なのでしょうか?
ブラックが被りますね。
ついでにピンクも欲しいですよね。
後は猫の獣人だけのパーティの【猫溜まり】、他種族の集まった【ミックスセブン】なども聞いた事有りますね」
アインが説明してくれます。
猫溜まり…可愛いですね。
「ブルースが以前居たのは【王様トカゲを従えし者】でしたよね」
「ああそうだ。
最強な我が従うのは奴だけだからな。
我を下に置くのもやぶさかではない」
……つい思ってしまいます。
【竜を従えし者】の方がカッコいいな…と。
いやいや、今は私達のパーティの名前ですね。
「リーダーはブルースだとして、【王様トカゲの何々】とかで良いですかね」
「いや、リーダーはお前だろう」
私の言葉にブルースがすぐさま返してきます。
「私ですか?
いえ、ブルースでしょう?」
私は一般的な人間ですよ?
王様トカゲや森オオネコを従えるなんて、分不相応ですよ。
「我は従うのではなく、一緒にいてやるのだからな、そこは勘違いするなよ。
その上でお前をリーダーにと言っておる。
面倒臭いとかじゃ無いからな」
ああ、確かに人を纏めるのは面倒ですよね。
「…私達は貴方だから共に行こうと決めました。
ですからリーダーは貴方が良いと思います」
アインにも説得されてしまい、リーダーは私となりました。
良いのでしょうか……。
「で、名前はどうすんの?
【父ちゃんの家族たち】とか【ジョニー一家】とか?」
シナトラ……両方ともナシです。
特に【ジョニー一家】など、極道とかマフィアみたいじゃないですか。
「以前所属していたチームは【双頭乃獣】と書いて【オルトロス】と呼んでいましたねえ」
うちのヘッドが連合の総長を兼ねていたから【双頭】だったんですけど。
「おるとろす?って何?」
「頭が二つ有る地獄の犬ですね。
実際に居た訳ではないのですが、そう言う恐ろしい生き物が地獄に居ると言われていたのですよ」
「じごく?」
「悪人か死後に落ちて、罪を償うまで拷問を受ける場所です」
「怖っ!」
「そんな場所に居る犬なら凄く強くて怖いんだろうね」
「ええ、だからチーム名にしたんですよ」
「其方の居た世界は不思議で面白そうだな。
他に強いモノは居ないのか?」
「強いですとドラゴンですけど……」
我の事だな、とブルースは嬉しそうな顔をしています。
「後は……ライオン…獅子、ワニ…クロコダイル・ダンデ………あ、ケルベロス…サーベラスはどうですか?」
「さーべらす?」
「冥界の番犬と言う想像上の、頭が三つ有る、冥界の門を守る番犬……だったと思います。
ケルベロスと言うのが一般的なのですけど、別の言葉で【サーベラス】とも言うのです」
チーム名を決める時、ケルベロスにしようかと調べた時に知ったのですけど、ヘッドに因むのがオルトロスの方でしたので、そちらにしたのですよ。
それにケルベロスだと他に使っているチームが居そうでしたので。
「【サーベラス】か…うむ、響きは良いな」
「じゃあ【サーベラス】の何にする?」
どうやらサーベラスだけでは駄目な様です。
「【サーベラスの】瞳…爪…牙……瞳………後脚」
「吐息……寝息…溜息………生き生き」
「最強…栄光……誉…栄誉………」
ブルース、シナトラ、アインがうんうんと頭を悩ませています。
私的には無理に言葉を足さなくても?と言う思いから、何も浮かびません。
その時それまで黙っていたチャックが、ボソリと呟きました。
「【ブラック・サーベラス】」
「ブラック…ですか、成る程、ジョニーの髪の色ですね」
「【ブラック・サーベラス】………うむ、悪くはないな」
「僕もそれで良いと思う」
黒い冥界の番犬…カッコいいですね、強そうですし。
冒険者として強敵に立ち向かうこともあるでしょうから、勇ましい名前で良いと思います。
「ではチーム…ではありませんね、パーティー名は【ブラック・サーベラス】として明日登録しましょう」
「そんで僕達のランクアップもするんだよね」
「おう、早くランクを上げて、我とパーティ依頼を受けよう」
「わかった!」
ブルースとシナトラが、楽しそうにはしゃいでいます。
仲良きことは素晴らしいですよね。
こう言った光景を見るだけで、私も嬉しくなってきます。
翌日、まずは試験を受けました。
ギルドの裏にある鍛錬所で、魔樹で作られた人形に、武器か魔法で攻撃をあて、規定量以上の数値(ダメージ)を出す第一試験と、動く標的の足を止める第二試験の二つの実技。
それと簡単な聞き取り(薬草の種類と、どの薬草が何に使われるか、毒草の取扱方法など)の三つでした。
私は鉄パイプで、シナトラは剣を使って第二試験まではパスしました。
チャックは第一試合はナイフで、第二試合は空から投石で足止めをして、こちらも無事に通過しました。
第三試験は私とチャックは問題なく通過しましたけど、シナトラが……。
「ちょっと待って!
本物出すからそれで良くない?
名前はわかんなくても、僕の植物魔法で出せるから!」
現物を魔法で出して、試験官に説明をしました。
「これは食べるとお腹がピーピーになるけど、こっちのと一緒に食べるとお腹がパンパンになった時にスッキリするやつ。
こっちはお酒を飲み過ぎた時に食べるといいやつ。
んで、そっちのが食べると痺れて動けなくらるやつ」
独り立ちする前に、親御さんがしっかりと教えていた様で、名前は知らなくても、効果はバッチリわかっていました。
ですからきちんとシナトラも試験をパス出来ましたよ。
3人揃ってランク8になったその足で、ギルドの酒場に居たブルースと合流して、4人でパーティ登録をしに行きました。
「おお、ギルドカードに【ブラック・サーベラス】って書いてある!」
「当たり前でしょ、登録してきたんだから」
はしゃぐシナトラに、つれなく返すチャックですけど、その口元が少し上がっていますね、彼も喜んでいるのでしょう。
勿論私も嬉しいです。
「これからは【ブラック・サーベラスのシナトラ】だよね?」
「おう、そうとも。
どんどん名乗り、パーティ名を広げてくれ」
「うん!」
そうですね、折角パーティを組んで冒険者をするなら、有名になりたいですね。
それくらいの野心は有りますよ、私だって男なんですから。
ーーーーー〈切り取り線〉ーーーーー
「ブラック・サーベラス パープル、チャック!」
「ブラック・サーベラス グリーン、シナトラ!!
「ブラック・サーベラス ゴールド、ブルース!」
……そんな流れですと私は
「ブラック・サーベラス ブラック、ジョニー」
なのでしょうか?
ブラックが被りますね。
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