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第二章 旅は道連れ
44 色で言うなら狐か彗星か
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「じゃあその子を連れて行くとして、名前をつけないといけませんね」
空気を変えるためにも、話題変換です。
「ちょっと待ってください、貴方がつけると【名付け】になってしまいますから、ここはチャックが付けることにして下さい」
あー、そうですね、私が付けると亜人化してしまいかねないのですね。
しかも生まれて間もない子なら、意思疎通もできないでしょうし、ここは拾ってきたチャックに任せましょう。
「オレ?」
と驚いたチャックは、掌の上の毛玉をじっと見た後、私を見ました。
「ねえ、この小茶鳥(こちゃどり)もあんたの世界では別の名前が有るんだよね?」
「……え?今なんと?」
「だから小茶鳥だって」
…こちゃどり……小茶鳥…小さな茶色い鳥、そのままですね。
ツバメなら【小黒鳥】ウグイスなら【小緑鳥】なんでしょうか。
「私の居た世界では、『スズメ』と言いますね」
私が言うとチャックは「スズメ…スズメ……」と小さく繰り返します。
スズメ…あの姿焼きには引きましたねぇ……雀…舌切り雀、雀のお宿、麻雀………これは違いますね。
スズメって身近な鳥なのに、案外関連したものが思い浮かばない物ですね。
「じゃあそのスズメから取って『ズメ』なんてどうかな」
「いや、なんでそっちだよ!」
チャックの言葉に思いっきり突っ込んでしまいました。
私が色々思考を飛ばしている隙に…。
「響きがカッコよくない?」
嗚呼、ジェネレーションギャップ、というより、異世界ギャップとでも言うのでしょうか……、でもズメは無いです。
「カッコいいよね!」
シナトラも同意見なんですか……。
「確かにカッコいいですけど、その子はメスですよ。
可愛い名前の方がいいと思います」
ナイスアインです。
「可愛い名前か……、ねえ、何かない?」
チャックが聞いてきますけど、なんで『スズ』ではダメなのでしょうか?
「これ私が答えて良いんですか?」
「貴方が出した案をチャックが付けるのでしたら問題ありませんよ」
成る程、それなら『スズ』はお気に召さない様ですから……
「スズメ…チュンチュン(パンダか!)……チュン…中(ちゅん)……いやいや麻雀からは離れよう。
鈴…リンリン(だからパンダかよ!繰り返す必要ありますか?)リンでどうでしょう」
「リンリンが可愛いよ」
シナトラの言葉にチャックも頷きますけど、
「呼ぶときにリンリンより、リンの方が呼びやすいと思いますよ」
「そうですね、繰り返すと響きは可愛いですけど、実際に呼びかける時に、短い方が良いかと私も思います。
何より、ブルースが呼んだ姿を思い浮かべると笑えますから」
アインの言葉についつい想像してしまいます。
あのちょいワルイケメンが真面目な顔をして「リンリン」……………。
「ぷくっ!くくくくく」
「ブハッ!!ハッハッハッハッ!」
「あはははは」
「フフフフフフフフ」
小茶鳥は『リン』と名付けられました。
リンは熱魔法を使える様になるそうなので、寒がりなチャックには丁度いいですね。
「戻ったぞ!」
部屋のドアを勢いよく開けて、ブルースが入って来ました。
「ほら見てみるが良い、我はランク6になったぞ」
得意満面で差し出されたカードには、確かにランク6と記載されています。
「たった3日でランク6など、ギルド始まって以来だそうだぞ。
どうだ、凄かろう」
私達は明日試験を受けて、受かればランク8です。
同じ日に登録したのにもう差がつきましたね。
私は素直に言葉にしました。
「凄いですねえ、さすがブルースです」
「ハハハ、そうだろそうだろ、もっと褒め称えても良いのだぞ」
「何を言ってるんですか、元々ランク4ですし、そもそも他の方がランク7から6に上がる為の魔物討伐では、魔物の生息場所に行って探すのに時間がかかりますけど、貴方は魔物のいる場所までひとっ飛びではないですか」
「むっ、確かに我ならひとっ飛びだが、元の姿に戻るとコイツが居ないと人の姿になれぬ故、今回はこのままで魔物討伐をして来たぞ」
「それでも翼は出して飛んで行ったのでしょう」
「ぬっ!」
ブルースとアインのやりとりを眺めながら、シナトラの荷物の整理を手伝います。
チャックはリンの寝床をどうしようかと考え中の様です。
リンは枕の上で大人しく毛繕いをしています。
ああ、平和ですね。
といいますか、ブルースは翼だけ出して飛ぶ事も出来るのでしょうか?
今度見せてもらいましょう。
「ん?これは?」
ブルースが毛繕いしているリンを摘み上げ、顔の前へ持って行き、
「今日のオヤツか?」
大きく口を開けてリンを飲み込もうとしています⁈
「だ、ダメですよ!」
「何をやっているのですか!」
止めようと腰を上げた私と、どつこうと手を振り上げだアインより先に、チャックがブルースの腹へ飛び蹴りをかましました。
「オッサン、何したんだよ!」
ブルースの手からリンを奪い返し、胸に抱え込みながら、睨みあげるチャック。
なかなか良いガン付けですよ。
「この子はチャックが面倒を見る小茶鳥のリンです。
食べないでください」
「僕だってお腹すいても、チャックもリンも食べないよ。
おっちゃんも食べちゃダメだよ」
シナトラにまで嗜められています。
……いや、シナトラ、チャックも獲物枠に入れるのはどうかと思いますよ。
「新しい家族かよ、なら何故亜人化せぬのだ?」
「……その下りはもう終わりました。
居なかった貴方が悪いのです。
さ、夕食へ出かけましょうか」
「おい!我の扱いが雑だぞ!
おい!おい!」
文句を言うブルースを無視して、アインはチャックとシナトラの背を押し部屋を出ます。
私も後を付いていきながら、振り返り、ブルースに一言……なんと言えばいいのでしょう、こう言う場合。
「ええと……ドンマイ」
かける言葉を間違えたのか、ブルースが膝から崩れ落ちました。
何も言わない方が良かったですかねえ……。
ちょっと拗ねてしまったブルースを連れて食事へ出かけました。
最短ランクアップ祝いだと、上等な酒を思う存分飲んでもらい、食事処を出る頃には、ブルースの機嫌も治っていました。
「私達も明日試験に受かれば、ランク8になれるのですよね」
「そうだな。
8から7へは、規定動物の討伐…狼や熊などの討伐だな。
7から6へは魔獣討伐だ。
そこから先はパーティ依頼をこなす必要がある。
我らもパーティを組むか?」
パーティーと言われて、祝宴を思い浮かべたのは最初だけです。
流石にもう理解していますよ、この場合のパーティーとは、チームのことですよね。
「私達5人で、ですよね」
「いえ、私は冒険者登録しませんので、私は数に入れないでください」
「アインは立場上冒険者は無理だな」
ああ、そうですね、アインは魔王様でした。
「分裂して別人になったとは言え、あまり歓迎されませんからね。
戦力として数えていただくのは結構ですが、メンバーはご辞退させていただきます」
色々なしがらみもあるでしょうから、ここは納得しておくところでしょう。
「では四人でパーティーですね」
「ギルドでパーティ登録すれば、パーティ依頼も受けれるぞ。
そうすればランクも上げられるからな。
登録するためにもまずパーティ名だな。
宿に戻って話し合おうか」
パーティー名ですか……ふふふ、昔を思い出しますねえ。
チーム名を決めた時も、ヘッドや特攻隊長達とあれこれ意見を交わしましたね。
こちらの世界ではどんな名前の付け方をするのでしょうか。
空気を変えるためにも、話題変換です。
「ちょっと待ってください、貴方がつけると【名付け】になってしまいますから、ここはチャックが付けることにして下さい」
あー、そうですね、私が付けると亜人化してしまいかねないのですね。
しかも生まれて間もない子なら、意思疎通もできないでしょうし、ここは拾ってきたチャックに任せましょう。
「オレ?」
と驚いたチャックは、掌の上の毛玉をじっと見た後、私を見ました。
「ねえ、この小茶鳥(こちゃどり)もあんたの世界では別の名前が有るんだよね?」
「……え?今なんと?」
「だから小茶鳥だって」
…こちゃどり……小茶鳥…小さな茶色い鳥、そのままですね。
ツバメなら【小黒鳥】ウグイスなら【小緑鳥】なんでしょうか。
「私の居た世界では、『スズメ』と言いますね」
私が言うとチャックは「スズメ…スズメ……」と小さく繰り返します。
スズメ…あの姿焼きには引きましたねぇ……雀…舌切り雀、雀のお宿、麻雀………これは違いますね。
スズメって身近な鳥なのに、案外関連したものが思い浮かばない物ですね。
「じゃあそのスズメから取って『ズメ』なんてどうかな」
「いや、なんでそっちだよ!」
チャックの言葉に思いっきり突っ込んでしまいました。
私が色々思考を飛ばしている隙に…。
「響きがカッコよくない?」
嗚呼、ジェネレーションギャップ、というより、異世界ギャップとでも言うのでしょうか……、でもズメは無いです。
「カッコいいよね!」
シナトラも同意見なんですか……。
「確かにカッコいいですけど、その子はメスですよ。
可愛い名前の方がいいと思います」
ナイスアインです。
「可愛い名前か……、ねえ、何かない?」
チャックが聞いてきますけど、なんで『スズ』ではダメなのでしょうか?
「これ私が答えて良いんですか?」
「貴方が出した案をチャックが付けるのでしたら問題ありませんよ」
成る程、それなら『スズ』はお気に召さない様ですから……
「スズメ…チュンチュン(パンダか!)……チュン…中(ちゅん)……いやいや麻雀からは離れよう。
鈴…リンリン(だからパンダかよ!繰り返す必要ありますか?)リンでどうでしょう」
「リンリンが可愛いよ」
シナトラの言葉にチャックも頷きますけど、
「呼ぶときにリンリンより、リンの方が呼びやすいと思いますよ」
「そうですね、繰り返すと響きは可愛いですけど、実際に呼びかける時に、短い方が良いかと私も思います。
何より、ブルースが呼んだ姿を思い浮かべると笑えますから」
アインの言葉についつい想像してしまいます。
あのちょいワルイケメンが真面目な顔をして「リンリン」……………。
「ぷくっ!くくくくく」
「ブハッ!!ハッハッハッハッ!」
「あはははは」
「フフフフフフフフ」
小茶鳥は『リン』と名付けられました。
リンは熱魔法を使える様になるそうなので、寒がりなチャックには丁度いいですね。
「戻ったぞ!」
部屋のドアを勢いよく開けて、ブルースが入って来ました。
「ほら見てみるが良い、我はランク6になったぞ」
得意満面で差し出されたカードには、確かにランク6と記載されています。
「たった3日でランク6など、ギルド始まって以来だそうだぞ。
どうだ、凄かろう」
私達は明日試験を受けて、受かればランク8です。
同じ日に登録したのにもう差がつきましたね。
私は素直に言葉にしました。
「凄いですねえ、さすがブルースです」
「ハハハ、そうだろそうだろ、もっと褒め称えても良いのだぞ」
「何を言ってるんですか、元々ランク4ですし、そもそも他の方がランク7から6に上がる為の魔物討伐では、魔物の生息場所に行って探すのに時間がかかりますけど、貴方は魔物のいる場所までひとっ飛びではないですか」
「むっ、確かに我ならひとっ飛びだが、元の姿に戻るとコイツが居ないと人の姿になれぬ故、今回はこのままで魔物討伐をして来たぞ」
「それでも翼は出して飛んで行ったのでしょう」
「ぬっ!」
ブルースとアインのやりとりを眺めながら、シナトラの荷物の整理を手伝います。
チャックはリンの寝床をどうしようかと考え中の様です。
リンは枕の上で大人しく毛繕いをしています。
ああ、平和ですね。
といいますか、ブルースは翼だけ出して飛ぶ事も出来るのでしょうか?
今度見せてもらいましょう。
「ん?これは?」
ブルースが毛繕いしているリンを摘み上げ、顔の前へ持って行き、
「今日のオヤツか?」
大きく口を開けてリンを飲み込もうとしています⁈
「だ、ダメですよ!」
「何をやっているのですか!」
止めようと腰を上げた私と、どつこうと手を振り上げだアインより先に、チャックがブルースの腹へ飛び蹴りをかましました。
「オッサン、何したんだよ!」
ブルースの手からリンを奪い返し、胸に抱え込みながら、睨みあげるチャック。
なかなか良いガン付けですよ。
「この子はチャックが面倒を見る小茶鳥のリンです。
食べないでください」
「僕だってお腹すいても、チャックもリンも食べないよ。
おっちゃんも食べちゃダメだよ」
シナトラにまで嗜められています。
……いや、シナトラ、チャックも獲物枠に入れるのはどうかと思いますよ。
「新しい家族かよ、なら何故亜人化せぬのだ?」
「……その下りはもう終わりました。
居なかった貴方が悪いのです。
さ、夕食へ出かけましょうか」
「おい!我の扱いが雑だぞ!
おい!おい!」
文句を言うブルースを無視して、アインはチャックとシナトラの背を押し部屋を出ます。
私も後を付いていきながら、振り返り、ブルースに一言……なんと言えばいいのでしょう、こう言う場合。
「ええと……ドンマイ」
かける言葉を間違えたのか、ブルースが膝から崩れ落ちました。
何も言わない方が良かったですかねえ……。
ちょっと拗ねてしまったブルースを連れて食事へ出かけました。
最短ランクアップ祝いだと、上等な酒を思う存分飲んでもらい、食事処を出る頃には、ブルースの機嫌も治っていました。
「私達も明日試験に受かれば、ランク8になれるのですよね」
「そうだな。
8から7へは、規定動物の討伐…狼や熊などの討伐だな。
7から6へは魔獣討伐だ。
そこから先はパーティ依頼をこなす必要がある。
我らもパーティを組むか?」
パーティーと言われて、祝宴を思い浮かべたのは最初だけです。
流石にもう理解していますよ、この場合のパーティーとは、チームのことですよね。
「私達5人で、ですよね」
「いえ、私は冒険者登録しませんので、私は数に入れないでください」
「アインは立場上冒険者は無理だな」
ああ、そうですね、アインは魔王様でした。
「分裂して別人になったとは言え、あまり歓迎されませんからね。
戦力として数えていただくのは結構ですが、メンバーはご辞退させていただきます」
色々なしがらみもあるでしょうから、ここは納得しておくところでしょう。
「では四人でパーティーですね」
「ギルドでパーティ登録すれば、パーティ依頼も受けれるぞ。
そうすればランクも上げられるからな。
登録するためにもまずパーティ名だな。
宿に戻って話し合おうか」
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