【完結】異世界に召喚されて勇者だと思ったのに【改訂版】

七地潮

文字の大きさ
上 下
91 / 94

やる事てんこ盛り

しおりを挟む

その後は、とりあえず皆に振る舞える量のご飯を炊いてもらい、他のメンバーにもおにぎりを作ってもらうことにした。

俺一人で作るのなんてめんど……、いや、ほら、皆にも覚えてもらったら、食べたい時に自分で作って食べられるからね。

それにおにぎりは冷めても全然食べれるから、沢山作っても、今日中に食べれば問題ないでしょ。
釜も竃も一つしか無いから一度に大量には作れないけど、炊けたはしからどんどん握ってもらう。

スキヤキに釜量産してもらわないといけないかな。
でもその前に、この米もどきをいつでも食べれる様にするために、農作物として作れる様にしないとね。

えっと…ガーリックまだ居ないから、空を飛べるピータンに頼まないといけないかな…。
ピータンを探してみると、ピータンの家でカマメシとジュレの三人でお茶してた。

お喋りを一旦やめてもらって、ピータンに山頂近くまで飛んでもらい、米もどきの木を何本かか採って来てもらい、それをロウ達に植えて育てて貰おう。

ロウなら上手く育ててくれるだろうからね。


三人がピーチクパーチク言ってたけど聞き流し、とっとと畑予定地に向かう。
畑は町の南東から南に向けての場所を耕してもらう予定だ。

ニブ達に是非作って貰いたい米、それと大豆を広めに場所を取ってもらい、残りは好きな作物を作ってもらう事にする。

個人的には芋系とトウモロコシとか作って欲しいけど、本人達も作りたい物や、時期なんかで作れるもの、作れない物なども有るだろうから、そこはプロにお任せです。

家造りであまり器用でなく、力の使い所を模索して居た…(つまり不器用で家造りに向いていなかった)オーガたちにも畑仕事にチャレンジし貰うつもりだ。

種族ではなく個人に向き不向きが有るのだから、オーガは建設、マーマンは料理人、などと決めずに色々やって貰って、本人に合った楽しくやり甲斐を持てる事をして欲しい。

今の所役割としては、建築、家具や道具作り、畑仕事、衣料制作、燃料調達、違う場所に居る人や人族への伝達、調理、食料主に肉調達、山での野菜や果物の調達班も要るよね。

あと、燃料や家具作りで木を伐採するから、環境破壊にならない様に苗木の植樹もしなきゃいけないんじゃ無いの?

ざっと思いつくだけでもこれだけやる事有るんだから、何かその人に合う仕事も有ると思う。

魔族の人って好奇心旺盛だから、面倒くさいさえ顔を出さなければいい感じで回っていくんじゃ無いかな?

面倒くさがりだけど、好奇心旺盛で楽しい事が好き、深く考えずに力の強い人に従う弱肉強食で寂しがり……。
捻くれてないから付き合い易いな。

元居た世界では良くバイト先の店長とかがボヤいてたよね、
『僕、雇われだからまだ若いじゃない。
若い子からは舐められるし、年配の人は年配の人で『何でこんな若造に指示されなきゃいけないんだ』とか言われるしで大変なんだよ。
人使うのって本当難しいよ。
若くて役職だと尚キツイよ』

言葉通り店長はどんどん痩せていって頭髪も…………。
それを考えるとこの世界の魔族の人達は皆良い人…言い方悪いけど扱い易くて良かった。

……いや、やっぱり【扱い易い】は言葉悪いよね、他に言い方無いのかな。

ああ、俺って不器用なだけでなく国語力も無いのか……。


その日の夕食に出したおにぎりは、肉食でも甘いものが好きな人にはなかなか好評だった。

食事が終わる頃に気づいたけど、どこかへ行っていたガーリックも戻って来てた。

直ぐには無理でも、一回カーツと二人で話し合って貰おう。





しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

農民レベル99 天候と大地を操り世界最強

九頭七尾
ファンタジー
【農民】という天職を授かり、憧れていた戦士の夢を断念した少年ルイス。 仕方なく故郷の村で農業に従事し、十二年が経ったある日のこと、新しく就任したばかりの代官が訊ねてきて―― 「何だあの巨大な大根は? 一体どうやって収穫するのだ?」 「片手で抜けますけど? こんな感じで」 「200キロはありそうな大根を片手で……?」 「小麦の方も収穫しますね。えい」 「一帯の小麦が一瞬で刈り取られた!? 何をしたのだ!?」 「手刀で真空波を起こしただけですけど?」 その代官の勧めで、ルイスは冒険者になることに。 日々の農作業(?)を通し、最強の戦士に成長していた彼は、最年長ルーキーとして次々と規格外の戦果を挙げていくのだった。 「これは投擲用大根だ」 「「「投擲用大根???」」」

えっ、じいちゃん昔勇者だったのっ!?〜祖父の遺品整理をしてたら異世界に飛ばされ、行方不明だった父に魔王の心臓を要求されたので逃げる事にした〜

楠ノ木雫
ファンタジー
 まだ16歳の奥村留衣は、ずっと一人で育ててくれていた祖父を亡くした。親戚も両親もいないため、一人で遺品整理をしていた時に偶然見つけた腕輪。ふとそれを嵌めてみたら、いきなり違う世界に飛ばされてしまった。  目の前に浮かんでいた、よくあるシステムウィンドウというものに書かれていたものは『勇者の孫』。そう、亡くなった祖父はこの世界の勇者だったのだ。  そして、行方不明だと言われていた両親に会う事に。だが、祖父が以前討伐した魔王の心臓を渡すよう要求されたのでドラゴンを召喚して逃げた!  追われつつも、故郷らしい異世界での楽しい(?)セカンドライフが今始まる!  ※他の投稿サイトにも掲載しています。

俺だけ2つスキルを持っていたので異端認定されました

七鳳
ファンタジー
いいね&お気に入り登録&感想頂けると励みになります。 世界には生まれた瞬間に 「1人1つのオリジナルスキル」 が与えられる。 それが、この世界の 絶対のルール だった。 そんな中で主人公だけがスキルを2つ持ってしまっていた。 異端認定された主人公は様々な苦難を乗り越えながら、世界に復讐を決意する。 ※1話毎の文字数少なめで、不定期で更新の予定です。

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

転生リンゴは破滅のフラグを退ける

古森真朝
ファンタジー
 ある日突然事故死してしまった高校生・千夏。しかし、たまたまその場面を見ていた超お人好しの女神・イズーナに『命の林檎』をもらい、半精霊ティナとして異世界で人生を再スタートさせることになった。  今度こそは平和に長生きして、自分の好きなこといっぱいするんだ! ――と、心に誓ってスローライフを満喫していたのだが。ツノの生えたウサギを見つけたのを皮切りに、それを追ってきたエルフ族、そのエルフと張り合うレンジャー、さらに北の王国で囁かれる妙なウワサと、身の回りではトラブルがひっきりなし。  何とか事態を軟着陸させ、平穏な暮らしを取り戻すべく――ティナの『フラグ粉砕作戦』がスタートする! ※ちょっとだけタイトルを変更しました(元:転生リンゴは破滅フラグを遠ざける) ※更新頑張り中ですが展開はゆっくり目です。のんびり見守っていただければ幸いです^^ ※ただいまファンタジー小説大賞エントリー中&だいたい毎日更新中です。ぜひとも応援してやってくださいませ!!

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!

仁徳
ファンタジー
あらすじ リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。 彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。 ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。 途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。 ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。 彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。 リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。 一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。 そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。 これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!

処理中です...