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町づくりの現場から
しおりを挟むのんびり露天風呂に入って羽を伸ばし、さてさて目的地へ向かいます。
その間も、ワーウルフの人達にひとっ走りしてもらい、スキヤキとカニスキを建設予定地に呼んで来てもらう。
別のワーウルフの人には海に走ってもらい、チョココロネにも予定地を伝えてもらった。
そして俺達は、休憩を挟みながらのんびりと歩みを進めることに。
もうそろそろスケエリア達とはお別れだ。
なので俺とホッティは、色んなパンの作り方をカクムンドに教えてもらったりしている。
スケエリアは、サクラと服以外の装飾品や人族の街の事、流行っている物など楽しそうに話して楽しそうだ。
アスリムとは、結局最後まで打ち解ける事が出来なかったのが心残りかな。
……いや、決して何も役に立ってないなとか思ってないよ。うん。
そしてそんな俺達と、付かず離れずの距離で「意外と……」「いやだぁ~もうちょっと……」など、によによしながら話してるおすぎ……じゃないオネエ二人の事は、見ない聞かない気にしない、ですよ。
最初の予定では、シルジットも一緒に帰るとなってたんだけど、人族の街とのバランス見てもらうため、ある程度町が出来るまで居てもらう事となった。
そして町が出来て城を作る段階で、オニギリ兄弟とオーガの代表と一緒に城に戻り、城の作りや内部構造を実際見せてもらう。
先に戻る三人に預ける書状にら城を建築した建築士を城に集めて貰う様お願いしているので、実際城をその目で見て、建設に携わった人の話も聞けるはずだ。
……正直なところ、城は要らないんだけど、オニギリに「城作ってみたくない?」みたいに口説いてるから、今更「やっぱり城なんて大袈裟だから要らない」って言えないしね。
なるべくこじんまりとなる様にしてもらおう。
*****
のんびりとでも進んでいれば目的地に着く。
町をつくる予定の場所は、元林との事だけど、俺達が到着した時にはすっかり更地になっていた。
「凄いですね。
俺の予想では木の切り株だらけかと思ってました」
林を切り開くのだから、先ずは木を切り倒してからあれこれするのかと思っていたから、まさかこんなに早く更地になっているなんて思ってなかった。
「まず水魔法得意な奴らと土魔法得意な奴らに地面を緩くしてもらったわけだ。
そして木を引っこ抜くと手っ取り早いってわけだ」
ダイナミック!
てっきりトンソクの風魔法で木を伐採して、切り株が残っている状態だと思ってたよ。
狭い範囲ならその方法でも良いけど、広範囲なら一回切って切り株を抜くより、丸ごと引っこ抜く方が早いかもね。
魔法で緩くした地面は、ふわふわして気持ちいいです。
でもこの方法、危ないんじゃないのかな?
山とか一気に木を切ると、それまで根っこで支えていた地面が滑って土石流になったりするとかしないとか?
でも平地なら大丈夫なのか?いや、平地でも危ないのか?
薄っすらとは記憶があるんだけど……ああ、授業は真面目に聞いとくべきだね。
トンソクに地滑りの事を言ってみると、
「そんなに沢山雨が降る事は無いから、大丈夫だとは思うわけだけど、一定距離空けて木を植えてみるか?
育成魔法使える奴がいれば一気に育つからしっかり根を張れるし、そうすれば心配無いわけだろ?」
いや、元一般男子高生のうろ覚えの知識だから正しい答えなんてわからないんだけど、何もしないよりはマシなのか?
元の世界なら、鉄やらコンクリート使って何とかするのか?
マンガや小説の召喚された主人公なら、チートでちゃっちゃと問題解決するんだろうけど、俺にそれを求めても無理なんだから、思いついた事はとりあえずやってみて、ダメなら違う方法を考えるしか無いよね。
大雨が降らない事を祈ろう。
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