25 / 94
何かが現れた→近づく・様子を見る・逃げる
しおりを挟む「マーマンは、海辺に住み着いた事で海へ潜れる様に進化した種族です。
彼等は力より、どれだけ速く泳げるか、深く潜れるかで競うようですよ」
やっぱりか…。
問題があるんだよねー。
「あのー、俺泳げないんですけど……」
いぬかきとか、バタ足くらいならなんとか……でもそれじゃあ無理だよね。
シルジットの視線が冷たい気がするけど、仕方ないじゃんねえ。
代わりに泳いでって言っても、4人とも泳げなさそうと言うより、二、三メートル泳いだら、そこで力尽きそう。
「それなら純血種の方に頑張って頂くとすれば良いですよ。
コウイチ様は交渉を頑張って下さい」
交渉と言われても俺本人としたら、お互いに益があるように提案したって意識しか無いんだけど。
あ、それが交渉か。
「万一失敗しても、彼等は陸だけでは生活出来ないのですから、水辺から離れると問題ありません。
拗れたら放置しても構わないでしょう」
ニッコリ笑って、ブラックシルジット降臨。
はい、シルジット様の仰る通りに致します。
*****
さてさて、マーマンの純血種は何処かな。
イケメンな半魚人か、イケメン人魚か、どうせどちらにしてもイケメンなんでしょ?
フツメンの俺は、少しばかり被害者妄想入っても仕方なしだよね。
だってこの世界、女神様の趣味でイケメンだらけなんだから。
馬車から降りて、俺とアンズは入り江へ。
シルジットとカクムンドさんは反対側の浜辺へ、後の二人は今日はここで一泊なのでその準備を。
今日は魚も食べれるな。
採れたてピチピチの新鮮な魚の塩焼き、バナナの葉で包んで蒸し焼きとかも美味しいとテレビで言ってたな。
釣りは出来ないけど、純血種の人に会ったら採って来てもらえるかな。
よし、頑張って交渉するぞー。
*****
入り江を暫く歩いていると、少し先の岩場の上に何か生き物の影が見えたので近づいてみた。
逆光で影しか見えないけど、岩の上で誰か寝ている?
いきなり近づくのもなんなので、声をかけてみようかな。
「こんにちはー、ちょっとお聞きしていいですか?
俺たちマーマンの純血種の方を探しているんですけど、ご存知ないですか?」
純血種の人ならラッキー、普通のマーマンなら拳で語り合った後に情報貰おう。
「んあ?純血種って俺の事かな?」
横になったまま返事が返ってくる。
「少しばかりお話しさせていただきたいんですけど、お時間よろしいでしょうか?」
あ、何だか怪しい訪問販売みたいになってしまった。
「今飯食ってんだよ」
寝転がってるよね?
寝ながら食べてんの?
「じゃあ食事が終わってからで良いですから、少し話を聞いていただけませんか?」
譲歩してみる。
「飯終わるの?
昼食べたらそのままおやつ食べて、続けて間食食べた後夕飯で、その後晩御飯食べてから夜食だから、寝る前なら終わってるかな」
ちょっと待て、起きてる間食べ続けるの?
「えっと…食べながらでも良いので話聞いてもらえますか?」
「それで良いなら良いけど」
「じゃあそちらの岩場に行っても良いですか?」
「どうぞー」
受け答えしてる間もずっと食べてる。
とにかく純血種の人が横になってる岩場に登ってみた。
そこに居たのは……
0
お気に入りに追加
20
あなたにおすすめの小説
冒険者歴二十年のおっさん、モンスターに逆行魔法を使われ青年となり、まだ見ぬダンジョンの最高層へ、人生二度目の冒険を始める
忍原富臣
ファンタジー
おっさんがもう一度ダンジョンへと参ります!
その名はビオリス・シュヴァルツ。
目立たないように後方で大剣を振るい適当に過ごしている人間族のおっさん。だがしかし、一方ではギルドからの要請を受けて単独での討伐クエストを行うエリートの顔を持つ。
性格はやる気がなく、冒険者生活にも飽きが来ていた。
四十後半のおっさんには大剣が重いのだから仕方がない。
逆行魔法を使われ、十六歳へと変えられる。だが、不幸中の幸い……いや、おっさんからすればとんでもないプレゼントがあった。
経験も記憶もそのままなのである。
モンスターは攻撃をしても手応えのないビオリスの様子に一目散に逃げた。
酔っぱらった神のせいで美醜が逆転している異世界へ転生させられた!
よっしぃ
ファンタジー
僕は平高 章介(ひらたか しょうすけ)20歳。
山奥にある工場に勤めています。
仕事が終わって車で帰宅途中、突然地震が起こって、気が付けば見知らぬ場所、目の前に何やら机を囲んでいる4人の人・・・・?
僕を見つけて手招きしてきます。
う、酒臭い。
「おうおうあんちゃんすまんな!一寸床に酒こぼしちまってよ!取ろうとしたらよ、一寸こけちまってさ。」
「こけた?!父上は豪快にすっころんでおった!うはははは!」
何でしょう?酒盛りしながらマージャンを?
「ちょっとその男の子面くらってるでしょ?第一その子あんたのミスでここにいるの!何とかしなさいね!」
髪の毛短いし男の姿だけど、この人女性ですね。
「そういう訳であんちゃん、さっき揺れただろ?」
「え?地震かと。」
「あれな、そっちに酒瓶落としてよ、その時にあんちゃん死んだんだよ。」
え?何それ?え?思い出すと確かに道に何か岩みたいのがどかどか落ちてきてたけれど・・・・
「ごめんなさい。私も見たけど、もうぐちゃぐちゃで生き返れないの。」
「あの言ってる意味が分かりません。」
「なあ、こいつ俺の世界に貰っていい?」
「ちょっと待て、こいつはワシの管轄じゃ!勝手は駄目じゃ!」
「おまえ負け越してるだろ?こいつ連れてくから少し負け減らしてやるよ。」
「まじか!いやでもなあ。」
「ねえ、じゃあさ、もうこの子死んでるんだしあっちの世界でさ、体再構築してどれだけ生きるか賭けしない?」
え?死んでる?僕が?
「何!賭けじゃと!よっしゃ乗った!こいつは譲ろう。」
「じゃあさレートは?賭けって年単位でいい?最初の1年持たないか、5年、10年?それとも3日持たない?」
「あの、僕に色々な選択肢はないのでしょうか?」
「あ、そうね、あいつのミスだからねえ。何か希望ある?」
「希望も何も僕は何処へ行くのですか?」
「そうねえ、所謂異世界よ?一寸あいつの管理してる世界の魔素が不安定でね。魔法の元と言ったら分かる?」
「色々突っ込みどころはありますが、僕はこの姿ですか?」
「一応はね。それとね、向こうで生まれ育ったのと同じように、あっちの常識や言葉は分かるから。」
「その僕、その人のミスでこうなったんですよね?なら何か物とか・・・・異世界ならスキル?能力ですか?何か貰えませんか?」
「あんた生き返るのに何贅沢をってそうねえ・・・・あれのミスだからね・・・・いいわ、何とかしてあげるわ!」
「一寸待て!良い考えがある!ダイスで向こうへ転生する時の年齢や渡すアイテムの数を決めようではないか!」
何ですかそれ?どうやら僕は異世界で生まれ変わるようです。しかもダイス?意味不明です。
神主だった俺が転生したらパン屋でお嬢様の指南役!?
ナギノセン
ファンタジー
蒼玉剣人は、少しだけ特殊な家に生まれたこと以外はごく普通の高校二年生。
夏休みに入った彼には、目前にニつの大きなイベントが控えていた。
高校総体予選と神社の夏祭りだ。
中学から始めたフェンシングは、優勝候補の一角と目されるほどの腕前にまでなった。
今日も夏休みを返上して練習に励んだ。
夏祭りは、彼の生まれた家が千年を超える歴史を持つ神社で、その重要な大祭である。
長男の彼は物ごころのつく前から手伝わされて、気がつけば神前神楽も舞えるし笙も吹ける万能神主になっていた。
その彼が、夏祭りの御山詣の最中に事件は再び起こった。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
異世界でネットショッピングをして商いをしました。
ss
ファンタジー
異世界に飛ばされた主人公、アキラが使えたスキルは「ネットショッピング」だった。
それは、地球の物を買えるというスキルだった。アキラはこれを駆使して異世界で荒稼ぎする。
これはそんなアキラの爽快で時には苦難ありの異世界生活の一端である。(ハーレムはないよ)
よければお気に入り、感想よろしくお願いしますm(_ _)m
hotランキング23位(18日11時時点)
本当にありがとうございます
誤字指摘などありがとうございます!スキルの「作者の権限」で直していこうと思いますが、発動条件がたくさんあるので直すのに時間がかかりますので気長にお待ちください。
クラス転移で神様に?
空見 大
ファンタジー
集団転移に巻き込まれ、クラスごと異世界へと転移することになった主人公晴人はこれといって特徴のない平均的な学生であった。
異世界の神から能力獲得について詳しく教えられる中で、晴人は自らの能力欄獲得可能欄に他人とは違う機能があることに気が付く。
そこに隠されていた能力は龍神から始まり魔神、邪神、妖精神、鍛冶神、盗神の六つの神の称号といくつかの特殊な能力。
異世界での安泰を確かなものとして受け入れ転移を待つ晴人であったが、神の能力を手に入れたことが原因なのか転移魔法の不発によりあろうことか異世界へと転生してしまうこととなる。
龍人の母親と英雄の父、これ以上ない程に恵まれた環境で新たな生を得た晴人は新たな名前をエルピスとしてこの世界を生きていくのだった。
現在設定調整中につき最新話更新遅れます2022/09/11~2022/09/17まで予定
出来立てダンジョンに入ったら道具が擬人化しだした~後に見つけたマジカルスパイスで最強へ
夜行回
ファンタジー
冒険者に憧れていた悠人と仲間たちが悲劇教団と戦うファンタジー。
悠人は妹の足を治す冒険を始め、リュセラや凛音らと奇妙なダンジョンに挑む。ダンジョンでは魔法や擬人化した物体が登場します。
へんてこな彼らに辟易する悠人達、だが100均と調味料が大好きな悠人、トライ狂いの凛音、道具が絡むと情けないリュセラ達も大概ですよ。
人生の最高のスパイスは悲劇なんかじゃない。喜びというスパイスを足そう。
それはそれとして掛けすぎだと思うなー。
体調の都合で途中から文字数が減少しますが、ご心配なく。まだ飲めます。
更新を2日に一度にします。もう一つ小説を書くための準備です。
この作品も他作と交互に進めるようにします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる