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お肉を食べたいです

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その日の夕食は干し肉のカケラの入ったスープとパンと果物。

一昨日はスキヤキさん達の飲み会?に行き当たったので肉を食べたけど、昨日も干し肉だったなぁ。
多分明日も干し肉か。
俺が弓を使えたら狩できたかなぁ。

翌日も海に向かって馬車は行く。
馬車の中ではシルジット達と話をして、トイレ休憩などで止まる度にアンズと模擬試合で体を動かす。
海には明日の昼過ぎには着くそうだ。
しかし悲劇は夕食どきにおこる…。


「え?干し肉も無くなったの?」

今日も狩は失敗した様で、干し肉でも仕方なし、とか思ってたのに、昼に干し肉のカケラの入ったスープで全て使い切ったと…。

「肉食べないと力出ないよ…」
「すまない、アスリムの狩が成功すればよかったのだが」

カクムンドさんがアスリムの代わりに謝る。
別に謝って欲しい訳ではないけど、本人は無言ってどうよ。

「肉……俺も弓、覚えようかな………肉~」

肩を落としてぶつぶつ言ってると、頼もしいスライムが、
『アルジ肉食べたいのか?
何だよそんなこと俺に任せればいいのに』

そう言って森の中へ跳ねて行き、暫くすると戻って来た。
でも手ぶらでだ…。

期待して、ソワソワして待っていただけに、がっかり感が凄いです。

『アルジー、アシン倒したぞ、取りに来いよ』
「?アシン?
えっとシルジット、アンズがアシンっての倒したって言ってるけど、アシンって何?」
聞きなれない名称、わからない時はシルジットの出番です。

「アシンですか!
そんな大物は、狩人が何人掛でもなかなか倒せないですよ。
流石スライムですね」

大物らしいので、男三人がアンズの案内で森へ。
そこに倒れていたのは牛、ただし緑の身体に茶色の水玉。

「…毒でもありそう…」
「緑に茶色なのは保護色ですね。
大きいけれど足も速く、とても臆病なのでなかなか捕まらないんですよ」

言いながら、シルジットがアシンにロープをかけていく。
そのまま三人で引きずって馬車まで戻った。

……いや、引きずって行こうと思ったけど、二人は数歩でダウン。
俺とアンズで引っ張って戻りました。

解体はアスリムが。
小型ナイフでガシガシ解体していった…血塗れになりながら。
勿論途中で何度も休憩をとりなら。

因みに俺は最初は見て覚えようかな、とか思ったけどね、無理。

アンズと鍛練して料理が出来上がるの待ってたよ。

アシンは見た目はアレだけど、普通に牛肉だった。

久しぶりの牛肉は美味い!

シルジットのスパイスも絶妙!

ガッツリ食べて大満足です。

残りは燻製と干し肉に。
アンズが居ると肉は手に入れやすいと思うけど、保存食は大事だよね。

食後はアンズと鍛錬してアンズ枕でおやすみなさい。

翌朝は朝から勿論肉づくし。
寝起きでも胃もたれせずに食べれるよ。

食後は何時ものようにアンズと鍛錬して出発。

昼ご飯は燻製肉を食べて、暫くすると海に着いた。



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