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攻略1*攻略対象者たちと仲良くしましょう*
第一弾攻略対象
しおりを挟む……あれから二年。
まぁ、そうですよね。
簡単には第二王子には会わせてくれませんよね。
あの権力バ、第二妃がそうそう簡単には会わせないだろうことは想定済みですよ。
申し訳なさそうにするお母さまやマリサの顔を見るのは忍びない。
だから二人に安心してもらうためにあの日以降、ジークの話題はしないようにした。
だからといって兄弟不仲になるつもりはない。
作戦はあるんですよ。
あの権力バカが私を無視できない環境を作り出すまでだ!
そう!権力には権力をっ!!
なんだ?と思われるだろうが、私は転生者ですよ?
この王国に、王族に次ぐ権力を持つ貴族。
知らないわけないでしょう。
アズール公爵家。
アストラル王国にある二大公爵家の一つ。
このアズール公爵こそ、アストラル王国の王国宰相を務めている。
そこの長男が私と同じ歳でさらには、攻略対象者なんですわ。
その長男、ヴィンセント・アズール。
王位継承権一位の私と公爵家の長男が仲良くしていると、あの第二妃の耳にでも届いてみろ。
絶対にジークを連れてくるだろう。
これ以上私に権力が集まらないようにな。
そうなれば私の勝ちだ。
ヴィンセントとジークとディーン。
この三人で日々を過ごすことができればさぞ楽しいだろうなぁ~。
そうと決まれば!
「マリサ、アズール家にこの手紙を渡してくれない?」
「アズール公爵様にですか?」
「うん。同じ歳の男の子がいるってお母さまから聞いてたし。ほら!手紙、お母さまから預かってきたんだ!」
「わかりました。お手紙お預かりいたします」
マリサに渡したものは、剣の訓練に参加しないかとお母様に書いてもらったお誘いの手紙だ。
友だちが欲しいとお母様に言ったところ、すぐにヴィンセントの名前が出ましたよ。
誘導なんてしてないよ。
ありがとう!お母さま!
「アストラルの剣」ではヴィンセントはディーンの側近候補として側にいるが、
こちらも仲は良くなかったなぁ。
だいたい?ディーン自身が俺様何様王子様なもんで、やりたい放題していたもん。
ヴィンセントはいつも学園でディーンの尻拭いしていたよ。
そんなやつと仲良くしたいとは思わんでしょ。
前世でも?メインの攻略対象者だったから仕方なく攻略したけど、一番簡単だったな。
一番イケメンだったけど、残念なイケメンだったよ。
私はそんな残念なイケメンにはならんぞ!
目指せ紳士的優男王子!
あ、スパダリとかもいーかも。
王子ってだけで夢広がるよねぇ。
まだ五歳だし?イケメンだし?王子だし?
将来有望株ですよ。
思いっきり顔に出ていたらしい私は、手紙と入れ替わるように置かれた宿題を見て現実に戻された。
…この国の文字書きにくいんだよなぁ。
…あと量。五歳に与える量じゃないんだよなぁ。
ま、とりあえずジークの前にヴィンセントを攻略していこうと思います!
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