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夢
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夢を見る。
いつも同じ場所。
いつも同じ場面。
あと少しで届くとき目が覚める
そして現実に返される。
この世界はいつも私を置いていく。周りは関係ない。私だけを先に連れて行って欲しい。
夢の中で会う女性。
会うが話せない。
顔もわからない。
一つわかるのは声。
季節も温度も感触も何もわからない。
ただ一つ。
声で夢を作り上げている彼女を、気にしている。
興味を持ってしまった。現実では目で見て耳で聴いて、いらない情報まで会得できてしまう。
なんてつまらない世界だろうか。
私は夢の中で声だけで恋愛している。
彼女の声は落ち着いている。
私の声はどう聞こえているのか。
彼女の手はどんな手をしているのか。
私の手は君にどう見えているのか。
わからない
ただわからないことが愛おしい
次の夢を見れる日を楽しみにしている。
そんな毎日である。
現実の私は普通の容姿、普通の人生である。
労働基準に沿って働き、伴った賃金、伴った部屋で暮らしている。
何も面白くない。
衣食住に全く興味が湧かない。
今日1日を生きていければそれで満足してしまっている。
周りの人たちは熱に帯びていて、苦しい。もっと冷たい空気を纏っていて欲しい。
こころをもっと抑えて欲しい。
こんなことを考えている時点で私の人生は終わっているのかもしれない。
中高生の頃はもっと夢があったはず。
お金をたくさん持って不自由なく、自由な生活をする。
いい車に乗る。
いい家に住む。
夢を持って生活していた気がする。
でも私は気付いてしまったのだ。夢を持たなくても、人は死なない、普通に生きていけることに。
周りを見て行動することは一番疲れるし非合理的であることに。
同僚と食事などもめんどう。
関わりを絶っている。
人の輝かしい色を魅せられると吐き気がする
私は灰色の人生で十分なのだ。
でも彼女を愛おしく思ってしまった私は、灰色の人生で後悔していた。
もし私が輝いていたら、あなたの目を見れたかもしれない。手をつなげたかもしれない。
彼女はまるで私を殺しに来ているかのようなそんな気がする。
いつも同じ場面。
あなたの名前を聞く瞬間。
そして、声を発する瞬間。
全て私の愛おしさを、一瞬にして消し去っていく君を私は、、
どうしても許すことができない。
少しの期待ぐらい、少しの願いぐらい叶えて欲しい。
君の声が聞きたい。温かいのか冷たいのか。手を繋いでみたい。
そうか、私は欲が溢れているのか。
現実では得ることのできない感情を私は君で得ようとしている。
流れる月日でひとつも変わらない君を永遠と愛し続けていく。
これが私の恋愛なのかもしれない。
いつも同じ場所。
いつも同じ場面。
あと少しで届くとき目が覚める
そして現実に返される。
この世界はいつも私を置いていく。周りは関係ない。私だけを先に連れて行って欲しい。
夢の中で会う女性。
会うが話せない。
顔もわからない。
一つわかるのは声。
季節も温度も感触も何もわからない。
ただ一つ。
声で夢を作り上げている彼女を、気にしている。
興味を持ってしまった。現実では目で見て耳で聴いて、いらない情報まで会得できてしまう。
なんてつまらない世界だろうか。
私は夢の中で声だけで恋愛している。
彼女の声は落ち着いている。
私の声はどう聞こえているのか。
彼女の手はどんな手をしているのか。
私の手は君にどう見えているのか。
わからない
ただわからないことが愛おしい
次の夢を見れる日を楽しみにしている。
そんな毎日である。
現実の私は普通の容姿、普通の人生である。
労働基準に沿って働き、伴った賃金、伴った部屋で暮らしている。
何も面白くない。
衣食住に全く興味が湧かない。
今日1日を生きていければそれで満足してしまっている。
周りの人たちは熱に帯びていて、苦しい。もっと冷たい空気を纏っていて欲しい。
こころをもっと抑えて欲しい。
こんなことを考えている時点で私の人生は終わっているのかもしれない。
中高生の頃はもっと夢があったはず。
お金をたくさん持って不自由なく、自由な生活をする。
いい車に乗る。
いい家に住む。
夢を持って生活していた気がする。
でも私は気付いてしまったのだ。夢を持たなくても、人は死なない、普通に生きていけることに。
周りを見て行動することは一番疲れるし非合理的であることに。
同僚と食事などもめんどう。
関わりを絶っている。
人の輝かしい色を魅せられると吐き気がする
私は灰色の人生で十分なのだ。
でも彼女を愛おしく思ってしまった私は、灰色の人生で後悔していた。
もし私が輝いていたら、あなたの目を見れたかもしれない。手をつなげたかもしれない。
彼女はまるで私を殺しに来ているかのようなそんな気がする。
いつも同じ場面。
あなたの名前を聞く瞬間。
そして、声を発する瞬間。
全て私の愛おしさを、一瞬にして消し去っていく君を私は、、
どうしても許すことができない。
少しの期待ぐらい、少しの願いぐらい叶えて欲しい。
君の声が聞きたい。温かいのか冷たいのか。手を繋いでみたい。
そうか、私は欲が溢れているのか。
現実では得ることのできない感情を私は君で得ようとしている。
流れる月日でひとつも変わらない君を永遠と愛し続けていく。
これが私の恋愛なのかもしれない。
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